【感想・ネタバレ】人生をシンプルにする 数学的思考のレビュー

あらすじ

★人生を充実させたいのに、ごちゃついてしまうあなたへ数学者ピタゴラスは「多くの言葉で少しを語るのではなく、少しの言葉で多くを語りなさい」という言葉を残しました。数学には「最少のリソースで、最大の成果を得る」ことを大切にする価値観があります。数学的思考とは、「少なさ」を求めて生きるための思考法。それはシンプルで質が良く、かつ快適な人生を手に入れる秘訣です。物事を整理して逆算し、無駄なことをしない。ゴールに向かって直線的に進めることだけをする。正しいと言われる法則は素直に信じる。 etc.本書では、より具体的に実践する方法を伝授しています。・とにかく期限を守る・1日の仕事は「1テーマ」に絞る・お金をかけるもの、かけないものを決めておく・関わる人数を減らすとラクになる──あらゆる無駄が減り、軽やかな自分でいられる!

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Posted by ブクログ

これは数学の本というより、「複雑になりがちな人生や仕事を、どうやって整理していくか」という生き方の本だと感じた。

「科学の役割は、目に見える複雑さを、目に見えない単純さに置き換えることである」という言葉が、まず心に残った。仕事でも人間関係でも、世の中は複雑だ。けれど、その複雑さを前にして右往左往するのではなく、見えないところにある“単純な構造”をつかむことができれば、気持ちが落ち着く。数学的思考とは、つまり「ごちゃごちゃした現実を、見通しのよい形に置き換える力」なのだろう。

忙しさに対する問いが出てくる。「その忙しかった頃、あなたは成果を出せたのか?」。これが痛い。忙しいという状態は、頑張っている証拠のように見える。自分にも、周りにも。でも実際には、忙しさを我慢しているだけで、自慢できる成果は出ていないこともある。自分の価値を忙しさで証明しようとすると、いつまでも満たされない。さらに「週50時間を超える労働で生産性が下がり、55時間を超えると伸ばしても成果が増えない」という話も出てきて、時間の使い方を根本から見直したくなった。働くという営みには、そもそも時間的制限がある。だからこそ、全部を抱え込むのではなく、削るべきものを削る必要があるのだと思う。

「私がいなくても世界は回るし、あなたがいなくても世界は回る」という一節。冷たい言葉に聞こえるかもしれない。自分がいないと回らない、と感じる瞬間ほど、人は背負いすぎている。代わりはいくらでもいる。だから「私でなくてもよい仕事やお願いごとに、自分の大切な時間を割かない」。この考え方は、忙しさの正体を見抜くための芯になる気がした。完璧とは足すことではなく引くことだ、というサンテグジュペリの言葉も、同じ方向を指している。

人間関係を“シンプルにしすぎる”くらいでちょうどいい、という視点だ。アドラーの「すべての悩みは対人関係の悩みである」という言葉が出ているが、その先で語られるのは、万人に好かれることを目指さなくていいという話だった。「99人がバカにしても、1人が応援してくれたらそれでいい」。これを読むと、無理に広く浅くつながろうとして疲れていた自分が少し軽くなる。距離の近い人を優先すること。その人の心を大切にすること。貴重な時間=命を使う目的が違う相手には、必要以上に時間を使わなくていい。そういう割り切りが、人生を整えていくのだろう。

「すごい人じゃなくて、素敵な人になって」という言葉。評価や成果を追いかけるほど、人は尖ってしまう。けれど本当に大事なのは、誰かの心を大切にできること、そして自分の時間の使い方に納得できることなのかもしれない。数学者ピタゴラスの「少しの言葉で多くを語りなさい」という言葉も、結局は同じだ。増やすのではなく、絞る。盛るのではなく、削る。そうやって本質だけを残していく。

この本を読んで感じたのは、数学的思考とは賢くなる技術というより、「削る勇気」を持つ技術だということだ。仕事も人生も、足し算で複雑になりやすい。だからこそ、引き算の判断を自分の中に持っておきたい。ゴールは同じでも、たどり着く道は自由。自分の好きなようにゴールを目指せばいい。そう言われた気がした。

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2026年02月11日

Posted by ブクログ

深沢さんの「数学的思考」はすごい自分にフィットしていて、新作とのことで即読破。

30歳目前にして、自分の価値観がどう言ったものなのかが少しずつ見えてきた自分にとっては、その価値観を軸に生きるためのヒントをもらった。

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2026年01月01日

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