村山由佳のレビュー一覧

  • PRIZEープライズー

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    先が気になったり展開に驚いたり、どんどん読めておもしろかったけど、登場人物を誰も好きになれなかった。決して身近ではない業種なのに、憎たらしかったり危うかったり哀れに感じたり、こういう人いるよな、とむしろ嫌悪の対象で、ほぼずっとむかむかしていたので⭐︎3。

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    2026年10月18日
  • はつ恋

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    大人の男女の恋愛と四季折々の日常を丁寧に描いた作品だった。
    村山由佳さんの自然の描写、細やかな心情の表現はほんとに素晴らしい。田舎に移住した作家である主人公の丁寧な暮らし、穏やかな恋愛関係が素敵だと思った。

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    2026年10月17日
  • しっぽのカルテ

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    動物病院のお話。院長の子供の頃の話が印象に残っています。動物も家族の一員なので可愛いだけじゃ飼えないし最後まで看取ってあげることの大切さを改めて感じました。

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    2026年10月17日
  • PRIZEープライズー

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    ネタバレ

    面白かったが夢中になって読むという感じではなかった。直木賞を取るために執念を燃やすと言っても過言ではない作家と、その編集者が中心で話が進む。作家と編集者の距離が近くなり、それによって作品はよくなるが結果として行き過ぎた感じで関係は破綻した。
    書籍出版されるまでのシステムや、作家と編集者の関係性、出版会社の仕組みや文学の賞レースについては大変興味深く読んだ。知らない世界の裏側のようで面白かった。しかし、気持ちをいれることができた登場人物がいなかったことがいまいち入り込めなかった要因かも。
    本屋大賞3位まで来たが、本を売る人たちがその裏側を知って欲しいと思って票をあつめたのかな、と思ってしまった。

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    2026年10月16日
  • PRIZEープライズー

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    どうしても直木賞がほしい、直木賞じゃないとだめなの、の生々しい感じはすごく出ていたように感じる。こんな本初めてだったかも。あまりにも生々しすぎて途中は怒号も飛び交い、どうなっていくのかハラハラしたけど、最後は本の売れ行きとか知りたかったけど、ここが終わりどころなんだろうなぁ。

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    2026年10月16日
  • PRIZEープライズー

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    作家、編集者、出版社などなど、たくさんの人が関わって一つの本が出来ているのだなあと。
    千紘ちゃんはのめり込みすぎじゃないか?と思ってだけど、やっぱり行き過ぎていたな。
    この一つの作品の中に、たくさんの人間模様がありすぎて、出版業界だからこそなのか分からないけど、こんな中で生きていたら疲れてしまいそう。

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    2026年10月13日
  • 星々の舟

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    禁断の恋に悩む兄妹、他人の恋人ばかりを好きになってしまう末妹、居場所を探す団塊世代の長兄、そして父は戦争の傷痕を抱えて――。愛とは、家族とはなにか。別々に瞬きながらも見えない線で繋がる星座のように、家族は、「家」という舟に乗って無限の海を渡っていく。心震える感動の短篇連作小説集、第129回直木賞受賞作。
    **
    決して心地よい物語ではなかった。
    ただ、文章が綺麗だからか、読後に残るのは嫌悪や憎悪というよりも「切なさ」や「苦しさ」。
    必ずしも優しさが人を救うとは限らないし、人生は正しいことばかりじゃない。
    作中に描かれているような出来事も、現実にどこかで起きているのだと思う。
    …そんな風に他人事のように考える自分に対しても、「自分にはこんなつらいことは起こらない」と高をくくっているみたいで、少し嫌な気持ちに…。

    どんなに気をつけようと意識しても、なぜか同じような傷つき方や生きづらさを繰り返す人と、話に出てくるような理不尽とは無縁な人がいる。

    作中にあった「隙がある」という言葉に引っかかった。
    私には「生まれ持った性質」みたいな抗えないもののように思えてしまって、
    そう思ってしまうことすらも、割り切れない不快感が残った。

    不条理に傷ついたり苦しんだりする人が、一人でも減ってほしいと強く願わずにはいられない一冊。

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    2026年10月12日
  • しっぽのカルテ

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    お互いが長所を認め補い合う素敵な動物病院のひととき。でも完全に納得したり、人は分かり合えるとか、思いは届くというような綺麗ごとではなくて。どう自分の傷と折り合いをつけて前を向き進んでいくかという色んな再スタートの物語と感じた。

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    2026年10月10日
  • Row&Row

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    一言でいえば、タイミングで結婚した夫婦の成れの果てを描いた物語。元彼や周囲のライバルへの当てつけで結婚した2人だから、案の定上手くいかない。表面上は仲良くして見せても、心と心が繋がれていなかったら、そんな夫婦関係なんて無い方がよっぽど幸せだ。

    そしてこれは、プライドが満たされない男性の気持ち悪さを丁寧に書き綴った小説だとも思う。孝之は男性社会特有のマッチョイズムから上手く降りられなかった男性のように見えた。(降りちゃえよ)と思うけど、それは私が女性だからできることなのだろうな。

    途中何度も苛立って離脱しそうになったけれど、物語の終盤、どうしようもない男たちと、敵同士でも理解を示したり、仲間同士で連帯していく女性たち、という対の構図が描かれていて、「女性って最高なんだよなぁ」とつくづく思った。この気持ちを抱くのは、人生で何百回目だろう。
    社会が女でいることを嫌いにさせているだけで、本当はずっと美しく、素晴らしい生き物だと思う。

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    2026年10月05日
  • 夜明けまで1マイル somebody loves you

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    村山さんはよくラブストーリー小説家!と言われるけど、そう噂に聞いていたほどこってりした恋愛ではなくて、はじめは微妙な気持ちで読んでたけど、後半以降が結構好きだった!
    うさぎって可愛いあだ名を持っているんだからきっと変われるはずだよー!
    マリコさんと夫の関係も回復したり、色んな意味で夜明けに近づいている感じだった。
    村山さんの他のも読みたいなー

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    2026年10月03日
  • 雪のなまえ

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    いじめを機に学校に行くのが難しくなってしまった主人公。
    そんな主人公の心を解きほぐしたのは、田舎での新しい生活だった。

    生きていく中でああ、やり直したいなって思うことあるけど
    新しい環境に飛び込んでやり直して、新しい経験をする中で
    過去の自分にはなかったものを得られるんだと、前向きになれる一冊。

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    2026年09月30日
  • 二人キリ 上

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    愛人を殺し、
    陰部を切り取り逃亡、
    その後逮捕された
    「阿部定」を題材にした作品。

    平たく言えば
    「ある女性の評伝小説」なのだが
    この女性のことは
    ”陰部の切り取り”の一点しか
    思い浮かばなかった。

    それが村山由佳さんの
    創作によって
    「阿部定」の本来の姿が
    浮かび上がってくる…

    早速下巻を手に取って。

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    2026年09月29日
  • 天使の卵 エンジェルス・エッグ

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    純愛…。こんな結末は予想してなかった。落差がすごい。あんなに色付いたカラフルな世界から、モノクロで温度のない世界に打って変わる。この呆気なさにリアルを感じた。何事も壊れるのは一瞬。それにしても妹が本当に不憫だったなぁ。

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    2026年09月27日
  • 天使の梯子

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    「誰に何を言われても消えない後悔なら、自分で一生抱えていくしかない」
    わたしも後悔していることがある。それを乗り越えないとって唱えてる人や乗り越える方法などを目的としている本も読んだがモヤモヤが残っていたので、自分にささった。

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    2026年09月27日
  • 星々の舟

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    6話の短編集。ちょっと話がてんこ盛りという感じ。6話に出てくる祖父の軍隊生活、中国方面での日本軍の非道、慰安婦問題をとりあくているが、帚木蓬生の本の方が核心をついているような気がする。

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    2026年09月26日
  • しっぽのカルテ

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    信州刈泉の隣町に広い敷地を持つ「エルザ動物クリニック」を開く北川梓と、梓に拾われた事務員の真田深雪。

    梓やクリニックの面々の動物の命に真摯に向き合う姿や、傷ついた動物とのかかわり方を通して描かれるのは、人間性や人生だ。

    元上司との人間関係に深く傷を負った深雪の心も、クリニックの人たちや、瀕死の子猫をクリニックに持ち込んできた外構職人の土屋高志との交流を通して徐々に癒され、将来への歩みを進め始める。

    人物造型がステレオタイプな感はあるものの、書名や装幀から連想するほどメルヘン調でも甘さ一辺倒でもないのがよかった。

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    2026年09月23日
  • しっぽのカルテ

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    嫌な脇役登場人物が2人出てきて(インコの夫と伯父)描写が丁寧だからか陰鬱な気分に。こういう人現実にもいるんだろうな。院長は変人なようなそこまで振り切れてはいないような?変わった人ではある。土屋さんは良い人ですね。上手く行きますように。

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    2026年09月23日
  • ミルク・アンド・ハニー

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    『ダブル・ファンタジー』の続編。

    主人公の奈津の性欲はとんでもない。
    そう思っていた。
    でも、ただ性欲が強かっただけではないのかも。
    愛に飢えていたというか。
    自分のことを大事にして欲しかった。
    自分のことをもっと想って欲しかった。
    心から愛してくれていれば、守ってくれれば、
    身体を重ねなくても安心できたのかも。
    そんな風に感じた。


    そして登場する男がまあなんともクズで。
    つい不倫してしまう奈津も奈津なのだが。

    でも、大林はとことんクズだった。
    こうやって人は暴力的になっちゃうんだろうなと。
    自分だってそうしたくないんだろうけど、気づいたら相手を責め立ててしまい‥。
    それでも自分を選んで欲しいという気持ちが強くあるから、『あの人とは別れるから』って言葉が、その言葉だけが欲しくて。
    でも不安が強くなっちゃうから、「お前が悪いことをしたよな?俺を傷つけたから、俺のいうこと聞けるよな?」みたいな上から目線が出てきてしまうのかなと思った。


    2026.9.19(土)

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    2026年09月19日
  • DANGER

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    偶然にしてバレエのお話。バレエのお話だけじゃない戦争のお話が、生々しくて恐ろしい。これが世界のいろいろな場所で今も起こっているのか。人間の本性、いや男の本性なのかな、が少しづつでも柔らかくなっていくことを期待したい。

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    2026年09月06日
  • はつ恋

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    人生の後半をひとりで生きようとしていた小説家のハナ。
    喪失も挫折も知って辿り着いた、バツ2アラフィフ女子、最後の恋。
    それは、はつ恋の相手であり、心身を委ねる深さも初めての恋。
    大人のための恋愛小説。

    ……まあ、多少は思いました。
    結婚を2回失敗して、それでも自分で稼げて、人生の後半でまた恋ができる女性って、私の周りにはいないなあと。
    でも、それではあまりに侘しい。小説にならない。それもまた、ならなくはないけれど。

    恋を求める気持ちはわかる。
    でも、好きな人が来るといそいそ料理をするというのは、私はもう無理かなあ。先日のお盆で、いつもより多めの食事を作り続けただけでも、もう十分でございます。

    そんな現実感を挟みながら読んでいると、この小説が描こうとしているのは、単純な「人生最後の恋」ではないのだと思えてきた。

    家族も、親も、子どもも、それぞれの仕事も、これまでの人生も。
    それらを捨てるのではなく、それぞれ収まるところへ収めたうえで、残りの人生を生きていく。

    『はつ恋』が『ハルメク』2017年5月号から2018年10月号まで連載された作品だと知ると、なおさら腑に落ちる。
    『ハルメク』は、人生後半を迎えた女性の「これから」を応援する生活・人生情報誌。

    そう考えると、ここで描かれる「幸せ」は、若い頃のように恋だけが人生の中心になることではないのかもしれない。

    いろいろなものを抱え、いろいろなものを諦め、それでも自分の人生を自分で引き受ける。
    そのうえで、言いたいことを言えて、心も身体も委ねられる相手がいる。

    それは確かに、人生の後半に訪れる幸せなのだろう。

    そして「はつ恋」というタイトル。
    ツルゲーネフの『はつ恋』を意識したものなのかは、作者自身の明言を確認できなかったけれど、もしそうなら面白い。
    少年が初めて知る恋ではなく、人生をひと通り生きてきた女性が、もう一度「初めて」を知る恋。

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    2026年09月04日