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  • 映画館が学校だった わたしの青春記
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    恋。友情。悲劇のヒロイン。映画に惹かれ、映画の中で人生を考えた。映画を愛しすぎてしまった男の青春感動自伝――田舎町の電電公社に勤めていた少年は、気がついたら興奮して、映画館のスクリーンを夢中で見つめていた、懐かしいあの頃。恋、友情、力強く生きる正義の男たち。悲劇のヒロイン……。こんなにも美しい女のひとがこの世にはいるという新鮮な驚き。映画に惹かれて、映画の中で人生を考え、やがて映画評論家になってしまった男の、映画を通じた青春自伝。懐かしい名画の数々が甦る感動の人生記録。
  • ほのかに白粉の匂い 新・女が愛に生きるとき
    3.8
    女の人生の充実とは何かを考えるエッセイ。いい女になるための手引き、男たちとのつきあい方…女の一生に起こるさまざまな問題を面白く味わい深く語り、女の心のひだを深くする! ――お嫁にいくのも大事だけれど、もっと多様な生き方も、探してみたい。慕わしい先輩にめぐりあい、女であることのときめきを、受け継いでいきたい。ものを考える力がついたとき、女は色あせない魅力を持ち、そのとき、視線はあるがままの男に、やさしく注がれるでしょう。女の人生の充実を語る、楽しいエッセイ。
  • ブルーフィルム殺人事件
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    大学の映画研究部の後輩たちが、ある映画を自主製作するらしい、と知って、私の心は動揺する。その映画には、性交渉の場面が必要だし、ヒロイン役は、私がひそかに好意を寄せる佐伯翠だったのだ。彼女は、はたして、その役を引きうけるのだろうか。そして現実は、私が怖れる方向にすすみ……。練達の著者による推理秀作集。
  • ふじこさん
    3.8
    離婚寸前の両親の間で自分がモノのように取り合いされることにうんざりしている小学生のリサ。別居中の父が住むマンションの最上階から下をのぞき、子供の自殺について考えをめぐらせることがもっぱらの趣味。ある日きまぐれに父の部屋を訪れると見覚えのない若い女の人が出迎えてくれて……。ほか二編。(講談社文庫)
  • おんな商売
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    男はでんと坐って、貫禄を見せねばならぬが……。勝ち目の少ない亭主の、切なさ辛さ! 男の権威、女の実績 女の横暴、男の我慢――亭主の鼻面引き廻して、ごろ寝の女房はいいたい放題。女世帯で迫害される、気弱な亭主が蒸発した。男の胸には、一つの理想がくすぶっていた。腹の立ったときにいっぺん、食卓をひっくり返してやりたいのである。飄然と辿り着いた山の宿では、折しも老夫婦が……。という標題作のほか、いつの間にか微妙に入れかわる、男女の不思議なかかわりを描く、快作全9編を収録。
  • エバリーン夫人のふしぎな肖像
    4.0
    次々に登場するユニークなおばあさん。ふしぎで楽しい話がいっぱいのファンタジー集――魔女がかいた肖像画からぬけだして、わがままばかり言うおばあさん(「エバリーン夫人のふしぎな肖像」)、雪深い温泉宿で起こる奇妙な光景を見ようと、露天風呂に出かける月子のおばあちゃん(「ふしぎな忘年会」)など、ふしぎなおばあちゃんやおじいさんがいっぱい登場する、柏葉幸子のファンタジック・ワールド。楽しくてユーモアあふれる12の短編を収録。
  • 若妻舞衣子の秘密
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    若妻に漂う色香が男たちを惑わす。若い男を次々につまみ食い長編官能ロマン! 中年の夫では満足できない。不動産会社社長、夫の部下…いろんな男を攻め落とす。若妻に漂う色香が男たちを惑わす! ――「あーん。なめて……。手抜きしないで」……若妻の舞衣子は、今日も密会の真っ最中だ。長松部長は、日本舞踊家の彼女を後妻に迎えた。だが、舞衣子はまだ若く、女盛りである。当然、夜の生活で、60ちかい夫に満足しない。夫の部下、不動産会社の社長など、次々に他の男をつまみ食いしていく。二人はどうなる? 官能ロマン。
  • なぞ解き歳時記
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    読めば黙ってられない!! 歳時記のホントの意味。「梅の雨」「土用の丑」……忘れかけていた旬や季節の言葉の意味の由来を解きあかす――土用の丑の日に、なぜウナギを食べる? 花火は、いつから夏の風物詩? 秋ナスは、どうして「嫁に食わすな」というの? 日々の暮らしにとけこんだ、季節の旬のさまざまな意味を、わかりやすく解きあかす。日本人が忘れかけていた自然の力や、うけつがれてきた心を思い出させる、雑学歳時記。読んだら、誰かにしゃべりたくなる!?
  • あの戦争から何を学ぶのか
    4.0
    私たちの「歴史感覚」を鍛えなおすための「保阪昭和史」の集大成。教訓いまだ尽きず! ――緒戦の勝利での空疎な熱狂、情報と科学技術の軽視、偏狭なセクショナリズム、責任追及における主体性の欠如……。あの戦争で露呈した日本人の錯誤を、再び繰り返さぬためにはどうすればよいか? 凡人は経験から学び、賢者は歴史に学ぶ。体験の風化を前に、ぜひ繙くべき「保阪昭和史」の集大成。
  • あやしい遊園地 奇妙で愉快なショートショート集
    4.0
    星新一氏絶賛! 鬼才が放つベスト・コレクション。人生の喜怒哀楽を一瞬の技で描く怪作集。人生のスパイス、70編! ――平凡なサラリーマンのささやかな願いが、ふとしたきっかけで日常の亀裂に飲み込まれる恐怖を描く名作『地下鉄御堂筋線』をはじめ、ショートショート界の鬼才が放つ選りすぐりの怪作70篇。一読、ほろ苦いユーモアに心くすぐられ、時に背筋がゾクッとする快感に酔うワンダーランド!
  • 金融夜光虫
    -
    売国奴の正体を暴く! ――夜の六本木。高層ビルの一室に、金融担当大臣ら要人たちが集まり、ある銀行の破綻処理について、互いの腹を探り合った。その直後、大手銀行と監査法人の争いが勃発。監査法人のエリートが、失踪してしまう。彼はなぜ消えたのか? 金融界に蠢く男たちの「暗部」を描きだす、迫真の経済ミステリー。 ◎「外資に銀行を売り渡す男が政権の中枢にいる! 衝撃の問題作だ」<佐高信氏>
  • 新入社員 船木 徹
    4.0
    会社で生きることの意味を問う企業小説! 談合入札、部内派閥……競争原理の中で新人は苦闘し、上司は葛藤した。「企業人」の育て方とは? ――建設資材メーカー新入社員・船木徹は、S市の新庁舎建設をめぐり、指導社員の高田に、接待術から談合入札まで、徹底的に叩き込まれる。だが、新人ゆえのミス、同期との心理戦、部内派閥、恋のトラブルなど、会社の荒波が襲いかかる。社会人・企業人として生きることの意味を問う、長編企業小説。<『新入社員』改題作品>
  • 枯草の根/炎に絵を
    -
    1巻1,540円 (税込)
    乱歩賞受賞作と初期の傑作長編推理――乱歩賞受賞の処女長編でありながら、中国人名探偵・陶展文の活躍を、清新かつ簡潔で乾いた文体、独得のユーモア、優しく成熟した人間認識で描き、大人(たいじん)の風格を漂わせる『枯草の根』。余命いくばくもない異母兄の依頼で始めた父親の汚名晴らしに、産業スパイやドンデン返しを織りまぜて、完全犯罪を明らかにする、爽やかな『炎に絵を』。人間と人間の織りなす綾で読者を魅了する長編傑作推理2編。
  • 牟田刑事官事件簿
    -
    自由に捜査活動のできる特権をもつ熟年警察官・牟田を通して描かれた、出色の警察小説集。人生の光芒をとらえた警察小説の決定版――殺人現場に立っていた少年は、現行犯として逮捕された。彼は自白を始めたものの、肝心の部分にくると黙秘である。取調官は焦りはじめた。アドバイザーの立場から現場写真をみた牟田は、ふと疑念を抱く。犯罪捜査のエキスパートとして自由に活動できる熟年警察官を主人公にした、異色のポリス・ストーリィ。ドラマ化もされた名作。
  • 中国発掘物語
    -
    1~2巻660円 (税込)
    北京原人化石、殷墟発見など地中の夢を探る――北京原人、50万年前のヒト。第二次大戦時、その「遺骨」はどこへ消えたのか? ついに実在が証明された殷王朝、ではその前の夏王朝は? 20世紀に入り、中国では次々と新しい遺跡が発見され、発掘された。奴隷王朝の実態、青銅時代の流転、さまざまな墓陵の謎……。地中からの歴史の響きを詳細にさぐる。
  • 世間知らず
    4.0
    ハイミスほど女を深く知る年代はない、いわば女の分別ざかりだ。熟年の女心を描く秀作――この年代でひとり旅をすると、宿でうさんくさく扱われる。自殺志願か、いや道ならぬ恋の片割れかもしれへんでェ……。若さがいつしかあせた女が独りで生きるとき、彼女は人生をいやというほど知らされる。そして、女の人生の深みを増してゆく。ハイミスは、女の分別ざかり。彼女たちの変幻自在な姿を巧みに描いた秀作集。
  • 小説 国際プラント・ビジネス戦争
    -
    複雑な世界エネルギー情勢のなか、熾烈をきわめるプラント争奪戦を描く経済情報小説。波乱万丈、手に汗を握る争奪の内幕! ――「メキシコ沿岸でソ連原潜が事故」というベタ記事を追った商社マン・今田総吉は、メキシコ政府が秘かに進める天然ガス開発計画を察知。プラント受注に動きだしたとたん、米国メジャーの不可解な介入が強まり、イスラム過激派はサウジ油田を爆破する。複雑な世界エネルギー情勢のなか、熾烈をきわめるプラント争奪戦の内幕を描いた、経済情報小説。
  • 寺町三丁目十一番地
    -
    仁少年をはじめ、一家16人もの大家族の心意気と、たえまないさざめきの日々、そして、大火被災の受難。昭和10年代に、地方都市で写真館をいとなむ福っつぁん一家をめぐる、日常と波乱の生活記録。児童文学のジャンルに、清新な一石を投じた話題作で、厚生大臣賞およびサンケイ児童出版文化賞の受賞作品。
  • 視線
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    強盗にピストルを突きつけられたとき、その銀行員は、隣席の同僚に視線を走らせたという。そのために、同僚は、非常ベルに手をかけつつ射殺された。なぜ、彼は視線を走らせたのか。刑事が抱いた疑惑の到達点には何があったか。人間の微妙な心理、悪の衝動を、練達の手腕で描いた日本推理作家協会賞受賞作の表題作と、そのほか6編。
  • 香港マーケット
    -
    香港返還を機に熾烈な市場争奪戦。アジア衛星、香港第二空港計画は何を狙う? 世界の巨大資本が展開するビッグビジネスの内幕! 参入に立ち遅れるな! ――ビクトリアの丘に、風は吹きすさぶ。香港の中国返還を機に、世界のビッグビジネスの激しい闘いが始まった。アジア衛星、香港第二空港計画……香港マーケットを狙って、思惑が入り乱れる。中国をいかにコントロールするか。日本、アメリカ、イギリスの巨大資本が、香港を舞台に展開する、熾烈な市場争奪戦!
  • 紅水仙
    -
    1巻660円 (税込)
    何も語らずに逝った母の人生を辿る長篇小説。母が残したわずかな写真と叔母の話をたよりに、雪深い新潟山平村から秩父、浅草、安倍川、天川原、市谷富久町そして葛飾白鳥へ、足を運ぶ。わずかに探りあてた手懸かりには、悲しいことばかりが映しだされていた。薄倖な越後の女の生に捧げる感動のレクイエム。
  • 景徳鎮の旅 中国やきもの紀行
    -
    「やきもの」のもつふしぎな魅力。その魅力の謎をとく、陶磁の街そぞろ歩き。陶磁のふるさとに歴史の水脈を探る――中国の「やきもの」の歴史は古い。なかでも景徳鎮は、1000年も前から現在に至るまで、連綿と陶磁の製作生産をつづけている。芸術品から生活品まで、盛衰を経ながらも脈打ちつづけるその伝統と技術の跡を追って、歴史の水脈をさぐり、人々の美意識を、生活の変様を探索する。「やきもの」の街=景徳鎮そぞろ歩き。
  • 愛の幻滅(上)
    4.0
    1~2巻660円 (税込)
    恋のホンモノを手に入れたあと、もう気の抜けたニセモノの恋では満足できない! 結婚のできない恋は本物ですか? ――眉子、28歳。妻子ある男・東野と、恋の真っ最中。勤務先で、同僚の稔からアプローチされるけれど、そんなのはまったく目に入らない。「夫婦やない男女の仲ほど、面白いもんはない」と東野は言う。わからない。夫婦というものになったことがありませんから! と拗ねつつも、大人の恋にはまっていく。傑作恋愛長篇。<上下巻> ◎「私の好きな田辺さんの恋愛小説のベスト3」(山田詠美)
  • ミステリー映画館
    -
    従来軽視されてきたミステリー映画を秀作の鉱脈に変えた、映画人たちの成果を熱く語る。思い出深い内外のミステリー映画――文芸作品に比べて、とかく低く見られがちなミステリー映画だが、ヒッチコックや黒澤明などの努力もあって、いまや秀作の大鉱脈になっている。本書は、推理作家と映画批評家を兼ねる著者が、裏窓・サイコ・黒い画集など、内外の思い出深い名作50本を選んで語ったエッセイを中心にして、映画にちなむ密室短編1作を収めた。
  • 呪い禍 古道具屋 皆塵堂
    3.8
    料理屋・福芳で修行するも、やむを得ない事情から店を辞めることになってしまい、途方に暮れていた麻四郎。 困って街を歩いていると、古くからの知り合いである千右衛門に声を掛けられ、皆塵堂を紹介される。 どうやら人手が足りないらしく、ひとまず十日ほど試しに働いてみることに。 麻四郎が店番を手伝っていると、呉服屋の弥平という男が訪れ、やけに綺麗な壺を「ただで引き取ってほしい」という。 おかしな話だが、峰吉の巧みな交渉によって、壺数個を買うことを条件に、綺麗な壺を引き取ることに。 だがその晩、麻四郎がふと目を覚ますと壺の口から人の手が出てきていて……!? その幽霊の正体とは? そして、麻四郎の不運の本当の理由とは。 大人気シリーズ、3年ぶりの待望の新刊!
  • 幻想商店街
    3.5
    いらっしゃいませ。 ここは、あの世のお客様も訪れる商店街。 市からの立ち退き要求に、 ひとりの少女が立ち上がる! 累計45万部突破! あの世とこの世は、本当はつながっている――。 人々の“思い” を優しくつなぐ、幻想シリーズ あの世からのお客様も訪れる、世界のヘソ商店街に、立ち退きの危機が迫っていた。新しくできた大型モールへ移転するよう市の担当者が説得にくるが、納得できない一人の少女が立ち上がる。そんなとき「交差点のアカリさん」という怪談が広がり始めて――。亡き人の思いをつなぐ大人気シリーズ。〈文庫書下ろし〉 <文庫書下ろし>
  • 別れてよかった <新装版>
    4.5
    どんなに好きだった人でも、別れは潔く、すがらない。たとえそれがやせ我慢だったとしても――。 追わない。すがらない。叫ばない。都合のいい女になりたくないのなら、辛くたって、やせ我慢。なぜって、そうすればもっといい恋と出会えるから! 恋、結婚、セックス、仕事……忙しい女性たちに贈る、エッセイ集。
  • マチのお気楽料理教室
    3.6
    シリーズ累計92万部 『居酒屋ぼったくり』の著者、最新刊! 元ツアコン・万智の 絶品「郷土料理」教室は 「思いやり」に溢れている…… お題は『どんどろけ飯』『トンテキ』『冷や汁』etc. ざっくりだけれど、楽しく、美味しく、親切に。 ツアーコンダクターとして15年間、国内外を旅してきた常磐万智(ときわまち)は、 義母の介護のため退職。旅先で料理について学んだ経験を生かし、 義母の死去後、自宅で料理教室を営むことに。 珍しい郷土料理を扱う教室には、亡き妻を偲び、あるいは両親のため、 老若男女の生徒たちが通ってくる。そして万智の家庭にもある事情が……
  • 劉裕 豪剣の皇帝
    3.5
    “史上最強”皇帝を生んだ下剋上! 1000人をこえる叛乱軍をたった一人で殲滅した稀代の剛勇の一代記。 貴族政治が民衆を苦しめた四世紀末の中国・東晋に歴史を激変させる男が出現。 その名は劉裕、貧しい家の出で食うために軍へ入った博徒だ。 戦地では先頭に立ち強敵を次々撃破。 出世すれども学はなく、政治に無関心。 規格外の男が剣の腕だけで切り拓いた道とは。 町の無頼漢から頂点へ。史上最強皇帝の一代記。
  • 深い河 新装版
    4.3
    愛を求めて、人生の意味を求めてインドへと向かう人々。自らの生きてきた時間をふり仰ぎ、母なる河ガンジスのほとりにたたずむとき、大いなる水の流れは人間たちを次の世に運ぶように包みこむ。人と人のふれ合いの声を力強い沈黙で受けとめ河は流れる。純文書下ろし長篇待望の文庫化、毎日芸術賞受賞作。
  • 中国詩人伝
    3.5
    日本人にも親しまれている中国詩の巨星たち。最初の詩人・屈原から、中国革命の星・魯迅まで、明快に面白く描く詩人伝の決定版。熱気と自省、真情溢れる詩魂を語る――中国最初の詩人・屈原(くつげん)から、中国革命の星・魯迅(ろじん)まで、日本でも親しまれている中国詩の巨星たちの、詩と人生を語る名著。深い考察を、平明に面白く伝える著者の筆から、鮮やかに立ち現れる詩人たちの姿と心。激動の中国史に燦然と輝く詩魂が、現代の日本人の胸にひびく、詩人伝の決定版。李庚(りこう)が描く肖像画入り。
  • いのちがけ 加賀百万石の礎
    4.1
    前田利家の忠臣・村井長頼が命を懸けて貫いた武士の本分。 加賀藩の祖・前田利家が流浪した若きころから大名になった後まで付き従った、股肱の臣・村井長頼。桶狭間、長篠、賤ヶ岳、……名だたる戦場を駆け抜け、利家の危難を幾度も救う。主君の肩越しに見た、信長、秀吉、家康ら天下人の姿。命懸けでで忠義を貫き通し、百万石の礎を築いた男を端正な文体で魅せる傑作。 『高瀬庄左衛門御留書』で話題の著者、鮮烈デビュー作!
  • ピットフォール
    4.1
    消えた女。 友の死。 華やかな成功の陰で、暗い《落とし穴》(ピットフォール)が口を開ける街、大都会ニューヨーク。 二つの謎を追う探偵を待ち受けるのは――。 一九五九年、ニューヨーク。 元刑事で探偵のジョーは、役者志望の女性の行方を捜してほしいと依頼を受ける。 その矢先、衝撃的な知らせが。 黒人の探偵仲間ウィリーが殺されたというのだ。 残忍な手口は、女性ばかりを狙う連続殺人事件と同じだった――。 ハードボイルドの美学が詰まった傑作!〈文庫オリジナル〉 解説 林家正蔵(落語家)
  • 目撃
    4.0
    1巻1,078円 (税込)
    吉川英治文学新人賞受賞『地の底のヤマ』著者の快作! 目撃者・“見立て屋”刑事・殺人犯。 絡み合った三者の思惑が弾ける衝撃の結末! 電気メーターの検針員の戸田奈津実は、夫とは離婚調停中で、幼稚園に通うひとり娘を育てている。検針担当区域で、ストーカー立てこもりや殺人事件が発生してから、彼女は何者かに見られている確信を持つ。奈津実の相談を受けた一匹オオカミ刑事の穂積は、密かに罠を仕掛けるが……。緊迫のサスペンスノベル。
  • 脳男 新装版
    3.4
    猟奇的な連続爆弾犯のアジトで発見された、心を持たない男・鈴木一郎。逮捕後、新たな爆弾の在処を警察に告げた、この男は共犯者なのか。男の精神鑑定を担当する医師・鷲谷真梨子は、彼の本性を探ろうとするが……。そして、男が入院する病院に爆弾が仕掛けられた。 あらゆる感情が欠落した男。男の正体の解明に挑む精神科医と共に事件の核心にたどりついた刑事が見たものとは。 全選考委員が絶賛した超絶の江戸川乱歩賞受賞作。2000年週刊文春ミステリーベスト10 第1位。
  • 夢ざめの坂(上)
    -
    1~2巻660円 (税込)
    ある男の失踪。その軌跡の果てに浮かぶ謎は!? ――「文化教室」を営む浦上隆志を訪れた初対面の女性・杉坂房子は、こともあろうに、失踪した夫を探してくれと、隆志に頼む。その夫・伊庭潤は、1年前、水墨画教室に在籍したのだという。隆志の奇妙な失踪人探しが始った……。いつかおちいる房子との恋。その語らいの中に浮びあがる隆志の生いたち。滋味溢れる推理長編。<上下巻>
  • 柊の館
    -
    神戸異人館で青春を過した女性が語る恋の思い出、奇妙な殺人劇……。情趣あふれる連作推理――柊の樹に包まれ、神戸でも異彩を放つ「とんがり屋敷」は、イギリス系船会社の宿舎だった。そこに17歳で勤め、多くの外人たちと共に青春の充実したときを過した日本女性。彼女が語る古き良き昔の恋や奇妙な殺人劇、それは時代、人種をこえた愛憎ドラマとして清新に今よみがえる。異色の構成による、連作推理小説
  • 東眺西望 歴史エッセイ
    -
    寄せては返す歴史の波。営々とはてしのない悠久の流れ。古今東西人類万歳! 生ある地球を語り救う思想と人物! ――古今東西、人類は果てしない歴史の営みを継続してきた。秦の始皇帝陵のおびただしい兵馬俑、草原に展開する遊牧と定住のドラマ……。文明の波は全世界に寄せては返し、人間存在の重みを証明している。過去・現代・未来への流動と息づきを、地球規模で展望し、人の英知と歴史の知恵を模索する名エッセイ。
  • 長安の夢
    -
    長安の春秋、唐代の人間模様。夢結ぶ花の都、ローマと並ぶ最大の都の全容。華やぐ長安。さんざめく最大の都! ――長安には、春がふさわしい。漢の時代から、長安は、はなやいだみやこであった。そして唐代には、ローマと並ぶ最大の都だった……。日本にも馴染の深い白居易、李白、杜甫、王維らの詩眼を通して、いにしえの夢のみやこの全容を浮きぼりにする。「西域巡礼」「三蔵法師の道」を併録し、シルクロード、天竺への道をも紹介。
  • 太平天国(一)
    5.0
    1~4巻660円 (税込)
    太平天国の興亡を描く傑作大河小説。15年にわたり清朝を震撼させた争乱の発端――アヘン戦争から7年後、小乱が続き匪賊が横行する、物情騒然たる中国で、洪秀全が頭角を現わしてきた。エホバを天父と仰ぎ、清朝を排して世直しをめざす、拝上帝会の創始者である。信仰と理想に燃えて広西省金田村に決起した一党は、多彩な勢力も併合して、遂に、太平天国という「国」を樹立するに到った。<全4巻>
  • 新ビジネスエリートの理論武装
    -
    今こそ必要な9つの実戦セオリー。生活や仕事の発想を大胆に変えよう! ――「KKニッポン」の常識は、国際社会には通用しない。バブル経済の崩壊をみよ。「カローシ」をみよ。今こそ常識をくつがえせ。生活や仕事の発想、会社内での身の処し方、国際感覚など、ラディカルに提言する、9つの実戦セオリー。国際派経済記者が、グローバルな視点から、あなたに贈る未来へのパスポート。
  • 妾宅・本宅 小説・人生相談
    3.0
    僕が結婚するとき、お袋は別居を宣言した。もの分りがいい、と喜んだが成行きは大違い。買ってくれたクルマや電話がすべて、僕をひんぱんに呼びつけるための小道具だった。僕にとってお袋の家が本宅、女房のいる家は妾宅並み……。人生相談形式で、ドッキリするような人生、男女の機微を軽妙に描いた、出色の連作。
  • 三色の家
    -
    海岸通りでひときわ目立つ三色の建物は、海産物問屋の同順泰公司である。ここの3階にある干し場で、コックの杜自忠が殺された。出入口2ヵ所には家人がいたのに、全然気付かぬという。杜の人生は苦難に満ちていた。公司の主人の親友である陶展文の鋭い推理と調査が始まる。神戸を舞台にしてのびやかに描く長篇推理。
  • 英雄ありて
    -
    中国史の英雄に出会う旅。史記、三国志、唐詩、西遊記、水滸伝に登場する魅力的な人物とその舞台を語る好著。中国史上の雄大な人間ドラマを活写――史家や軍略家が主命を奉じた苦難の旅、皇帝の大旅行、飢えと非礼の中の亡命者の旅、刺客の悲壮な旅、詩人たちの異郷の旅……。中国史上の英雄たちの旅の現場を辿り、雄大な歴史と風土を目のあたりにする好著。天下を争う人々の興亡を俯瞰し、人間の悲劇に対する深い洞察を読む、興趣尽きない歴史エッセイ集。史実の重みと自由な空想の醍醐味を味わう!
  • マイ リトル NEWS
    3.0
    M・ジャクソンの鼻、つんくのブス好き、叶姉妹の豆まきetc.……流行ネタをヤジ馬考察! ――つんくは、ブスが好きだって言うけれど……!? ストーカー殺人事件の犯人は、意外とイケメン! 『真珠夫人』の大ブレイクはなぜ? そして、松田聖子、岡田美里の離婚、小室哲哉の再再婚など、ちょっと気になるワイドショーネタを、文章とカラーイラストでユニークに考察するヤジ馬エッセイ。
  • カーラリー殺人事件
    -
    宗谷岬から出発し、佐多岬まで走りつくす、画期的な日本縦断カーラリー。この催しの背後には、さまざまな野望と悪とが、隠されていた。視力に障害を持ちながら、天性の勘と頭脳をもつ田浦二郎は、純粋な競技心で、運転補助者としてラリーに加わる。しかし、故意ともみえる落石事故が襲って……。卓抜な設定による、名手の推理長篇。
  • 新宿少年探偵団
    3.8
    1~6巻680~827円 (税込)
    希望と絶望、あらゆる欲望が交錯する混沌都市・新宿に出現した、「θ(シータ)」と呼ばれる怪物体。不思議な磁場に引き寄せられるように集まった、4人の少年たち。魔物を自在に操り、次々と猟奇殺人を犯す「髑髏王」の目的とは!? 恠しく邪悪な意志に対峙する「少年探偵団」。読みだしたら止まらない、傑作冒険譚!
  • 妖のある話
    -
    中国史を彩った美女の魔力。美女に迷って暴走する男たちの本性と、女の妖態を軽快につづる女性論エッセイ。女の「妖しさ」はどこからくるのか? ――美女には、時代によって、はやりすたりがあり、好みにも個人差がある。男心をかき立てる「妖女」の魅力とは何? 少女が見せる妖、男装の女武人の倒錯美、愛らしい醜女の心根、病身美人の抗しがたい良さなどなど、男を刺激し翻弄する、妖しくも愛すべき女。博識のフェミニストが軽快に、女性の魅力を語るエッセイ集。
  • 北京の旅
    4.0
    首都の輝き、首都の威厳。北京千年の歴史、文化、風俗を伝える魅力の旅行記。千年の歴史を秘める中国首都を探訪――中国の首都として、千年の歴史を秘める北京。そこは時の流れの風化、人の世の変転のなかで、いまなお首都の輝き、首都の威厳を失わない。まちには人々の精気が、活気がみなぎっている。歴史の遺跡をたずね、文明の源流を求めて雄大な王城の地をくまなく逍遙し、肌で感じた北京のすべてを伝える好紀行。
  • 風よ雲よ(上)
    -
    1~2巻660円 (税込)
    明朝末期のマカオ、美丈夫の野心家・鄭芝竜と、豊臣の遺臣・安福虎之助との運命の出会い。風雲児の生涯を描く壮大なロマン――東に虎視眈々と機を窺う満洲族、西に流賊・李自成軍が迫る明朝末期、中国南部の港町・マカオで、二人の男が運命の出会いをした。美丈夫の野心家、生れながらの統領の器、鄭芝竜と、大坂落城時、脱出して蘇州の大商人の用心棒となった長身の浪人、安福虎之助である。壮絶な乱世に、南海制覇の野望に燃える男と、夢と生き甲斐を大陸に求めた男の人生の軌跡を描く、歴史長編。<上下巻>
  • 敦煌の旅
    -
    大らかなロマンを秘める敦煌千仏洞。その偉容を訪ね中国史の奥行きを探る。中国西域の歴史。大佛次郎賞受賞作――シルクロードの途上にあるまち、敦煌。かつて、天竺にむかって三蔵法師玄奘や法顕がたどり、ラクダの隊商が往来した西域のまち、敦煌。大らかなロマンと悠久の歴史を秘めて息づく莫高窟。念願かない、その地を訪れることのできた著者が、胸を燃やしその胸の炎の輝きを情熱こめて綴る旅行記。第3回大佛次郎賞受賞作。
  • 地球の笑い方
    3.0
    思わず貴女も旅に出る! 爆笑地球見聞録。世界には、笑い・感動・驚き・怒りがテンコ盛り。旅エッセイの決定版! 海外爆笑旅行エッセイ――「楽しくなければ、旅行じゃない!」をモットーに、行きました、観ました、書きました。地球の泊まり方、買い方、食べ方はもちろんのこと、ぶったまげ方から逃げ方まで。世界中の笑いと感動、怒りと驚きが盛りだくさん。初めての人も、上級リピーターも必笑、きっと役立つ旅エッセイの決定版。思わず貴方も旅に出る!?
  • 相思青花(上)
    -
    1~2巻660円 (税込)
    青花とは染付の中国名。美しい焼き物に秘められた人間の愛と宿命、日中の歴史の謎。時空を超えて展開する雄大なロマン、アジアの大戦史を舞台に展開する恋愛長編――不思議な物語は、イスタンブールのトプカピ・サライ博物館から始まった。10年間の結婚生活の後、商社員の夫がロンドンで急死した奈美。ハネムーンの地で中国陶磁器の前にたたずむ奈美に、端正な中年の紳士が話しかけてきたのである。夫の急死から立ち直ろうと、実家に伝わる青花(染付)の謎を追う奈美に、その男・林輝南は、清朝末期の青花にまつわる愛の秘話を教え、二人は調査を進めてゆく。<上下巻>
  • 旋風に告げよ(上)
    -
    海賊王と日本女性との間に生まれた鄭成功は、崩れゆく明王朝のために、若い情熱を燃やす――福建の海の実力者・鄭芝竜を父に、日本女性を母にして、長崎で生まれた鄭成功は、父ともども明朝復興のためにたたかう。折しも中国大陸は、弱体化した漢民族の王朝(明朝)が叛乱軍にかき乱され、その混乱の機に、北から満洲族の侵攻を許し清朝が誕生しようとしていた。鄭芝竜は投降するが、大目標へ若い情熱を燃やす鄭成功の気力は衰えない。強力な水軍を率いて、ついには清朝とオランダから台湾を解放する。水軍の若き将である鄭成功の前途は? 国姓爺こと英雄・鄭成功の劇的な生涯を描く歴史ロマン巨篇。<上下巻>
  • 戦国海商伝(上)
    3.0
    1~2巻660~691円 (税込)
    時代を動かす海の男の物語。海洋歴史小説――戦国乱世の日本。天下を狙う群雄が、軍資金づくりの密貿易にはしっていたころ、中国には明朝打倒に燃える豪商の集団があった。彼らは水上生活者に身をやつし、倭寇と組んで着々勢力を扶植する。奇しき人生を生きる毛利の落し子の運命を軸に、中国と日本をむすぶ戦国の水脈を描く、海洋歴史ロマン。<上下巻>
  • 弓の部屋
    -
    夏の夜の神戸を彩る生田神社の花火。それを、異人館のボウ・ルーム(弓の部屋)から眺める男女の間で、突如、殺人が……。被害者は、メイド・光子の夫の山中。彼は、電灯を消した一瞬にすり替えられたコップを口にして、毒殺された。捜査の進展につれ、居合わせた人々の過去が、次々にあばかれて……。神戸情緒あふれる、本格ミステリ。
  • 闇の金魚
    -
    日本への留学を終えて帰国した童承庭は、政商・永源昌の店で働きながら、反体制運動のレポ役も果していた。が突如、妻が何者かに拉致された……。陰謀錯綜の歴史の裏を暴く長編ミステリ――妻が拉致された。その報をもたらした男が示す紙片には、「とらわれたが拷問には屈しない」とある。確かに妻の筆蹟だ。反体制運動のレポ役・童承庭は、ふるえた。誰が何のために仕組んだ罠なのか? 清朝が倒れ、孫文らの革命勢力が勃興する中国、多様な主義思想の錯綜する歴史のヒダに、推理のメスを鋭く入れる長編。
  • インド三国志
    3.5
    インド帝国はなぜ滅亡したのか? インドは「我が青春の一部」と語る著者が、東インド会社に屈した謎を描く――生き残る王子はたった一人。流血が王位継承の伝統であったムガル帝国に、東インド会社を尖兵としたイギリスの魔手が迫る。アヘン戦争、明治維新へと続く歴史の前哨戦として、300年を越えるムガル王朝滅亡のひき金をひいたのは誰か……。インドは「我が青春の一部」と語る著者が、熱き思いをこめて描く長編歴史小説。
  • 中国五千年(上)
    3.0
    1~2巻712円 (税込)
    歴史の要点は、政権(王朝)の興亡にある。どのような人物が王朝をたて、どう政治をしたか。有徳と暴虐の交替、文化の差が政権を変える有様を、明快平易に語る史書。三皇五帝の神話時代から、祭政一致の神意国家、地方分権の封建制社会、秦の始皇帝による天下統一。再びの動乱、隋による再統一まで。<上下巻>
  • からっぽ男の休暇
    4.0
    忘却の旅に出て知る忘却する快楽!! 休暇中のからっぽ男のように南の島で読んでください。あるいは暑い日に!! 南の島の木陰で紡ぎだす曖昧な童話――陽光に照らされた風が動きはじめて、椰子の森がささやいて揺れる。終わりのない休暇を南の島ですごす僕。美しいティパワンやクリッサナたちとのひととき、忙しかったころには思い出しもしなかった童話を話したくて仕方がない。でも、ちょっと変!! そんな曖昧でこんがらがってしまった不思議な15のお話。
  • バリの魂、バリの夢
    3.0
    バリが失ったもの、守り続けているもの。この島は、何故かくも旅人のこころをからめとるのか!? 究極のバリ島読本。バリの迷宮をさまよう――目も醒めるような青い水田、耳に優しいガムランの音。小さな遺跡を訪ね、ウブドのアートや市場の喧騒に酔いしれる日々。バリは、何故かくも旅人の心をからめとるのか? 暮らし、食べ物、祭り、舞踊、言葉、暦……。バリ島の魅力に深くふれた名著『バリ島 不思議の王国を行く』に書き下ろしを加えた、究極のバリ島読本。
  • 山河在り(上)
    4.0
    1~3巻785円 (税込)
    戦争前夜の日本と中国、荒波を生きる青年! 25歳の華僑青年・温世航は、関東大震災で被災。失踪した仲間を追う。巨匠が描く日中近代史――華僑貿易商の一族として、上海に生まれ日本で育った温世航(おん・せいこう)。25歳の時、関東大震災に遭う。未曾有の天災に、緊張状態にあった日中関係も良好になるかと思われた。だが朝鮮人虐殺の報は、両国関係に再び暗い影を落とす。仲間の青年の失踪事件を追って、世航は旅立つ。日中十五年戦争前夜を描く大河小説! <全3巻>
  • 邪魔 上下合本版
    -
    平穏な日々が、暗転する――その幸福は、本物ですか? 奥田英朗、初期の傑作にして大藪春彦賞受賞作! ほんの小さなきっかけから追い詰められてゆく人たち。 どうして自分が、こんな目に。 ドアホンを手に取ると「警察です」という 男の低い声が恭子の耳に飛び込んだ。 心臓が早鐘を打つ。ドアホンを置く手が小さく震えた。 怖がることなんか何もない。 うちは貧乏でも金持ちでもない平凡な家庭なのだ。 何も起こるわけがないじゃないか。 (本文より) 妻を事故で亡くして以来、不眠に悩まされている刑事、九野。スーパーのレジ係として働きながら子育て中の主婦、恭子。華やかではないが平穏な二人の日常が、ある事件を機に交錯し始める――。小さなほころびがいつの間にか取り返しのつかない事態へと発展する、人生のもろさ、人の危うさを描いた著者初期の傑作! 奥田英朗は、新人の頃から凄い!
  • 中学時代
    -
    ぼくらの2Dに、「和」と「団結」のことばを贈り、クラスをいつも爆笑させてくれた担任のモンキー。ぼくたちは、先生がすきだ。でも、先生はまちがっている。先生、教師をやめてください! ――新しく変わった世の中で、自分たちの道を切り開いていく、男女共学第1期生の中学生活を「学級日誌」の形でつづった問題作。
  • 妙竹林話 七偏人(上)
    4.0
    顏そろえたる7人ののらくら者。さて、しでかすはヘマばかり。傑作滑稽本の初校注書。笑いうずまく傑作滑稽読物、初の校注本――花のお江戸のめでたい正月に、竹林の七賢のむこうを張って、顔をそろえた7人衆。ただしこちらは、妙竹林の七偏人で、することなすこと、人を食ったおかしなことばかり。半可通の大愚をからかって、こののらくら者の面々が、さて、どんな大騒動をまきおこすやら……。笑いの宝庫、江戸期滑稽本の傑作。<上下巻>
  • 北京悠々館
    -
    時は清末、日露の風雲急を告げる明治36年、初秋の北京に、ある任務を帯びて下り立つ美術商・土井策太郎。露清撤兵協約の再締結! 批准? 対露開戦の大義名分を失うのを恐れる日本は、巨額の金で清朝要人の買収を工作、舞台は「悠々館」。だがパイプ役は、完全密室で殺害、同時に金も消失し……。腐敗と無策を孕む国家の末期症状で、事件は謎を深める。本格推理と歴史小説が見事に結合結晶した会心の作。
  • 姉貴の尻尾 向田邦子の想い出
    4.5
    姉に似た達意の筆で弟が描く作家の素顔。好奇心が強くお転婆で、おだてに弱くせっかちで、やさしい人。生き生きと甦えるなつかしい面影――好奇心旺盛でお転婆で、おだてに弱くせっかちで、人には見せない地道な努力家、家族思いのやさしい長姉……。実弟が遠慮なく、あたたかく語る、素顔の向田邦子像。いきいきと甦(よみがえ)る、早世した稀有な作家の、なつかしい面影。姉に似た達意の文章で、もの書きという愉快な変てこ人間を描く、しみじみ楽しい好著。
  • 孔雀の道
    -
    英国人を父、日本人を母として生まれたローズ・ギルモアは、13年ぶりで日本を訪れた。彼女が幼い頃、神戸の自宅で謎の焼死を遂げた母のことを知りたかった。戦前の日本でスパイ事件に関与したことのある父は、なぜか母について沈黙を続け通して他界した……。国際色豊かな現代史ミステリ。日本推理作家協会賞受賞作。
  • 顔面バカ一代 アザをもつジャーナリスト
    -
    人間の「顔」ってどんな意味をもつのだろう? アザと劣等感を考える――蔑視、嘲笑、差別……。生まれつき顔に赤アザがあるゆえに、コンプレックスに苛まれる日々を過ごしてきた著者が、顔面に疾患や外傷のある人々の内面に鋭く、また切実に迫る。人はなぜ異形の人を嫌悪するのか? 普通の顔って何だろう? 人間存在の根元にかかわる問題を、読者に問いかける衝撃のレポート。
  • 花暦八笑人(上)
    4.0
    登場いたしまするは、花のお江戸の道楽者8人衆。飛鳥山の花の盛りに花見の客をおどろかそうと、あれこれ趣向をこらし、工夫を仕込んでの茶番劇。ところが、何をやらせてもドジな面々のこと、とんだ騒動が持ちあがって……。駄洒落の連発、地口のかけ合い、息もつかせぬ怒濤の笑い、一気に読ませる江戸期滑稽本の粋。<上下巻>
  • 影を裁く日
    5.0
    その日、外務省のキャリア組は震え上がった。TOKIOサミットが終了した晩、ホテル・ニューオークラで開かれていたパーティーの会場から、朝倉外務省欧州局長の姿が忽然と消えた。ほどなく、死体が中庭の池に浮かんだ。元外交官の著者が、一見はなやかな外務省内部に秘められた、キャリアとノンキャリアの確執、権力の腐敗を描き、人間性の本質に迫る傑作ミステリー。
  • ワールドカップ全記録
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 歴史と伝統の闘い 完全保存版初登場! 1930-98本大会・全516試合の記録。これぞ「世界の祭典」W杯サッカー! ――世界の祭典・サッカーW杯は、1930年に、第1回大会がウルグアイで開催された。以来、世界中の人々を熱狂させた歴史と伝統の名勝負に名選手。本大会の全516試合得点経過つき全メンバー表、全大会全地域予選全結果、日本代表全戦歴……、公式データをもれなく満載したファン必携の1冊。読まずしてW杯は語れない!
  • よそ者の目
    -
    外国からどう見られているかに過敏な日本人を、同じアジア人の視点であえて語る快著。中国的立場から作家の目で見た日本人論――よそ者(外国人)が日本について発言するとき、たいてい強い反撥を喰う。放っておいてくれ、というわけだ。そのくせ、外国からどういう目で眺められているか、日本人はひどく気にする。島国からくる過敏性であろうか。中国的なものの考え方から、同じアジアの日本人の動向を綿密にとらえる、深甚なるエッセイ集。
  • シルクロードの旅
    -
    ロマンの香り溢れる西域の秘境の旅路。西欧と中国、さらには日本にまでつながるシルクロ-ド。厳しい自然と闘いながら、先人たちが営々と築いたこの東西交流の道をたずね、いにしえ人の夢と憧憬のあと、歴史の息吹きをたどる――中国西域。広大な自然と厳しい環境の織りなす天然の神秘。シルクロードは、そのまっただなかを延びている。西欧と中国、さらには日本にまでつながり、文化と風俗と人情と……あらゆる人間の営みを交流させたシルクロード。先人たちが営々と築いた秘境の旅路をたずね、いにしえ人の夢と憧憬のあとをたどる。
  • そこなし森の話 佐藤さとるファンタジー童話集1
    -
    「コロボックル物語」の著者・佐藤さとるのファンタジー短編集。日常の世界の向こうにある奥深い神秘の世界を、ちらりとのぞかせてくれる珠玉の短編。「龍宮の水がめ」「四角い虫の話」「不思議なおばあさん」「鬼の話」「掌編三話」「そこなし森の話」「夢二つ」「椿の木から」「きつね三吉」「不思議な不思議な長靴」「わすれんぼの話」「龍のたまご」など収録。
  • 昭和史 忘れ得ぬ証言者たち
    4.0
    菊池寛賞受賞の栄誉に輝く「保阪昭和史」の到達点! 肉声の持つ迫力! ――歴史の決定的瞬間に居合わせた者、戦後を寡黙に生き抜いた者……。真珠湾攻撃時の日本大使館員から、A級戦犯の最期の声を聞いた宗教家まで、文献にはない迫力ある証言の数々。取材した相手の数のべ4000人、菊池寛賞受賞に輝く昭和史研究の第一人者が、次代へと語り継ぐ貴重な肉声を一冊に!<『一語一会』改題作品>
  • 愛と恍惚の中国 ディープにあちこち探訪記
    3.0
    これほど的を射たレポートは存在しない。愛すべき憎むべき笑いと怒りと涙の記録。これ1冊で中国通! ――いきなりの始末書、国外追放の危機、カラオケ・バーで稼ぐシャブ中ホステスたちとの交流、毛沢東の村の優しい人々、天津甘栗の里を訪ねて……。北京駐在カメラマンが体当たりで見聞きし実感した、本当の中国と中国人の本音。日本では決して報道されない、気鋭ジャーナリストの涙と笑いと怒りのレポート。
  • 東京ドーン
    3.7
    仕事はある、恋人もいる。でも、物足りない。同じ報われない時代を生きているのに、隣のアイツらは満ちて見える。どうして僕だけ、うまくいかない――。そのむなしさを、カッコ悪さを、自分のせいだと認められるか? 就職、結婚、再会、嫉妬、劣等感。東京に生きる6人の男女の転換点を鋭く描く連作短編集。あがけ若者、あがけ私。ひれ伏せ時代!
  • 裁判員に選ばれたら
    -
    あなたが殺人犯を裁くとき! 現代の召集令状か!? ――ある日突然、日時を指定された裁判所への呼び出し状が、あなたのところに届きます。「拒否をすれば過料」とあります。指定された日は、初公判日の午前中。裁判長と話した後、あなたは午後から裁判員となり、法廷に座ることになります。あなたは、犯人をどう裁けばよいのでしょう? <『殺人犯を裁けますか?』改題・加筆作品>
  • 探偵宣言 森江春策の事件簿
    3.2
    7つの事件を陰で操る真犯人の正体とは? ――血塗られた時計塔の悲劇。高校生の森江春策は、見事に犯人を特定するが、それは新たな惨劇の序章にすぎなかった。飛翔する死体、謎めいた血文字……。つきつけられた7つの事件。時代も場所もバラバラの事件を解決していくうちに、森江が辿り着いた真犯人の正体とは?  驚愕と衝撃、芦辺拓の連作短編集!
  • きのうの世界 上下合本版
    -
    上司の送別会から忽然と姿を消した一人の男。一年後の寒い朝、彼は遠く離れた町で死体となって発見された。そこは塔と水路のある、小さな町。失踪後にここへやってきた彼は、町の外れの「水無月橋」で死んでいた。この町の人間に犯人はいるのか。不安が町に広がっていく。恩田陸がすべてを詰め込んだ集大成。 他殺か事故か。 町の外れの「水無月橋(みなづきばし)」で死んでいたのは、一年前に失踪したはずの男。 ようこそ、ここは、塔と水路の町。 上司の送別会から忽然と姿を消した一人の男。一年後の寒い朝、彼は遠く離れた町で死体となって発見された。そこは塔と水路のある、小さな町。失踪後にここへやってきた彼は、町の外れの「水無月橋」で死んでいた。この町の人間に犯人はいるのか。不安が町に広がっていく。恩田陸がすべてを詰め込んだ集大成。 飼い犬の「トラ」とともに暮らす、76歳の一卵性双生児、華代と虹枝。彼女たちはいつも同じ時間に散歩をする。水無月橋で一人の男が死んだあの日も。そして、二人は思い出す。バス停に捨てられた赤い印のついた地図のことを。 「ねえ、雨はどうやって数えるの? ほら、『ひと雨来た』っていうじゃない?」 「あのねえ、雨を数えてはいけないよ。雨を数えると鬼が来るよ――」
  • 黒と茶の幻想 上下合本版
    2.0
    1巻1,210円 (税込)
    太古の森をいだく島へ――学生時代の同窓生だった男女四人は、俗世と隔絶された目的地を目指す。過去を取り戻す旅は、ある夜を境に消息を絶った共通の知人、梶原憂理(ゆうり)を浮かび上がらせる。あまりにも美しかった女の影は、十数年を経た今でも各人の胸に深く刻み込まれていた。「美しい謎」に満ちた切ない物語。 美しい謎が去来する永遠の島を目指して 太古の森をいだく島へ――学生時代の同窓生だった男女四人は、俗世と隔絶された目的地を目指す。過去を取り戻す旅は、ある夜を境に消息を絶った共通の知人、梶原憂理(ゆうり)を浮かび上がらせる。あまりにも美しかった女の影は、十数年を経た今でも各人の胸に深く刻み込まれていた。「美しい謎」に満ちた切ない物語。
  • 物書同心居眠り紋蔵(一)
    3.7
    南町奉行所で内勤30年。勤務中でも居眠りをする奇病を持つ藤木紋蔵。だが、奇病ゆえ、人生の真実が見える時がある。義父が下女に手を出し、妊娠させる騒動が起きた。義母は「男は穢らわしい」とご立腹だ。人間の欲深さを描く「浮気の後始末」ほか7編。“窓際族”同心が活躍する捕物帳!連作時代小説。
  • 大店の暖簾 下り酒一番(一)
    3.5
    霊岸島にある酒問屋武蔵屋は、上方からの高級酒下り酒を扱う大店だ。だが商才のあった主の市郎兵衛が亡くなり四年、武蔵屋の商いは火の車になっていた。市郎兵衛の妾腹三男の卯吉は、主にはなれない。そりの合わぬ長兄の市太郎や義母のお丹に冷たく当たられながらも、心通う者たちと店の切り回しに奔走する日々。新酒番船で一番となった銘酒灘桜の新酒が千樽届くことになっていたが、春の嵐に遭ったという報に武蔵屋一同青ざめる。
  • グリーン・レクイエム 新装版
    4.7
    幼いころに迷い込んだ山奥の洋館。そこで出会った、すいこまれるように深い緑の髪の少女に、信彦は心を奪われる。やがて時を経て再び少女――明日香に会ったとき、彼女に課せられた運命が二人をのみ込もうとする。明日香の髪に秘められた力、彼女の正体、そして帰るべき場所とは。表題作ほか、2編を収録。
  • さくら、さくら おとなが恋して<新装版>
    3.0
    結婚しない人は恋をすればいい。水曜日の食事だけを男に与えられ、自分の恋に思いを馳せる女。冴えない男だったのに、いつの間にか心惹かれていることに気づく女。不倫と割り切る寂しさ、恋を恋する喜び。男と女の綾なす恋模様を、円熟味あふれる筆致で描く、大人のための12編の小説集。
  • いたずらにモテる刑事の捜査報告書
    3.8
    久保と日向は、警視庁捜査一課予備班に所属する先輩と後輩の若手捜査員である。「予備班」とは、本部と別行動を取ってその捜査方針が間違っていたときに時間の損失を回避するためのチームであり、久保と日向の2人で構成される。ただ注意点が一つ。日向は、彼をまともに目にした女性が失神してしまうほどの完璧な容姿の持ち主だった。そのメリットとデメリットの狭間で、久保は先輩としていつも懊悩していた。そんな予備班に出動命令が下った。両国の銭湯で殺人事件が発生。犯人はもちろん、凶器も見つからないという。今回の予備班の捜査方針とは……。
  • 食べるぞ!世界の地元メシ
    3.8
    ネットじゃたどり着けない絶品地元料理の世界へ。 「タビメシ」の達人が、世界中のうまい!を探す。 垂涎の旅グルメエッセイ! 街なかのちょっとした食堂や一般家庭で、ガイド本に載るような名物料理を超えるウマいモノが食べられていたなんて! タビメシの達人が世界のあちこちをうろつきまわり、嗅ぎまわり、時にはトラブルに巻き込まれながらも見つけた絶品地元メシの数々。読めばきっとあなたも旅に出たくてウズウズするはず! <本書のお品書き> ・キューバの「コーラ缶入りプリン」  ・タイの「アヒルラーメン」 ・スリランカの「カレーパン」 ・イタリアの「レモンピッツァ」  ・オランダの「カレー味焼きそばコロッケ」 ・セネガルの「チェブジェン」etc. その他にも多数のメニュー、イラスト、旅に便利な247品ミニ解説をご用意。
  • 花のいのち
    -
    95歳を超えてなお現役の作家であり続ける著者が、四季折々の花によせて人生の旅路をたどり幸福の知恵を伝える、珠玉のエッセイ集。
  • バルス
    3.7
    トップレベルの私立大学に通う百瀬陽二の就職戦線は冴えなかった。名の知れた大企業への就職に囚われていた陽二は、再チェレンジする為に就職留年を決める。留年のあいだ派遣会社を通じて世界最大のネット通販会社《スロット》の物流センターでアルバイトをすることに。そこで見たのは、派遣労働の過酷な職場環境、さらに膨大な商品の運送業務に忙殺される大手総合物流企業の厳しい現場だった。 東京から各地方に向かう東北・東名・中央・常磐など主要高速道路で、ほぼ同時に宅配便を配送するトラックが走行中に荷台から出火し交通麻痺となる。格差社会への不満を抱えた集団「バルス」により犯行声明がマスコミに届き、次なる犯行予告が伝えられた。宅配会社は荷物の受け付けを中止、それに伴いネット通販会社の出荷も停止、あらゆる産業で事業が滞りはじめた。追い打ちをかけるように、バルスは予想を超えた要求をつきつけてきた!
  • バッドビート
    -
    てっぺん取れなきゃ、人生じゃねえ! 幼馴染みのワタルとタカトは、ヤクザの下仕事をするチンピラ。将来の希望もなく、ぱしりとして使われながら「ここではないどこか」に行きたいと願っている。ある日、兄貴分から荷物運びを頼まれた2人。簡単な任務に思えたが、気づくと目の前には3人の遺体が――。疾走感溢れる、ノンストップミステリー。
  • 本のエンドロール
    4.4
    本の奥付に載っている会社名の後ろには、悩みながらも自分の仕事に誇りを持ち、本を造る「人」たちがいる。豊澄印刷の営業・浦本も、日々トラブルに見舞われながら「印刷会社はメーカーだ」という矜持を持ち、本造りに携わる一人。本を愛する人たちの熱い支持を集めた物語が、特別掌編『本は必需品』を加え、待望の文庫化!
  • 蜃気楼の帯
    -
    アナウンサー・藤野絵里子は、アフリカの重要人物に会見するため、ダカールに着いた。空港から次の土地へ向おうとしたとき、バスが兵隊の検問を受け、一人の黒人客が連行される。彼は直前、絵里子に小箱をそっと托した。箱の中味は、不気味なゴリラの手首! 動乱のアフリカを舞台に、鮮烈なサスペンスを描いた傑作長篇。
  • 白昼の密漁
    -
    敏腕生命保険勧誘レディに仕組まれた罠! 生命保険の外交をしている美しい人妻に、多額の保険加入や政財界の大物の紹介を口実に接近する古物商が。不正取引の影に隠された意外な事実を描く長編ミステリ-! ――毎月の生命保険契約高の成績争いで、ライバルの同性としのぎを削る美人セールス・御園登代子にしのび寄る甘い罠。疑惑の影がつきまとう奇妙な契約者たちに不安を抱きながら、ただひとり信頼のおける嘱託医との情事に溺れる彼女は、やがて不可解な陰謀の渦に巻きこまれてゆく。保険契約にうごめく人間の赤裸々な姿をスリル十分に描いた問題作。
  • 増加博士と目減卿
    3.0
    山賊髭の探偵が大活躍。三つの不可能犯罪に名探偵が挑む! ――山賊髭を生やした赤ら顔の名探偵・増加博士が、華麗に(?)謎を解き明かす! 作品の登場人物が、自分が推理小説の中のキャラクターであること、これから事件が起きることなどを知っているという設定の、メタ・ミステリー。「『Y』の悲劇――『Y』がふえる」「最高にして最良の密室」「雷鳴の轟く塔の秘密」を収録。
  • 草木と遊ぶ 野原の四季
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 なつかしき遊びここにあり! 野辺に咲く草木を使った遊びの全紹介。絵を見ながら親子で手づくりが楽しめる! ――四季折々に咲く草花を、ただ眺めるだけでなく、その豊かな性質を生かして遊んだら、どんなに楽しいことだろう。子どもも大人も、おもしろく懐かしく、失われゆく野原での草木遊びを満喫し、自然の営みの不思議を再発見する、そんな一日があってもよい。作り方・遊び方を美しい絵にして贈る、詩情がいっぱいのの画文集。
  • 真夏の旗
    -
    夏の夜の小さな事件が、真治と町の人気スター・彰五を友だちにした。純粋で奔放な生き方をする彰五たちの世界は、北の港町の大人には受け入れられないが、平凡な少年・真治に、新鮮でめくるめくような夏の日々を体験させた……。やさしく繊細な目で若者たちを生き生きと描いた、三木卓の少年小説の傑作。
  • 東海道中膝栗毛(上)
    -
    江戸者の弥次郎兵衛と喜多八の、少し品は悪いが気の良い憎めない小悪人が展開する、東海道の道中記。主人公の演じる失敗談におりおりの狂歌、各地の風俗、奇聞を織り込んで抱腹絶倒の旅はつづく。この滑稽本の名作を読み易くするため工夫配慮し、図版なども出来うる限り多数とりいれ、忠実に翻刻した。発端より四編下まで収録。<上下巻>
  • 華やかな死体
    3.0
    真夜中の散歩道、背後(せなか)に視線――白菊と曼珠沙華に飾られた、大手食品会社社長の死体が発見された。巨額の遺産めあてか、会社の権力争いの果てか……。美貌の未亡人と元社長秘書の間に、情事の匂いをかぎとった少壮検事・城戸。老獪な弁護士との、知力の限りを尽す熾烈な闘いが始まった。検事出身の弁護士であった著者ならではの迫力で描く、江戸川乱歩賞受賞作。
  • モスクワから来たスパイ
    -
    プラハで日本大使が怪死した! 現代史の謎に迫る国際スパイ・ミステリー。国際政治の裏面をえぐる――現代史の謎に迫る、国際スパイ・ミステリー長編。プラハの日本大使館で、明日香大使が墜死した。直前に面会した記者の雨田も殺され、謎の古文書を持って逃げる恋人・ヤーナも狙われ始める……。大戦後のチェコの運命を変えたといわれるヤン・マサリク外相怪死事件にからむ、米ソ対立の激流に生きる人々を描く長編。

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