村山由佳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本題である恋愛とは関係のない読書に関するセリフに共感。
「ただ読んでいるだけでは何にもならない。どんなにすばらしい言葉に出会い、どんなに深く心動かされたところで~行動を起こさない限り、目の前の現実は少しも変わらない。~現実を動かすためのテコにはなるだろうが、テコはひとりでには動かない。実際にそれを手に取って使うのは、やはり自分以外の何者でもないのだ。」非常に重く、そして納得できる言葉だ。
星野りつこの視点でのanother storyは物語に立体感を与えるもので良かった。ただ、恐らく万人の予想の範疇での思考であり、意外にもこういう感情で動いていたのか・・・という新鮮な感覚がなくその点は期待外 -
Posted by ブクログ
前巻の丈に続き、今回はマスターの目線から描かれるanother story。やはり物語の奥行きを増してくれる。ただ、マスターはもう少し、普通人の感覚を超越した特別な人物であってほしかったが、良い意味でも悪い意味でも普通人であった。
現在までの登場人物は、皆それぞれが愛される魅力を備えていて、読んでいて不快感が少ないが緊張感もないため、物語全体が弛緩しているという印象。
作者は、登場人物をいかに嫌われないように描くかを意識しすぎているような気がする。星野りつ子に関しては嫌う人も多いかもしれないが、恋は盲目であるという視点ならば彼女の行動も納得できる。今後も同様の雰囲気が続くことが予想されるが、で -
Posted by ブクログ
遠距離恋愛が始まって、ショーリがまた以前と同じような感じでかれんのことで頭がいっぱいになってしまう、その様子が重いというか、女々しいというか……。
中沢氏は作者さんにとって都合のいい当て馬なんだろうけど、登場のさせ方がいかにもといった感じ。
かれんも、ショーリも本当にゆっくりと、少しずつ成長しているんだろうけど……。
私はこのシリーズは去年から読み始めて10冊を1年で読んだけど、リアルで連載を追っていた人は第1シリーズ完結まで15年かかっているんですよね。
書いた作者さんも、違うテイストの他の作品を書く一方で、変わらぬこのシリーズを書き続けて素晴らしいと思いますが、リアルタイムで連載を追いかけ