辻村深月のレビュー一覧

  • ふちなしのかがみ

    Posted by ブクログ

    2025年15冊目『ふちなしのかがみ』

    ホラーはあまり得意ではないのですが、芦田愛菜ちゃんが「夏休みにおすすめの本」として紹介されていたのをきっかけに手に取りました。

    短編集なので、ホラー初心者でも読みやすく、ドキドキしながらページをめくる手が止まりませんでした。

    印象に残ったのは《踊り場の花子》。学校で働いている身としては、リアルに想像できて、じわじわと背筋が冷たくなる感覚がありました。《ふちなしのかがみ》も不気味で引き込まれました。お気に入りの話です。《おとうさん、したいがあるよ》は少し難しく、ふわっとしたまま終わってしまった印象です。

    どの作品も、「日常にひそむ怖さ」をじんわりと

    0
    2025年06月07日
  • 青空と逃げる

    Posted by ブクログ

    傲慢と善良を読んで、こちらも読みたくなって。
    素敵な終わり方で清々しい気持ちになった。
    これを踏まえてもう一度傲慢と善良を読むとまた一味違うかもしれないなー。

    0
    2025年06月04日
  • 冷たい校舎の時は止まる(下)

    Posted by ブクログ

    本当に伏線回収が上手。
    色んなことが繋がった時は鳥肌が止まらない。
    この本を私が高校生とか大学生のときに読んでたら全く違う捉え方をしていた気がする。みんなが抱えてるものが垣間見える度、あぁ。大丈夫だよ。って抱きしめたくなった。自分がほんの少しだけ大人になったのかも、と思える本だった。

    0
    2025年05月31日
  • 家族シアター

    Posted by ブクログ

    『家族に支えられました』喜びの折に口にする常套句
    本当に家族はいいものですか
    時として重くなかったことにしたいと思う人はいるはず
    そして静かに存在を感謝することもある
    ひとつにくくられない様々を描いていて
    救われます

    0
    2025年05月29日
  • ハケンアニメ!

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    著者の婚活小説『傲慢と善良』に嵌まった直後、テーマが見事に異なるこのお仕事小説を読んだ。アニメ業界で主人公3人の女性が心血を注ぐ姿を描くオムニバス形式の小説。

    アニメを愛する登場人物たちを通して、アニメ制作の裏側を知ることができる。効率を優先する金融でスピード感を満喫した私からするとアウェイな内容だった。伏線回収やクライマックスが訪れるまでは苦手かも…と感じた。

    とは言え、感情が爆発するシーンは引き込まれ頁をめくる手が止まらなかった。アニメ監督の王子千晴がアナウンサーとやり合うシーンは、王子がきっぱりと言い切る度に気持ちが良くすっきりして胸が熱くなった。

    印象的な台詞
    ・ いじめなんてと

    0
    2025年05月28日
  • オーダーメイド殺人クラブ

    Posted by ブクログ

    少し歪な青春劇
    強豪の部活が全国を狙うように、片思いに対角線を引くように何かしらに真っ直ぐに向かう中学生の1年間を爽やかに描き切ってた
    ただ僕はどうだろう、あそこまで綿密に仕立てたのにその終わり方か〜って思っちゃう
    辻村深月のダークサイド、僕まだまだ中二病

    0
    2025年05月26日
  • ふちなしのかがみ

    Posted by ブクログ

    この本はオーディブルで読みました。耳から響いてくるので、本当に怖かった、途中でやめてしまった。面白かったんだけどね、怖くて、眠れなくなると困るから。

    0
    2025年05月31日
  • 青空と逃げる

    Posted by ブクログ

    母の強さと子どもの強さを感じた作品。
    映像化したら面白そう。
    どこの土地もとても魅力的に表現されているのに対して現実の冷たさとの比較が上手く表現されていると思った。
    訪れた土地全部行ってみたい〜!

    0
    2025年05月25日
  • ロードムービー

    Posted by ブクログ

    たまたま友人の本棚から一冊だけ飛び出てて気になって借りた。辻村さんの本をほとんどよんだこともなく、これがなんの話かもわからないままよみはじめたがとても面白かった。
    時々泣きそうになることもあった。
    じんわりとあったかいはなしだった。
    一つ一つは独立した話なのだが過去作を読んでいるとわかる登場人物などがいるらしく、途中で誰だ??となり友人に聞いてはじめてスピンオフなのだと知った。特になにも知らなくてもたのしめます。

    0
    2025年05月25日
  • 家族シアター

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    4作目は、前半の子育てに興味なさげな父親が急にタイムカプセルだけ立ち上がるのに少し違和感。

    ・「妹」という祝福
    三軍姉を馬鹿にしていたが、姉が実はヤンキーから守ってた。好きな男子に馬鹿にされ離れる。
    ・サイリウム
    いつも喧嘩のバンギャの姉が、弟の推しアイドルライブの有志の活動が載った新聞をそっと渡す。
    ・私のディアマンテ
    母に反抗する娘が高校教師の子を妊娠。
    ・タイムカプセルの八年
    憧れの小学校教師がタイムカプセルを埋めていなかった。息子の夢を守る為親父達が捜索。
    ・1992年の秋空
    宇宙に行きたい妹。逆上がりで骨折
    ・孫と誕生会
    竹とんぼを教える祖父のおかげで友達の誕生会へ
    ・タマシイム・

    0
    2025年05月31日
  • 太陽の坐る場所

    Posted by ブクログ

    卒業して10年、毎年恒例になった同窓会で、一見和やかな空気の中に渦巻くどろどろした思い。女優になったかつてのクラスメイトを何とか担ぎ出そうとする幹事たちや、それぞれの思惑を秘めて過ごす社会人たちの今と昔を綴った連作短編集。
    辻村先生の初期作、『冷たい校舎の時は止まる』『凍りのくじら』『スロウハイツの神様』といった日常爽やかミステリ路線から趣を変えて、大人の腹黒さやしたたかさを前面に出し、決して綺麗ではない人物の内面描写を重視した、いわゆる「黒辻村」といわれる作風の一作。結末も必ずしもハッピーエンドではないが、登場人物それぞれが自分たちの過去と現実に折り合いをつけていく姿に、生々しい決意のような

    0
    2025年05月25日
  • 家族シアター

    Posted by ブクログ

    家族をモチーフとした短編集。
    母だったり父だったり祖父だったり。

    ちょっとうんざりするような人が出てきたと思っても、そこは上手く収まる。

    辻村さんの描く人間模様だなと。

    誕生日会の短編が良かったな。

    子どもって残酷だけど、あの年頃こその素直さもあっていい。
    大人が思ってる以上に色々と考えてるよなあ。
    それを汲み取ってあげられる大人でありたい。

    0
    2025年05月22日
  • V.T.R.

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    政府から公式に殺人を許可された『マーダー』の1人でありながら引きこもり同然の生活を送る青年が、元カノからの意味深な電話をきっかけに彼女を探す決意をする。殺伐とした都市に生きるアウトローたちの西部劇風恋愛ライトノベル。「今を切り取る偉大なライトノベル作家」の鮮烈なデビュー作! …という体裁で、辻村先生の『スロウハイツの神様』で準主役を務めるチヨダ先生の小説を作中作的に描いたもの。
    一つの作品として完結していて、意図的に崩された文体、突き抜けた世界観、過度に粗削りな展開でチヨダ・コーキの作家性を醸し出しつつ、終盤の展開は辻村作品の期待を裏切らない。煽られているほど「鮮烈」という印象はあまりしなかっ

    0
    2025年05月15日
  • 冷たい校舎の時は止まる(上)

    Posted by ブクログ

    登場人物のキャラクターが立っていて、スラスラと読んでいける。伏線が色々と書かれていてミステリー感もあるが、犯人?の意外性は弱い。読後の爽快感は高い。

    0
    2025年05月14日
  • きのうの影踏み

    Posted by ブクログ

    日常の中に紛れ込んだ怪異や異変の断片を切り取ったホラー短編集。辻村先生のホラー前作『ふちなしのかがみ』に比べると、良くも悪くも起承転結があいまいで結末もよくわからないものが多い。結末が明示されないことで「薄気味悪い」と感じられ、不安がかき立てられる。
    個人的にはもう少し筋が通った作品の方が好きだが、本来は構成と伏線の緻密さで勝負する辻村ブランドの作品なので、本作は狙ってそういう作りになっているのだと思う。

    0
    2025年05月11日
  • あなたの言葉を

    Posted by ブクログ

    はじめに の文が印象深かった。
    いつの日からか自分を大人と認識し、そしてその枠組みに一生懸命はまろうとしていたのかも。
    子どもの時間がそのまま流れてるって素敵。

    ー実は「大人」になるのに、明確な瞬間はありません。
    ー「子どもの時間」は、(中略)子どものあなたの気持ちを載せたまま、「大人」と呼ばれる時間まで流れ続けていきます。

    全体的には答えを断定する?ものが多く、個人的には共感△なものも多かった

    -----メモ
    ★ 好きじゃない
    ★★ あまり好きじゃない
    ★★★ まあまあ
    ★★★★ 結構好き
    ★★★★★ 大好き

    0
    2025年05月11日
  • 家族シアター

    Posted by ブクログ

    タイトルの通り「家族」をテーマにして、日常に起こる困難や幸せを綴った短編集。自分ははたして作中の家族のように細やかで確かな絆を築けているだろうか、子どもたちに対して絶対に安心を与えられているのだろうか、と自問し続けることになった。

    0
    2025年05月10日
  • ふちなしのかがみ

    Posted by ブクログ

    ホラーも書くんだなーと、意外な気持ちで読み始めた。

    スタンダードなホラーと言うよりは、心の闇を具現化したようなもの。
    ホラーと判断しにくい作品もある。

    よく分からないものを、よく分からないまま終わらせている印象を受けた。
    そう言った気味の悪さ。
    そこに浸れたら、楽しいんだろうな。

    0
    2025年05月09日
  • あなたの言葉を

    Posted by ブクログ

    子どもの心を忘れずに持っている辻村さん。道徳の教科書にお話を載せてほしい。
    なぜ作家は子どもの頃の自分の気持ちや会話を鮮明に文章にできるのだろう。

    0
    2025年05月08日
  • 冷たい校舎の時は止まる(上)

    Posted by ブクログ

    高校生8人が雪の降る校舎に閉じ込められてしまうストーリー。
    学生特有のいじめや人間関係、登場人物の心理が細かく描かれていたし共感できた。
    中学時代暴いじめ平気でされてたしその期間死にたいなって何度も思ってたしリスカしたことあったし深月たちの心情や行動がすごいわかる。
    ホストが誰なのか、マネキン人形がどう絡んでくるのか下巻が気になるけど長編読むの大変。
    結末がどうなるのか楽しみ

    0
    2025年05月08日