中村雅之の作品一覧
「中村雅之」の「教養としての能楽史」「空白の團十郎 ――十代目とその家族」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「中村雅之」の「教養としての能楽史」「空白の團十郎 ――十代目とその家族」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
『なぜ彼は一人勝ちなのか』というサブタイトルに惹かれて。
野村萬斎氏自身のことは勿論、能や狂言の歴史、野村家の歴史や果ては和泉流の宗家問題にまで言及。
説明や家系図を見て、初めて野村萬斎氏と例のお家騒動の方がはとこなことに気付いた。
比較されるのもやむなしか。
後半は歴史的なお話がメインで野村萬斎氏自身の話は薄くなるが、彼に至るまでの背景や流れが分かって興味深かった。
そして、改めて前半を読み返すと、感慨深くなるという。
「終わりに」にもあったが、東京五輪、野村萬斎氏にやはり手掛けてもらいたかったなと自分も思った。
特にパリ五輪のプロモを見た後だと余計に。
Posted by ブクログ
能の歴史を概観している本です。
能についての解説書では、多くのばあい能の大成者である世阿弥に多くのページがあてられていますが、本書は700年におよぶ能の歴史の全体像を提示しています。とくに、豊臣秀吉や徳川綱吉が能に傾倒したことや、明治維新以降に幕府の庇護をうしなって苦境に陥った能が、天覧によって復権の手がかりをつかみながらも、その後の政治に翻弄されていったことなどが説明されています。
巻末の「むすびに」で著者は、「能は、具象性を極限まで削ぎ落とし、抽象性の極致にある芸能だ」といい、そうした能の本質を理解する観客をそだてていくことが、これからの時代に能が受け継がれていくための道ではないかと語