村山由佳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ハードカバーで、美しい装丁に惹かれてジャケ買いした作品だけど、正直こんなクソみたいな男と女狐の話なんか家に置いときたくないので、中古に出そうか真剣に考えてる。そのくらいリアリティすごくて、スイも甘いも嗅ぎ分け切った大人の為の小説です。
おすすめポイント
・アラフォーぐらいの、ある程度大人の方におススメです。なぜならリアリティが凄いからです
残念ポイント
・出てくる男という男に腹しか立たない
・男が全員とにかくクズ(ただし村山由佳さんによるみずみずしく絢爛な筆致で描かれているので上質なクズ)
・星が減ったのは、アイツとアイツの2人分、減点したから。詳しくは読んでください。
・500ページ以上付き合ってきて、あのシーンを読まされた時は天を仰いだ!村山由佳作品でなかったら途中で本を放り出してた。
・「たけくらべ」のことも嫌いになると思います。樋口一葉を見るのも嫌になった方、お手元の5000円札、私が引き受けますよ。
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Posted by ブクログ
優しさにほぐされてゆく物語。
優しさだけでなく、強さと厳しさも持ちあわせている人たちとの関わりが、固まっていた心を自然と緩やかにほぐしてゆきます。
いじめに遭い不登校になってしまった小学生の雪乃が、父親の故郷の田舎に引っ越すことで、健やかな心身を取り戻すまでの物語。
都会から田舎へ引っ越すという環境の変化が、雪乃に改善をもたらすという安易なお話ではなく、雪乃たちが引っ越してきたことで生じる新参者への軋轢や、いじめられていた記憶を忘れることのできない辛さ、などの黒い部分も描かれます。
文章の表現としてはマイルドではあるけども、直面したくない田舎特有の排他の部分もしっかり描かれていて、すごく厭な気分になります。
その厭な部分が、その人の全てではなくて一面であるということに気づくことができるのが、物語の優しさかなぁ。
甘やかすのではなく、人を導く、諭す、という厳しさを含んだ優しさ。
それが全体に溢れていた「雪のなまえ」でありました。
変化を受け入れる人、厭う人。そこでぶつかり拒絶するのでなく、最初はそうであったとしても、少しずつ少しずつ受け入れ合うこと、互いに歩み寄ることをしてゆく。
その先に、まだ衝突や拒絶があるかもしれないけども、そうであるならばまた対話をし理解を深め融和へと向かってゆく。その繰り返しで、人と人は分かり合えるのだな、という感想です。言葉にすると、わかりきっているようなことに思えますが、行動に移すのは難しい。続けることが難しい。
一歩ずつ少しずつです。 -
Posted by ブクログ
どんな言葉も、誰に言われたかによって、掛け算のように強さが増して迫ってくる。大したことない仕草だって、足したことない筈なのに。
アレックスとかれんの似ているところ、真逆に思えるところ、勝利の反応が素直で(もちろん心の声がみられる我々のため)、どれほどの想いかが伝わってくる。
慣れない土地で慣れてきた頃、笑うたびに罪悪感が同時に、お前は笑顔になれる立場なのかと襲いかかってくる。これが本当の罪。太陽と影のように、地球の裏側にいったって振り切れない。振り切ることすら逃げてる恥だと自分を責めてしまう。
誰も自分を知らない土地というのは、これほどまで楽か。苦労を超える安堵が背伸びのように出てくる感覚。
時間という宝、若さは消耗品、失ってからわかる恋のような、若者にだって経験があるだろう。 -
Posted by ブクログ
舞台の変わったおいこーシリーズ
勝利を救うために手を伸ばすた秀人の元に向かったが、吉と出るか凶とでるか。
やはり、他のことで頭を埋め尽くすのは心が楽になる。
それが忙しければ忙しいほど。いつかは向き合わなければならないことはわかっていつつも、無くせないフェーズに感じる。
研究において、知りすぎていることは不利に出ることがある。普通なんて曖昧、形がなくて、他人の前に押し付けることなんて烏滸がましい。だが、僕らはそんなものを頼りに他人と生きている。誰が言ったかもわからないルールの上に立って、揺れている感覚。普通、単語を聞くたびに思ってしまう悪い癖。
家族であるが、それゆえに素直になれず、強く当たってしまう、照れくさいよなぁ