あらすじ
この学校の花子さんは、音楽室から飛び降り自殺した少女の霊です。花子さんは階段に棲んでいて、一生懸命掃除すれば会うことができます。でも、彼女がくれる食べ物や飲み物を口にしてはいけません。嘘をついてもいけません。さもないと――。おまじないや占い、夢中で話した「学校の七不思議」、おそるおそる試した「コックリさん」。青春ミステリの旗手・辻村深月の新境地、懐かしくって怖い現代の怪談。
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Posted by ブクログ
お久しぶりの辻村深月さん!
ホラーファンタジー系のお話が5つ入った短編集。
思ってた以上に怖い。
グロテスクな死体が出てきたりして背筋がゾクッとなった。
「踊り場の花子」が特に好き。
階段の数が変化する。
花子さんからの質問に答えてはいけない、箱を受け取ってはいけない。
などの校内でささやかれる都市伝説。
自分の小学校にもそんなようなのがあったなと懐かしみながら読んだ。
後半は圧巻の畳み掛け。
ゾクゾクが止まらなかった。
あとがきも印象的。
『これを読んでくださっているあなたが、できれば今、後ろめたい気持ちでありますように。』
読んでいる間の自分の心中をズバリと言葉にされた感覚
Posted by ブクログ
5編のホラー、怪談の短編が収録されていました
いずれも『こちら側』と『あちら側』を隔てる『縁(境界)』が曖昧になってしまった人々のお話しでした。
踊り場の花子
ブランコをこぐ足
おとうさん、したいがあるよ
ふちなしのかがみ
八月の天変地異
「踊り場の花子」は世にも奇妙な物語の原作のようです。昔観た記憶が蘇りました!学校の怪談がモチーフですが、侮るなかれラストはとても怖かったです。
「ブランコをこぐ足」は小学校で起きた事故とその被害者の生徒について、周りの子どもたちの話でストーリーが進んでいきます。
同じ出来事でも語り手が変わると印象ががらりと変わるところやそれぞれの語りを聞くことで物語が深まっていて面白かったです!
最後のシュミレーションがみりちゃんの気持ちを代弁しているのか…、事故の真相や被害者の心境ははっきりしませんがその余韻も含めてよかったです。
「おとうさん、したいがあるよ」はもう縁が曖昧すぎて終始不可解な物語として進んでいきました。結局、私は何が現実なのかもわからずじまいでした…。
「ふちなしのかがみ」は最後にやられました!読んだ後、すぐに再読!伏線がそれとなく散りばめられていることにも再読して気がつきました笑
「八月の天変地異」は辻村さんらしい素敵な読後感でした。ゆうちゃんの存在はなんなのか…はっきりはしませんが、それでも確かにキョウスケとシンジは救われておりストーリーは感動しました。
子どもの心情をこんなに繊細に表現できる辻村は本当にすごいと思う!忘れかけた子どもの頃の気持ちを思い出しました
Posted by ブクログ
一つ目の作品は,世にも奇妙な物語で見たり、アンソロジーで読んだことがあったので,あの衝撃をもう一度味わえてよかった!
一番好きだったのは、やっぱり最後のお話かな。
こういうものは
最初すごくハラハラするんだけど,
最後はいろんな方向に転がっていくから大好き!
Posted by ブクログ
ホラー、ミステリー、そして少し切ない感じが混ざっていて、どれも続きが気になる短編集!
数話、「つまりどういうことだ…」となる話もあったけど、謎が解けていく空気感がよい!
Posted by ブクログ
ミステリーとホラーの中間のような。
どの話しもなかなか鋭いキレがあって、読むのを飽きさせない。
「おとうさん、したいがあるよ」は、ん?ん?という感じでハラハラドキドキ。
「八月の天変地異」は、小さい子供の残酷さをひしひしと感じながらも、最後の何とも言えない清涼感がとてもよかった。
Posted by ブクログ
「おとうさん、したいがあるよ」
ただ、不気味な物語かと思って読み進めていると違った種類の不気味さがあることに気づく。
文章自体の理解は難しくないのだが、それが連なり1つの物語となると訳が分からない。
この訳の分からなさ、ミステリアスな感じがなんとも癖になり、不気味さを引き立てる。
「ふちなしのかがみ」
叙述トリックが見事な作品。
ラスト1ページで全ての伏線が回収される。
全てが繋がった感じが爽快で、再度読み返したくなる。
Posted by ブクログ
どこにでもありそうな現代の学校や山里を舞台にした理系怪談百物語。超常現象や霊がはっきり描写されるシーンはほとんどないのに、ザラッとした不気味な読後感が残る短編集。
正統派ホラーとして一番きれいにまとまっているのは1本目の『踊り場の花子』だが、個人的には『おとうさん、したいがあるよ』が印象に残った。タイトルからして異常なのに、その異常さが加速しながら日常が進んでいく、じわじわと怖さが染み出すようなそんな一作。
Posted by ブクログ
ホラー小説系が初めてでも、短編集なのでとても読みやすい、そしてぞくっと鳥肌が立つぐらいちゃんと恐ろしい本だった。ホラー好きの辻村深月氏が書くホラー小説は最高だった。
p236 言わなくていいことまで、深い考えなしに口にしてしまう。それを聞いた相手がどんな思いをするのかに思い至るのは二の次だ。
p241「サキちゃんも、冬也くんが好きなの?」
p317「話の中のそいつは、中身の入ってるヤツらと、もっとちゃんと付き合わなきゃダメだ」
この3文が、印象に残った。
匿名
ホラー短編集。踊り場の花子さんはミステリ要素もありゾクゾクもあり一番好みです。
おとうさん、したいがあるよは訳の分からない、スッキリしない感じが逆に印象に残り好みでした。
Posted by ブクログ
『きのう影踏み』と似た身近なところにあるホラー、むしろこちらが原点なのかな。だんだんと思考が狂気を帯びていき、ゾクッとする展開。私も「八月の天変地異」は救われた気がした。
『スロウハイツの神様』や『傲慢と善良』『ハケンアニメ』まで幅広く活躍されていて、どれも面白く読み、これからも期待。
Posted by ブクログ
少し怖い短編集。後書きで著者が書いているように、寝る前に読んで「後ろめたい気持ち」になり、「明日も早いのだからもう寝ないと」と思いながら読むことをやめられなかった。またしても著者に上手く乗せられた。
Posted by ブクログ
友人に勧められて、最後の話だけを読みました。
子供の頃、自分がついた嘘が本当になればいいのにって経験をしたことがあったと思い出した。
特に、嘘が原因で怒られた時なんかはそう思ったな。
今思えば子供の時にしかそんな気持ちは味わえなかったんじゃないかなって思う。
自分に都合の良いおかしな展開や、人を作っては妄想して楽しんでいたけど歳を重ねるにつれて現実から離れたことはしなくなってしまった。
昔は不思議な夢もたくさん見れたのになって。
少し逸れてるかもしれないけれど。笑
辻村さんの後書きはすごく良くて共感できました。
紹介してくれた友人に感謝です。
Posted by ブクログ
1個目の踊り場の花子。ホラーよりもミステリー要素?の方が強かった気がする。ファンタジー感も。展開はとっても好みで、そうだろうなーって思ってた所はあったけどそれに面白い事実がどんどん加わる感じが読んでいてワクワクした。
この本の題名にもなってるふちなしのかがみ。ラストで急展開で直ぐには処理できなかった。
ラストの八月の天変地異がとにかく良くて、あっという間に読み終えた。ホラー小説って書いてあったから嫌な展開になったらどうしようと不安だったけど、ちゃんと落としてくれたし、すっきりとした読後感。長編で見てみたいぐらい好みだった
Posted by ブクログ
芦田愛菜さんがオススメしていたので読みました。
本作を読む前に、鏡の孤城を読んでいました。また違う味が出ていて面白かったです。
辻村さんと同じように私もホラー作品が大好きなのでさくさく読めました!
Posted by ブクログ
ホラー短編集だが、最後の八月の天変地異は後味良い辻村美月らしさが出ていて、読後感は安定の良さだった。
おとうさん、したいがあるよに関して、正直理解できなかったが、理解不能な部分含めて、振り返ると意外と好きかもしれないと思った。
Posted by ブクログ
【あらすじ】
ホラー短編集。『踊り場の花子』『ブランコをこぐ足』『おとうさん、したいがあるよ』『ふちなしのかがみ』『八月の天変地異』の5編が収録されている。
ポピュラーな怪談ネタを使いつつ、辻村流の世にも奇妙な物語に仕上げている。
【感想】
『踊り場の花子』☆5
抜群の構成力。じわじわと真相が明かされる描写が上手い。この短編集の中で一番怖い。
『ブランコをこぐ足』☆4
前の話を逆手に取って読者を混乱させる見事なオチ。
『おとうさん、したいがあるよ』☆3
シュール。死体がどんどん出てくる。
『ふちなしのかがみ』☆5
そういうことかーー!!と膝を打つ。全ての伏線が回収される快感が物凄い。
『八月の天変地異』☆3
最後は爽やかな感動物語。
Posted by ブクログ
踊場の花子さん
学校七不思議の一つ、花子さんの話。
一人で宿直する小学校教師をかつての教育実習生の
大学の後輩の子が訪れてくる。
ただ、電話してからやって来るのが早過ぎる、鍵を
かけたはずなのに、校内に入ってくるという伏線が
あとになって、じわじわと効いてくる。
世にも奇妙な物語で実写化されているけど、原作を
読む方がおすすめ。
他作品に、ブランコをこぐ足、おとうさん、したいがあるよ、ふちなしのかがみ、8月の天変地異とあるが、ホラーではないような作品だけど、天変地異は、小学生の男の子の友情をテーマにしていて、辻村深月らしいラストだった。
Posted by ブクログ
怖い話なんて久しぶりに読んだ!
(こんな内容だとは知らずに足を踏み入れてしまった)
や〜どれもこれも、うすら怖い。
階段の花子さん、だんだん狂っていく人、現実とあの世の境界が溶けていくような…
あとからじわじわと怖い。
もう残暑だけど、ひんやりしたい方、ぜひご一緒しましょう。
Posted by ブクログ
1本目がしっかりホラーで、ゾッとすると同時に一気に引き込まれる。
しっかりしたミステリの構成で逐一頭から読み返したくなる1話も多く、やっぱりミステリ作家さんなんだなぁ〜と。
私の読解力が足りない為にオチがふわっとして分からない話もあって、またゆっくり読み返したいです。
Posted by ブクログ
世にも奇妙な物語のような雰囲気。はっきりしない、もやもやした終わり方が多いので、自分で独自の解釈を作って読むのがたのしい。読みやすく結構どの話も面白かった。『おとうさん、したいがあるよ』がおきにいり。認知症ってこんな感じなのかなと思ったり思わなかったり。
Posted by ブクログ
世にも奇妙な物語を文体で浴びるような作風、解説でもあった通り縁無し。どこか現実感がない世界に行ってしまう展開。
特に良かった二つ。
おとうさん、したいがあったよ。
ブラックコメディのような次々死体がでてくる展開に面食らう。だんだん現実との境界線があやふやになり起こっている現象と語り口のミスマッチ感が終始不気味。
八月の天変地異
なんだろう、このラストにちょっとほっこり感動する、ほん怖構成は笑
ひと夏の不思議体験と蝉の一時、上手くかけ合わさって面白かった。
Posted by ブクログ
2025年15冊目『ふちなしのかがみ』
ホラーはあまり得意ではないのですが、芦田愛菜ちゃんが「夏休みにおすすめの本」として紹介されていたのをきっかけに手に取りました。
短編集なので、ホラー初心者でも読みやすく、ドキドキしながらページをめくる手が止まりませんでした。
印象に残ったのは《踊り場の花子》。学校で働いている身としては、リアルに想像できて、じわじわと背筋が冷たくなる感覚がありました。《ふちなしのかがみ》も不気味で引き込まれました。お気に入りの話です。《おとうさん、したいがあるよ》は少し難しく、ふわっとしたまま終わってしまった印象です。
どの作品も、「日常にひそむ怖さ」をじんわりと感じさせてくれました。
Posted by ブクログ
ホラーも書くんだなーと、意外な気持ちで読み始めた。
スタンダードなホラーと言うよりは、心の闇を具現化したようなもの。
ホラーと判断しにくい作品もある。
よく分からないものを、よく分からないまま終わらせている印象を受けた。
そう言った気味の悪さ。
そこに浸れたら、楽しいんだろうな。
Posted by ブクログ
踊り場の花子
The学校の階段(現代版)って感じで分かりやすかった。花子さんにしちゃいけないことを自分はしてないか!?!?って焦って冷や汗ダラダラな描写が上手すぎてこちらもヒヤヒヤした。
ブランコをこぐ足
何回か読んでなんとなく理解した
小学生でもヒエラルキーとかあるんだね(遠い目)
おとうさん、したいがあるよ
これ何回読んでも分からない全部夢みたい
ふちなしのかがみ
わたし的にはまさかのオチだったから面白かった!オチ分かってからもう一回読むと主人公の友達の言葉も意味が違く聞こえる
八月の天変地異
少年漫画のようですごく面白かった!でまかせに自分大きく見せるために嘘つくことあるよね。友情に泣いた
Posted by ブクログ
読みやすかった。でも、よく分からないところもあったから、また読み返したい。
読みながら、自分が小学生の時も、こんな言い伝えあったな〜と懐かしい気持ちになった。
個人的には、自分と同じ名前の登場人物がいて、嬉しかった。登場人物が自分と同じ名前だと、より物語に没入できる気がする。でも、あんなあだ名は付けられたことないな。
1番好きなのは「踊り場の花子」。
Posted by ブクログ
面白かった。
面白かったけど辻村さんの本領発揮はやっぱり長編小説だよなぁって思った。
最後の「八月の天変地異」は辻村さんらしい気持ちのいい終わりかたでよかった。
Posted by ブクログ
小学校時代に流行った怪談をはじめ何遍かまとめたホラー
自分のとこの花子さんは女子トイレの手前から3番目に出るっていう噂話だったな。踊り場の花子さんで怪談から殺人事件になったりしてちょっとぞくっとした
個人的には8月の天変地異が好きかな。学校でついてしまった嘘から見えない友達が現れたりキョウスケとシンジ、ゆうちゃんの友情物語で好き
ふちなしのかがみだと一目惚れした男性から恋占いして激しい嫉妬うえのストーリーだったりした