中村雅之のレビュー一覧

  • 野村萬斎―なぜ彼は一人勝ちなのか―(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    『なぜ彼は一人勝ちなのか』というサブタイトルに惹かれて。
    野村萬斎氏自身のことは勿論、能や狂言の歴史、野村家の歴史や果ては和泉流の宗家問題にまで言及。
    説明や家系図を見て、初めて野村萬斎氏と例のお家騒動の方がはとこなことに気付いた。
    比較されるのもやむなしか。

    後半は歴史的なお話がメインで野村萬斎氏自身の話は薄くなるが、彼に至るまでの背景や流れが分かって興味深かった。
    そして、改めて前半を読み返すと、感慨深くなるという。

    「終わりに」にもあったが、東京五輪、野村萬斎氏にやはり手掛けてもらいたかったなと自分も思った。
    特にパリ五輪のプロモを見た後だと余計に。

    0
    2022年11月04日
  • これで眠くならない!能の名曲60選(第2版):眠くならない指数 上演頻度の数でわかるおススメ度付き

    Posted by ブクログ

    能楽初心者向け。
    能のチケットをもらいました!ってな感じの人にぴったりです。

    巻末の能楽堂ガイドが◎

    0
    2025年09月23日
  • 教養としての能楽史

    Posted by ブクログ

    これまでどうやって能が生まれ、盛衰していったかを一つにまとめた本、猿楽の能を始めた能の原点に振り返りながら、観世流、宝生流、金春流、金剛流、喜多流とどのようにして権威を保ってきたかを武士や公家などとの繋がりから説明している。能の本質的な芸の深さなどは風姿花伝の内容からでしか触れていない印象。能自体を学ぶとなると別の本がいいのかも

    0
    2025年09月18日
  • 教養としての能楽史

    Posted by ブクログ

    国宝から歌舞伎観に興味が湧き、
    その元は何かといったら能楽ということで
    読んでみました。
    私のようなど素人には
    入門的に良かったかもです。
    歴史が好きなので、歴史的にどうだったた
    と言われるとなんとなく頭に入ってくれる
    そんな感覚がありました。
    能は高校時代に一度だけ観に行かされました。
    が、その頃は、全くと言っていいほど
    自国の文化に興味がなかったため、
    ただただ退屈だっただけですが、
    この作品でも後半の方で紹介されていた
    秀吉時代の能の復刻版は観てみたいと思いました。
    また、先日、謡の体験してみて、あの独特な節回しで
    何を言ってるのか、聞いてて分からないものが
    意外とちゃんと日本語だ〜(当

    0
    2025年09月14日
  • 教養としての能楽史

    Posted by ブクログ

    能の歴史を概観している本です。

    能についての解説書では、多くのばあい能の大成者である世阿弥に多くのページがあてられていますが、本書は700年におよぶ能の歴史の全体像を提示しています。とくに、豊臣秀吉や徳川綱吉が能に傾倒したことや、明治維新以降に幕府の庇護をうしなって苦境に陥った能が、天覧によって復権の手がかりをつかみながらも、その後の政治に翻弄されていったことなどが説明されています。

    巻末の「むすびに」で著者は、「能は、具象性を極限まで削ぎ落とし、抽象性の極致にある芸能だ」といい、そうした能の本質を理解する観客をそだてていくことが、これからの時代に能が受け継がれていくための道ではないかと語

    0
    2023年04月14日
  • 教養としての能楽史

    Posted by ブクログ

    <目次>
    第1章  能の成立と世阿弥
    第2章  太閤の能狂い
    第3章  武家式楽の裏側
    第4章  能の近代

    <内容>
    能をオーソドックスに知りたい人向けではない。タイトルを見て買ってはいけない。世阿弥も全然詳しく触れていない。どちらかというと、一般の人が知らない、秀吉や綱吉などの能狂いと、戦前の右翼・軍部系の能の題目にまで口を出したことを知ることができるところか?

    0
    2022年10月30日