辻村深月のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
今の私が小説を書いていられるのは、もう二度と会うことはないかもしれないその人たちのおかげだ。もう連絡できないくらいの後悔や過ちの記憶まで含め、彼らが、私と、私の小説を作ってくれた。
若さというのは傲慢だ。私は、その後、自分が彼女と疎遠になってしまう日がくるなんて、考えもしなかった。私が人生で抱える、大きな後悔の一つだ。その後、自分が作家になれた時、私は、彼女にその報告ができる立場に、もうなかった。
辻村さんも、僕と同じような経験をしていて、それでも、小説家という人生を歩み続けていて、励まされる思いがした。
家族とは大好きで大嫌いなものだと気付かせてもらえた。 -
Posted by ブクログ
良かった。
通り過ぎた若かりし頃や幼かった頃を思い出し、あぁそんな事を想ったよな、あったあったとジンと来た。今子どもである者たちに接する時に忘れずにいたいと思います。
辻村深月さんは、あの頃を忘れずにいられるのが、今でも想像できるのが凄い。
そしてあの作品のあの人やあの人や色んな人に再会できるのが楽しかった。
・樹氷の街
クラスの中でこんな事あったよなぁ。
そしてこれは大人になってからの集団でも同じ事がある。
心当たりありすぎる。成長出来ていないのか、人間が集まればこうなるのは仕方ないのか。
それでも若い時の方がちゃんとぶつかれた気がするな。う〜ん、若さっていい!
登場した人たちを含めて一番 -
Posted by ブクログ
作者のデビュー作「冷たい校舎の時は止まる」のエピローグまたはプロローグに当たる短編集。
少し大人になった彼らのその後が愛おしい。
事前に前作を読むとより楽しめるが、本作から入っても問題ない。特に誰が前作の誰とは明示されず、終盤にヒントが出る構成であり、作者の力量と読書体験の素晴らしさが秀逸だった。
特に「トーキョー語り」がおすすめ。著者特有の壮絶なクラス内闘争からの、加害者側も含めたさわやかな大団円が新鮮だった。少ないページ数ながら、どの登場人物も瑞々しく、描かれている。
本作はスピンオフのスピンオフに該当するが、彼らのその後もまた、気になるなあ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ第六章 金環のお祝い
第七章 星と虎の夕べ
第八章 あの日の一夜に寄せて
第九章 煉瓦の壁を背に
第十章 また会う日まで
新章 「おかえりなさい、東京會舘」
第八章は東日本大震災の時の話。料理教室に通い始めても決して料理を作らなかった旦那さんが、遥か逗子までようやく帰った奥さんにカレーを初めて作るラストシーンは泣けた。
第九章は直木賞受賞作家の話。辻村深月本人と若干オーバーラップしているような?デビュー年同じに設定されてるよね。直木賞受賞日も、田舎出身っていうのも、親が公務員だっていうのも同じだね。
母親の性格がなんとなく、辻村深月が他作品で描いている母娘の独特な関係性を暗示させるような雰