辻村深月のレビュー一覧

  • 琥珀の夏

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    ネタバレ

    夏の思い出。子供の頃の短いつながりは大人になったら、どうなるのだろう。子供から大人になるのは時間がかかる。かかった分だけ変わってしまう事は、たくさんあるだろう。それでも変わらないものだってある事が嬉しく思える。

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    2025年09月06日
  • 島はぼくらと

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    冴島の青春ストーリー。色んな形で働く島の住人が出てきて面白い。島外の人間がやはり島に馴染むのに苦労するのを見て、やはり島特有の団結感や数々のトラブルがあったりで大変そうだと感じた。
    青春モノを堪能できて、むず痒いピュアなものを読ませてもらえた。

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    2025年09月06日
  • この夏の星を見る(下)

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    新型コロナウイルスが流行した2020年。
    さまざまな活動が自粛される中、住む場所も学年も異なる亜紗、真宙、円華たちは、宇宙を通してつながる。
    手作りの望遠鏡で星を捕えるコンテストに向けて、試行錯誤が始まった。

    コロナ禍の、どこにも逃げ場がない苦しさを思い出して、息苦しくなった。
    だけど爽やか。
    辻村深月さんの作品だったので、もう少し痛みを伴うのかなと思ったが、終始爽やかだったのは、そもそもコロナ禍が舞台だからか。
    理不尽な環境の中、状況を受け入れて、その上で自分たちのできることを探していく子どもたちが愛おしい。
    若いからだろうか。
    コロナ禍、活動域が狭くなる中、もともと痛めていた足が一層悪

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    2025年09月05日
  • きのうの影踏み

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    約240ページに13篇の短編集で、サクッと読めます。
    最初の2篇が面白くググッと引き込まれましたが、すごく短い話は私の読解力不足だと思いますが、謎のまま終わり、
    他のいくつかの話は中編で読みたいくらい後が気になり、尻切れトンボに感じました。
    全体的にホラーというより、世にも奇妙な物語のようでした。漫画だと不安の種のような雰囲気。

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    2025年09月04日
  • 図書室で暮らしたい

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    小さな1つの出来事について、よくこんなに語れるなーと感心せずにはいられない。
    日々感じている些細なことなども、
    詳しく記録するのも大切かもしれないと感じた。

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    2025年09月03日
  • 闇祓

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    闇ハラ…闇ハラスメント。周りの人間に闇を押し付け、死に追いやること。
    闇祓…その闇を祓うこと。

    同じ読みの対極的な言葉。この対立構図が物語の根幹。ここで言う闇は、フィクションではありながら、現実で起こりうる人間が生み出す闇、それらを多少過激にした程度でリアリティのあるもの。敢えて言えば人怖系のホラーに分類されるのであろうが、この作品の怖さは、人間関係、人間社会というものに根差しており、人単体というより、概念的なものに根源がある。つまり、根絶は不可能で、誰にでも巻き込まれる可能性を孕んだもの。何のせいとか何が悪いとかではない、そんな理不尽に見えて実は自然の摂理のような、新感覚のホラージャンル。

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    2025年09月02日
  • 水底フェスタ

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    なかなか辛いお話で、周りを誰も信用できなくなりそうでした。ただ、光広だけは正しかったような気がします。

    私はそれほどの田舎で育ったわけではないから、村というのがそんなに閉鎖的なところなのかと怖く思いました。

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    2025年09月02日
  • はじめての

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    「はじめて」がテーマの短編集。
    YOASOBIの曲になっているのは知らなかったけど、後で聞いてみよう。
    「ヒカリノタネ」が一番好き。

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    2025年09月02日
  • 鍵のない夢を見る

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    ★★★☆☆第147回直木賞受賞作。①仁志野町の泥棒、見てしまった。②石蕗南地区の放火、ふざけるな、ああ、恥だ。③美弥谷団地の逃亡者、怖かった。④芹葉大学の夢と殺人、死刑になりますように。⑤君本家の誘拐、眠りたい。日常に潜む落とし穴が見えた。自分はこのような落とし穴があれば避けて歩けるだろうか。

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    2025年08月30日
  • 琥珀の夏

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    辻村先生はどうしてこんなに自分たちが体験したことがある感情を上手になぞることができるんだろうか。子供時代であろうと確かに感じる相手に対する嫌悪感や疎外感、劣等感。子供のうちはまだその感情を持つことに慣れていないからなのか、そのうち慣れてしまって一つ一つの感情に向き合わなくなるからなのか、あの頃のように敏感ではなくなる。でもあの頃感じたあの瞬間の感情の気持ち悪さは何故だか物凄く覚えている。同じ感情を今抱いても、1年も経てば薄れるはずの感情をなぜだか鮮明に覚えている。
    大人になっても無垢であれたらと思う。でも自分だけが綺麗でいようとする時、誰かが何かに耐えている。その連鎖が描かれているようで心苦し

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    2025年08月28日
  • ふちなしのかがみ

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    世にも奇妙な物語を文体で浴びるような作風、解説でもあった通り縁無し。どこか現実感がない世界に行ってしまう展開。

    特に良かった二つ。
    おとうさん、したいがあったよ。
    ブラックコメディのような次々死体がでてくる展開に面食らう。だんだん現実との境界線があやふやになり起こっている現象と語り口のミスマッチ感が終始不気味。

    八月の天変地異
    なんだろう、このラストにちょっとほっこり感動する、ほん怖構成は笑
    ひと夏の不思議体験と蝉の一時、上手くかけ合わさって面白かった。

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    2025年08月27日
  • 小説集 筋肉少女帯小説化計画

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    筋肉少女帯すき、オーケンがすき。そりゃあ読みます。冒頭の辻村深月が、楽曲の世界観も保ちながらストーリーだけ見ても独立していて解像度の高さと気合いが伝わってきた。オーケン「香奈〜」はホッコリして、楽曲への世界観も押し付けてくる感じがなくて嬉しかった。(好きな楽曲なので、解釈がこれです!と断定されるのが怖かった。)

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    2025年08月26日
  • 噛みあわない会話と、ある過去について

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    各話絶妙に嫌な気分で終わる面白さ。
    心理の細かい描写と、ややオーバー気味だが根に持ち方が良く表れてる。

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    2025年08月26日
  • この夏の星を見る 上

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    最初は登場人物が多く、それぞれの場所を舞台にした群像劇なのかな?と思ったけど、離れた場所同士がネットを介して繋がって行く展開におおっ!ってなった。
    コロナ禍ならではの大変さや葛藤もリアルに描かれていて良かった。

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    2025年08月26日
  • ハケンアニメ!

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    実在の市町村なのかと思いました。
    あったらいいなぁ。
    映画より原作が好きです。勝手にキャストも練らせて頂きました。

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    2025年08月25日
  • 琥珀の夏

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    すっかり忘れていた子供の時の経験を、大人になって思い出すにつれ、その本当の意味や世間における評価を理解できて、ヒヤッとしたり自分に問い直したりする描写が丁寧で引き込まれた。

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    2025年08月25日
  • ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。

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    母親を殺し失踪した友人チエミを探す物語。
    女友達、母と娘の関係性がリアルでした。
    読み応えがあり、面白かったꉂꉂ

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    2025年08月24日
  • 闇祓

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    一瞬短編集を読んでたんだっけな?となるくらい全く別のコミュニティの話で構成されているが、各章に散りばめられている要素が最終章で悉く回収されていく技巧は流石辻村深月さんです。

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    2025年08月24日
  • 青空と逃げる

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    働いていたお店にやってきた訪問者
    親子は逃げる
    色んな所に
    別府がよかった、砂かけさん大変そうだけど
    出会う人たちがいい人ばかり
    逃げ続けることなんてできないんだけど
    心が壊れそうな時、その場から逃げるのは大切

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    2025年08月23日
  • 青空と逃げる

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    辻村深月さんはやはり子供の心情を描くのが上手だ。父親の事故から一変した生活で、力の母親への思いや不安、恐怖、安堵がきれいに描かれていく。題名にある「青空」が、この逃亡の中では希望でもあり、恐怖の原因でもある。ずっと繋がった青空の下に、会いたい人、助けてくれる人がいるかもしれないという希望。逃げても逃げても、どこかで必ずつながっている存在への恐怖。その恐怖の中で、母の早苗は弱くもあり、強くもあった。力がいることで強くなるしかない早苗と、そんな母親を見て強くなりたいと思う力。ただの逃亡でなく、親子の愛情と成長も描いた作品だ。

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    2025年08月21日