感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2024年04月13日
思いがけず言ったことでも相手の中にずっと残り続けることもある
悪意がないから別に言っていいて訳ではないし
どんな意図があったのか、意図もなく言っていたのかは相手にはもちろん、本人すら意識していない
自分の言葉にはきちんと責任持てるように
言葉を大切に紡ぎたい
言葉て難しいけど面白い
すごく幸せな...続きを読む気持ちにもなるし、ときに何ヶ月何年も傷として残るんだなと
Posted by ブクログ 2024年04月01日
こっっっわい、、、
自分にも思い当たる節がありすぎて心臓が痛んだ
ナベちゃんのヨメは、
同期の女の子達がみんな、ナベちゃんと本当はどういう関係だったのか気になる
下世話だけどもしかしたら…と思っちゃう笑
されたことは鮮明に覚えてるってなんか嫌だな
した側もされた側も、記憶が自分を守ろうとしてるっ...続きを読むていうことなんだね
私には繊細さが欠けているなーと思った笑
Posted by ブクログ 2024年03月22日
『傲慢と善良』を読んだ時も思ったけど、辻村さんは、人の腹の底の底にある、半ば本人も無自覚な感情や思考回路についての表現がとても的確で驚く。読んでいるこちらのことまで見透すような突き詰めた言語化で、嫌な緊張を強いられた。
最後の話は、特に自分や自分のまわりにいたクラスメイトたちにも当てはまりそうだっ...続きを読むた。傷ついた思い出がたくさんあるけど、私も誰かを傷つけていた可能性もある。私が当時の人間と今あまり関わりたくない理由がまたひとつわかった気がした。
Posted by ブクログ 2024年03月16日
レビューを拝見し、単行本にはない解説を読みたいと文庫を買うまで時間がかかった。
気になったのが、対立するような2人の人間を表現しているのに、ただ1人の心情で書かれている点。そのほうが、恐怖心、理不尽だという怒りがわかりやすいからかなと思った。
過去は変えられない。
そして覚えていたり忘れていても...続きを読む、いつキバを剥くかわからない。
相手をぞんざいに扱わないことが、亡霊を生み出さない出口かもしれない。
Posted by ブクログ 2024年02月19日
解説にあった通り、過去の傷は幽霊を生む。短編集だが、それぞれの話でそれぞれ違っていても似ている幽霊が見えた。特に【ママ・はは】は、自身のことを書かれているのかと思うほど、私が今も抜け出せない歪んだ親子関係と表していた。最後はちょっとファンタジーホラー感が強くて、ん?となったが、でも、そこから生まれる...続きを読む幽霊を上手く表しているようで、表していないようで、きっと似たような経験をしても生まれる幽霊は人によって違うのだとも知った。
Posted by ブクログ 2024年02月17日
辻村作品をもっと読んでみたくなって装丁が可愛いからという理由で手に取ってみました。
その可愛らしさとは対照的にずんと重みのある内容です。
短編集だけどどれも密度が高かった。でも読みやすい。読後感は決していいものではないけれど面白かった。
人間の記憶とはいかに曖昧であり、物事というものは見る人が変わ...続きを読むるとこうも変わるのかという怖さ。
自分だって無意識に人を傷つけているかもしれないし、その逆で他人の何気ない一言や行動に傷ついたりする。
どちらの立場に立つこともあるのだ。そう思い知らされてぞっとしました。
みなさんのレビューを拝見すると解説も含めて良いと言う声も多いので文庫本も手に取ってみようと思いました。
※追記
解説も良かった。ぼんやりとしていた部分を言語化して貰えた感じがする。幽霊、きっと誰の心にも棲んでるよなぁと思うのでした。
Posted by ブクログ 2024年02月16日
本当にパッとしない子なんだろうな、彼らにとっては。パッとしないというよりは、理解できない、繊細すぎるからそういう表現になっている気がする。そして、自分の中で見える部分だけで判断する。
思いを告げようとするエネルギーが素晴らしい
幽霊
解説も良かった
短編小説で心情や情景をここまで描けるところが...続きを読むすごい
Posted by ブクログ 2024年01月23日
本棚整理で気になり久しぶりに読み返した。自分の事ではないのに、自分にも思い当たる事があるような気がして、胃をギュッとつままれたような気持ちになった一冊だった。怖いもの見たさのような感覚で、読み進める手がとまらなかった作品。学生時代の人間関係の感覚が無意識に頭の中にこびりついている自分自身に気づいて恐...続きを読むろしくなったと同時に、語り手の自己正当化が他人事に思えず身につまされた。このなんともいえない読後感がいい読書って感じでとても満足!そしてタイトルが秀逸!!
Posted by ブクログ 2024年01月21日
タイトルに惹かれて読んだ。
タイトル通り嚙み合わずに行きちがう人間模様の短編が4つ入っている。
他のかたのレビューには「怖い」という感想が多かったけれど、私は怖いというよりは、人ってそもそも噛み合わない存在なんじゃないのかなと再確認した読後感だった。
人って噛み合わないのが当たり前で、噛み合って...続きを読むいると思っているのは実は「まぼろし」なんじゃないかって。
「ナベちゃんのヨメ」
お人好しで親切なナベちゃん。危険を感じさせないナベちゃんは大学の女子たちにとっては気楽に友達付き合い出来る、ときに便利な男子だった。はずだった…。
大學を卒業してしばらくしてそのナベちゃんが結婚するという知らせが届く。でもナベちゃんの嫁はやばいかもしれないと知らせを受け取った女子たちは思う。そして………
「パッとしない子」
松尾美穂は小学校の教員である。その小学校を卒業したという今を時めくアイドルグループの一人高輪佑が今度母校を訪問するらしい。美穂は彼を担任したことは無いが弟の担任だったから小学生の佑と話したことはある。確かに顔立ちはきれいだけど、当時は地味でパッとしない子だった。学校訪問した日、佑が美穂と話が個人的に話がしたいというのである。それから………
「ママ・はは」
スミちゃんこと住吉亜美から引っ越しを手伝ってほしいと言われ、私は手伝いに行った。そのとき見つけたスミちゃんのアルバムにあった成人式の写真を見ながらスミちゃんが話し始めた…
「早穂とゆかり」
地方紙のライターをしている湯本早穂は最近マスコミで取り上げられている塾経営者のゆかりが小学校の同級生であることに気が付いた。今は話題の人として騒がれているけれど、小学校の時はクラスでも浮いていたし、注目されたいのか変なことを言っている子だった。
そのゆかりに仕事でインタビューすることになり、久々の再会をする。そこで…
自分や相手はそんなつもりが無くても、人は知らず知らずのうちに人を傷つけ、傷つけられているのかもしれない。
傷つけあわずには生きられないのが人、傷を癒すのも人。
そんなことをあらためて思った、心に残る一冊だった。
とにかくなんかゾワゾワする。ひとつひとつの話がすべて自分にももしかしたらと思い当たるところが少しずつある。
是非みなさんにも読んでもらいたい。
ちょっと怖いくらいどちらの立場もわかるので辻村深月先生はすごいなと思った。他の作品も読んでみたくなった
Posted by ブクログ 2024年04月18日
その場にいない人間が話題にあがってる時の陰湿な雰囲気がすごく生々しくて、あーあるあるこういうの…と思いながら読んだ。今しあわせそうにしている相手に対して へ〜、と無関心を装いつつ、「でも昔はああじゃなかったよね」と蔑みながら親近感や優越感を醸し出す人間の小ささが見事に描かれてた。
Posted by ブクログ 2024年04月10日
今まで生きてきた中で
「えっ・・・私の何が悪かったの?」
「どうしてそんなことを言われなければならないのだろう?」
と、思ったことがある人は多いと思う。
なぜそんなことを言われるのか理由を考えてみるが、自分基準で考えるから、理由はますますわからない。
理由が知りたい。
しかたがないから「あの人だっ...続きを読むたらどう考えるだろうか」と頑張って相手基準で考えてみるがなんだか納得がいかない。
【分からないまま進む勇気を持つ】
自分の捉え方と他人の捉え方
自分の正義と他人の正義
自分の今までの経験と他人の今までの経験
それぞれ違う。
だから、自分が理不尽だと思うようなことをされたと思った時、その理由を見つけようとしてもしっくりこない。
考えた理由はどこまで言ってもやはり自分基準よりの理由になってしまうからだと思う。
結局はほんとのところは分からない。
だから、そこそこ考えたら終わりにしよう。
分からないまま進む勇気を持つことも必要なんじゃないかと私は思った。
Posted by ブクログ 2024年03月30日
ストーリーを忘れてしまっていたため、再読。
辻村さんは、人の少しイヤな部分を描くのが本当にうまいと思う。
4つの短編の中に出てくる登場人物、どれも程度の違いこそあれど身に覚えのあるイヤな部分を持っていると感じた。解説にもあったが、みな自己表現の苦手な人物だったのだろうと思う。私自身、人に思っているこ...続きを読むとを伝えることを諦めてしまうことが度々あるが、突然感情を爆発させることのないよう、日頃から対話することを心掛けたいと思った。
Posted by ブクログ 2024年03月30日
うまく言葉にできないけれど、
“なんかわかる”がつまった一冊だな
と思いました。
幼いときにされたことって
大きくなってからも引っかかっていることが
少なくないように感じます。
私には当時言われたことやされたことで
今も引っかかっていることがあります。
それはふとした瞬間に思い出して、
モヤモヤ...続きを読むとしたやるせない気持ちになります。
でも、もしかしたら
私自身が覚えていないだけで
私も同じようなことをしているかもしれない。
心の奥底で思っていることは、
意外と相手に伝わっているのだと
改めて思いました。
表面上でつきあわないといけないときも
あるけれどお互いにとって
心穏やかに過ごしていきたいものだなと
思いました。
Posted by ブクログ 2024年02月22日
短編が4つ入っていてするっと読めました。
ただし内容自体はそんなするっとはしてません。イヤミス……というほどではないにせよ、そこそこ重いです。
因果応報と言えなくもないですが、すっきり爽快!とも言えず。絶妙にイヤ~な気持ちになりました。そういうエンタメを享受できる人向けです。私は好きです、こういうの...続きを読むも。
2話目、4話目などは主人公に共感できずイヤ~な気持ちになりましたが、1話目の『ナベちゃんのヨメ』は主人公周りの友人の気持ちになっていたので大反省でした。
つまり、みんな被害者の気持ちにも加害者の気持ちにもなれる素養があるってことなのかな。
人間って自分にとって都合のいいように解釈して、ときには過去の出来事も捻じ曲げたりするよね~!私も絶対そういうことしてるんだろうな……と思いつつ、思い当たらない事実がなによりの証拠って感じで怖いです。都合よく忘れてるんだきっと。
Posted by ブクログ 2024年02月20日
胸糞があまりにもすぎる...人間、されたことだけは細かく覚えている(曲解もしているだろう)よなという被害者意識について. 有名になっているという立場から、相手を批判するのは卑怯だし、傲慢だとも思った. この話が如何に刺さったとしても、子供あるいは学生時代の話なので取り戻し用がないし、教訓の再現性(?...続きを読む)がないのも胸糞の要因としてかなり挙げられるのではないだろうか
3はファンタジー要素との引き際が不明瞭であまり好きではなかった. 2と4は話がかなり似ているが、2の方が好き.
Posted by ブクログ 2024年02月13日
終始ゾクゾクしつつも、ページをめくる手が止まらなかった。自分自身の過去も私が認識しているものとは違ったらどうしよう、と心配になった。どんなホラー小説よりホラー!後味は悪いが、個人的にすごく面白かった。伏線もちゃんと回収されるのがスッキリする。
Posted by ブクログ 2024年02月12日
辻村深月らしい、10代の目に見えない心のやり取りを今度はこういう角度でえぐってきたか!という作品。
すごく単純に言ってしまえば、子供の頃誰かに虐げられて生じた鬱屈とした想いを、大人になってからそれぞれの形で「復讐」するという構図。とくに学校の友達同士の話では、誰でもどちらかの立場で、もしくは両方で、...続きを読む多少なりとも思い当たる節があるのではないだろうか。
「今」は過去からの地続きであることは誰でも変わりないけど、結局みんな今の自分に都合の良いように何かを切り捨て、付け加えながら生きてるんだよなーと感じた。
一つ気になったのは、復讐する側の登場人物の「今」がそれなりに成功(満足)しているということ。かつての強者との立場が分かりやすく逆転しているので、読んでいる側としてはある種のスッキリ感を得られるのかもしれないが、じゃぁこれが今も成功していなかったらこの人はこれを相手に言えたのか?それともずっと鬱屈とした想いを抱えていたのか?そもそも、それに気づかないままなのか?など、パラレルワールドを考えてしまった。
辻村深月はいつも色々考えさせてくれるし、とくにこの本は短編集なので読みやすかった。
Posted by ブクログ 2024年02月11日
人の何気ない言葉で傷ついてしまい、又、自分も人を傷つけてしまっているかもしれない。無意識の悪意、という罪深さ。その罪は、ふつうの身近な私たちに起こる。
こういう怖さが言語化されているのを初めて読んだ気がする。
原因が明確で人と対立しているとは違うのだ。
相手の言動が読めないわからない、そもそも会話が...続きを読む噛み合っていない。そこに立ち上がるのは「幽霊」。解説を読み腑に落ちた気がする。
多分自分のところにも居るだろうと思う、そのユーレイ。生き続けている刺さってしまった過去。
一つの出来事においても、気持ちの捉え方、記憶のズレはあり、ある人は良い思い出と言っても、片方は嫌な思い出だったりする。だから噛み合わなくて然りなのだ。
刺さった言葉が自分にとって急所を突かれたものなら、それを糧として踏ん張っていくしかない。理屈ではわかるのだが、トゲってなかなか抜けない。
教え子の本音を知る「ぱっとしない子」。この生徒に共感してしまった自分がいる。先生というのはカースト上位の子の印象が強いのだと思う、仕方ない。
一度で理解出来なかった「ママ・はは」。
そういう手があるのか。ぞくっとして面白かった。
最初は、自分が受けた傷みたいなのを思い出し抉られる思いがしたけれど。もしかして自分がした何かで、相手の心に何か残していたら、と、ビビリの自分はそこが怖かった。結果的に、責められる側視点で描かれているような。だからか、ざわざわしてしまった。
Posted by ブクログ 2024年02月03日
めっちゃ好きなタイプの本。
「きみはだれかのどうでもいい人」「おいしくたべられますように」あたりが好きな人にはハマると思う。
自分の中でも何がこんなに面白いのか言語化できていないが、自分性格悪いんだろうなということだけうっすら感じている。
人を見下している人・見下されている人がいて、でも実は逆も...続きを読む然り、ただ見下している人はその事実を知らない、それが時を経て明るみになる、的なお話が4つ。
タイトルの通り、いま「噛み合わない会話」と、それに関連する「ある過去について」描かれている。
見下してた人・見下されていた人の立場が逆転するブラックな面白さもあれば、見下してた人がそれに気づいてショックを受ける気持ちを想像してうわーとなる痛ましさもあれば、見下されていた人の「言ってやったけど消えない過去がある」という後味の悪さみたいなものが混ざって、とにかくうへぇとなるけど私はすごく好き。
Posted by ブクログ 2024年01月24日
下手にタグをつけると、未読の人があれこれ想像してしまうかもしれないので何もつけていない(つけられない)。
臨床心理士による解説まで含めてすばらしい。
Posted by ブクログ 2024年01月21日
登場人物の自意識の強さを節々に感じてたから、後半にかけて立場が逆転したり、復讐されりされるのが爽快だった。短編だけれど、密室でじっとり尋問されるから、インターバルを挟みながら読んだ。
個人的には解説が好きです!噛み合わない会話を幽霊と名前をつけて説明するユニークさ。
考えてみると、記憶なんて、覚え...続きを読むていたいことしか覚えていなくて、都合の良いように美化されたり、捏造されてばかりだなと思う。私が忘れている記憶から、どうか誰かの幽霊が生まれていませんように。そして、自分に棲んでいる幽霊もいつか報復のために出てきますように。
118「真面目な人って義務が得意なんだよね」
「すべきことを与えられるとそれは一生懸命、こなすことを考える。無駄がない質素な生活を心がけて、清く正しく生きることが得意。その逆で、苦手なのが娯楽や贅沢。何かを楽しむってことがすごく苦手。」
p199
「あなたの名前を聞いて、私が嫌がると思うくらいの、その、自分への価値の払い方はなんなの?あなたとの思い出なんて、私にはなんの傷ももう残さない。」
p227
幽霊が生まれるのはここだ。相手が変化することが期待できないならば、自分を変化させるしか無い。やり方はシンプルだ。傷ついている自分を消してしまえばいい。「こういう人なのだ」「どうしよも無いのだ」と思って心を殺す。すると、心は非業の死を遂げる。
p232
「憎しみは、意外なほど規則的に愛に同行している」
誰もが人生の中で心あたりのある部分に気付かされる作品です。読み終わったあとスッキリするというよりは、改めて自分自身の行いや言動について再考させられました! 中の話はいくつか別々の話で途切れているので、繋がってはいませんが、一貫した共通点があります。
Posted by ブクログ 2024年04月17日
自分にもある、直視したくない部分を明らかにして見せ付けてくるので辻村深月さんの本を読むときは覚悟が要るし恐ろしい。
直視せざるを得ない。
普段意識してない、意識しないようにしているだけで、こちらに書かれているようなことを「言う側」にも「言われる側」にも回れるだろうということはわかります。
過去は変...続きを読むえられないので「言われる側」になったら相手から幽霊が出てくるのを粛々と受け止めるしか無いと思う。
「言う側」になるかどうかは、勇気を出したり、前に進むにはここをどうにかしておかねばという決意ができるかどうか。
この本に描かれているケースは取り返しがつかないし、「ママ・はは」にいたっては存在すら無かったことにされている。
「ママ・はは」が一番面白かったです。ACの克服の方法、こういうのもあるのか(ない)
『「なんでわかってくれないの?」とは言えない。それはわかってくれる可能性がない人に対しては発することができない言葉なのだ』。
解説者がカウンセラーなので、この本をどんよりした気持ちだけで読み終わることがなくて、それがすごく良かった。
傷付いた心を殺して、わたしも幽霊を抱えて生きています。
誰だってきっとそうで、そのことを忘れずに人と接していきたいです。
Posted by ブクログ 2024年04月16日
そういうのあるってとこが多くて面白い、なべちゃんの嫁、パッとしない子がとくにおもしろかった
全体的に、女子同士であまり可愛くない内容の会話(楽しい)をしてる時のような感覚で読んでいた
やばいやつじゃないか!とも思うところもあるけど、共感できてしまう。自分でも気付いてないうちにそういう要素が出てたり...続きを読むしないかとか、話した言葉など自分の思いと相手の受け取り方の程度が大きく乖離していたことはないか、とか考えたりした
Posted by ブクログ 2024年04月02日
3.5
他人へのリスペクトが大切だと思った。
軽んじている態度は無意識のうちに滲み出る。
人を無意識に傷つけないように、そして人の無意識にも理解を示せるようにしたい。
ただ本書にある復讐はやりすぎな気がした。
勿論何をされたかにもよるけど、本当の意味で過去を乗り越えているのならそこまでする必要が無...続きを読むいと思った。その思い出に強い感情が紐づいているならまだ執着していて消化出来ていない過去なのでは。
Posted by ブクログ 2024年03月20日
この物語を読んでいる途中も、読み終えたあとも。何度も思ったのは自分の事だった。
『私は、どうだろうか』と。
過去、私は誰にどう言ったか、どう言われたか。他人からどう思われていたか。子供の頃、あまり関わりの無かったような子達の顔ばかりが様々と浮かんできた。
子供の頃、いじめられていた子といじめていた...続きを読む子。それが、大人になって再会を果たした時、逆転する。
...嗚呼、『いじめ』なんて言ってしまうと大袈裟に聞こえてしまう、だったか。
とにかく、その立場は誰にでも、どちらにもなりうる。かつてを思い出して、どちらにも当てはまりそうだと、自分で思った。
嫌なことは忘れ、自分の都合のいいように過去を置き換えている。
たった一つの出来事でも、とらえ方ひとつでその事実は変わってくる。
自分の過去言った何気ない言葉は、もしかしたら誰かをひどく傷つけていて、それを蒸し返され、その事実を突きつけられた時、私はきっと何も出来ずただ傷つけられるしかないだろう。そう思うと人に会うのが怖くなる。
『ホラー』では無いのに恐ろしく、心の痛いところを突かれ、『背筋の凍る』お話でした。
Posted by ブクログ 2024年03月20日
辻村深月さんの短編集
『噛みあわない会話と、ある過去について』
ミステリー&ホラー小説のような趣きの作品で、短編毎の関連性はない。登場人物の心の表側に目を向けていると、やがて裏側にある心の闇が姿を表す点が共通している。
誰しも過去の経験から、何れかの作品で少なからず思い当たる節があると思う。人の...続きを読む心の表裏を繊細かつ大胆な描写で見事に描き切った作品だった。
特に、「パッとしない子」と「早穂とゆかり」での緊迫感漂う密室での対峙シーンは、読んでいて居心地が悪くなる程だった。
執拗に相手を責め立てたり、過去の負の記憶に固執する姿はあまり共感出来なかったが、過去に受けた傷が大きい程、その報復は意表を突いたものとなるんだろう。願わくば、そんな場面に遭遇することが無いように、相手の気持ちに寄り添える人でありたいと思う。
以下、短編の簡単な紹介
「ナベちゃんのヨメ」
大学時代に女友達に混じり仲の良かったナベちゃんが結婚するという。紹介された婚約者はどこかズレていて・・・
「パッとしない子」
国民的人気アイドルになった教え子が母校訪問にやってくる。小学校教諭の美穂は再会を喜ぶのだが・・・
「ママ・はは」
スミちゃんは子育てに強い拘りをもつ母に育てられた。抑圧されて育った彼女の心が求めたものとは・・・
「早穂とゆかり」
塾経営者で時の人となったゆかり。学生時代のゆかりの秘密を知るライターの早穂は彼女の元へ取材に出向くのだが・・・
Posted by ブクログ 2024年03月19日
2024年17冊目
解説に描いてあったようにこれは怪談だ。背筋がゾッとして、息苦しい物語。幽霊なんかより、生きている人間が一番怖い。そう、改めて思わせる1冊。
「成長した子どもが、大人になってからの親の子育てを肯定できるかどうか」子育て折り返し地点で出会った言葉。子どもにそう思ってもらえたら最高だ...続きを読むよな。
Posted by ブクログ 2024年03月04日
辻村深月特有の、心にグサグサと刺さる、残酷な小説。なんだろう、、自分にもあったなって思う感情であるからこそ、息苦しくなる小説。でも読むことをやめられない。
みんな誰しもが持っている、心の中の亡霊。責め立てる側も、責め立てられる側も痛々しくて(自分と重なって)苦しくなった。
それでも私たちは、お互...続きを読むいのその行動の裏にある感情を、想像して補って、理解しようとして生きていくんだなと思った。破壊して創造する。自分の過去の闇と向き合う。その瞬間がどんなに痛々しくたって。無かったことにはできないから。
Posted by ブクログ 2024年02月05日
短編集なんですけどね、こう、下っ腹にくるというか…
なんというか、もやぁっと。
過去を過去として生きている人と
過去を過去として生きれなかった人との
噛みあわない物語です。
こちら本っ当に、十人十色な感想が出てくると思うのですが、私が読んでパッと思ったのは「なん...続きを読むかみんな可哀想…」です。
臨床心理士の方の解説もありまして、心理学に興味のある人は多方面からまた面白い考えができるかもしれません。
私の心にも、あなたの心にも、幽霊が棲んでいるはずだ。
(解説より)
さて、皆さんの心に、過去に、幽霊はいますか?
私は、、、。