辻村深月のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
第147回直木三十五賞
どれもイラっとする女性が主人公の短編集。
モヤっとした気持ちで終わるので、最後繋がるのかなと思ったけど5編とも独立した話。
全体的に不穏な感じで気になりスラスラ読める。
「仁志野町の泥棒」
自分が体験したら衝撃的だろうなと思った点で一番印象的だった。
「石蕗南地区の放火」
相手の男性が痛くて不憫。主人公のような顔から火が出るような勘違いはリアル。
「美弥谷団地の逃亡者」
現実的じゃなくて理解できず。
「芹葉大学の夢と殺人」
このタイプのダメ男は実際いると思う(笑)
「君本家の誘拐」
新米ママの育児奮闘記がくどくど長すぎて話が進まずつまらない。男性が読めば意味があるの -
Posted by ブクログ
辻村ワールドすごろく5マス目の上巻。
4マス目までの作品を読んだから手にとってみたって感じで、あらすじや前情報など大して把握しないまま読み始める。
ん?これはどうやら先生の黒寄りの作品だぞって、そこで初めて気がついた(汗)
序盤はなぜだか波に乗れずに苦労した。登場人物の関係性や立ち位置を整理しながら、ようやく主要なキャラを把握する。その後は、この作品の世界観が見えてきて、没頭することができた。
カバーイラストから受ける印象とは違い、少しエグい殺人の描写が含まれている。大学生たちが織りなす青春モノって感じだけではない、ダークな雰囲気にザワザワさせられる。過去の虐待経験から復讐心を抱いた人物が