あらすじ
USJでの計画頓挫から、ジャングリアのオープンに至るまでの過程を追うドキュメンタリー。なぜ沖縄にテーマパークが必要だったのか? その大義と、そこに挑んだ森岡毅と刀のスタッフの苦闘の連続をリアルに記す。たった一人が起点となった建設費700億円のリゾートテーマパーク。それは森岡毅の見果てぬ夢の実現への壮大なストーリーであり、同じ夢を見る刀の仲間たちとの成長の記録でもある。
現役バリバリの経営者が、リアルタイムで、しかも自分の手で、ビジネスの裏側をここまで詳細に綴ったことがかつてあっただろうか。輝かしい経歴の裏の苦難と苦闘の日々を赤裸々に描く感動ノンフィクション。読めばあなたも生きる勇気が湧いてくる。何があっても折れない心の持ちようがわかる。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
筆者が刀を創業し、ジャングリアを開業するまでに経験した様々な苦難やそれを乗り越えてきた物語。
胸が熱くなる部分がたくさんあった。
自分自身は社会を大きく変えるようなことは志向していないが、少なくとも自分がやりたいと思ったことには挑戦するだけの意志は常に持ち続けたいと思った。
Posted by ブクログ
ホントにすごい。ジャングリアの開業までにUSJ時代からの物語があった。開業できた事実だけでなく開業までの時期はコロナがありウクライナ戦争があり自分ではどうしようもない世界的な危機が起きていた。それを刀が、オフィスも持てないホントにゼロからやり遂げた事実。そして、執念、情熱、信念、勇気、感謝、チームワーク。すごい。
まさにサバイブ。勝てた。でも最後まで読むと負けても最大限やることをやれたから、また挑めばいいという境地にまでいっていた。周りに感謝してもしきれない気持ちに溢れていた。
ジャングリアの不評やYouTubeで批評している評論家の動画を見て、「アンチ森岡さん」や「アンチ刀」など印象が悪くなった人もいると思うが、この本には、「評価は勝手に周りがすればいい」と別次元の高みに行ってる森岡さんと刀を感じた。
狼の話し。競争し人生をかけて大義のために成し遂げる人生の物語。
俺はこれをやったぞ!
このチームでやったぞ!
この関係者、利用者を豊かにしたぞ!
と生まれてきた証を刻む人生も素晴らしいし、憧れる。同じ成果を求める必要はないと思う。その人ができるベストを尽くす。人間は前に進むものか。生き物も植物も生きている以上は育つ。育つ科学がある。サイエンスを何のために活用するか。
アンチはますます増えるだろう。これからも批判はあるだろう。
しかしジャングリアはまだ第一段でありこれから三段ロケット以上の構想がある。決めつけてはならない。
チーム刀の実績に素直に頭が下がる。
この本を読んでダイエットに火がついた。ロードバイクも長距離走れるようになった。ツールドおきなわ出よう。こうやって勇気は伝染する。
Posted by ブクログ
この本で映画になるくらいのドラマがあった。現代最強マーケターとして紹介されることも多い森岡毅氏がゼロから会社を立ち上げ、仲間と共に夢に向かって走っていくストーリーは感動という言葉では足りない。泥臭い仕事にも果敢に挑戦している事が分かり、改めて自分の仕事のモチベーションになった。
Posted by ブクログ
森岡さんはこの本を「勇気を出したいときに読む本」にしたいと後書きで書いてらっしゃいましたが、この本に限らず森岡さんの本には人を勇気づける熱があります。また過去の著作も読み直そうと思いました。早くジャングリア行きたいな。
Posted by ブクログ
刀の創業者 森岡氏が、USJの成功からシャングリア開業までの取り組みを本にしたもの。USJの延長で沖縄リゾート計画を進めていたことがゼロリセットとなり、そこからシャングリア開業に至る苦労は想像を絶する。何度もあった危機を乗り越えて前へ前へと進んでいくチャレンジ精神がすごい。勉強になった。
「沖縄の人々は、こちらが辛くなるほど、とてつもなく優しかった」p39
「USJが大切にしてきたのは、「消費者目線」による徹底したマーケッティングだった」p41
「会社にいながら会社の不満を言うのはプロとしておかしい」p44
「「狼性」が強烈に目覚めると、自分でも抑えきれないほどの衝撃が湧き出で続け、人生をただひたすらに挑戦へと駆り立てる。「狼性」とは、まるで魂に焼きつく、消えることのない炎のようなものだ」p46
「「狼」は危機に強い。差し迫る危機が訪れたとき、多くの人は思考停止に陥り、感情に飲み込まれてしまう。だが「狼」はかなり違う。危機であれば、むしろ彼らの意識は研ぎ澄まされ、その瞳は不思議なほど燦燦と輝きを放つ。極限状態は、眠っていた爆発的な瞬発力を引き出すトリガーとなる。不安の霧が立ち込める中でも、胆力と集中力が、彼らを獲物へと一直線に導くのだ」p47
「同調圧力の強い日本社会において、融通が利かず、正しいことばかり言って、極端な手段を好む「狼」は、どうしても周囲から浮いてしまう」p48
「どんどん経験を積んでやれることを増やすと、魅力的な獲物が新たに見えるようになる。要するに、どんなに小さくても良いから、自分なりの一歩を踏み出して、日頃から「狼の牙」を研いでおくことだ」p50
「人生において、何を一番優先するのか。人は、もっとも大切なもののために、2番目に大切なものを泣きながら捨てなければならないときがある。今までも何度かあったが、その度に、壮絶な痛みだった。今回はもっと酷そうだが、それでも選ぶことから逃げてはいけない」p56
「挑戦には失敗がつきものであり、失敗しない人はまともな挑戦をしていないだけに過ぎない」p72
「(オフィスがあることは有難い)ちゃんと屋根があって壁もある空間で仕事ができることはものすごく尊いことだ」p111
「生まれたばかりの刀は、給料も払えない手弁当状態で、経費のやりくりが大変な「極貧」の会社だった」p115
「人間は迷ったとき、自己保存の本能が楽な方に下駄を履かせるので、それがまるで正しいかのように脳を錯覚させる。だからもしも迷うくらいならば、敢えて厳しい方の選択が正解である確率が高いのだ」p156
「スタートアップがうまくいくかどうかは、人集め次第だと思う」p209
「日本人が投資に踏み切るために必要なのは安心感だ」p236
「かつてのUSJが大阪市の第三セクターで大失敗したように、公の税金でテーマパーク事業を創ると「消費者最適」とは違う、別の思惑が経営判断に入り込むので失敗することが多い。本当の経営力を持った企業をこの沖縄に創るために、我々は民間100%にもこだわった」p274
Posted by ブクログ
人生を賭けて成し遂げたいこと、野望、夢を実現させるための計画の立て方がすごいと思った。
夢を夢で終わらせずに本当に現実にする為に、マーケティングを使って未来を予想し仮説を立て、数字に落とし込み、期日を設けて計画し実行する。
その為に何が必要で、誰の協力が必要なのか明確にする。
あとやっぱり森岡さんの人を見る目がすごい。
おそらく世間から見たら変わっていると思われている人に対しても、森岡さんはその人の個性を長所として捉えてその人の得意なことを活かす的確な人事配置ができる人なんだと思った。
だから森岡さんの仲間も自分の得意なことが活かせるから森岡さんについていく。最後の最後まで協力する。
一番印象に残っているのは”狼性”の話。
狼は安定や平穏を望んでいない。そんなところにいたら退屈で苦しい。
加えて誰かに支配されることも嫌う。自らで決めたことを自らの知恵と力で実行したい。
まさに独立を考えている夫のことだと思った。
あぁやっぱりこういう人っているんだなと。
自分は安定志向でしかも私生活には狼みたいな人いないから、私には夫がすごく変わっているように映っていたけれど森岡さんがいうように根っからの挑戦者気質の人っているんだなと、うちの夫はこれだと、面白いくらいに腑に落ちた。
そういう意味でも、この本を最後まで読み切れて良かった。
結構分量があるが、あっという間だった。
森岡さんの他の著書も読んでみたい。
Posted by ブクログ
すごく熱い本だった。
USJを辞めて、刀を創業し沖縄でジャングリアを開業するまでのマーケターたちの熱い物語。
ありとあらゆる艱難辛苦を乗り越えて達成した目標の崇高さをその道のりの厳しさと未来への展望をもとに語った作品。
今現在、巷ではテーマパークについて賛否が巻き起こっているが否定的な意見のターゲットとなっている要素を見るとまさに見当違いな批判であることがわかる。やはり、時代に流されずに本人が記した一次資料を読んでよかった。
ぜひこれからの日本の産業発展に大きく寄与していただきたい。
Posted by ブクログ
株式会社刀の設立から現在まで、そしてジャングリア沖縄の資金調達の物語。読むと勇気が出る、躊躇いへの処方薬のような一冊だった。
私はこの本を読みはじめるまでにほぼ2ヶ月かかった。本自体は予約購入して、読むのを楽しみにしていたにもかかわらずだ。
理由は6月末のNewspicksの報道を端に発する一連の騒動である。報道は様々な面から確認して判断しないといけないが、私自身が森岡さんと刀の熱心なファンであり、「マーケティングで日本を元気に」する一助になりたいと考えていたため、当時ショックでなかなか腰が上がらなかった。
だが、結果として読んで良かった。3ヶ月近く腑抜けになっていたが、今日からまた頑張っていけそうだ。
賛否はあるが、ジャングリア沖縄の成功を心から願っている。
Posted by ブクログ
USJ在籍時に沖縄テーマパーク設立の夢を断念することになってから、再びその夢の為に立ち上がり達成するまでを約400ページにわたり綴った本。
言葉にすると簡単だけど、約12年間の中に一つ一つ言葉にできないほど重い困難やそれに対する苦闘があることが分かる。でもそれを乗り越えた先に仲間と見る景色の素晴らしさまで伝わってくる。
資金繰りの大変さ、顧客に本当の価値を届けたり、クライアントを1から作ったりすることの難しさ、真の目的を心に持ち続けることの大切さなどが伝わってくる本。
Posted by ブクログ
USJを奇跡的に立て直した森岡穀さん。なんだか好感が持てる。
彼の本は出るたび読んでいるが、今回は今まで以上にワクワクして読めた。
この秋社員旅行で行くことになっている沖縄ジャングリア誕生秘話が書かれていると
思ったからだ。
しかし、、、読み進めるにつれ、そんな単純なものではないことが分かる。
そう、そもそも、USJで大成功を収めたマーケター森岡さんが、
なぜUSJを飛び出し、株式会社刀を興し、様々な活動をする中で沖縄にテーマパーク
を作ることになったのか、その経緯を最近まで知らなかった。
知らない中で森岡さんの動きを点で見ていたのが、この本を読んで、
線になり、面になった。
さらに自分が森岡さんに交換を持つ理由もより分かってきた。
その金銭感覚、ものの考え方、大変おこがましいが自分に似ているところがあるからだ。
ただ唯一違うのはその情熱と勇気。
彼は沖縄北部にテーマパークを興すことが日本復興の起爆剤になると信じ、
その実現のためにえりすぐった仲間と心血を注いだ。
その仲間にも無理強いはせず、思いを伝え、一緒に活動する人と闘った。
そもそも森岡さんはUSJで沖縄テーマパークを実現しようとしていた。
それが、森岡さんのおかげで絶好調になったことでアメリカ資本が日本のUSJを
買い戻し、その瞬間に沖縄構想をつぶしたのだ。
森岡さんは沖縄の夢をあきらめきれず、USJに残れば一生安心安全でいられたものを
飛び出して、会社を設立し、自力で沖縄テーマパークの道を選んだのだ。
そもそもUSJを復活させた段階で一生遊べるだけのお金は得ていたのだ。
親の教えで無駄な金は使わない、でも使うべき時は使う、という習慣ができていたと。そうそう、この辺も感覚が一緒だと思ったのだった。
私は一生遊べる金は得てないけど、、、得たらどうなるんだろ?
話はずれたが、とにかく、自分の夢のために彼は動いた。
資金調達も順調だったが、コロナとロシアのウクライナ進行で流れが変わり、
沖縄断念直前まで追い込まれたのだ。チームの皆は体調を崩し、、、
それでも踏みとどまったのは情熱。
最後は確率論であることは森岡さんは重々承知ながら、その直前まで、
本当にやれることを全部やったかを徹底的に洗い、奇跡的に資金は集まる。
そして2025年7月にジャングリアはオープン、、、
まるでプロジェクトX。いずれなるんじゃないかな。
田口トモロヲさんの声で、「万策、尽きた、、、」なんて。
実にワクワクさせる内容だった。
森岡さん文章も上手。陰キャでくそ真面目だけど、いい。
そんな思いで作ったジャングリア、楽しみだ。
プロローグ・心が折れる音、聴いたことありますか?
第一章・決意
1・資本主義の洗礼
2・勝ちすぎて引き寄せた悪魔の確率
■なぜ沖縄だったのか?
■〝勝ちすぎ〟は上策にあらず!
■謝罪行脚と宿る炎
3・さらば、愛するユニバーサル・スタジオ・ジャパン!
■鬱積するマグマ
■「狼」の影と光
■「ノアの箱舟」
■決意
第二章・旗揚
1・十二振りの『刀』
■狼たちの咆哮
■挑戦とは、失敗するか?成功するか?ではない
■マーケティングを日本の武器にしたい!
2・独裁者よりも大統領!
■自分を縛るための構造をどうやってつくるか!
■己を律せよ!半年でマイナス45 kgのダイエット!!
3 ベンチャー精神!オフィスはなくとも狼は燃える!
第三章・苦悶
1・「食えない」よりも怖いのは?
■唯一無二の価値
■眠れぬ果ての2つの星!?
2・奈落の底の覚悟
■〝1000万円事件〟
■マグロ漁師であるために!
3 逆境で必要なのは“楽観”ではなく“胆力”である!
■大ピンチに起動する刀のダイナモ
■拾う神たち
第四章・覚悟
1・もう一度やる意味がわかっているのか?
■再挑戦の覚悟
■ジャパンエンターテイメント社の設立
■Tipping Point
2・刀の組織を拡充せよ!
■〝共依存関係〟の組織をつくる
■〝大企業病〟は要らない!
■〝戦略人事のプロ〟はつくるしかない!
第五章・進撃
1・進撃の刀
■大自然で本能を呼び起こせ!『ネスタリゾート神戸』
■脳は大きなところから選んでいる!『丸亀製麺』
■〝安心〟を構造にする!『投資信託おおぶね』
2・迷うな!刀を増資せよ!
■最初の〝絶好球〟は敢えて見送れ!
■「大和証券グループ本社」との出会い
■刀、ついにサナギになる!
・①放置され続ける日本人の健康を守れ!『高血圧イーメディカル』
・②多くの地域で実行できる地域創生モデルを開発せよ!『ネイチャーライブ』
第六章・衝撃
1・大義で集める“活きるお金”
■テーマパークを投資案件にできるのか?
■「活きるお金」とはなにか?
2・100年に一度の悪魔の襲来
■人類を襲う“コロナ災厄”
■沖縄に誰も来なくなった!
3・積み上げたものが崩れるとき
■人様からお金を集めるとはどういうことか?
■まるで蜘蛛の子を散らすように!
4・再び立ち上がるために必要なもの
■土砂降りの豪雨でも火を起こす!
■唯一の突破口を〝希望〟に変える!
第七章・絶望
1・崖っぷちの総力戦
■リード・インベスターを探せ!
■もはや死に物狂いだ!
2・パーク名は『JUNGLIA』だ!
■「やんばるの森」に魅せられて
■どんな体験をつくるのか?
■アラフィフの悩み
3・暴れるプーチンがへし折ったもの
■逃げるメガバンク
■力尽きていく狼たち
第八章・不屈
1・不屈の刀
■迫る終焉、究極の選択
■心に折れない刀を持て!
2・JUNGLIA計画とは何か?
■我々はもう、すべてを出し切ったのだろうか?
■繋がる“想い”
■奇跡の光、沖縄の大地へ!
エピローグ・挑戦するって、どういうことだろう?
■天からの御褒美?! なんと裸眼視力が1・5に!
■終わりに ~本書で願ったこと~
Posted by ブクログ
最後自分の気持ちも高まって思わずウルッときてしまった。
ベンチャー企業が700億を集めて沖縄にテーマパークを作ろうなんてダイナミックすぎて映画化できる。
ジャングリア、あまりネットでの評判は良くなかったが行ってみたい。
守られた立場があるんだから精一杯チャレンジしたら良いと背中を押された気がする。
迷ったら厳しい道を選択する、妥協せずマグロ漁師であり続けることで大志は実現できる。
強気、執念、正直を胸に明日も仕事頑張ろう
Posted by ブクログ
森岡さんの本は何冊も読んできたけど、この本は心持ちというか情熱というか、なにを大切にするかについて書かれた本。
ジャングリア沖縄誕生までの経緯、かける想い、知らなかったことも多くて見え方も変わってきました。
目的のために挑戦する人たち、一方で逃げていく者たち、、様々な経験をしてきた同年代として共感出来るところも多く心揺さぶられました。正しいと思ったことをやる、逃げずに戦い抜く、恥じない生き方をする、この年代だからこその感じ方もあるかなと。
Posted by ブクログ
森岡さんの今までの書籍とは一線を画した名著。マーケティングノウハウではなく、いわゆる「気持ち」に関して、森岡さんや刀のメンバーの苦悩の日々を中心に描かれている。これから何かに挑戦したい人はもちろん、日々アンニュイに生きている自分を変えるカンフル剤としても最高です。
Posted by ブクログ
もし星6があれば迷わずそうしていたでしょう。ずっと家に置いておきたい名著です。ティッシュなしでは読めませんでした。読み終えた瞬間、心の奥底からマグマのような勇気が沸き上がってきます。
「失敗しないから挑戦するのではない。失敗しても後悔だけはしたくないと強く願うからこそ、未知の領域へと足を踏み出せるのだ。」
まさに「事実は小説よりも奇なり」を体現した一冊。ジャングリア開業までの茨の道が、余すことなく描かれています。直前の絶体絶命が、むしろ可愛く思えるほどの絶体絶命の連続。その嵐の中を突き進む一艘のスタートアップが味わった艱難辛苦――友情・努力・勝利がそろった極上のエンタメでありながら、単なる伝記や裏話にとどまりません。リーダーシップや起業哲学、ビジョンとは何か、戦略とは何かを深く学べる一冊です。
定価わずか1,800円で、現代を生きる戦国武将・森岡氏の思考を覗けるなんて垂涎もの。こんなにも日本のため、大義のために尽くす傑物がいることに、視野(パースペクティブ)が一気に広がります。特に、身近にメンターを見つけられないという方には強くおすすめです。
そして、日本の豊かさは、個人の超絶技巧だけで築かれたわけではないと感じました。衣食住を支えるあらゆるものは、昔、誰かが大義ある目的を掲げ、同志とともにブレずに追いかけ、何度も立ちはだかる壁を打ち破って創り上げたのだろう――そんな感謝の思いで胸がいっぱいになります。自分もまた、この壮大な人間の営みに貢献したいと強く思いました。
Posted by ブクログ
USJを去ってからジャングリア立ち上げまでの軌跡。
USJの株主の変化と、ジャングリアでの資金調達の苦労、メガバンクへの恨みつらみが興味深い。
熱い使命感が読み取れるが、ベンチャー小説的な面白さがある。
Posted by ブクログ
森岡さんの書籍を何冊も持ち読んでいるいわゆるファンだと思います。ジャングリア開園までの溢れる思い。それを表現する文章力・シズル感。心を打たれました。ただ、純粋な読後感としては、もっともっと知りたい事に溢れていました。
ジャングリア設立までの苦悩や文章の大半は700億円の出資・融資をいかに集めるかに終始していましたが、本当にそれだけだったのでしょうか。もちろん資金が重要なのは言うまでもありませんが、パーク設立までの土地交渉・アトラクションや園内設備の設置・地元企業への交渉。文章の中でもちろん触れられていましたが、今回のプロジェクトでの開演までの苦難は資金調達が主だったのか。穿った見方かもしれませんが、まるで資金さえ集まればパークが開演できる。そう思われてもおかしくない文章構成だったのは勿体無いと思うのは私だけでしょうか。
まだ、出資・融資をして企業の皆様は、なぜ出資・融資をする判断に至ったのでしょうか。コロナ禍・ロシアのウクライナ侵攻。様々な障壁がある中で、出資や融資が難しい状況に追い込まれた事は凄く生々しく入ってくるものがありました。ただ、あくまで文章上では、その後あっさり出資や融資が決まっていったのには飛躍を感じました。こんなにも苦労をしているのだから、厳しい状況だからこそ、そこからなぜ資金を出すことに決まったのか?どんな企業判断があったのか?先方からメッセージがあったのか?そこを掘り下げた文章が見たかった。何十億も簡単な判断ではないはずです。だからこそ苦悩が続く次のページには出資・融資が決まってる..。これは読み手としては違和感です。その銀行内のストーリーには何があったのか。刀とのやりとりには何があったのか。もちろん書籍には書けないことしかないですが、刀の苦悩+αで出資側の苦悩や判断も飛躍させずに伝えて欲しかった。
「ジャングリアがなぜ開園できたのか」このテーマに関して、刀の溢れる情熱や大義や勇気。この点に関しては、凄く震えて伝わるものがあると思います。ただ、具体的にどんなプロセスを経て、関係企業とのどんなやり取りがあったのか。その点を深く知る事はこの本ではできません。中には今までの森岡さんの読者であればあるほど、期待をされている読者であるほど、肩すかしをくらう印象を持つ可能性があると思います。書ける範囲の中で表現された印象です。
私はもっともっと具体的に書いた方がリアリティを感じて、ジャングリア設立に関してこの書籍から魅力を感じることができたのはと思います。ただ、フラットにそれらを差し引いても、夢中になって続きが気になって読むことができた、この書籍が非常に魅力的な本である。それ自体は間違いありません。
Posted by ブクログ
700億の資金調達。
地方創生を謳いながら協力しないメガバンク
挑戦者とは弱さを抱えた生身の人間
是非、ジャングリア黒字興行として成功して欲しい
Posted by ブクログ
アミューズメント施設を創造する事業を、造る発想は沸いた事は無い。ましてそんな事には関心は全く無い。読めは、やっぱり壮大で想像を超えていた。文字では言い表わせない、伝えられない苦労がヒシヒシと分かる。 目的に向かって諦めない強い意思が伝わってきた。 是非、足を運びたくなる。
Posted by ブクログ
・感想
良い点:
1.リアルな挑戦の重み
著者が実際に経験した失敗・迷い・苦悶が隠さず書かれており、ただ成功を美化するストーリーではないところに説得力があります。読者として自分の挑戦にも重ねやすい。
2.目的・志(大義)の描き方が印象的
なぜ沖縄でテーマパークを作るのか、単なる事業ではなく地域・文化・自然との関係を重視する姿が描かれていて、ビジネスの底流にある価値観を考えさせられます。
3.戦略・組織・資金調達の実践的な知見
“できるかどうか”を問うだけでなく、“どうやって可能にするか”という戦略や判断が細かく述べられていて、実践者には役立つ。
4.鼓舞されるメッセージ性
迷ったとき、苦しいとき、「心に折れない刀を持て」という言葉が何度も力を与えてくれます。挫折経験の少ない人にも、挑戦を考えている人にも響く。
弱い・留意すべき点:
1.分量と情報量の多さ
436ページと内容が濃いため、一気に読むのは疲れる部分がある。体系的に整理されたビジネス書を想像して読むと、各章でかなり情報量が異なるので、読み飛ばしたくなる箇所もあるかもしれません。 
2.成功が見えてから書かれているというバイアス
成功までの物語が描かれているが、どの程度までが再現性があって、どれが著者の個人的な資質やバックグラウンドによるものかが曖昧な部分もある。つまり「同じ手法を取れば自分にもできるか」はケースバイケース。 
3.リスク・失敗の原因の詳細がやや専門的な部分も多く、一般読者には抽象的に感じる場面あり
法律、地域行政との交渉、地理・環境調査など、テーマパーク特有の構造的な障壁についての記述があるが、それが他ジャンルの起業に応用できるかは限定性がある。
総合的には、挑戦・起業・プロジェクト運営に関心がある人には非常に価値ある一冊で、⭐︎4 に値する(満点ではないが、高得点)。
・Todo
1.自分の「折れない刀」を明文化する
あなたが挑戦する理由(目的・志)を紙に書き出す。「なぜそれをやりたいのか」「それをやることで何を成したいのか」を明確にすることで、揺らぎにくい「刀」が心に宿る。
2.小さな挑戦を積み重ねる
最初から大きなプロジェクトをやろうとすると挫折しやすい。小さなタスクやプロジェクトで、失敗するかもしれないがやり切る経験を積む。「胆力」を養う。
3.仲間との信頼関係を育てる
山を登るような挑戦には、共に歩む仲間が重要。信頼できる仲間を見つけ、共有できる目的を持ち、互いに支え合う環境を整える。
4.戦略を練る時間を取る
どんなに夢があっても、数字・現実とのズレを無視しないこと。マーケティング、市場調査、資金調達の見通し、リスク分析などを具体的に考えておく。
5.計画の「耐久力」を設計する
外的リスク(例えば自然・行政・資金ショックなど)や内的リスクが来たときに備えて、余裕を持たせる設計をする。資金・人員・時間・心理的な予備を持つこと。
6.定期的に原点を振り返る
挑戦者は前へ進むほど視界が狭くなりがち。目的や志が曖昧になったり、妥協が入ったりすることがある。定期的に「なぜこの道を選んだか」「何のためにやっているか」を振り返る機会を設ける。
Posted by ブクログ
ドMのMは森岡毅のM…なんですね。
凄まじい戦いの記録を読ませてもらったという感想。挑戦すること、リスクを取ること、それがイチイチ桁外れで、だけど夢じゃなく実現できそうな勢いを感じる。
森岡さんの人柄を本書で改めて節々に感じたが、きっと周囲の人へのリスペクトがあり、そうやって森岡さんに自分のコアを見抜いてもらえた、認めてもらえたと思う同志たちが集まっている会社なんだなと。
とても印象的だったのは満身創痍でもうダメかもしれない局面でみんなに放ったリーダーとしての言葉。
結局、いい時も悪い時もこの人と一緒に何かやれたら面白い…そう思えるかどうか。
この大義に自分も強く賛同できるかどうか…なのだなと。
決断がぶれそうになった時、その大義を改めて確認、原点の想いに立ち返ることは大事だな。
なんか、元気もらいました。
ジャングリア、行きます!
Posted by ブクログ
森岡さんが好きなので手に取った1冊。
まず第1に大きな勘違いをしていたのが、大きな会社とタッグを組んでジャングリアの計画を進め実行したと思ってたら、まさかの刀主導の案件だったとは…!
あの大規模のテーマパークを刀主導で実施しているなんて思いもしなかった。
森岡さんの人間力とロジカルシンキングやりきる力は本当にすごいと思う。我々の知る功績は沢山の失敗の上に成り立っているのがよくわかる本。
Posted by ブクログ
事業に対しての情熱、執念は素晴らしい。何かに真剣にとりくむ姿勢の凄さを感じる事ができた。しかし何となく困難や苦しさの表現が多く、自分としてはあまり羨ましいとは思わなかった。事業でも趣味でもそうだが、もっと面白くのめり込んでこそ良い成果があがるのでないかと思った。大谷君ほどではないとしても
Posted by ブクログ
ドラマになりそうな本。
資金調達の達成までを描いている物語。
最後の方に書いてあるけど「勇気のサプリ」になるような本。使命を全うしようとする人の葛藤感情を描く。
ようやくスタートラインに立てた後のジャングリアを物理的に作る物語も見たいと思った。
Posted by ブクログ
ジャングリア沖縄の誕生までの苦労話
開業資金700億をつくるのは大変なんだなあ
沖縄はUSJ時代から目につけていたどころか、ほぼ融資がきまる直前に泣く泣くとりやめ。という歴史があったのか・・・ かつてUFJをポイした外資(米国ユニバーサル社)が買収とは資本主義って怖い。米国の立場では、日本に大型遊園地は2つもいらんだろ。。米国ユニバーサルの立場は頭で理解するも心のうちでは沖縄撤退は許せない→退社・独立して仲間と刀を設立。漫画みたい。
刀での最初のプロジェクトが成立するまでの苦労とか、コロナやウクライナで資金調達チームがぼろぼろになる様子がこれでもかと記述される。冗長な記述には少々うんざりだが、著者の生きざまはかっこいいです。「目的の正しさと、戦い抜いた記憶だ。それが、心に宿す折れない刀になる!」
おまけの感想
・ご褒美の多焦点眼内レンズ手術、私も受けたい
・地銀よりもリスクを取る体力があるはずのメガバンクはすべて逃げていった ビジネス小説あるある
・開業したジャングリアの評判はいま一つのようですが、刀の力で日々改善されると信じてます