辻村深月のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
建て替えられた建物でのお茶の会。亡き夫との金婚式。お祝いの食事と懐かしい装飾品と親切。思い出の余韻。◆岩谷時子さんを探して越路吹雪さんのところへ連れて行くという仕事。緊張するボーイと緊張する大スター。真剣勝負。慣れることをやめる虎。◆クッキングスクール。フランス料理のメニューが読める誇らしさ。大震災が起こるまで変わらずに続くはずだった日常。◆直木賞受賞者の記者会見が行われる煉瓦の壁のある部屋。親との縁を切ってまで進んだ作家への道。帰ってきました。◆會舘2度目の建て替え最後の結婚式。親子四代。忘れない美容室。◆おかえりなさい。東京會舘。直木賞作家、小椋は作者本人。行ってみたくなりました。
-
Posted by ブクログ
アンソロジーです。アンソロジーは編者の意図というものがあると思うので、掲載されている順番に読んで、編者の思いを読み取るという楽しみもあると思うのですが、辻村さんがとても好きなので、好物は最後に、という嗜好ですので、辻村さんを最後に回して読み始めました。
結果として、辻村さんで初めて湊さんで終えた編者の意図も、うん、なるほどなあ、このストーリーの組立ても面白い。と思ったのですが、辻村さんを最後に回して、ふわぁっと、「さぁ、明日からも生きていこう」という気持ちが温かく湧き上がってきて読み終わったことで、この配列も正解の一つではないか、と思ったのです。
タイムカプセルが2作品続く、という難点が出てき -
Posted by ブクログ
「みやつじやくとうぐう」と読むんだそうです。
好みの作家さんが名を連ねていて、その豪華な面々に、思わず即買い。
ミステリーというよりはホラー寄り。勝手にリレー形式のミステリーだと思っていたので、連作短編集のようなものをイメージしていましたが、それぞれが独立したアンソロジーですね。
リレーだと思うと、前の作品を強引に入れ込んだでしょ感が出ちゃってる。でも、宮内さんの作品のラストは秀逸でした。リレー形式ならではの〆だと思います。
アンソロジーって、好きな作家さんの作品を、濃密に、いいとこどりしたような感覚で楽しめるのはもちろん、知らなかった作家さんや、興味はあったけれどまだ読めていなかった作家さ -
-
Posted by ブクログ
ネタバレ三作の短編を収めた連作集。
まず、最初の『約束の場所、約束の時間』ですが、
初挑戦の辻村さんの小説の文体は穏やかで、
それでいてストーリーテラーだなあと思いました。
饒舌にならずに、でもちゃんと表現していて。
中学生くらい向けのせいか縦より横に重点を置いた作品。
縦、横というのはこないだ読んだ文学講義の本に書いてあった捉え方で、
横はストーリーの流れのことで、
縦はひとつのセンテンスなどから立ち上がる表現の奥行きやそれ自体の面白さなど。
『約束の場所、約束の時間』は、
それこそドラえもんを読んでいるみたいに
すーっと流れて行きながらも残る感覚でしょうか。
続いて、表題作の『サクラ咲く』。