【感想・ネタバレ】松田聖子と中森明菜 1980年代に起きたアイドル革命のレビュー

あらすじ

80年代を代表する2人の歌姫は相反する思想と戦略で、1980年代消費社会を代表するアイドルとなった。当時最前線の作詞家・作曲家たちに触発されて生み出した楽曲を論じ、芸能界にうごめく欲望を見事にかいくぐった2人の闘いを描く傑作評伝に大幅加筆した決定版。

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Posted by ブクログ

I will follow you あなたと同じ青春走ってゆきたいの

この新書を読んでの偽らざる感想。
今や64歳の私だが、1980年代は、間違いなく松田聖子と一緒に青春を走っていた。
もちろん私だけの一方通行、片想いではあるが。
1980年18歳「裸足の季節」でデビューした松田聖子。私はその時18歳大学1年生。
同じ学年、なのだ。
2曲目、「青い珊瑚礁」の大ブレイク。
私は当時の貸しレコード屋でアルバムを借り、カセットテープにダビングした。
いや、最初のアルバムは、家庭教師先の子が買ってたのを借りたんだっけか。
2枚目のアルバム以降は間違いなく貸しレコード屋。
そしてカセットテープは擦り切れるほど聞いた。
当時載っていたブルーバードのカーステレオで。
なので、、
この新書には松田聖子の歌が、というか、ほぼ松本隆の詞が、
これでもかと載っているのだが、
脳内再生はばっちりだった。頭の中は聖子の歌声でいっぱいだった。
読まずとも歌詞を覚えていた。
シングル以外でも。
ファンだったんだな、改めて。
一、二度聴けば歌えたもんな。
「風立ちぬ」は変な歌だ、と思ったものだ。歌いにくいったらありゃしない。
でも覚えたな。
「赤いスイートピー」に至っては、失恋とほぼ同時期で、、、
やけになって風呂でうたってた気がする。

2年遅れてデビューした中森明菜もそれなりに聞いていたし、歌も覚えていた。
ザ・ベストテンも結構見ていたのかな。
寺尾聡の大ヒット、特別シートも知っている。
あの頃実家でどうやって見てたんだろう。
ここに描かれている「第一位」争い、だいぶ追いかけてたような気がする。

でもそれも1984年まで。
社会人になった途端、残業残業でテレビどころではなくなった。
しかも松田聖子自身アイドル路線からシフトしつつあり、
LPも追いかけなくなった。
学生時代一緒に追いかけていた友人が遠くに行ってしまったのも大きいか。
1985年には私自身が結婚したし。

この新書は1980年代をトレースしてくれた。
物語は山口百恵から始まるので、70年代後半。
私は麻丘めぐみが好きだったが、ここではほとんど取り上げられず。
キャンディーズの引退騒動、ピンクレディの破竹の勢い、懐かしい。
そのあとに聖子が登場、82年組が続き、、、

毎年のレコード大賞受賞者、紅白出場歌手、レコード売り上げを見れば、
その年がわかろうというもの。
ジュディオングの「魅せられて」のレコード大賞にも触れていたが、
この年本当に大ヒットしたのはさだまさしの「関白宣言」だったよな。
こちらは全く取り上げられず。

80年暮れにはまだ当時新宿のほうにあった文化放送の建物の中で行われた
松田聖子のミニコンサートに当選して、聖子ちゃんに両手で握手してもらって、
「両手で聖子」ってサイン入り本をもらったのも懐かしい。
結婚して捨てちゃったけど、、

とにかく、松田聖子の歌は歌えた。アルバム Tinker Bellまで。1984年。

1980 SQUALL、North Wind、
1981 Silhouette、風立ちぬ、
1982 Pineapple、Candy、
1983 ユートピア、Canary
1984 Tinker Bell

single

1980 裸足の季節 青い珊瑚礁 風は秋色
1981 チェリーブラッサム 夏の扉 風立ちぬ
1982 赤いスイートピー 渚のバルコニー 小麦色のマーメイド 野ばらのエチュード
1983 秘密の花園 天国のキッス ガラスの林檎
1984 時間の国のアリス ピンクのモーツアルト ハートのイヤリング
1985 天使のウインク

大賞は演歌だけ、という空気を松田聖子や田原俊彦が壊しにかかり、

やっと中森明菜で実現した、ってのがなんともいいね。





プロローグ
第一章 夜明け前―1973年~79年
第二章 遅れてきたアイドル―1980年
第三章 忍び寄る真のライバル―1981年
第四章 阻まれた独走―1982年
第五章 激突―1983年
第六章 前衛と孤独―1984年
第七章 華燭と大賞―1985年
第八章 緩やかな下降線―1986年~88年
第九章 昭和の終わりとともに―1989年

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2026年06月29日

Posted by ブクログ

情報量が圧倒的で面白かった。
松田聖子と中森明菜のデビューからヒットチャート戦線で競い合う姿を通して、1980年代の音楽業界そのものが見えてくる一冊でした。
特に印象的だったのは、2人のセルフプロデュース能力の高さ、自分自身をどう見せるかを非常に戦略的に考えていたことに驚かされた。
本人たちだけでなく、周囲の制作陣や事務所の仕掛けも興味深かった。
また、山口百恵以降の時代背景が丁寧に描かれていて、多くの歌手たちが登場するので、80年代歌謡史としても読み応えがありました。

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2026年05月15日

Posted by ブクログ

加筆修正された改定第3版。過去2作も読んでいるが、改めて読んでも、自分にとっては凄い作品。万人受けする内容ではないが「ザ・ベストテン」世代の読者には絶対的に響くだろう。よくここまで関連文献を精査して書いていると思う。知らなかったエピソード、ウィットに富んだ批評、そして正確で的確なデータ。情報と楽しさ満載の1冊。また何年かしたら読み返したい。

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2026年02月11日

Posted by ブクログ

「奴隷市場の人身売買」のようだと批判した その物語自体はフィクションだったが、誰の実体験でもないから、逆に誰もが共有出来る一つの擬似体験となった。 アイドル同士の「固い誓い」を信じるファンはいなかったので、この約束の履行を誰も迫る事は無かった。 社会変革を目指した学生運動はやがて瓦解し終息するが、同時期に進行していたこの世代による音楽革命は成功した。 自作自演の彼等は、最初から存在する自分の枠組みから逸脱したくても出来ない。 彼女は《夏の扉》のような能天気な曲が好きなのだ 松任谷由実が否定的に「四畳半フォーク」と名付けた方向に向かった 彼等は敵陣に飛び込み、内部から攪乱し、やがて体制を転覆させようと考えていたのである。 「政治重視」へのアンチテーゼとしての《傘がない》だった 勿論、何の反省もしていない。全面的な自己肯定、自己陶酔の世界である。 活字と映像と音楽のメディアミックスを展開し 「硝子の林檎」は「壊れそうな心」のメタファーであり 閉店間際の叩き売りみたいだ 山口百恵の曲から恥ずかしげもなく引用している コミック『のだめカンタービレ』にも「モーツァルトはピンク色ですヨ〜」との台詞がある 適度な不良性を持つチェッカーズに彼女達は飛びついた 素人性を売り物にした高校生達だった 最早ヒット曲としての演歌の延命は絶望的だと 要するに「着物を洋風にアレンジしたもの」としか説明のしようが無い衣装だった まるで石原裕次郎の訃報が号砲であったかのように 歌詞にある「レプリカント」は人造人間の事だが 中森明菜は近藤真彦の自宅マンションで手首を切り 二人の背後には金屏風があったので

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2026年04月04日

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