辻村深月のレビュー一覧
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ネタバレストーリーは、意外な結末かと思いきや尻すぼみ的な収束で物語を終えたなーという印象。ただ最後は真実の本当の自分の人生がこれから始まるって感じで良かった。
善良と傲慢、ここまでタイトルの言葉が出てくるのも珍しいんじゃないか?笑
ま、そんだけ善良と傲慢とは何かを考えさせられた。
以下はわたしの解釈。
善良とは他者に合わせたり、他者に害のなく振る舞うことではないかと思う。要は都合の良い人。それでいくと真実は母親の都合の良い人だなーと思う。また歯科助手の人は他人に危害も加えずその時にいる人に委ねる都合の良い人かなーと思う。
逆に傲慢は自分本位だったり、他者への配慮が欠ける人かなと思う。要は自己中心的な -
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ネタバレ四日ほどで読んだ。年始1冊目。
リアルにかける部分が気になったが、誰かに認められたい、誰かの特別に選ばれたいと思ったことはみんな少なからずあると思う。自分自身小中高そんな子供だった。努力をして誰かの親友ポジションになろうとする、その姿を誰かに見せつける。結局他者からの肯定って満たされないから虚しい。瑠璃絵は美波にずっと勝ちたかった。容姿や性格にコンプレックを持ちながらでも、ひとつの席を奪い取ることで存在意義を得たかったんだと思う。しかしどこまで経っても微笑に怯えてしまう。いくら瑠璃絵が親友ポジションになろうとも、誰かに選ばれようとも、幸せにはなれなかっただろう。 -
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「スロウハイツの神様」からのスピンオフ。
作家チヨダ・コーキの作中作「V.T.R」が約200ページの単独小説として文庫化。
カバーには著者チヨダ・コーキとして書かれ、解説はスロウハイツの主人公、赤羽環が脚本家として書いている。王子千晴の名前も。
これ、辻村さん楽しかっただろうなー。
他人の作品として書くのって、文体も発想も別物になる。それがちゃんと成り立ってる。
ただ、軽口のティーの脳内発言は鼻につく。ライトノベルみたい。と思ったけどチヨダコーキがラノベ作家なんだから、これでいいのだ。
ラストはさすが。
でもそこまでがちょい退屈ではあったかな。
環の解説も、響く。良い。 -
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ネタバレ結婚式直前に失踪した彼女の行方を追いながら、彼女の生い立ちや今まで知らなかった内面が徐々に明らかになっていく、マッチングアプリや婚活がテーマの物語。
現代人に対する解像度が非常に高く、登場人物の考え方やセリフにリアリティを感じた。こういう人たちは周りにいくらでもいると思う。かくいう自分も、男としては主人公に共感してしまう部分も多く、「お前は傲慢だ」と筆者に言われているようだった。「在庫処分セール」とか「ピンとこない=自分自身につけた点数よりも相手の点数が低い」とか、いちいちギクッとさせられる言葉が多かった。
紆余曲折ありながらも、最終的には主人公たちが考えを改め、思い出深い土地で結婚式を挙 -
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勧められて読みました。
少しみんなより大人になったフミちゃんが学校で飼っているうさぎの世話当番で朝早く、風邪を引いた僕の代わりに登校した時、市川雄太という医大生が、うさぎをバラバラにして殺していた。その時から気持ちを失ったフミちゃんをなんとかしたいと思う僕。実は僕には家系的に人に〇〇しないと、〇〇になると暗示をかける力があり、もう1人の子の力の持ち主、大学教授の秋山先生に、この力の使い方について、詳しく教えてもらう。僕は市川雄太と面会するにあたり、この力を使い、市川を懲らしめようとする。先生とは反省しないと人間以外の動物が見えなくなるということを約束したが、実際は。僕の首を絞めないと医学部には -
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ネタバレ自分たちはもちろん、周囲のすべてをも喰らい尽くしてしまうような。煮えたぎるように熱く、底なし沼のように暗くて冷たい、盲目的な、恋と友情の話。
とにかく留利絵視点がグロテスクすぎる。自己肯定感が低すぎるあまり肥大化した自己愛や、自他境界の曖昧さ、重度の愛着障害、見捨てられ不安が純粋培養された病的な依存と妄執、どれも直視できなかった。痛々しい、気持ちが悪いと憎悪すらしてしまうのは、私もまた留利絵と同じ種類の人間だからなのだろう。つまりはただの同族嫌悪なのだ。
自分を守るために目を閉ざし、耳を塞ぎ、自分にも他人にも嘘をつき、どんどん認識の中で事実が捻じ曲げられていくさまに、背筋が凍った。「