村山由佳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
恋ではない、愛ではなおさらない、何か――
浅草の呉服屋の一人娘結城麻子はアンティーク着物の商売を始めた。着物を軸に交差する二組の夫婦。かつてなく猥雑で美しい官能文学。
浅草の呉服屋の一人娘、結城麻子はアンティーク着物の仕入れで、京都の葬儀社の桐谷正隆と出会う。野心家の正隆がしだいに麻子との距離を縮めていく一方、ほの暗い過去を抱える正隆の妻・千桜は、人生ではじめて見つけた「奴隷」に悦びを見出していく…。かつてなく猥雑で美しい官能世界が交差する傑作長篇。
「ほら、よく言うじゃないか。
『人は出会うべき相手にしか出会わない』って。
だけど、神様はときどき、うっかり間違えなさるよねえ」
「何を? -
Posted by ブクログ
あー、星野りつ子さんが苦手だ。
大体の恋愛小説で素直に主人公を応援してしまう私は、主人公を邪魔する者が鬱陶しく感じる。
最初に出てきた時にりつ子さんはライバルになると分かったから、それ故に意識しないようにしていたのに、やはり苦手。
勝利ももっと危機感を持ってくれたら・・・と思うけど、逆に何も意識していないからなのかも。
それにしても勝利とかれんの会話が可愛い。かれんは24にしては少女のような喋り方をするし、勝利は未成年と思えないほど懐が深くよく気が利く。こんな素直に気持ちを伝える男の子、いるのかな。
鴨川旅行の場面が好き。特に海で泳ぐところ。全部がきゅんきゅんする。
ペンションで「和泉かれ