ビジネス・実用の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
意見が反対の人であっても、相手が何故その意見をとるのかを理解することができれば、対話の余地はあると信じています。
しかし、昨今政治情勢に関して言えば、なぜこれらの政治勢力が「支持」を獲得するのかさっぱり見えてこない。下品だから大嫌いな言説をあえて借りるなら「肉屋を支持する豚」ではないかと思える状況が続いているように思えて混乱していました。
本書で示される「あいまいな弱者」と「明確な弱者」の概念を用いた分析は、この点について、かなりクリアな整理ができていると思います。
政策的な結論の是非や特定の政党、政治家を支持するかどうかといった以前に、この分析をベースにした議論が社会全体でできれば、あるいは、社会的に分断に「出口」を見出すことができるのではないか、そんな希望を持てる本でした。 -
Posted by ブクログ
帯のトランプ大統領の隣にいる女性が不気味だ。
第二次トランプ政権も折り返しとなる2026年の中間選挙を控えるなか、イラン情勢も全く解決のめどが立たず世界は混乱のただなかである。個人的には強い違和感を覚えるトランプが、なぜ大統領に返り咲けたのか、その主要な要因の一つに福音派の暗躍があるという。福音派の誕生から現在の隆盛までを包括的に論じた昨年2025年話題の新書である。
アメリカには、多様性や寛容さを重んじる「自由の国」というイメージがある。しかし、キリスト教原理主義や福音派右派の一部の価値観では、家父長制とミソジミーとレイシズムという保守的な考え方が称揚されている。アメリカのイメージとは全く真逆の価値観が一定数支持されているというのは驚きである。
一方で、ブラック・ライヴズ・マター(BLM)やMe too運動のようなマイノリティーが声を上げる発信源となるのもアメリカである。一部の福音派にみられる白人至上主義との対立のなかで、具体的な抑圧や不利益が表面化しやすい社会構造なのかもしれない。しかし、決して完全に解決することが困難な問題であるから、常に議論が浮上してくるのだろう。
本書は、決して一枚岩ではないアメリカ像の一端を垣間見ることができる。自由で多様なアメリカというイメージとは乖離した、もう一つの顔を知る機会となった。
まさに福音派と強く結びつく政治言説を掲げるアメリカ大統領が強権を振りかざしている現代だからこそ、ここまでに至る背景を学ぶことに意義があると感じる。 -
Posted by ブクログ
死を身近に連れ戻してくれる大変いい本でした。
前半はわかりやすくお坊さんとしての著者の経験談。
後半は予想もしていなかった死の話。
そのどちらも素晴らしかった。
記憶が新しいので後半の死の話が印象に残っている感はあります。
死んだ人を近隣の住民自らが焚き火で燃やすタイの風習なんかを聞くに、やはり先進国とされる社会においては死が遠ざけられすぎているように思う。
親が死ぬことを告げられたらどんな言葉を返すか?と考えたけど、「いままでありがとう、愛してるよ」の2つしかないだろうと思った。
それはつまり、人間の善い行いなんてのはこの2つに集約されていくのだということ。
またアバウトタイム観なきゃ。
あと、常々思っているけれど、原題の”I May Be Wrong”もそうだけど、自分にとって片時たりとも忘れたくない言葉がたくさんある。
それを実際に片時も忘れないための方法が、何度考えても目に入る位置にタトゥーを掘るしかない。
より善い人間になるために、肘から先にいろんな言葉をタトゥー入れたいな。