近内悠太の作品一覧
「近内悠太」の「世界は贈与でできている 資本主義の「すきま」を埋める倫理学」「利他・ケア・傷の倫理学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「近内悠太」の「世界は贈与でできている 資本主義の「すきま」を埋める倫理学」「利他・ケア・傷の倫理学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
「賦」という言葉が、贈与の原初的なかたちとして提示されているのが面白い。これは「贈る」という行為の前にある、世界から与えられているものへの気づき、あるいはそれを受け取ることそのものを指す。
「賦」はもともと「ふ」と読み、古代中国では「賦税」や「賦詩」などに使われた。「賦詩」は、自然や出来事に触れて、そこから湧き上がる感情や意味を言葉にする行為。つまり「賦」とは、世界から与えられたものに応答すること、そしてそれを言葉や行為に変換する創造的な応答でもある。
「賦」は「贈与の始まり」ではなく、「すでに贈与されているものへの気づき」として位置づけられる。
これは倫理的転回で述べられるrespon
Posted by ブクログ
非常に良い本でした。希望のある本です。
贈与とはなにか。それは差出人と受取人との関係性の中に生まれる。しかし、それだけではない。
資本主義や民主主義、貨幣経済、今ある衣食住や教育、現在進行形の常識があるからこそ、贈与は逸脱して現れる。
ぼくらが思う創造は、天才的なアイデアからの発想だと思いがちだが、そうではない。常識を常識と捉え、しかしそれでは矛盾するその一点を付く。つまり、知識の上にある。
だから、この今をしかと生きる。そして観る。ぼくらは与えられていることを想像し感じる。さすれば、差出人に気づいた受取人となり、また差出人になれる。
そうしてまた、見返りを求めない贈与ができる。
こうして世界