辻村深月のレビュー一覧

  • 噛みあわない会話と、ある過去について

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    私は『ゾワっと』や『ヒヤッと』よりも、『モヤっと』してしまった。

    人間関係なんて『噛み合わない』ことだらけだと思う。
    だから話をするし、寄り添い合うし、妥協点を探したりするんだろう。

    人の記憶は曖昧で、いいように自己補完してしまう。
    それが一種の自己防衛なんだろうな、と感じた。

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    2026年03月23日
  • V.T.R.

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    『スロウハイツの神様』の登場人物・作家のチヨダコーキのデビュー作。いつもの辻村さんとは一味違い、殺し屋や薬物、売春と重いワードが散りばめられつつも、軽い文体で読みやすかったです。殺し屋トランス・ハイの正体は想像がついていましたが、アールが何をなそうとしていたかは今一分からず。結局、全てが「愛」。敵討ちをする機会が何度でもあるけれど行動を起こさない、Jの度量の広さには頭が下がります。重いけれど、心地よく、チヨダコーキらしい作品でした。最後の赤羽環の解説も良かったです。

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    2026年03月23日
  • 本日は大安なり

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    幸せいっぱいで悔しいと思いつつも、素直におもしろかったです。それぞれ問題を抱えた4組の結婚式。どう転がるのかドキドキしながら見守っていたら、なんだ、みんな幸せじゃない。まさかプランナーの山井や、とんでもない浮気をした陸男までもが幸せになるとは思いませんでした。次々と視点が変わる書き方がテンポが良くて、読んでいて楽しかった。良い作品でした。

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    2026年03月23日
  • ふちなしのかがみ

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    いつもの辻村さんとは毛色が違う作品。これはこれでおもしろかったです。「踊り場の花子」相川みたいなキャラは、今までにいそうでいなかったなぁと新鮮な気持ちでした。題材の花子さん、ただ悲惨なさゆりの事件の真実、好みでした。「おとうさん、したいがあるよ」乙一さんの作品に似た空気を感じました。祖母は殺人者だってこと?嫌いじゃないけれど、オチがよくわからない。「ふちなのしのかがみ」一番好き。とあるキャラと境遇が似ているけど、これは辻村さんの狙いなのでしょうか?カナはただ夫の愛を求めていただけ。哀れで、悲しいです。

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    2026年03月23日
  • 太陽の坐る場所

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    好きです。貴恵が紗江子のために、真崎を殴り、東京に駆けつけるくだりにはじんとしました。女同士のドロドロとした嫌な姿を描き、そこから友情もしっかり感じさせてくれる。高間も自分自身をとことん追い詰め、罪を償おうと必死で、自分勝手だけれど悪い印象はありません。逆に由希は内面が分かっても苦手。キョウコに隠された秘密が明かされてから、誰が誰だかと少し混乱しましたが、おもしろい作品でした。私は辻村さんが描くどうしようもない、けれど必死な女たちが好きみたいです。良かった。

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    2026年03月23日
  • ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。

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    好きです。ただ、講談社の帯に書いてあった順番のラストを飾る作品なので期待して読み始めたのですが、この作品自体には特にリンクはないよう。そこはちょっと肩すかし。30歳前後の微妙な時期、レベルの高い人と結婚したみずほと、レベルの高い人に遊ばれたチエミ。とても虚しいのに、二人の絆がまぶしくてあたたかさを感じました。チエミはみずほが思っている以上にみずほのことを理解していて、それがなんとなく嬉しかったです。不思議な響きのタイトルの理由も良い。苦しいけれどじんわりと心に残る、良い作品でした。

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    2026年03月23日
  • 光待つ場所へ

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    「しあわせのこみち」恋愛を遠ざけて自分の空想の中に入り込む。あやめは『冷たい校舎の時は止まる』から苦手な人物。私はあやめと違って優等生でもないし、才能もないけれど、その楽な生き方がすごく分かってしまう。あやめは田辺への気持ちを認めて、現実への一歩を踏み出す。悔しい反面、そういう生き方を知ったあやめのことが羨ましいです。「チハラトーコの物語」一番好きな短編。冬子が更に好きになりました。オタクの先生の重森との恋愛、大胆なパフォーマンスで必死に注目を集めるミオに対する行動。かっこよかったです。

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    2026年03月23日
  • ロードムービー

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    登場人物の深月に関しては思うところがあるものの、おもしろかったです。「ロードムービー」もやもやしたものは感じていたものの、トシの性別まで思い至らず。驚きました。結局、この短編には他作品とのリンクはないのでしょうか?他の短編のリンクは気付けたので、気になります。「道の先」たぶん充視点ではないかなと思い、なんとなく嬉しかったです。千晶が先生に救いを求める様子が切ない。「トーキョー語り」一番好き。女子同士の嫌な感じも、仲直りをする流れも良かった。千晶の強いところも弱いところも、一途で、やはりかわいいです。

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    2026年03月23日
  • 名前探しの放課後(下)

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    おもしろかったです。終盤の怒涛のネタばらしに熱くなりました。秀人と椿の正体は予想通りだったものの、そもそもの発端が声の力によるものだったとは。師匠の妄想というのもあながち間違いではなかったのですね。その声の力の言い回しで、いつかがタイムトリップしたと思い込むのは若干の無理を感じましたが、楽しかったので良し。河野と友春には最後まで騙されました(というか、河野の演技力の高さはなんなの)。読む順番のおすすめに従って、次は「ロードムービー」にいきます。

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    2026年03月23日
  • 名前探しの放課後(上)

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    3か月後、クラスメイトが自殺する。未来の記憶を持ったまま、過去に飛ばされたいつか。名前の知らない自殺者を探し、自殺をとめようとするがー。今まで読んだ辻村さんの作品の中で一番入り込みにくい。主人公のいつかが軽い性格で、考えがいまいちよく分からないことが原因な気がします。自殺が起きた日は12月24日、だけど、タイムトリップが起きた日は1月終わり。いつかが1月のことを語ろうしない上、バイクの免許を急いで取ろうとする理由は何なのか。なんだかんだでとても気になる。さっそく下巻を読みたいと思います。

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    2026年03月23日
  • ぼくのメジャースプーン

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    惨殺されたうさぎを見て、ふみちゃんは心を失った。ぼくは声の力を使い、犯人への復讐を考えるがー。「子どもたちは夜と遊ぶ」で妙な怖さがあった秋先生の秘密。先生の声についての授業が話の半分くらいを占めるので増長さを感じましたが、その内容は薄ら寒くて興味深かったです。ぼくの決断もそうくるかと、おもしろく思いました。辻村さんの作品は読む順番が大事とのことですが、この作品を読むと、本当にそうだなあと身に染みます。個人的に作品にナンバリングをとてもしてもらいたい。作品は好きだけどちょっと複雑です。

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    2026年03月23日
  • スロウハイツの神様(下)

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    良かったです。「冷たい校舎の時は止まる」「子どもたちは夜と遊ぶ」「凍りのくじら」と読んできて、一番あっさり読めたけれど、一番登場人物の関係が好ましく思えた気がします。環とコウちゃんのお互いを想って、遠回りする不器用な姿が、すごく愛しく感じました。コウちゃんのストーカーさながらの行動はやり過ぎ感漂うも、おもしろい。過去のリンクとそれぞれの独白が胸に迫ります。辻村さんの作品が好き。このまま辻村ワールドに浸りたいと思います。

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    2026年03月23日
  • サクラ咲く

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    元々、子ども向けのレーベルから出版されていた気がします。電子書籍のためページ数ははっきりと分からないものの、辻村さんの作品にしてはあっさり目の印象。いつもと比べて内容が軽めで、読みやすい。それぞれの短編がリンクしていることを後から知って、作品に対する見方が変わりました。「約束の場所、約束の時間」「世界で一番美しい宝石」がいいな。おもしろかったです。

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    2026年03月23日
  • 子どもたちは夜と遊ぶ(下)

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    人間関係や犯人の状態は割と早めに想像できてしまったものの、狐塚が狙われたところらへんから面白いし、月子が殴られてお互いの好意がすれ違ったところは切なかったし、手術室でただ待つことしかできない無力さは涙でそうになった。
    それくらい登場人物たちに魅力を感じていたのかも。
    メインどころは大学生や院生と、大人になりきれない感じが人間味あって良い。

    なだけに思念と事故のまぜ具合に少し違和感を感じたり、その脱走は死ぬやろと思ってからの病室のやり取りが綺麗すぎて、終盤萎えてしまったのが悔しい。これが相性…

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    2026年03月23日
  • 島はぼくらと

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    コミュニティが狭い世界の中で生きていくには、強さと時には素直さが必要なのだと思った

    幼なじみがいる心強さってあるんだな

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    2026年03月22日
  • はじめての

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    こんな著名な作家たちのアンソロジーがあったんだ…!と思わず手に取った。
    SFというか、不思議な世界観の話が多かったけど、それぞれの作家の味があって中々楽しめた。

    みんなの感想を読んで、YOASOBIとのコラボということを知った。調べたら全て聞いたことある曲でびっくり。MVを見て、小説通り…!素敵…!となった。YOASOBIってすごい。

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    2026年03月22日
  • ツナグ(新潮文庫)

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    美園と嵐の話が一番良かったなぁ。
    2人でチャリ漕いでる坂道の情景が浮かぶよね。
    伝言の部分は、
    自分の考えたフレーズで自分の好きな人と仲良くなってんじゃねえよという感情なのかな。
    そこに自分は死んでてどうにもできない悔しさとか苛立ちもプラスしてみたいな。
    かなり、精神的にくる一撃を喰らわしたと思うし、
    答えがわからないまま悩み続けるのはなかなか辛いと思う。
    いい話だった。

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    2026年03月21日
  • 島はぼくらと

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    島の暮らしってこんな感じなのかなと想像することができた。ただいまいち最終的に何が言いたいのかよくわからなかった…もう一回読みたい。

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    2026年03月21日
  • スロウハイツの神様(上)

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    登場人物が多すぎて、そして時系列や誰が話しているのかがわからなくて難しかった。結局謎もなく何が言いたいの?となってしまったが、いよいよラストページで出てきた。下巻楽しみ!

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    2026年03月21日
  • 鍵のない夢を見る

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    愛と憎悪はコインの裏表だということを、改めて感じさせられる作品です。
    愛(憎悪)を与える方も受け取る方も、どちらも悪気なく行なっているあたりを上手く表現していて、人間臭さが良い意味でよく表現されていました。
    ただ、読み終わった後、なんか気持ちが暗くなる作品が多かったです。

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    2026年03月21日