海外文学作品一覧

  • ジェーンの物語 伝説のフェミニスト中絶サービス地下組織
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    妊娠して困ってない? <ジェーン>に電話して! 中絶が違法だった半世紀前の米国シカゴ。女たちが女たちを助けようと立ち上がった違法の地下組織「ジェーン」。安全な中絶手術を求め駆け込んだ女性たちの数は推定1万1000人。激動の歴史を赤裸々に描いた衝撃的なノンフィクション。 「願っていたのは、この歴史を読むすべての人が私たちの中に自分自身を見いだし、「私もこうしていたかもしれない」と思ってくれること」(本文より) 【目次】 日本の読者のみなさんへ はじめに ヴィンテージ・ブックス版(二〇二二) プロローグ 第1章 第2章 第3章 第4章 第5章 第6章 第7章 第8章 第9章 第10章 第11章 第12章 第13章 第14章 第15章 第16章 第17章 第18章 第19章 第20章 第21章 第22章 第23章 第24章 第25章 第26章 第27章 エピローグ 謝辞 訳者あとがき 参考文献 【著者】 ローラ・カプラン 米シカゴの伝説のフェミニスト中絶サービス地下組織「ジェーン」のメンバーで、シカゴのエマ・ゴールドマン女性健康センターの創設メンバー。ナショナル・ウィメンズ・ヘルス・ネットワークの理事を務めていたこともあり、様々なコミュニティー・プロジェクトに携わっている。 塚原久美 中絶問題研究家、公認心理師、臨床心理士、中絶ケアカウンセラー。著書『日本の中絶』、『中絶技術とリプロダクティヴ・ライツ』(勁草書房:山川菊栄賞、ジェンダー法学会西尾学術賞)、訳書『中絶がわかる本』など。日本人のリプロの環境を改善することがライフワーク。
  • 金瓶梅1
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    1~3巻770円 (税込)
    世界の四大奇書の一つと言われるのがこの本『金瓶梅』だ。その書名はほとんどの人が知っているはずだが、さてその全訳となると目にした人は少ないはず。なぜなら本書本以外、全訳がないからだ。この本では露骨な性交の描写も訳されている。 物語の舞台は十二世紀の山東・清河県。主人公の西門慶は正妻のほか五人の夫人がいる、そのうえに女中や乳母、使用人の女房たちとも関係をしているし、遊郭にも通う。色と欲とが絡み合った人間臭いドラマが流れている。 中国の性に関するおおらかさを楽しんでほしい。デジタル化にあたり、長大な物語を四つに分けて編集をし直した。
  • いろいろな幽霊
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    失恋した瞬間を永遠に繰り返す幽霊、方向音痴の幽霊、雨となって降り注ぐ幽霊、転送装置が生み出す幽霊……イタロ・カルヴィーノ短編賞受賞作家が贈る、時に切なく、時におかしく、そして時にはちょっぴり怖い幽霊たちの物語を100編収めた、ふしぎな短編集。/【目次】[幽霊と記憶]一 注目すべき社交行事/二 進路指導カウンセラー/三 手斧(ておの)、数本の燭台(しょくだい)、針刺し、シルクハット/四 マイロ・クレイン/五 記憶喪失/六 きのうの長い連なり/[幽霊と運命]七 ヒッチハイカー/八 願い事/九 遊び方/十 運命の天秤(てんびん)/十一 どんなにささやかな一瞬であれ/十二 集まり/十三 ミラ・アムスラー/[幽霊と自然]十四 ゾウたち/十五 白馬/十六 さらなる諸動物/十七 ミツバチ/十八 風景を損なうもの/十九 木々の納骨堂/二十 空から降ってくるもの/二十一 作中で太鼓が鳴る物語/二十二 お砂場計画/二十三 再生可能資源/[幽霊と時間]二十四 十三回の出現/二十五 来世と死の事務処理機関/二十六 死亡記事/二十七 中間地点/二十八 時の巡り/二十九 ヒメハヤ/三十 前後に揺れる物語/三十一 小さなロマンスとハッピーエンドを含むタイムトラベルの物語/[幽霊と思弁]三十二 ファンタズム対スタチュー/三十三 足跡/三十四 乗客たち/三十五 新たな生、新たな文明/三十六 暗黒は震えつつ通り過ぎた/三十七 プリズム/三十八 彼の女性性/三十九 人々がいて、彼らはかつて生きていた/四十 第一一五連隊の兵士たち/[幽霊と視覚]四十一 アクション!/四十二 円(まる)い堀が魚の安らぎとなるように/四十三 スペクトル/四十四 あらゆる家の鍵、あらゆる消火栓、あらゆるコンセント/四十五 壁/四十六 遊びの時間/四十七 生涯にわたって/四十八 いっしょに連れていく/四十九 霧の向こうにちらちら見える物語/[幽霊とその他の感覚]五十 一生分の接触/五十一 二番手/五十二 かくもたくさんの歌/五十三 音響の問題/五十四 香り(ブーケ)/五十五 野原で解けていく雪の泥くさいにおい/五十六 道具学/五十七 陽射しがほとんど消えて部屋が静かなとき/五十八 男のようなもの/五十九 ささやかな感情/[幽霊と信仰]六十 現実の小さな崩壊/六十一 異常派と尋常派/六十二 不動産/六十三 どちらが結晶、どちらが溶液/六十四 無数の奇妙な結合と分離/六十五 携挙(けいきょ)/六十六 666/[幽霊と愛と友情]六十七 失われて見出(みいだ)され/六十八 鏡の中のもう一人の男/六十九 アポストロフィ/七十 鏡の中の男/七十一 回転式改札口/七十二 実話/七十三 弾丸とそれを避けるために必要なもの/七十四 膝/七十五 彼女が忘れようとしている男/七十六 永遠/七十七 遅すぎた/七十八 居残り/七十九 あなたの靴が好き/[幽霊と家族]八十 幽霊の仮の姿/八十一 困惑の元/八十二 見えない、さわれない/八十三 幽霊兄弟/八十四 第二の実話/八十五 人生/八十六 非凡な才能/八十七 遺伝性疾患/八十八 空港のターミナルからの祈り/八十九 孵化(ふか)/九十 左右対称/[幽霊と言葉と数]九十一 インコ/九十二 婉曲(えんきょく)表現/九十三 およそ八十グラム/九十四 幽霊文字/九十五 言語学の問題/九十六 夕暮れとほかの物語/九十七 電話/九十八 数/九十九 人口調査/百 かつて書かれた中でもっとも恐ろしい幽霊譚(たん)/主題の不完全な索引/謝辞/解説=勝山海百合
  • 29歳、今日から私が家長です。
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    1巻1,870円 (税込)
    【電子版のご注意事項】 ※一部の記事、画像、広告、付録が含まれていない、または画像が修正されている場合があります。 ※応募券、ハガキなどはご利用いただけません。 ※掲載時の商品やサービスは、時間の経過にともない提供が終了している場合があります。 以上、あらかじめご了承の上お楽しみください。 韓国読者が選ぶ2023年 若い作家1位! 2024年 韓国でドラマ化 決定! 凛々しい娘、美しいおじさん、珍妙なおばさん。韓国で注目の気鋭作家が、家父長制の先の家族を描いた”これから”のホームコメディ! この小説は家父長でも家母長でもない娘が家長(家女長)で主人公。厳しい祖父が統治する家で生まれた女の子・スラがすくすく育って家庭を統治する。作文を家業に家を興した娘が、一家の経済権と主権を握る。?家父長の家では決してありえないような美しくて痛快な革命が続くかと思ったら、家父長が犯したミスを家女長も踏襲したりする。家女長が家の勢力を握ってから、家族メンバー1に転落した元家父長は、自ら権威を手放すことで可愛くて面白い中年男性として存在感を表す。スラはどの家父長よりも合理的で立派な家長になりたいと思っているが、スラの家女長革命は果たして皆を幸せにすることができるだろうか。 著・文・その他:イ・スラ 1992 年、ソウル生まれ。有料メールマガジン「日刊イ・スラ」の発行人。ヘオム出版社代表。大学在学中からヌードモデル、文章教室の講師として働き、雑誌ライターなどを経て2013 年に短編小説「商人たち」で作家としてデビュー。著書にエッセイ集『日刊イ・スラ』(原田里美、宮里綾羽訳、朝日出版社)、『私は泣くたびにママの顔になる』、『心身鍛錬』、『まめまめしい愛』、『とにかく、歌』、『すばらしき人生』、インタビュー集『まじりけのない尊敬』、『新しい心で』、『創作と冗談』、書評集『君は生まれ変わろうと待っている』、共著に書簡集『私たちの間には誤解がある』(以上すべて未邦訳)などがある。インスタグラム: @sullalee 翻訳:清水知佐子 和歌山生まれ。大阪外国語大学朝鮮語学科卒業。読売新聞記者などを経て、翻訳に携わる。訳書に、キム・ハナ、ファン・ソヌ『女ふたり、暮らしています。』、キム・ハナ『話すことを話す』『アイデアがあふれ出す不思議な12の対話』(以上、CCCメディアハウス)、朴景利『完全版 土地』、イ・ギホ『原州通信』(以上、クオン)、タブロ『BLONOTE』(世界文化社)などがある。
  • 消えたファラオの財宝を探しだせ(上)
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    謎の王の行方を追え! 座礁した漁船に謎の遺物が見つかった。 歴史を揺るがす財宝争奪戦が始まる! NUMAファイルシリーズ第18弾!  嵐のスコットランド。  当地で休暇を取っていた米国立海中海洋機関(NUMA)のオースチンとザバーラは荒れ狂う波に揉まれるトロール船を発見し、その救援に向かった。  危機一髪で乗組員の救助には成功したものの、オースチンは船に不審を抱く。何かがおかしい。船長の挙動には不自然なところがあるし、そもそもなぜ漁船がこんな嵐の夜に―。事実、ふたりが陸に戻ると思わぬ事態が待ち受けていた。  やはりあの船には何かある。オースチンは謎を突き止めるべく、再び座礁したトロール船に向かった。
  • カナダ・インディアンの世界から
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    1巻770円 (税込)
    だれもいないキャンプ地。「わたし」から、一定の距離がある森林の端から熊が現れました。22口径のライフルを手にじっと身構えたままの「わたし」は、カナダ・インディアンのこの地で1年近く暮らしてきたことを考えていました。熊は優しい目をしてこちらをじっと見つめていますが……。著者がカナダ・インディアンの世界に身を置き、かれらと同じ体験をすることによって、自然の力をその魂に宿す人々の日々を記録しました。

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  • たまたま、この世界に生まれて
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    1巻3,960円 (税込)
    運命、この文学的なるもの 「運命とは、あえて大きくいうならば、人間の弱さと創造性に基づいた、本質的に文学的な観念なのだ」(本書より)──『存在の耐えられない軽さ』などの小説作品で知られ、長年ノーベル文学賞の有力候補に名を連ねながら惜しくも世を去った作家ミラン・クンデラ(1929–2023)。東と西、政治と文学、歴史と現在、偶然と必然のあいだを揺れ動く人間の運命を見つめ続けた作家の仕事を読み解く本格評論。第4回東京大学而立賞を受賞した博士論文を大幅改稿。 【目次】 序論 運命の星座 第1章 歴史の終わり、運命の終わり――『冗談』におけるメランコリー 第2章 成熟と小説――『生は彼方に』における自己批判 第3章 運命の皮肉、歴史の怪物――『ジャックとその主人』におけるアイロニー 第4章 世界と亡命――『笑いと忘却の書』における語りの視差 第5章 運命の様相――『存在の耐えられない軽さ』における偶然性 第6章 身振りと根拠――『不滅』における悲劇の散文化 第7章 「軽さ」を祝う――『無意味の祝祭』における反出生主義との対峙 結論 スターリンと天使 あとがき 参考文献 索引 【著者】 須藤輝彦(すどう・てるひこ) 1988年生まれ。日本学術振興会特別研究員(PD)。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。ミラン・クンデラを中心として、チェコと中央ヨーロッパおよび啓蒙期の文学・思想を研究している。学部時代はヴェネツィアに、修士時代はプラハに、博士時代はパリに留学。学術論文のほか、一般読者向けの読み物として、ルポルタージュ「燃えるノートルダム」(集英社新書プラス)、「あいまいなチェコの小説家」(webゲンロン)、「批評の復習」(『文学+』WEB版)など。訳書に、モラヴィア美術館編『美術館って、おもしろい!』、アンナ・ツィマ『シブヤで目覚めて』(いずれも河出書房新社、阿部賢一との共訳)。
  • 中央アジア自動車横断
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    無限軌道車によるベイルート-北京間の走破に成功。窓外の原始的な風景と内乱で緊迫する中国奥地の表情を迫真の筆緻で描き、シトロエン隊の名を高めた名著。ナビゲーション:山田周生
  • ネルーダ詩集
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    ネルーダはチリ生まれの詩人であり、政治家。1971年にはノーベル文学賞を受けた。ネルーダの声ははじめ、恋に破れた若者の死ぬばかりの嘆きをうたい、孤独をうたっていたが、マドリードの鋪道に流された子供たちの血を見て、その声はヒューマニズムの叫びとなり、ひとびとの怒りと涙をうたい、ひとびとの根ぶかい生活と希望を大きなスケールで反映したものとなった。
  • バイロン詩集
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    18世紀末から19世紀初頭にかけてのヨーロッパの激動期、不世出の詩人と仰がれて活躍したイングランドの貴族出身のバイロン。長編物語詩「チャイルド・ハロルドの遍歴」などを発表してロマン派の旗手となったが、オスマン帝国からの独立をめざしたギリシア独立戦争に加わり、病に倒れた。「最初の近代人」といってもよいバイロンの詩は、今日のわれわれにも共感できる。
  • ヘッセ詩集
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    ゲーテ、ハイネとつづくドイツ抒情詩の伝統に従って、自分の生活感情を単純素朴な詩句によってあらわすことに重きをおいた詩人ヘッセの全貌をうかがうことができる詩集。ヘッセは自分の病める魂の悲しみや嘆きや訴えを、天からさずけられた自分のリズムによってかなでる天成の抒情詩人だった。その詩は、人間の孤独感と、そこからせつなく響いてくる憂愁のしらべにつらぬかれている。
  • メリー・スチュアート(上)
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    あるときは残忍な殺人者、または聖なる殉教者、あるときは愚かな陰謀家として、16世紀ヨーロッパの政治権力とからむ宗教的分裂の時代を背景に生きたスコットランドの女王メリー・スチュアート。生後6日にして女王に。58年にはフランス皇太子と結婚、翌年フランス王妃となり、61年には夫の早世により帰国。以後新旧両教派の争いと家臣間の内紛を極めた政治情勢の中に生き、さまざまな争いの渦中に、エリザベス女王廃位の陰謀荷担の疑いで監禁され、19年間各地に幽閉後、処刑された。ツヴァイクは豊富な資料をもとに、悲劇の女性を、対照的なリアリスト、エリザベスとの心理的対立の中に捉えて描く。「ジョゼフ・フーシェ」「マリー・アントワネット」とならびツヴァイクの三大伝記小説とされる。
  • 阿片常用者の告白
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    著者トマス・ド・クインシー(Thomas De Quincey 1785~1859)は、イギリスの文筆家。1804年、19歳のとき、当時は合法だった阿片を、歯痛への鎮痛剤として用い始め、のち中毒となった。このときの体験を独特の文体で綴ったのが本書で、阿片の愉悦と悪夢、それからの脱却を詳細にのべて大きな反響をよんだ。ボードレールをはじめ多く文人に影響を与え、ベルリオーズはこれに霊感を受けて「幻想交響曲」を作曲した。詩人ワーズワースとの交友はよく知られている。
  • 敬愛の心
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    1巻2,640円 (税込)
    ◎1999年に韓国・仁川(インチョン)で実際に起きた火災事件を題材にした著者初の長編小説、待望の邦訳刊行 ミシン会社で働くサンスと敬愛(キョンエ)。お荷物社員の二人がチームを組むことになった。すれ違い、空回りしながら距離を探り合う日々。やがて互いの過去が少しずつ関係を変えていく。そんな中、チームはベトナムへの派遣が決まり、それぞれの思いを胸に新しい地を訪れるが――。理不尽な火災事件で親しい人を失い、亡霊のように生きていた男女の転機と再生を描く。 [目次] 空白はやっかいだ E あなたと私のお別れ 空っぽの心 殺人は恋愛のように、恋愛は殺人のように 冷えきった夏 あなたには妹がいますか? 痛みにも気づかずに笑っていた 雨粒が頭上に降り注いでくる オンニには罪がない
  • 蜘蛛の巣の罠(上)
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    サーガに届く謎の小包。 醒めぬ悪夢が始まる。  ユレック・ヴァルテルという凶悪な殺人鬼との闘いは、ヨーナ・リンナとサーガ・バウエルの捜査によって終止符が打たれた──はずだった。心に深い傷を負って療養するサーガのもとに、連続殺人をほのめかす絵葉書が届くまでは。「ヨーナを救えるのはきみしかいない」。署名は「ユレック・ヴァルテル」のアナグラム。その葉書をサーガが受け取ってから三年が過ぎたある日、国家警察長官マルゴット・シルヴェルマンが突如失踪、後日遺体で発見される。現場には葉書の記述どおり残された純白の薬莢。それは新たな殺人鬼が練りあげた計画の始まりを告げる声だった……
  • コン・ティキ号探検記
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    ポリネシア人のルーツを解明すべく、古代風の筏を操ってペルーからタヒチまでの漂流を敢行、謎多き太平洋民族の研究に貴重な一石を投じた漂流探検の古典的名著。
  • たった1日もキミを愛さなかった日はない
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    ★★韓国で10万部突破! チェ・シウォン(SUPER JUNIOR)など韓国著名人が絶賛!! キム・ジェシク翻訳作品第2弾★★ 泣かせるのは愛だけど、 笑顔にするのも愛だから、 私たちはまた愛を始めなくちゃならない。 キム・ジェシク 翻訳は『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』『いい人にだけいい人でいればいい』の藤田麗子が担当。イラストは、高田真弓による描き下ろし。 忘れられない愛を忘れるための117のメッセージ。 《目次》 第1章 迷子のように 第2章 恋が近づいてきたとき 第3章 キミじゃなきゃダメな気がして 第4章 もうすぐ懐かしくなる季節 第5章 こらえていた涙があふれ出した 第6章 愛が遠ざかっていく小さなサイン 第7章 キミは沈まない月 第8章 生きるために知っておきたいこと
  • フィッツジェラルド10 傑作選
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    この一冊で見渡す作品世界――。 若くして洞察に富むデビュー期の輝き、早すぎる晩年の作ににじむ哀切。 二十年でついえた作家としてのキャリアの中で、フィッツジェラルドが生み出した幾多の小説から、思い入れ深く訳してきた短篇を村上春樹が厳選。「エッセイ三部作」を加えたベスト十作を収録。
  • 老人ホーム 一夜の出来事
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ※この商品は、作品の内容を鑑み、固定レイアウト型で制作した電子書籍です。文字だけを拡大することができませんので、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できませんので、ご注意ください。また、お読みになる端末で無料サンプルをお試しいただいた上でのご購入をお願いいたします。※ある老人ホームの一夜。八人の老人と一人の寮母。食事と作業とお楽しみ会……。体力も知力も異なる八人の老人たちと寮母に、時は等しく流れる。登場人物九人の同時進行小説。同じ場面のそれぞれの行動、意識(があれば、だが)が、各人に割り当てられた章の同じページ、同じ行に浮かび上がる。傑作実験小説!/解説=若島正
  • モダニズムの南部的瞬間――アメリカ南部詩人と冷戦
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    1巻4,400円 (税込)
    ★南部知識人にスポットを当てた、反攻のアメリカ文学史 敗者の末裔であるアメリカ南部農本主義の知識人たちが、いかにして二十世紀の知の覇権を握るに至ったか。それが戦後日本の知的体制をいかに呪縛したのか。 『赤毛のアン』を読んで英文学を志した「戦後の娘」である著者が、モダニズム・冷戦・リベラリズムをキーワードにその深層/真相に鋭く迫る、スリリングな論考。 <目次> 序章 農本主義者の立場 Ⅰ 創られた伝統としての「現在の中の過去」 Ⅱ 『アメリカ文学の再解釈』──アメリカにおけるアメリカ文学研究の制度化 Ⅲ ニュー・ヒューマニズム論争 Ⅳ 南部における衝突地図 Ⅴ ナッシュヴィルの農本主義者の立場 第一章 詩的南部連合──新批評と「南部文学」の誕生 Ⅰ 制度としての南部文学 Ⅱ フュージティヴ詩人と農本主義者の連続性 Ⅲ 南部文学のモダニズム宣言──象牙の塔の政治学 Ⅳ 「南部」の新批評、新批評の南部 第二章 新批評の父たち──南部農本主義者の共同体 Ⅰ 女性化する南部──合衆国最大の問題、それは南部 Ⅱ 正しい伝統の創造 第三章 アメリカの白いヨーロッパ──農本主義者のファシスト疑惑と、リベラル・ナラティヴ Ⅰ アメリカの白いヨーロッパ Ⅱ 農本主義者のリベラル・ナラティヴ 第四章 戦後少女の本棚──第二次世界大戦後の文化占領と翻訳文学 第五章 言説としての南部──男らしさの領有 Ⅰ 南部の男──共和国としての男の身体 Ⅱ 「国民」の創生──白い男たちの帝国 終章 あとがき 初出一覧 参照文献
  • アメリカ文学のカルトグラフィ――批評による認知地図の試み
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    1巻4,180円 (税込)
    ★文学的想像力が描くアメリカ 「カルトグラフィ」とは地図作りのことであり、本書はアメリカ文学が生まれてきた現場を「地図的発想」で捉え直す試みである。 自己探求的なアメリカ文学の理念が重視してきた物語・国民意識・国家観と、それらを支えるロジックとは何か。 家庭、都市、漂流、歓待、南部、私秘性、国際移動、異界、親族、伝染病、動物化、商品といったキーワードを使って描き出される、観念の地図。 【第18回アメリカ学会清水博賞 受賞】 <目次> 序──アメリカニストの作図法 第一部 情緒的空間としてのアメリカ 第一章 領域化する家、内密の空間──生活世界の構図 第二章 雑踏の復権──生命圏としての路上 第三章 逃走という名の空間創成──情動変化の生態系 第二部 マッピングされるアメリカ 第四章 永遠の異郷──流浪する者たちのアメリカ 第五章 他者性の迷宮──南部という謎 第六章 親密圏をマッピングすること──私と公の攻防 第三部 アメリカの異次元空間 第七章 混成国家の鏡像──客土における黒人文学 第八章 回帰する場所──憑在者たちの複数空間 第九章 性的禁忌の版図──親族関係の想像力 第四部 アメリカ的自我と近代の時空間 第十章 疫病と近代社会──感染地図としての人間の絆 第十一章 動物の生息図──覆される人間主義 第十二章 物欲のカルトグラフィ──フェティッシュと自我の変遷 コーダ 流動するアメリカ空間 あとがき 引用文献目録
  • 西遊記 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典
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    日本でも児童文学で親しまれてきた西遊記。しかし、それらは大幅に修正された物語だった。人や妖怪たちの欲望を描くエピソードの数々は、面白さと諧謔に満ちている。全100回を1冊でたどる決定版。
  • 新訳 テンペスト
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    シェイクスピア、「最初」で「最後」の傑作 徹底注釈&詳細な解説 シェイクスピア、「最初」で「最後」の名作。復讐と再生、植民地支配を描く 邪悪な弟にミラノ公爵位を奪われ、娘ミランダとともに島流しにされたプロスペロー。そんな目に遭わせたナポリ王と弟への復讐を誓い、12年後、魔法で大嵐を起こし、彼らを載せた船を難破させ、島に上陸させる。一行からはぐれ、一人、島に辿り着いた王子はミランダと恋に落ちる。プロスペローはそれを利用し、復讐を果たして公国を取り戻そうとするが…。赦しと再生、そして植民地支配を描いたシェイクスピア単独執筆最後の傑作。 目次 新訳 テンペスト 楽譜 一六〇九年バミューダ海域遭難の二つの手記 ウィリアム・ストレイチー『騎士サー・トマス・ゲイツの遭難と救済の真の報告』抄訳 シルヴェスター・ジュアデイン『バミューダ諸島、別名悪魔の島の発見』全訳 ジョン・フローリオ訳のモンテーニュ「人食い人種について」抄訳 訳者あとがき
  • ぼろ着のディック
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    200年前の大ベストセラーが文庫になってよみがえる。 1800年代のニューヨーク。路上で暮らす靴磨きの少年ディックが、無一文から成功の階段をのぼり始める・・・! ディックの人生は、裕福で優しい少年フランクとの出会いから変わりはじめます。 主人公ディックの勤勉、誠実、節約思考、向上意欲などの性質は、立身出世のバイブルとして読むことができます。 アメリカンドリーム、自己啓発の原点がここにある。 第一章 ぼろ着のディックを紹介する 第二章 ジョニー・ノーラン 第三章 ディックの提案 第四章 ディックの新しいスーツ 第五章 チャタム通りとブロードウェイ 第六章 ブロードウェイからマディソン・スクエアへ 第七章 財布 第八章 ディックの幼い頃 第九章 三番街の鉄道馬車の一件 第十章 詐欺師を信じた被害者登場 第十一章 ディックの探偵ぶり 第十二章 ディック、モット通りで間借りする 第十三章 ミッキー・マグワイア 第十四章 戦いと勝利 第十五章 ディック、家庭教師を得る 第十六章 最初の授業 第十七章 ディック、上流社会にお目見えする 第十八章 ミッキー・マグワイア、また負ける 第十九章 フォズディックの転職 第二十章 九か月後 第二十一章 ディック、預金通帳をなくす 第二十二章 泥棒追跡 第二十三章 トラヴィス逮捕 第二十四章 ディック、手紙をもらう 第二十五章 ディック、初めて手紙を書く 第二十六章 ハラハラする冒険 第二十七章 結び 原題:Ragged Dick 著者名:Horatio Alger
  • ラスト・バリア スーフィーの教え
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    ロンドンの骨董品店での偶然の出会いをきっかけに、トルコへ渡り自分自身を発見する旅に出る。自分の生活も仕事もすべてを整理して旅に集中し、内なる自分、出会いの必然性を知り、ついに真実に触れられると思った矢先――。 キリスト教もイスラム教も宗教に関係なく、超越的なものとつながる境地に達するまでを描く自伝的小説。 パウロ・コエーリョ『アルケミスト』やロンダ・バーン『ザ・シークレット』など、数々の名作を訳してきた山川亜希子氏が「文学的に美しく特に好きな本」と絶賛! 文庫化に際して新たに「四十年後」の章(訳しおろし)を追加しました。 原題:The Last Barrier 著者:Reshad Feild
  • 詩と散策
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    散歩を愛し、猫と一緒に暮らす詩人ハン・ジョンウォンが綴るエッセイ 雪の降る日や澄んだ明け方に、ひとり静かに読みたい珠玉の25編 オクタビオ・パス、フェルナンド・ペソア、ローベルト・ヴァルザー、シモーヌ・ヴェイユ、パウル・ツェラン、エミリー・ディキンソン、ライナー・マリア・リルケ、シルヴィア・プラス、金子みすゞ、ボルヘス…… 著者のハン・ジョンウォンがひとり詩を読み、ひとり散歩にでかけ、日々の生活の中で感じたことを記している、澄みきった水晶のようなエッセイ集。読者は、彼女の愛した詩人たちとともに、彼女が時折口ずさむ詩とともに、ゆっくりと散歩に出かける。 【出版社:書肆侃侃房】 【目次】 宇宙よりもっと大きな 寒い季節の始まりを信じてみよう 散歩が詩になるとき 幸福を信じますか? 11月のフーガ 悲しみ、咳をする存在 果物がまるいのは 夏に似た愛 心のかぎりを尽くして来たから 永遠のなかの一日 海から海のあいだに なにも知りません よく歩き、よく転びます 国境を越えること みんなきれいなのに、わたしだけカンガルー ひと晩のうちにも冬はやってくる 夢とおなじ材料でできている 夕暮れただけ 窓が一つあれば十分 灰色の力 真実はゆっくりとまぶしくなければ 猫は花の中に いくつかの丘と、一点の雲 今日はわたしに、明日はあなたに 彼女の歩く姿は美しい(送らない手紙) 日本の読者のみなさんへ 訳者あとがき 【著者】 ハン・ジョンウォン 大学で詩と映画を学んだ。 修道者としての人生を歩みたかったが叶わず、今は老いた猫と静かに暮らしている。 エッセイ集『詩と散策』と詩集『愛する少年が氷の下で暮らしているから』(近刊)を書き、いくつかの絵本と詩集を翻訳した。 橋本智保 1972年生まれ。東京外国語大学朝鮮語科を経て、ソウル大学国語国文学科修士課程修了。 訳書に、キム・ヨンス『夜は歌う』『ぼくは幽霊作家です』(新泉社)、チョン・イヒョン『きみは知らない』(同)、ソン・ホンギュ『イスラーム精肉店』(同)、ウン・ヒギョン『鳥のおくりもの』(段々社)、クォン・ヨソン『レモン』(河出書房新社)『春の宵』(書肆侃侃房)、チェ・ウンミ『第九の波』(同)ユン・ソンヒほか『私のおばあちゃんへ』(同)など多数。
  • 〈序文〉の戦略 文学作品をめぐる攻防
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    文学作品が刊行されたあと非難や攻撃や異議を受けるというのは今日でも目にする光景です。学術的な論文や書籍でも、文学作品でも、盗用の疑惑をもたれたり、実際に告発されたりすることは決して稀ではありません。そういうとき、後ろめたさゆえに無言を貫く著者もいるでしょう。告発はあたらないと思いつつ、言い訳をしないのが美徳だと考えて、あえて反論しないケースもあるでしょう。その一方で、批判は間違っていると確信して反論する著者ももちろんいます。 こうした光景はめずらしくないだけに、あらかじめ弁明や正当化、謝罪や説明を表明する著者がいることにも不思議はありません。本書は「序文」に注目して、作家たちが序文でいかなる戦略を展開しているのかを紹介しつつ、個々の戦略を分類しつつ説明していきます。すでに起きているものであれ、まだ起きていないものであれ、攻撃に対する防御のために利用される戦場が序文であり、そこには文学者たちが編み出した戦略と戦術があるのです。 目次を見ていただければお分かりのように、想定されている「攻撃」は実に多種多様であり、それに応じて「防御」の戦術も多種多様です。西洋古典から近代文学に至るヨーロッパ文学に造詣が深いだけでなく、修辞理論にも通じた著者が、渉猟した膨大な作品から実例を選りすぐりました。そこで繰り広げられている作家たちの戦いの場に、本書で立ち会ってください。文学作品を読んでいる時には見過ごしてしまう巧妙なテクニックの数々を目撃し、驚愕すること、請け合いです。 [本書の内容] 第I部 序文の防御戦略を記述するさまざまな理論 第1章 伝統レトリック 第2章 メタ談話 第3章 ポリフォニー 第4章 読 者 第5章 言語行為 第6章 ポライトネス 第II部 攻撃側のさまざまな訴因 第7章 涜 神 第8章 猥 褻 第9章 剽 窃 第10章 背徳と反体制 第11章 性別や人種に関する規範に違反 第12章 有害無益 第13章 虚偽と実在指示 第14章 ジャンルの規則に違反 第15章 悪 文 第16章 不出来
  • ボヘミアンの文化史
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    1巻3,168円 (税込)
    『ラ・ボエーム』や『レント』に登場する自由奔放な芸術集団。19~20世紀の小説、詩、日記から彼らの心性と美学を解明する
  • 天山紀行
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    中央アジアと内陸アジアを分かつ“謎の天山山脈”を初の地理学的方法で踏査、天山高地の自然とロシアの風俗を描写して、探検史上に新時代を画した名著!ナビゲーション:漫画家・森薫
  • 『若きウェルテルの悩み』を深掘りする
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    1巻2,640円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 叶わぬ恋、進路の悩み、上司との対立、身分差別の壁、ゆううつな気持ち、憧れと限界、絶望と自死など、等身大の若者の悩みを文化的・社会的背景を交えて解説する、ウェルテルを楽しむための必読書。
  • 十二夜 七五調訳シェイクスピアシリーズ〈9〉
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    1巻445円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「十二夜」とは、クリスマスから数えて12日目の1月6日のことである。この劇は1602年に初演されたことになっているが、その前年にオーシーノ公爵を招いたエリザベス女王が上演させたという記録も残っている。作品には男女の双子が登場し、女性が男装していて混同される。出だしではオーシーノが主人公のように思えるが、オーシーノ→オリヴィア→セザリオ(男装したヴァイオラ)→オーシーノと、恋愛感情の矢印は循環している。ところが、最後に男装の「トリック」が明らかにされ、めでたく二組のカップルが誕生し結婚に至るのである。これが主筋であるが、とても「筋」とは言い難く、喜劇的な展開が主題となっている。[マライア+トビー卿+アンドリュー卿+フェステvs.マルヴォリオ]という「笑い」の筋が、どちらかというと主筋のような作品である。世俗的な世界とマルヴォリオに象徴されるピューリタン的な世界との対立構図でもある。
  • キャリル・チャーチル 前衛であり続ける強さと柔軟さ
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    1巻2,970円 (税込)
    現代イギリス演劇を代表する劇作家の一人、キャリル・チャーチルの演劇の多様な側面を提示し、彼女の作品世界が一貫した主題や態度を示し続けているとともに、豊かな多様性を持っている点を明らかにする。時系列に沿ってチャーチルの創作活動を追いながら、各章でその時期の代表作や特に注目に値する作品を考察し、劇作家としてのチャーチルの全体像を示す。 シリーズ〈英語〉文学の現在(いま)へ 第二次世界大戦前後から現代まで、激動の時代に翻弄される世界各地で〈英語〉という表現媒体を共有しつつ、なおそれを問い直してきた作家たちが、文学の「現在(いま)」をどのように切り開いてきたのか――「イギリス」や「英語圏」といった従来の領域的思考を超える〈英語〉文学をあらたに考えるためのシリーズです。
  • 大阪弁で読む『変身』
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    カフカの名作小説をまさかの大阪弁で翻訳! 「どないかしてこれを追い出さな」 ある日突然、巨大な虫へと変身してしまったグレゴールと、異常事態にてんやわんやな家族たち……。 はたして彼らは平穏な生活を取り戻せるのか? 怒濤のテンポで繰り広げられるドタバタ劇! ――グレゴール・ザムザはある朝けったいな夢から目が覚めてみたら、ベッドん中で馬鹿でかい虫に変わってる自分に気がついた。仰向けの背中は鎧みたいに硬いわ頭をちょっともたげてみたら腹は茶色ぅふくらんで硬い節に分かれとるわ、その腹にかかっとる布団はずり落ちる一歩手前で最後の瞬間を待つばかり。無数にある脚は腹回りのわりに情けないくらい細ぅて、目の前でワヤワヤと頼んなくうごめいとった。「おれ、どないしてん?」(本文より)

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  • ファンタジーの魔法空間
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    1巻2,420円 (税込)
    『ハリー・ポッター』や『指輪物語』のブームをきっかけに注目を集めるファンタジー.大人まで惹きつけてやまないその魅力とは何だろうか.トールキンなどの古典から現代に至る様々な作品中に描かれる「現実とは異なる世界=魔法空間」を手がかりに,世界を真に理解するための文学としてのファンタジーの本質を解き明かす. ※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • カムチャツカからアメリカへの旅
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    オホーツクから北米カヤク島への初の学術探検航海に成功した、第二次ベーリング探検隊員が綴った記録の初訳。クラシェニンニコフ「カムチヤダールの住民」を併録。
  • 唾がたまる
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    ──母の包丁の音、いまも心にこだまする言葉。 〈 すべての記憶が、わたしを支えている〉 韓国文学のトップランナーによる、切なくて、痛くて、おかしな8つの物語。 --------- 自分をいつも守ってくれた豪快な母。 何もかもがうまくいかなかった、クリスマスの夜の苦さ。 就職難の中で手に入れたささやかな「城」 への闖入者。 死んでしまった母親との、本当の別れ。 大人になろうとする主人公たちの大切な記憶を鮮やかに紡ぐ、作家の自伝的要素も散りばめられた瑞々しい短編小説集。 --------- 【目次】 ■日本の読者のみなさんへ ■堂々たる生活 ■唾がたまる ■クリスマス特選 ■子午線を通過するとき ■包丁の跡 ■祈り ■四角い場所 ■フライデータレコーダ ■作家の言葉 ■訳者あとがき
  • ホロスコープ 宗教戦争前夜のルーヴル宮
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    馬車が近づいてきた。サンタンドレ元帥とその娘、そしてギーズ公が乗った。 ところで、魔女が暗殺されると予言したギーズ公、サンタンドレ元帥、コンデ王子という三人の登場人物の名前に、彼女が暗殺者になると予言したポルトロ・ド・メレ、ボービニー・ド・メジエール、モンテスキューという三人の登場人物の名前を集めてみよう。 疑いもなく、天の摂理が警告の意味でこの六人を「赤馬」荘に集めたのだが、前者たちにとっても、また後者たちにとっても、いずれも無意味な警告であることは間違いなかった。
  • カリフォルニアのジル・ブラス
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    サッター大尉の蒸気水車で、おそらく世界の様相を一変させるであろう数個の金の粒が飛び散ってから三年が経過しました。カリフォルニアは今日、あらゆる国から二十万人の移民を受け入れ、世界で最も美しく最も大きな湾の近くの太平洋沿岸に、ロンドンやパリに対抗する役割を果たす運命にある都市を建設した。 そうこうしている間に、スエズ鉄道のおかげ、ニカラグアの運河のおかげで、私たちは十年以内に、三カ月で世界一周ができることになる。友よ、それがカリフォルニアに関するこの本は絶対に印刷する価値があると私が信じている主たる理由です。           アレクサンドル・ デュマ。
  • ベスト版 たんぽぽのお酒
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 今なお色褪せない、少年ファンタジーの名作が待望の復刊。 輝く夏の陽ざしのなか、12歳の少年ダグラスはそよ風にのって走る。その多感な心にきざまれる数々の不思議な事件と黄金の夢……。夏のはじめに仕込んだタンポポのお酒一壜一壜にこめられた、少年の愛と孤独と夢と成長の物語。巨匠ブラッドベリが贈る、少年ファンタジーの永遠の名作。 【山崎ナオコーラ氏、推薦!】 ファンタジーは日常にある。 散歩の道に、家事の途中に、黄金色の夏に……。 子どもと大人で、一緒に読みたい!
  • 近代中国と「恋愛」の発見 西洋の衝撃と日中文学交流
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    1巻3,520円 (税込)
    近代の中国社会は,西洋のラブロマンスをどのように「誤解」し受容したのか? 清末文学から現代文学まで,日中文学作品の比較を通して,中国社会の特質をふまえ,いつまでも恋愛描写が不得手な中国文学の特性に迫る.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • ミケランジェロの手紙
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    1巻16,500円 (税込)
    巨匠ミケランジェロは筆忠実だった.現存の528通には,親族間の争い,権力との確執,休む間もない創造の闘いが語られ,ルネサンス人の複雑な内面を余すところなく伝える.この全書簡集の翻訳に杉浦明平は60年をかけた.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • バルザック(上下合本)
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    『ゴリオ爺さん』『谷間の百合』ほか全九一篇、登場人物二〇〇〇人による壮大な「人間喜劇」を構想したバルザック(一七九九―一八五〇)。富と名声を求めて旺盛な創作活動に邁進し、天才と俗物の間を生きた。その彼を終生敬してやまなかった伝記作家が、五一年の生涯を情熱的に描いた遺作にして最高傑作。〈解説〉宮下志朗 目次 第一篇 青春と初舞台    第一章 少年期の悲劇    第二章 運命への早まった問いかけ    第三章 オラース・ド・サン・トーバン小説工場    第四章 ベルニー夫人    第五章 商業的幕間狂言    第六章 バルザックとナポレオン   第二篇 仕事部屋のバルザック    第七章 三十男    第八章 書斎のうちとそと    第九章 カストリー侯爵夫人    第十章 バルザック自己の秘密を発見す   第三篇 小説を地で行く    第十一章 未知の女    第十二章 ジュネーヴ    第十三章 ウィーンの別れ  第四篇 小説家バルザックの栄光と悲惨  第十四章 破局の年一八三六年  第十五章 イタリア旅行  第十六章 転機の年  第十七章 サルデーニャの銀山  第十八章 芝居の投機 第五篇 『人間喜劇』の作者  第十九章 ハンスカ夫人征服の戦い  第二十章 『人間喜劇』  第二十一章 最初の挫折  第二十二章 蒐集家バルザック 第六篇 事の成就と終り  第二十三章 最後の傑作  第二十四章 ウクライナのバルザック  第二十五章 結婚と帰国  第二十六章 おわり
  • バルザック(上)
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    『ゴリオ爺さん』『谷間の百合』ほか全九一篇、登場人物二〇〇〇人による壮大な「人間喜劇」を構想したバルザック(一七九九―一八五〇)。富と名声を求めて旺盛な創作活動に邁進し、天才と俗物の間を生きた人間の魅力をあますところなく描き切った本格評伝。 【目次】 第一篇 青春と初舞台    第一章 少年期の悲劇    第二章 運命への早まった問いかけ    第三章 オラース・ド・サン・トーバン小説工場    第四章 ベルニー夫人    第五章 商業的幕間狂言    第六章 バルザックとナポレオン  第二篇 仕事部屋のバルザック    第七章 三十男    第八章 書斎のうちとそと    第九章 カストリー侯爵夫人    第十章 バルザック自己の秘密を発見す   第三篇 小説を地で行く    第十一章 未知の女
  • 翻訳論の冒険
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    1巻4,620円 (税込)
    多くの文学翻訳、翻訳論で知られる第一人者が「翻訳になぜ理論が必要か」を、多くの実例を用いて解説する。翻訳はAIで「できてしまう」時代は、しかし翻訳すべき「内容」とは何か、その「正しさ」とは何かがより深く問われる時代でもある。翻訳の質への問い、翻訳の喜びへと読者をいざなう書。 【主要目次】 はじめに I 翻訳になぜ理論が必要か 01 イントロダクション――翻訳論はなぜ必要か 02 世界にはどんな翻訳論があるのか 03 まず、翻訳を定義してみよう 04 日本の「翻訳」とは何だったのか 05 形か意味か(1)――西欧の逐語訳 06 形か意味か(2)――日本の「逐語訳」 07 そもそも、意味とは何だろう 08 意味を伝える、とは 09 関連性理論とは何か 10 いよいよ、翻訳とは何だろう 11 文学テクストを翻訳するということ 12 さあ、理論の応用に漕ぎ出そう II 翻訳の実例を見る 01 文学翻訳の実践へ――冒険の見取り図 02 翻訳推敲のワークショップ――『たのしい川べ』 03 視点・声・心理劇を翻訳する――『床の下のこびとたち』 04 物語の意味を翻訳する――『ホビット』(1) 05 物語の仕掛けを翻訳する――『ホビット』(2) 06 仕掛け翻訳のバリエーション――スターン、ディケンズ、O・ヘンリー、トールキン、モンゴメリー 07 明治日本の天才たち――福澤諭吉、夏目漱石、森鷗外 08 短編翻訳のポイント――イエイツ、マンスフィールド、デ・ラ・メア、ブラッドベリ、ポー 09 書き換えられた『源氏物語』――ウェイリーとサイデンステッカー 10 言語が変わると物語が変わる――『赤毛のアン』『羅生門』『新聞紙』『コンビニ人間』 11 映像に翻訳する――『ホビット』『チョコレート工場の秘密』『ふしぎの国のアリス』 12 メディア間の翻訳を考える――『ジェイン・エア』から映画、児童書、語学教科書へ あとがき
  • 波 対訳・翻訳比較で味わう『劇詩Playpoem』の旋律
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    1巻1,760円 (税込)
    意識の波間に漂いながら―― 五線譜にのせた美しい音色を奏でる 代表的訳者 3 人との翻訳比較も収録! イギリス・モダニズム文学の代表作家“ヴァージニア・ウルフ”による長編小説「波」。 男女6人の独白を通して、それぞれの記憶を巡ると共にたどり着く、不思議な感覚とは――。

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  • 殺戮の軍神(上)
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    巨匠トム・クランシーのハイテク軍事サスペンス オプ・センター・シリーズ最新作 エアバス機の乗客乗員を襲った無惨な死。放射能汚染か、あるいはバイオテロか? 「すべて登場人物がたくみに集結していき、爆発的なクライマックスをむかえる。遠く離れた見知らぬ場所が舞台になることで、プロットに多元的な魅力が加わっている。トム・クランシーのファンにも、文句なしの作品だ」パブリッシャーズ・ウィークリイ誌 南アフリカからオーストラリアへ向かうエアバスの機内で、異変は起こった。乗客が次々とはげしい咳に襲われたかと思うと、血を吐き、さらには肺や臓器が口から流れ出すという信じられない状況に陥ったのだ。 機は南インド洋に墜落し、乗客乗員は全員絶望だったが、インターネットを経由して機内の様子がわかるにつれ、事態は危険な様相を見せはじめる。 放射能か? 未知の病原体か? いずれにしろ、そこには高い致死性を持つ何かが関わっているにちがいない。 これが大国間の暗闘を引き起こす!
  • アフリカ探検記
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    猛獣や風土病と闘い、前後30年、通算48000キロにおよぶ広大な地域を踏査し、アフリカ探検史上に不朽の業績を残したリヴィングストンの波瀾万丈の探検記!ナビゲーション:山極寿一。
  • アウシュヴィッツを泳いだ男
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    アウシュヴィッツ強制収容所を生き抜いたアルジェリア系フランス人の水泳選手、アルフレッド・ナカッシュの伝記物語。 主人公のアルフレッドは、トップアスリートとして素晴らしい成績を残し、さらにはアウシュヴィッツに収容される壮絶な経験をしたあとにも世界新記録を出すという偉業を成し遂げているが、フランスにおいても現在の人々の記憶にしっかりと残っているわけではなかった。本作はそんなアル フレッドに光を当てた作品となっている。 極限状態にあっても、他者を思いやり分かち合おうとするアルフレッドの姿は、打ちのめされた人たちの気持ちを救い勇気を与え、自身も、そうすることによって癒され慰められていく。 「泳ぐこと」を生きる希望として収容所を生き抜いたアルフレッド・ナカッシュ。 この物語が描いているのは、ナチズムの闇に埋もれた知られざる英雄の真の姿である。

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  • 長恨歌
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    1巻3,300円 (税込)
    【内容紹介】 「ミス上海の死」を描いた、中国文学の記念碑的作品、待望の邦訳! 茅盾文学賞受賞 上海の街を舞台に、美しき主人公・王チー瑶(ワン・チーヤオ)の青春から死に至る四十年を描く長編小説。 1940年代の虚栄の繁華、50~60年代の困窮と苦難、そして80 年代のロマン的悲劇まで、恋多き主人公の 人生を通して、上海という街の繁栄と虚栄が描かれる傑作。 【作者の言葉】 『長恨歌』は、とてもとても写実的な作品です。 その中で私は、一人の女性の運命を描きましたが、 事実上、この女性は都市の代弁者にすぎません。 私が描いたのは、実のところ、 「上海」という都市の物語なのです。 ――― 王 安憶 【推薦文】 ずっと読みたかった傑作小説の邦訳がついに! 王安憶のカメラアイが弄堂(ロンタン)を、路地を、旧フランス租界のアパートをくまなく旋回し、 わたしたちは「上海の淑女」の生きた四十年の虜(とりこ)になる   ――― 中島京子(小説家)
  • アジア放浪記
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    1537年から20年間、マラッカ・中国・日本・インドなどアジア各地を放浪、その間“5回難破し、13回奴隷となり、16回売られた”男の奇想天外な体験と見聞を綴った幻の書。
  • ヴァセック
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    放縦にして絶大な権力と金力の所有者である若い教王(カリフ)ヴァセックは、あらゆる倫理的覊絆を無視して官能の快楽をひたすら追い求めて、ついに破滅するにいたる。この道を突き進んでゆけば破滅以外にない。だが解放されようともがけばもがくほど、ますます深みに陥るばかり、待っていうのは魔王の館の憂愁苦悶のみである。希代の遊蕩児ベックフォードの自伝ともいえる奇書。ヴァセックとヌーロニハールの運命はそのまま作者の運命でもあった。ゴシック・ロマンスの代表作。
  • ラインの黄金
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    ライン川の川底にひそかに眠る黄金。これから指環を作れば、その持主は絶大な権力を握るといわれる。それを守る乙女たちをだまし、こびと族のアルベリッヒは黄金を奪う。一方ワルハラ城を神々のために建造した巨人族二人は、主神ヴォータンに謝礼を迫り、黄金を要求する。ヴォータンは地下の国を訪ね、アルベリッヒから黄金と指環を奪い、これを二人に与える…だが、指環には呪いが。二人の巨人ファーゾルトとファーフナーは争い、指環は後者の手に移る。「たった一つの指環をめぐってくりひろげられる数奇な物語は、非現実の陶酔にさそいこんでくれる。ページを繰って耳をすますと、壮厳にして官能的なワーグナーの楽劇がきこえてくることだろう」これは寺山修司の言葉だ。
  • ニーベルンゲンの歌
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    1巻550円 (税込)
    「ニーベルンゲンの歌」はゲルマン民族の英雄伝説で、12世紀末から13世紀初頭に現在の形にまとめられたものといわれる。ただ、原典には矛盾も多く、著者は最も妥当と思われる二つの物語を紹介する。前編は「ジークフリートの死」、後編は「クリームヒルトの復讐」である。ジークフリートは数々の偉業を達成してクリームヒルトと結ばれるが、狡知にたけたハーゲンに屈して死を迎える。妻のクリームヒルトは復讐に燃えて敵を誅戮し、みずからも命を絶つ。ワーグナーの「ニーベルンゲンの指環」4部作はこの前編を独自に解釈したものである。
  • いやいやながら医者にされ
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    飲んだくれの木こりスガナレルは、若いとき医者の家で働いたことがあるが、たったそれだけのことから「名医」にされてしまう。モリエール笑劇の真骨頂。作者の同時代人の一人はこう述べている。「すばらしい傑作で、誰だってつい見たくなってしまいます。世の中にこれほど面白く、人を笑わせる作品はありますまい。いま、こうしてペンをとっていても、思わずおかしくなってきて、笑いがこみあげてきます」
  • マビノギオン
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    マビノギオンは英国南西部のウェールズに古くから伝わるケルト民族系の英雄譚だ。吟遊詩人によって伝承されてきた物語はさまざまなウェールズ語古文献に記されていたが、ゲスト夫人によって英訳編纂されて、日の目をみた。その中の最も真正な部分をなすのが「四つの枝のマビノギ」であり、夫人によって「マビノギオン」と名づけられた。この四編はともにキリスト教侵入以前のウェールズ神話に元があり、魔法と夢とが全編をつらぬき、素朴だが力強い想像力に裏打ちされた物語になっている。巻末には荒俣宏氏による簡潔な「解説」を付してある。
  • 【合本版】ポー傑作選 全3巻
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    ●ポー傑作選1 ゴシックホラー編 黒猫 「この猫が怖くてたまらない」 おとなしい動物愛好家の「私」は、酒に溺れすっかり人が変わり、可愛がっていた黒猫を虐め殺してしまう。やがて妻も手にかけ、遺体を地下室に隠すが…。戦慄の復讐譚「黒猫」他「アッシャー家の崩壊」「ウィリアム・ウィルソン」「赤き死の仮面」といった傑作ゴシックホラーや代表的詩「大鴉」など14編を収録。英米文学研究の第一人者である訳者による解説やポー人物伝、年譜も掲載。 あらゆる文学を進化させた、世紀の天才ポーの怪異の世界を堪能できる新訳・傑作選! ●ポー傑作選2 怪奇ミステリー編 モルグ街の殺人 本作がなければ、ホームズもポワロも金田一も生まれなかった――世界初の推理小説「モルグ街の殺人」。パリで起きた密室母娘惨殺事件の謎を名探偵デュパンが華麗に解き明かす。同じく初の暗号解読小説「黄金虫」や、最高傑作と名高い「盗まれた手紙」、死の直前に書かれた詩「アナベル・リー」など傑作を全11編収録。ポーの死の謎に迫る解説や用語集も。世紀の天才の推理と分析に圧倒される新訳! ミステリーの原点がここに。 ●ポー傑作選3 ブラックユーモア編 Xだらけの社説 ポーの真骨頂はブラックユーモアにあり!?――いがみあう新聞社同士の奇妙な論争を描く「Xだらけの社説」、大言壮語が嵩(こう)じて地獄の門が開く「悪魔に首を賭けるな」、ありえないはずのことが起きる科学トリック「一週間に日曜が三度」。ダークな風刺小説や謎解き詩、創作論など知られざる名作を23編収録。巻末には「人名辞典」「ポーの文学闘争」他、ファン待望の論考が100頁超。訳出不可能だった言葉遊びを見事に新訳した第3弾! ※本作品は『ポー傑作選』シリーズ全3巻を収録しています。
  • 【合本版】新訳 ドリトル先生シリーズ 1~9巻【「アフリカへ行く」から「月から帰る」まで】
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    世界中で愛される、動物と話せるお医者さんの物語。 【動物と話せるお医者さんのびっくりゆかいな大冒険!新訳&挿絵付】 装画・挿絵:ももろ ※本書は、既刊の角川つばさ文庫版の漢字表記や表現を大人向けに加筆修正し、全ての漢字にふられていたルビを最低限にまでへらしたものです。 ●あらすじ 動物のことばが話せるお医者さん、ドリトル先生。博物学者でもある先生は、助手のトミー少年やおなじみの動物たちとともに世界中を探検します。海賊と対決したり、王様になったり、牢屋に入れられたり、巨大カタツムリと海底旅行したり、おまけにサーカス団や動物園も作って、月旅行なんかもしたりして! はじめから終わりまでびっくりゆかいなお話がつまっています。あなたの心にきっと残る、世界中で愛されるお医者さんの名作を、新訳と楽しい挿絵でどうぞ! 1巻 新訳 ドリトル先生アフリカへ行く 2巻 新訳 ドリトル先生航海記 3巻 新訳 ドリトル先生の郵便局 4巻 新訳 ドリトル先生のサーカス 5巻 新訳 ドリトル先生の動物園 6巻 新訳 ドリトル先生のキャラバン 7巻 新訳 ドリトル先生と月からの使い 8巻 新訳 ドリトル先生の月旅行 9巻 新訳 ドリトル先生月から帰る ※本作品は『新訳 ドリトル先生』シリーズ全9巻を収録しています。 ※本商品は1冊に全巻を収録した合本形式での配信となります。あらかじめご了承ください。
  • 【合本版】新訳 ナルニア国物語 全7巻
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    【全世界1億2千万部以上×カーネギー賞受賞シリーズ】【全7巻】 児童文学の金字塔! 新訳&挿絵付 装画:ソノムラ(1~5巻)、pako(6~7巻) ※本書は、既刊の角川つばさ文庫版の表記や表現を大人向けに【【大幅に】】加筆修正し、全ての漢字にふられていたルビをへらしたものです。 ●あらすじ 両親と離れ、田舎の風変わりな教授の家に預けられた4人の兄妹。ある日末っ子のルーシーが空き部屋で大きな洋服だんすをみつけるが、扉を開くとそこは残酷な魔女が支配する国ナルニアだった! 「4人の人間がナルニアを救う王になる」という予言のせいで、子どもたちは魔女に命を狙われることに。4人は聖なるライオン“アスラン”と共に魔女に戦いを挑むが…。不朽の名作が新訳でよみがえる! ●新訳のここがポイント 翻訳にあたって、原作の英語の格調高さをくずさぬよう、配慮されて訳されています。「英米の子どもたちが原文を読んで味わうとおりの「楽しさ」――知らない世界に出会うときのわくわく感や(略)好奇心もふくめて――を大切にしました」「とくに原文の解釈には最新の注意をはらいました」と、この本の底本となった角川つばさ文庫版の訳者あとがきに記されています。 ・第十三章で、魔女が「深遠なる魔法のことを忘れたのか?」と問われ、先行訳ではアスランが「忘れてしまったようだな」や「どうかな、忘れてしまったかもしれない」と答えていたが、アスランがそんな大事なことを忘れるはずがないので、原文の「Let us say(と仮定しよう)」を活かし、「忘れていたということにしよう」に。 などなど、注意しないと正しく訳せないくだりが今の日本語で美しく訳されています。 ※本作品は『新訳 ナルニア国物語』シリーズ全7巻を収録しています。
  • 間違いの喜劇 七五調訳シェイクスピアシリーズ〈8〉
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    1巻396円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 シリーズ〈No. 8〉は『間違いの喜劇』である。作品の原典は古代ローマの喜劇『メナエクムス兄弟』で、双子の兄弟が巻き起こす混乱が描かれている。シェイクスピアの作品の中には、滑稽な笑いだけでなく、アイデンティティの問題、人は他人により定義される可能性があること、正気と狂気の違いと、その差、基準は何なのか、夫婦の問題など、泣き笑いの昔の松竹新喜劇、渋谷天外、藤山寛美の絶妙なやり取りが心をよぎる。主要なテーマは「離れたもの/失われたもの」が神の導きによって「一つ」に戻り、「幸せ」が復活する(親子、兄弟、夫婦が本来あるべき姿に立ち返る)というものだ。悲劇では、幕切れは破壊だが、喜劇は和解で終わる。喜劇か悲劇か、どちらがいいか、そんな問題ではない。人の世は喜劇であり悲劇でもある。シェイクスピアの作品は、深いところでそれを教えてくれる。この作品に於いても心ある読者には多くの「学び」がある。
  • モンスターを書く
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    恐れるな、恐ろしくあれ 竜、サメ、ゾンビ、悪魔、吸血鬼、巨大生物…… 人々はなぜこんなにも「モンスター」に惹かれるのか―― H・P・ラヴクラフト歴史協会推薦! すべての迷える創作者たちに捧ぐ「人ならざるもの」を描くための導きの書 映画、ドラマ、小説、ラノベ、マンガ、ゲーム、TRPGなど、あらゆるジャンル作品に登場する「モンスター」なる異形のものども。本書は、モンスターという「リアルでないもの」を、「もっともらしく」表現するためのガイドブックである。 第一部では「モンスターとは何か」という根源的な問いから、それを恐ろしいと人が感じる要素や理由、悪役(ヴィラン)との違いについて明らかにする。第二部および第三部では、作品におけるモンスターの役割、モンスターを創造する際の実践的な手段、五感に訴えかけるような生き生きとした描写の方法、登場人物だけでなく読者にとっても恐ろしく、意味を持った登場の仕方など、創作活動における実践的な取り入れ方についてレクチャーしている。 また、各章末のコラムでは、既存の作品に登場してきた数々のモンスターをカテゴリごとに紹介。ゾンビや吸血鬼といった原初的なモンスター像から、超有名モンスター、サメや自然などの現実に存在するものをモンスターとして活かす方法、あるいは未確認生物や幽霊船、呪いのアイテムといった細部まで、実例を交えながら解説する。 ファンタジー、SF、ホラーといったジャンルの創作活動への最良のガイドブックであるとともに、H・P・ラヴクラフト歴史協会メンバーの著者の語る卓越したモンスター論としても読める、知的好奇心を駆り立てる一冊である。 ★H・P・ラヴクラフト歴史協会による序文 ★「クトゥルフ(クトゥルー)神話」の生みの親、H・P・ラヴクラフトの短編『名状しがたきもの』を解説つきで収録 ★あなた好みのモンスターを創造するための練習問題付
  • エベレスト登頂
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    世界の最高峰エベレストの登頂こそ登山家の夢であった――。初登頂の偉業を達成したイギリス隊の隊長のハントが、息づまる筆緻で刻々と迫る世紀の瞬間を伝える感動の名著!
  • コッド岬
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    ソローによるコッド岬を巡る旅行記。荒々しくも美しい海と、そこで生き抜く人々の営みが、きめ細やかな視点と静謐な描写で綴られる。
  • オセロ -ヴェニスのムーア人- 七五調訳シェイクスピアシリーズ〈7〉
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    1巻495円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 『オセロ』は1604年に上演された。オセロは貿易で栄えるヴェニス公国の将軍である。傭兵であるのに将軍である。なぜか? ヴェニスの人間が将軍になり、富と政治に軍事力が加われば、独裁者になることが分かっていたのだろう。ヴェニスの人々はこの点で賢明だった。四大悲劇の他の作品と比較すると、戦争のことは背景として描かれてはいるが、この作品は出世を阻まれた男の妬みと復讐、そして夫婦に起こる小さな世界の悲劇である。この作品は、ある意味、イアゴが主人公で「嫉妬」がテーマである。有名な台詞は、「嫉妬とは 緑色した 怪物で/ 人の心で 増殖し 人の心を 弄(もてあそ)ぶ」というものである。オセロは最後に「自分は嫉妬深い人間ではないが、悪漢の言葉に惑わされ、デスデモーナを殺してしまった」と自白する。自分の最も大切で神聖な「宝」を誰にも奪われないようにするためのオセロの究極の選択が、その宝を葬るという極論である。
  • 変身物語 上
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    古代ローマの詩人オウィディウス(前43-後17/18年)が残した唯一の叙事詩、待望されて久しい文庫版での新訳! 内乱が続いた紀元前1世紀の古代ローマは、その一方で「黄金時代」と呼ばれる詩や文学の最盛期でもあった。その初期を代表する詩人がウェルギリウス(前70-前19年)なら、後期を代表するのがオウィディウスであり、そのオウィディウスの代表作が本書『変身物語』にほかならない。 愛する男女の往復書簡という体裁をとる『名高き女たちの手紙』、恋愛詩人としての本領を発揮した『恋の歌』といった初期作品で知られるオウィディウスは、愛を成就させるための技法を性的なものまで含めて赤裸々に指南する『愛の技術』を書いたことが一因となって、のちに流刑の憂き目に遭った。このあと後期の円熟を遂げるオウィディウスが、ローマの祝日や祭礼の縁起を説く『祭暦』(未完)とともに着手したのが、本書『変身物語』である。 ウェルギリウスの『アエネイス』と並んでローマ文学における最高峰をなす本書は、オウィディウスが手がけた唯一の叙事詩であり、全15巻から成る大作となっている。その背景にあるのは「万物は流転する。すべての形あるものは生成しつつ、移ろう」(本書第15巻178行)と表現される世界観、宇宙観であり、事実、本書は原初の混沌から秩序としての世界の創造を歌う「序詞」から始まり、「金・銀・銅・鉄」の四時代、イアソンやテセウス、ヘラクレス、オルペウスといった英雄たちの時代、そしてトロイア戦争を経て初期の王の時代に至る壮大な世界史を描き出す。 その質においても量においても他を圧倒する本書が後世に与えた影響ははかりしれない。その代表が、シェイクスピアやミルトン、モンテーニュであり、ルーベンスやブリューゲル、ダリである。にもかかわらず、文庫版で手にできる現代にふさわしい日本語訳は長らく存在していなかった。数々の名訳で知られる訳者が自身のライフワークとして手がけたこの新訳は、今後のスタンダードとして長く読み継がれていくことを確信するものである。 「上」には第1巻から第8巻を収録。上下巻それぞれに「人名・神名索引」と「地名・民族名索引」を掲載した。
  • トリックスター群像 中国古典小説の世界
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    1巻1,139円 (税込)
    『三国志演義』『西遊記』『水滸伝』『金瓶梅』『紅楼夢』 中国五大長篇小説の魅力を、まったく新たな切り口でひもといた名著、待望の文庫化! 2007年1月に筑摩書房より刊行された同名作品の文庫化。 本著は桑原武夫学芸賞(主催:潮出版社)の第10回(2007年)受賞作品でもある。 道化師、悪戯者、詐欺師、暴力の化身、色欲魔、純粋少女──。 これらのトリックスターたちが、中国五大白話長篇小説といわれる 『三国志演義』『西遊記』『水滸伝』『金瓶梅』『紅楼夢』の物語世界において、どのような役割を果たしてきたのか。 まったく新しい視点で物語の奥深さや共通する特性や連続性をひもといていく。 『キーワードで読む「三国志」』『水滸縦横談』『史記・三国志英雄列伝』『読切り三国志』に続く、 当社刊行の“井波中国古典文学シリーズ”の第5弾! 文庫版巻末には桑原武夫学芸賞受賞時の著者による「受賞のことば」とともに、 選考委員であった梅原猛氏、鶴見俊輔氏、山田慶兒氏の各選評も掲載。 解説……松浦智子氏(神奈川大学外国語学部中国語学科 准教授)
  • 凍った愛がとけるとき
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    初登場〈ビリオネアとデート〉シリーズ 恋を捨てた女性看護師と 記憶喪失の魅力的な患者 スイートでクリーンなシンデレラ・ロマンス! 読者評から— なんとすばらしいストーリー。読みはじめたら止まらなかった。わたしも看護師なので、すぐヒロインに一体化してしまった。なにしろ、登場するのは、記憶喪失のハンサムな男性に、尊大で横柄な婚約者! 絶対に読んだほうがいい。 アメリア・アドラーは、事故による記憶喪失から、説得力に満ちた比類のないストーリーを創りだす。予想外の展開がつづきながら、同時に、地に足のついたドラマなのだから、ほんとうに楽しい。信じられないかもしれないが……こんな作品があるなんて! 【概要】 悲しい過去を背負い、恋愛を捨てて仕事に打ちこむ女性看護師、カリ。 その救急病棟へ運ばれてきた魅力的な男性クレイグは、自分に関する記憶をいっさい失っていた! 病院を出て極寒の街をさまようクレイグに、カリは救いの手を差し伸べる。 イギリス英語で軽口ばかり叩くクレイグと、きまじめなカリとの奇妙な同居生活。 2人の距離が縮まってきたとき判明するクレイグの驚きの正体。 彼らの世界は引き離され、さらにカリは生涯をかけた仕事を失う危機に…… 新鋭が贈るスイートでクリーンなロマンス。
  • 少女小説をジェンダーから読み返す―― 『若草物語』『秘密の花園』『赤毛のアン』が伝えたかったこと
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    1巻1,980円 (税込)
    〈女性作家たちの生涯から読み解く〉 少女だけでなく、大人の読者も魅了してやまない三人の少女小説作家──オルコット、バーネット、モンゴメリ。 栄光に包まれた彼女たちの道のりは、決して平坦なものではなかった。 彼女たちが闘ったジェンダーの壁を、その作品と生涯から読み解く。 ---------------------- 【目次】 ■はじめに ■第1章 『若草物語』 反抗の叫び──ルイザ・メイ・オルコット ■第2章 『小公子』『小公女』から『秘密の花園』へ 野ブドウを摘んだ少女──フランシス・ホジソン・バーネット ■第3章 「アン」と「エミリー」 光と闇のはざまで──ルーシー・モード・モンゴメリ ■註 ■おわりに ■作家たちが生きた時代 ■略年表 ■主な参考図書
  • 漢文ノート 文学のありかを探る
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    1巻2,970円 (税込)
    春夏秋冬を味わい、ことばの脈動を感じる―― 漢詩・漢文を存分に堪能する珠玉のエッセイ。 漢字圏では、文学という語は古典と近代で意味の断絶をともないつつ、同じ語の形である「文学」がなお用いられている。その糸をたぐり寄せ、新たな視界へと導くエッセイ集。四季おりおりの話題をからめながら、ことばの交わりをたどり、漢文脈の森にわけいり、文学のありかを探る。PR誌『UP』の好評連載を書籍化。 【主要目次】 はじめに 春 霞を食らう ともに詩を言う 双剣 年年歳歳 走馬看花 悼亡 夏 瓜の涙 斗酒なお辞せず 口福 帰省 スクナシジン 友をえらばば 秋 満目黄雲 蟬の声 菊花の精 隠者の琴 読書の秋 起承転結 冬 書斎の夢 郎君独寂寞 二人組 詩のかたち 杜甫詩注 漢詩人
  • 画と随想の本
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 詩人、随筆家、翻訳家、また、クラシック音楽への造詣も深い著者は、山や自然を描いた詩や散文の秀品を多く残した。 ドイツの大作家ヘルマン・ヘッセによる自然や町や人をめぐる随想集の翻訳。カラー挿画8点を収録。 【目次より】 素描三題 アポロ蝶 雲 夕暮の色 アネモネ 碧い遠方 秋が来る ゴットハルトにて 秋 菩提樹の花 ファードゥッツ コモ湖畔の散策 古い音楽 故郷 南欧の夏の日 春の散歩 小径 或る旅の覚え書 テッシンの聖母祭 なくなった小刀 水彩画をかく 訳者後記 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • ジュリアス・シーザー 七五調訳シェイクスピアシリーズ〈6〉
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    1巻396円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 『シュリアス・シーザー』(1599)はシェイクスピアの悲劇シリーズの「入口」の作品です。そこから、『ハムレット』、『オセロ』、『リア王』、『マクベス』と四代悲劇が続けて作られました。この作品では、端役にしか過ぎないシーザーがタイトルとなっていますが、主人公はシーザーを殺したブルータスです。内容に関しては、ローマ史の政治、権力闘争が描かれ、雄弁術、更にはアントニーの演説の巧さなどが描かれています。そして、浮薄な民衆の発言、行動様式が時代を超えて、国境を越えて、同じであることを嫌でも認識されられます。なぜ、この頃に上演されたかというと、当時のイギリスはエリザベス女王の末期の時代。独身で子供はいなく、女王は後継者指名を拒否していたとなると、当然、後継者争いから内乱に発展する可能性が危惧されていた時代です。シェイクスピアはローマの歴史に事寄せて、イギリス社会を描いているのです。
  • パヴェーゼ文学集成 6 詩文集 詩と神話
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    パヴェーゼ文学の源泉,詩人としての労働の初穂である自選詩集『働き疲れて』.レジスタンス運動から遠く,存在の奇怪な深奥に立てこもって紡ぎだした神話論『異神との対話』.20世紀最高の文学的達成が,今はじめて,日本の読者の前に全貌を現わす.21世紀の文学はすでにここから始まっていたことを,私たちは確認するだろう.

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  • パヴェーゼ文学集成 5 短篇集 八月の休暇
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    パヴェーゼの死後,遺稿の中からカルヴィーノによって編まれた『祭の夜』と,パヴェーゼ自身によって編まれ解放後に刊行された『八月の休暇』の二つの短篇小説集を収める.前者は,流刑からもどって猛烈な勢いで書き溜められた短篇小説群から編まれたもの.後者は,1941年から1944年のあいだに執筆された短篇群からなる.

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  • パヴェーゼ文学集成 4 長篇集 青春の絆
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    ファッショ政権下に発表された『浜辺』は,象徴的な心理構成によって自然主義を乗り越えようとした実験作.解放後に出会ったビアンカ・ガルーフィとの共作,南イタリアの原始的風土を舞台にした『炎』は,二人の愛とともに未完に終わったが,直後に書き始められた『青春の絆』こそ,戦後ネオレアリズモ文学の傑作となった.

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  • パヴェーゼ文学集成 3 長篇集 月と篝火
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    故郷の丘の麓で,山羊の一族さながらに生きるタリーノ一家の悲劇を描いた『故郷』,海の向こうで財を成して故郷に戻った孤児が,生き残った旧友とたどるレジスタンスの血塗られた記憶の物語『月と篝火』──本巻には,パヴェーゼの評価を決定付けた処女出版と,自殺前の最後の小説とを収める.

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  • パヴェーゼ文学集成 2 長篇集 美しい夏
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    1949年,すでに自死の予感の中にあったパヴェーゼが自ら編んだ,最後の作品集の完訳.イタリア解放以来の創造の嵐の中で書きあげた『丘の上の悪魔』『孤独な女たちと』に,ファシズム下で完成させ未発表のまま留め置いてあった『美しい夏』を加えて刊行された.変質する戦後イタリア社会の中にパヴェーゼはなにを見ていたのか?

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  • パヴェーゼ文学集成 1 長篇集 鶏が鳴くまえに
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    パヴェーゼが自死の前年にみずから編んだ作品集「鶏が鳴くまえに」(1949)の本邦初の全訳.反ファシズムの廉でイタリア南端に流刑された経験をもとに書かれ,この時まで秘め置かれていた最初の長篇小説『流刑』.ナチ・ファッショと抵抗組織の間をさまよう主人公を描いた戦後の象徴主義的な作品『丘の中の家』を収める.

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  • シェイクスピア・アンド・カンパニイ書店
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    ジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ』の出版者として名高いパリのオデオン街の小さな書店の女主人・シルヴィア・ビーチが綴る20世紀文学の舞台裏。
  • 貧困と平和についての農民への手紙
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    「戦争」に向かっている国家に歯止めをかけることができるのは農民しかいないとジオノは考えた。 ジオノは暮らしていたマノスクという町の周辺で暮らしている農民のことをよく知っていた。自分で判断して行動するようにと何度も念入りにジオノは注意している。あるラーメン屋が美味しいとマスコミが騒げば、たちまち自称「食通」たちが押しかけ長蛇の列を作る。高級と言われているブランド品をみんなが競ってあさる。大型娯楽商業施設に無数の人々が参集する。軽井沢や嵐山近辺が見どころだと観光業界が宣伝すると、すぐそれに乗せられる人々が後を絶たない。政府の高官が、さあ今こそ反撃を開始しようとタイミングよく声をかければ、まるで羊の群れのように人々は「さあ、戦争だ!」と叫ぶかもしれない。私たちは自分が旨いと思うものを食べ、自分の楽しみは自力で発見したいものだ。桜が美しいのは桜の名所だけではない。道端に枝ぶりのいい桜が咲いていたりするのである。ジオノが指摘しているように、「戦争」に反対することは大変な勇気を必要とする。政府やマスコミに簡単に操られることだけは何としても避けたい。どうしたらいいのか、ジオノの著作は貴重なヒントを与えてくれるはずである。
  • ルネ・ヴィヴィアン詩集 菫の花の片隅で
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 同性愛者として知られ、フランス象徴派詩人のマドンナともいうべきルネ・ヴィヴィアン(1877-1909)の遺稿詩集本邦初訳!「ボードレールの娘」の異名を持ち、32歳の若さで夭折した、「菫の詩女神」の死と孤独を見つめた格調高く、耽美的な世界。 【目次】 緒言      はじめに 菫の加護のもとに  恋  霊感  マリアの七つの百合  わが楽園  追憶  月への祈り  妖精たちの約束  存在  よみがえり  夜の中の鳥  私たちの時間  陽の光に驚いて  慰めの月  不在  愛すべき敵に  本質的なこと  嘘の恐ろしさ  アジアの神殿  折れた翼  病める額におかれた手  わが心のために  かの百合のために  驚嘆  とるに足らぬ恋  恋よ、お前は盗人  幸せな宵のまどい  菫への祈り  訳者あとがき ルネ・ヴィヴィアン年譜
  • ブラジル文学事典
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    1巻5,390円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ブラジル発見500年、記念出版! 世界的名声を博するマシャード・デ・アシス、ジョルジュ・デ・アマードを始め、多彩な顔を持つブラジル文学の魅力を紹介する本邦初の書。500年にわたる文学事象を文化、社会、政治等の視座から通観。 【目次】 ブラジル文学への誘い──序にかえて── 1.ブラジルの文学的風土 2.ブラジル文学と社会・哲学思想 3.ブラジル文学の時代区分をめぐって 4.本書の構成 第1章 ブラジル文学の起源(1500~1601) 1.時代の概観 2.1500年代のブラジル 3.1500年代のブラジルを代表するイエズス会の作者 4.植民地文学の概要 第2章 バロック主義(1601~1768) 1.時代の概観 2.ブラジルのバロック主義 3.ブラジル・バロック主義の作家 4.バロック主義文学の概要 第3章 アルカデイズム(1768~1836) 1.時代の概観 2.ブラジルのアルヵディズム 3.ブラジル・アルカディズムの作家 4.アルカディズム文学の概要 第4章 ロマン主義(1836~1881) 1.時代の概観 2.ブラジル・ロマン主義 3.ブラジル・ロマン主義作家 4.ロマン主義文学の概要 第5章 写実主義・自然主義・高踏主義(1881~1902) 1.時代の概観 2.ブラジルの写実主義・自然主義・高踏主義 3.ブラジル写実主義・自然主義の作家 4.写実主義・自然主義・高踏主義文学の概要 第6章 象徴主義(1893~1902) 1.時代の概観 2.ブラジルの象徴主義 3.ブラジルの象徴主義の作家 4.象徴主義文学の概要 第7章 前近代主義(1902~1922) 1.時代の概観 2.ブラジルの前近代主義 3.ブラジルの前近代主義作家 4.前近代主義文学の概要 第8章 近代主義(1922~現在) 1.時代の概観 2.ブラジルの近代主義 3.ブラジル近代主義の作家 4.50年/60年代のブラジル文学 5.70年/80年代のブラジル文学 6.近代主義文学の概要 7.ブラジルの日系コロニア文学──歴史を通して観たその存在意義── ブラジル文学史年表 ブラジル文学の主要作品概要と登場人物 ブラジル文学主要邦訳作品案内 ブラジル文学史に関する主要文献 【主要書名索引】 【主要人名索引】 編著者あとがき 奥付
  • 恐竜探検記
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    酷寒と酷暑が同居するゴビ砂漠の奥地、「燃える崖」で世界初の恐竜卵の化石発見に成功──生物進化の歴史解明に大きく貢献した探検隊の、労苦と感動を伝える名著。ナビゲーション:木村由莉。
  • 日蝕
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    ジョージ・オーウェルが「傑出した小説」と絶賛。75年ぶりに発見されたドイツ語原本からの初翻訳。 かつて革命の英雄であった主人公ルバショウは、絶対的な権力者「ナンバー・ワン」による粛清の標的にされ、でっち上げられた容疑で逮捕・投獄される。隣の独房の囚人と壁を叩いた音によって会話を交わし、これまでの半生を追想するうちに、革命家としての自分の行動の正当性に対する確信が揺らぎ始める。取り調べを受ける中でルバショウは、でっち上げられたグロテスクな罪を自らの意志で自白していく。 アンチ・ユートピア小説であり、ザミャーチンの『われら』、ハクスレーの『うるわしき新世界』、オーウェルの『一九八四年』、そしてブラッドベリの『華氏四五一度』と比較し得る。残念なことに、これらはいずれも、今日に至るまでその現実性を少しも失っていない二十世紀からの警告の声である。(ドイツ語版序文、マイケル・スキャメル) スターリン専制下のソビエト連邦で一九三〇年代後半に行われたモスクワ裁判の犠牲者をモデルとした政治小説である。それと同時に、ドストエフスキーの『罪と罰』や『悪霊』や『カラマーゾフの兄弟』の系譜を受け継ぎ、政治と倫理の問題をめぐる議論の交わされる観念小説でもある。さらには、全体主義的な体制下の監獄で、一人で戦わねばならなかった孤独な人間の心の動きを丹念に追ったサスペンスタッチの心理小説でもある。(「訳者あとがき」より)
  • おとなのグリム童話
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    1巻1,650円 (税込)
    「現実」が厳しければ厳しいほど、人びとのファンタジーが花開く場所はメルヘンの世界以外にはない。メルヘンは生や死、哲学的命題まで簡単な表現で提示する。「グリム童話」のあまり知られていない話から想像力の意味を探る。 【目次】 第1章〈しあわせ〉のゆくえ (1)「しあわせハンス」 (2)「漁師とその妻」 (3)「六人の家来」 第2章 兄と弟のはなし (1)「命の水」 (2)「唄う骨」 第3章 愛と憎しみのかなた (1)「お墓へはいったかわいそうなこぞう」 (2)「親不孝なむすこ」 第4章 かぎりないユーモア (1)「ものぐさ三人兄弟」 (2)「おいしいおかゆ」 (3)「もの知り博士」
  • 父と息子の物語
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    1巻2,090円 (税込)
    ユダヤ系文学の原点「父と息子の関係」に光を当てる論集! ユダヤ民族の族長アブラハムが、神の命に従い一人息子イサクを生贄として捧げる絶対神への信仰心(アケダー)、また疑うことなく父アブラハムの言葉に従うイサクに見られる「父と息子」の揺らぐことのない信頼関係からユダヤ民族の宗教は始まる。本書を手にした読者は、今まで目にしたことのないようなユダヤ系の親子関係の普遍性と特殊性を味わうことになるだろう。 【目次】 第1章 〈怒りの神(父)─息子〉と〈慈愛の母─息子〉(広瀬佳司) 第2章 父と息子を結ぶ光──スタンリー・クニッツの描く父、母、息子(風早由佳) 第3章 アンジア・イージアスカの描く「親子の継承」──『パンをくれる人』から『白馬の赤リボン』への変遷(江原雅江) 第4章 不在の父を求める息子──アイザック・バシェヴィス・シンガー『モスカット一族』を中心に(大﨑ふみ子) 第5章 アイザック・バシェヴィス・シンガー『父の法廷』における父親像──ノア、あるいはモーセ(アダム・ブロッド) 第6章 アイザック・バシェヴィス・シンガーの作品に見る母と息子の絆(今井真樹子) 第7章 父親はラビ、息子は作家──アイザック・バシェヴィス・シンガーの小説(佐川和茂) 第8章 マラマッドの「ある殺人の告白」──そのタイトルの重層的な意味について(鈴木久博) 第9章 「ジ・エンド」をめぐる父と娘──グレイス・ペイリーの「父との会話」(大場昌子) 第10章 父の怒り、息子の涙──『男としての我が人生』における苦悩と失意(岩橋浩幸) 第11章 ポール・オースターの「父と息子」の物語──『孤独の発明』における語りの作法(内山加奈枝) 第12章 父子をめぐる〈虚─実〉のトポス──スピルバーグの『未知との遭遇』から『フェイブルマンズ』まで(中村善雄) 第13章 アーサー・ミラー『セールスマンの死』に見るユダヤ系の父と息子──レヴィンソンとシュレンドルフの解釈を基点に(伊達雅彦)
  • ハムレット 七五調訳シェイクスピアシリーズ〈5〉
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    1巻495円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 七五調シリーズも〈5〉になった。試行錯誤の結果、良くなってきている。散文形式の筋をただ追うだけの訳ではないので、最初は抵抗感があるかしれない。シェイクスピアの作品自体、英文の「劇的詩」である。訳は近松門左衛門的な「日本の劇的詩」なのである。シェイクスピアの全作品の中で傑出しているのは『ハムレット』である。その理由は作品の中にある作者の「人生論」だ。そこに我々は共感し、感動し、学び、生きる指針を見出せるからだ。文学や演劇には大切な役目がある。それは「鏡」の役目だ。時代を映し、読者や観客の内面を映し出すもの。『ハムレット』の中には高品質の「(受け手の内面を映す)鏡」がある。ハムレットの「狂気」という屈折する鏡まである。受け手はそれに自分を映し出してみて、自分の知らなかった自分を発見できるのかもしれない。シェイクスピアの登場人物の提示する「宝」を発見できれば、人生が有意義なものになるに違いない。
  • 新訳 ジュリアス・シーザー
    完結
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    歴史的暗殺事件の裏側。 「おまえもか、ブルータス?」 英国の中学生が学ぶ名作! 過去未来にわたり、全ての政治指導者暗殺をシェイクスピアが予言した衝撃作。 古代ローマの独裁官シーザーは、内戦に勝利して凱旋し、市民の熱狂的歓迎を受ける。シーザーが共和政を廃して皇帝になるのを恐れた気高いブルータスは苦悶し、シーザーに恨みを抱く友キャシアスに唆され、ついにシーザー暗殺を決意する! 「おまえもか、ブルータス?」――過去未来にわたり、全ての政治指導者暗殺をシェイクスピアが予言する、驚くべき名作。徹底注釈&シェイクスピアが読んだノース訳『英雄伝』抄訳も掲載。 目次 新訳 ジュリアス・シーザー シェイクスピアが参照したノース訳のプルタルコス著『英雄伝』について ノース訳「ジュリアス・シーザーの生涯」抄訳 ノース訳「ブルータスの生涯」抄訳 ノース訳「アントニウスの生涯」抄訳 訳者あとがき
  • インフルエンサーのママを告発します
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 いくら親でも、わたしの同意なしに写真をのせるのは、まちがってるってことだよね? ダルムのママはインフルエンサー。ダルムが生まれてからのほぼすべて日々が、ママのSNSにのせられている。 インフルエンサーのママをもつばかりに、いつも「ほんとうの自分」でいられないダルム。 しかし、クラスメートのアラの言葉がダルムを変える。 SNSに勝手にだれかの写真をのせることは、なぜいけないのか? 自分がいやだと思ったときにどう行動できるのか? 韓国発、SNSを使うすべての人必読のものがたり。 目次 ママは#インフルエンサー 最初はそうじゃなかった みんなとちがうナム・ダルム 今日のコンセプト へいぼんなユン・アラ だれにも言えないひみつ 消えたぼうし うそのパレード いやだと言う勇気 わたしはわたし! インフルエンサーのママを告発します 善良な影響力
  • ゴビ砂漠探検記
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    荒涼たるゴビ砂漠、東西の文明をつないだシルク・ロードを縦横に踏査し、中央アジアの探検史に不朽の足跡を残したヘディンの名著を、誉れ高い梅棹訳でおくる。
  • J・ M・クッツェー 世界と「私」の偶然性へ
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    1巻3,300円 (税込)
    クッツェー文学を深く読むために 南アフリカ出身で2003年にノーベル文学賞を受賞した作家ジョン・マクスウェル・クッツェーに関して、小説だけでなく、評論も含めた全主要作品を原則として出版年順に解説、論評し、クッツェーの文学へと導く。すでにクッツェーの作品を知っている読者にさらに深く考えてもらうこともできる。作品論と合わせて伝記的情報も多く取り入れ、評伝として読むこともできる。 小説家だけではなく、研究者でもあるクッツェーの評論も丁寧に紹介している。著者とクッツェーとの交流も描かれ、クッツェーの人柄も垣間見れる。 巻末には、文献案内を掲載し、読書の幅をより広げられる。 シリーズ〈英語〉文学の現在(いま)へ 第二次世界大戦前後から現代まで、激動の時代に翻弄される世界各地で〈英語〉という表現媒体を共有しつつ、なおそれを問い直してきた作家たちが、文学の「現在(いま)」をどのように切り開いてきたのか――「イギリス」や「英語圏」といった従来の領域的思考を超える〈英語〉文学をあらたに考えるためのシリーズです。
  • 上地王植琉の私訳古典シリーズ5 武器と人 分冊版:第一幕
    完結
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    1894年4月21日にロンドン・アベニュー劇場で初演され、絶賛されたバーナード・ショー初の商業的成功作。 1886年のセルビア‐ブルガリア戦争を舞台に、街に逃げてきた兵士と名家の令嬢の出会いとロマンスを描きつつ、軍国主義を鋭く批判する。後に英国作家ジョージ・オーウェルが「おそらく、彼が書いた中でもっとも機知に富み、技術的にも完璧で、非常に軽い喜劇であるにも関わらず、後世に渡って語り継がれる劇となった」 と述べて絶賛した本作だが、残念ながら、現在ではほとんど手に入らない状況にある。 そこで、今回、第五弾となる上地王植琉の私訳古典シリーズでは、『武器と人』を新たな訳とともに注釈付きでお送りする。 分冊版全三巻。本作は「導入」と「第一幕」を収録しております。
  • 上地王植琉の私訳古典シリーズ5 武器と人 ―完全版―
    完結
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    1894年4月21日にロンドン・アベニュー劇場で初演され、絶賛されたバーナード・ショー初の商業的成功作。 1885年のセルビア‐ブルガリア戦争を舞台に、街に逃げてきた兵士と名家の令嬢の出会いとロマンスを描きつつ、軍国主義を鋭く批判する。後に英国作家ジョージ・オーウェルが「おそらく、彼が書いた中でもっとも機知に富み、技術的にも完璧で、非常に軽い喜劇であるにも関わらず、後世に渡って語り継がれる劇となった」 と述べて絶賛した本作だが、残念ながら、現在ではほとんど手に入らない状況にある。 そこで、今回、第五弾となる上地王植琉の私訳古典シリーズでは、『武器と人』を新たな訳とともに注釈付きでお送りする。 本作は分冊版の「第一幕」から「第三幕」までに「あとがき」を加えた完全版です。
  • なぜ英国は児童文学王国なのか
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    1巻3,762円 (税込)
    なぜ英国は児童文学王国なのか? アリス、ナルニア国、パディントン、そしてハリー・ポッターまで、名作誕生の背景に迫る。
  • 地獄の焼き討ち船を撃沈せよ!(上)
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    これぞ海洋冒険小説の神髄。 シリーズ2年ぶりの最新作! メキシコで命を落としたオレゴン号の仲間。 ファン・カブリーヨ船長は復讐を誓う! ファン・カブリーヨ船長率いるオレゴン号 のメンバーに新たな使命が下った。メキシ コでもっとも危険な麻薬王のウーゴを生け 捕りにするという任務だ。しかし作戦のさ なか、実行部隊のひとりが突然の爆発に巻 き込まれて命を落とす事態が発生し、カブ リーヨは作戦に介入した何者かへの復讐を 心に誓う。一方、世界的密輸組織〈パイプ ライン〉の頭目たちの間では恐るべき計画 が進行していた。ロシアの潜水艦から巨大 核魚雷カニオンを強奪し、それを用いて大 都市破壊作戦を実行しようというのだ……。
  • 夏のヴィラ
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    過去と現在が交差し、一瞬煌めいて消える—— 韓国で五つの賞に輝いた珠玉の短編集 いまやペク・スリンの小説は、母語と母国、母性の世界の不均質にまで手を伸ばす。普段は見られない母親の美しさに怯えて泣き出す子どものように、私もまたその過程にすっかり魅了された者のひとりだ。 ——キム・グミ(小説家)『あまりにも真昼の恋愛』著者 「黒糖キャンディー」(『私のおばあちゃんへ』)『惨憺たる光』に続くペク・スリン、待望の最新作 【目次】 時間の軌跡 夏のヴィラ ひそやかな事件 大雪 まだ家には帰らない ブラウンシュガー・キャンディ ほんのわずかな合間に アカシアの林、初めてのキス 著者あとがき 訳者あとがき 【著者】 ペク・スリン 1982年仁川生まれ。短編小説「噓の練習」(2011年京郷新聞新春文藝)でデビュー。2015年、2017年、2019年文学村若き作家賞、2018年文知文学賞、李海朝文学賞、2020年現代文学賞、韓国日報文学賞。著書に短編集『フォーリング・イン・ポール』『惨憺たる光』(書肆侃侃房刊)『今夜は消えないで』、中編小説『親愛なる、親愛なる』、エッセー『やさしい毎日毎日』などがある。 カン・バンファ 岡山県倉敷市生まれ。高麗大学文芸創作科博士課程修了。韓国文学翻訳院翻訳新人賞受賞。訳書にチョン・ユジョン『七年の夜』『種の起源』、ピョン・ヘヨン『ホール』がある。
  • 私のおばあちゃんへ
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    6人の女性作家が描く“おばあちゃん”アンソロジー 年老いた女になるつもりはなかった。 その日その日を生きているうちに、いまにたどり着いただけ。 いまという日は、自分とはまったく関係のない他人のものでなければならなかった。 【目次】 きのう見た夢 ユン・ソンヒ 黒糖キャンディー ペク・スリン サンベッド カン・ファギル 偉大なる遺産 ソン・ボミ 十一月旅行 チェ・ウンミ アリアドネーの庭園 ソン・ウォンピョン 訳者あとがき 【著者】 ユン・ソンヒ 1973年生まれ。短編小説「レゴでつくった家」(1999年東亜日報新春文藝)でデビュー。短編集に『レゴでつくった家』『そこに、あなた?』『風邪』『笑うあいだ』『枕をする』『日々、エイプリルフール』、中編小説に『やさしい人』、長編小説に『見物人たち』などがある。 ペク・スリン 1982年生まれ。短編小説「嘘の練習」(2011年京郷新聞新春文藝)でデビュー。短編集に『ポール・イン・ポール』『惨憺たる光』『夏のヴィラ』、中編小説に『親愛なる、親愛なる』などがある。 カン・ファギル 1986年生まれ。 2012年に京郷新聞新春文藝に短編小説「部屋」が当選する。短編集に『大丈夫な人』『ホワイト・ホース』、長編小説に『別の人』などがある。 ソン・ボミ 1980年生まれ。2011年、東亜日報新春文藝に短編小説「毛布」が当選する。短編集に『彼らにリンディ・ホップを』『優雅な夜と猫たち』『マンハッタンの蛍』、長編小説に『ディア・ラルフ・ローレン』『小さな町』などがある。 チェ・ウンミ 1978年生まれ。2008年『現代文学』の新人推薦に短編小説「泣いて行く」が当選する。短編集に『あまりに美しい夢』『目連正伝』『雪で作った人』、中編小説に『昨日は春』、長編小説に『第九の波』などがある。 ソン・ウォンピョン 1979年生まれ。2016年、長編小説『アーモンド』で第十回チャンビ青少年文学賞を受賞。短編集に『他人の家』、長編小説に『三十の反撃』『プリズム』がある。現在、映画監督、シナリオ作家としても活躍している。 橋本智保 1972年生まれ。東京外国語大学朝鮮語科を経て、ソウル大学国語国文学科修士課程修了。訳書に、鄭智我『歳月』、千雲寧『生姜』、李炳注『関釜連絡船(上・下)』、朴婉緒『あの山は、本当にそこにあったのだろうか』、ウン・ヒギョン『鳥のおくりもの』、クォン・ヨソン『春の宵』『レモン』、キム・ヨンス『夜は歌う』『ぼくは幽霊作家です』、チョン・イヒョン『きみは知らない』、チェ・ウンミ『第九の波』など。
  • リルケ全集
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    文豪リルケの『ドゥイノの悲歌』『マルテ手記』などの代表作から知られざる名作までを一冊に収録し、読みやすく編集した電子版リルケ全集。海外文学を代表する世界的文豪たちの長編小説、短編、評論、随筆などを多数収録し、手に取りやすい価格で合本した電子書籍ならではの文学シリーズです。 ●目次 ある女友達への手紙 駆落 家常茶飯 旗手クリストフ・リルケ抄 祭日 さらにふたたび 白 ドゥイノ悲歌 トレドの風景 巴里の手紙 冬 窓 「マルテ・ロオリッツ・ブリッゲの手記」から モオリス・ド・ゲラン 夢 リルケ書翰(ロダン宛) 老人
  • トーマス・マン全集
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    文豪トーマス・マンの代表作から知られざる名作までを一冊に収録し、読みやすく編集した電子版トーマス・マン全集。海外文学を代表する世界的文豪たちの長編小説、短編、評論、随筆などを多数収録し、手に取りやすい価格で合本した電子書籍ならではの文学シリーズです。 ●目次 ある幸福 衣裳戸棚 餓えた人々 ヴェニスに死す 神の剣 幻滅 幸福への意志 小フリイデマン氏 神童 鉄道事故 道化者 トニオ・クレエゲル トビアス・ミンデルニッケル トリスタン なぐり合い 悩みのひととき 墓地へゆく道 予言者の家で ルイスヒェン
  • チェーホフ全集
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    文豪アントン・チェーホフの代表作から知られざる名作までを一冊に収録し、読みやすく編集した電子版チェーホフ全集。海外文学を代表する世界的文豪たちの長編小説、短編、評論、随筆などを多数収録し、手に取りやすい価格で合本した電子書籍ならではの文学シリーズです。 ●目次 イオーヌィチ 犬を連れた奥さん かき カシタンカ かもめ 可愛い女 グーセフ 頸の上のアンナ 熊 決闘 子守っ子 桜の園 少年たち 小波瀾 接吻 大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ 追放されて 妻 てがみ 天才 富籤 女房ども ねむい マリ・デル 嫁入り支度 六号室 六號室(旧字旧仮名版) ワーニャ伯父さん
  • コナン・ドイル全集
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    コナン・ドイルの代表作から知られざる名作までを一冊に収録し、読みやすく編集した電子版コナン・ドイル全集。海外文学を代表する世界的文豪たちの長編小説、短編、評論、随筆などを多数収録し、手に取りやすい価格で合本した電子書籍ならではの文学シリーズです。 ●目次 赤毛連盟 空家の冒険 悪魔の足 暗号舞踏人の謎 踊る人形 株式仲買店々員(三上於菟吉訳) 株式仲買人(大久保ゆう訳) 患者兼同居人 黄色な顔 唇のねじれた男 グロリア・スコット号(三上於菟吉訳) グローリア・スコット号(大久保ゆう訳) サセックスの吸血鬼 三枚の学生 自転車嬢の危難(三上於菟吉訳) 自転車乗りの影(大久保ゆう訳) 白銀の失踪 世界怪談名作集 北極星号の船長 蒼炎石 橙の種五粒 チャールズ・オーガスタス・ミルヴァートン 土色の顔 同一事件 入院患者 ノーウッドの建築家 緋色の研究 瀕死の探偵 ブルー・カーバンクル ボヘミアの醜聞 曲れる者 まだらのひも ライギット・パズル 臨時急行列車の紛失 【関連作品】 ドイルを宗とす(甲賀三郎) 推理小説論(坂口安吾) 愛読作家についての断片(平林初之輔) 日本の近代的探偵小説(平林初之輔) 探偵小説と音楽(野村胡堂)
  • ゴーゴリ全集
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    ニコライ・ゴーゴリの代表作から知られざる名作までを一冊に収録し、読みやすく編集した電子版ゴーゴリ全集。海外文学を代表する世界的文豪たちの長編小説、短編、評論、随筆などを多数収録し、手に取りやすい価格で合本した電子書籍ならではの文学シリーズです。 ●目次 外套 狂人日記 死せる魂 死せる魂 ディカーニカ近郷夜話  前篇 一 はしがき  前篇 二 ソロチンツイの定期市  前篇 三 イワン・クパーラの前夜(×××寺の役僧が話した事実譚)  前篇 四 五月の夜(または水死女)  前篇 五 紛失した国書(×××寺の役僧が語った実話)  後篇 一 はしがき  後篇 二 降誕祭の前夜  後篇 三 怖ろしき復讐  後篇 四 イワン・フョードロヴィッチ・シュポーニカとその叔母  後篇 五 呪禁のかかった土地(×××寺の役僧から聞いた実話) 鼻

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