辻村深月のレビュー一覧
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ネタバレ純愛ミステリーのような構成。
キャラ付けや人の気持ちの機微の描き方が繊細。
女性的な視点での心理描写が多く、もどかしい気持ちになる部分も多い。上下巻に別れており文章量も多いため、展開がゆっくりであるが、その分丁寧に気持ちの移ろいを表現している。
ただ、とっとと気持ちを伝えてしまえば良いのに!!じれったい!!と思った。
ミステリーとしては個人的にはイマイチだった。
当初からθの正体は浅葱と分かっており、iとのゲームを進めていく中でiの正体に迫る構成となっているが、オチが二重人格とは、、、
月子の記憶喪失についてもご都合主義すぎて残念。
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「スロウハイツの神様」からのスピンオフ。
作家チヨダ・コーキの作中作「V.T.R」が約200ページの単独小説として文庫化。
カバーには著者チヨダ・コーキとして書かれ、解説はスロウハイツの主人公、赤羽環が脚本家として書いている。王子千晴の名前も。
これ、辻村さん楽しかっただろうなー。
他人の作品として書くのって、文体も発想も別物になる。それがちゃんと成り立ってる。
ただ、軽口のティーの脳内発言は鼻につく。ライトノベルみたい。と思ったけどチヨダコーキがラノベ作家なんだから、これでいいのだ。
ラストはさすが。
でもそこまでがちょい退屈ではあったかな。
環の解説も、響く。良い。 -
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ネタバレとある青年の、孤独と、罪と、愛の話。
ものすごく正直な感想を言うと、残酷な殺人ゲームにも、よくある可哀想な多重人格設定にも、あまりときめかなかった。かなり最後の方までふわふわした気持ちで、いまいち没入感が得られないまま読んでいた。
この物語の感想は、木村浅葱に対して抱いた感情によって大きく変わると思う。私は正直、冷めていて、病んでいて、すべてを諦めている浅葱のことはあまり好きになれなかったけれど、月子という他者を求めながらも愛に怯え、最後まで生を諦めきれない、そんな不器用で人間くさい木村浅葱を心底愛おしいと思った。愛し方も愛され方も分からなくて、大切なものまで全部その手で壊してしまう青 -
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ネタバレ【あらすじ】
・「タイムカプセルの八年」辻村深月
大学講師の孝臣には妻の温子と小学校の教諭になった幸臣という息子がいる。
幸臣が小学6年の時に親父会に参加することになった孝臣は、小松ユカリの父親や洋菓子屋の主人、沢渡などと交流をもつようになる。その時の担任が比留間先生で、彼に憧れて幸臣は小学校の先生になりたいと話すようになる。タイムカプセルを埋めるといっていた比留間は土に埋めずに学校を移ったと知った孝臣は(幸臣は後輩に知らされる)、息子達に黙ってに親父会のメンバーでタイムカプセルを探しにいき土の中に埋めた。息子が憧れていた比留間先生が埋めてくれたことにして。
親父会メンバーで時々集まることにな -
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ネタバレ二章の紗江子、三章の由希のストーリーが抜群に良い。
ここからかぁ。辻村深月の十八番、ありふれた心の動きを言語化してドラマを成立させる技術。素晴らしすぎる。
今回は名前の叙述トリックですね。響子と今日子。リンちゃんは倫子じゃなく、鈴原今日子。
女優になったから「キョウコさん」と呼ぶ。めちゃくちゃうまい。
そうは思うんだけど、でも、各主観人物の思考の中で、キョウコの話題の後で響子の回想をするシーン多かったような。別人て分かってたらそんな思い浮かべ方はしないはずだと感じ、ミスリードのために思考の流れが不自然になってる気がした。
それに、叙述トリックは、もうお腹いっぱい。
冷たい校舎の〜でも、子ど -
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ネタバレ初詣くらいまではすごく良かった。
水泳も、河野も、クリパも、ピアノも。
でも、終盤のネタバレが好きになれなかった。
あすなが自殺者だっていうのは、無理があるように思えた。もしそうならいつか主観のパートでの思考の描写は、あのようにはならないんじゃなかろうか。
友春と河野が協力者だったってのも、無理がある。絶対に、二組の生徒から話が漏れるはず。
友春がカースト上位の天木やいつかに粛清されなかった理由は納得できたけど。
「凍りのくじら」の郁也と理帆子が出てきたのはファンサービスですね。無理なくストーリーに馴染んでて良かったです。
一方で長尾秀人と椿が、「ぼくのメジャースプーン」の「ぼく」とふみ