村山由佳のレビュー一覧

  • 放蕩記

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    「自伝的小説」とあるけど、自伝なのではないかと思うほどリアル。母親との関係に悩む人は一読の価値あり。

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    2023年08月16日
  • 聞きたい言葉 おいしいコーヒーのいれ方 IX

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    美術教師をやめて介護福祉士を目指そうと志しているかれん。彼女は今住んでいる所から遠く離れた老人ホームで働きたいと言い張るが、親から大反対される。恋人である勝利も内心行ってほしくないと思いながらも応援するように見せかけるが…。

    主人公(勝利)は大学生で、私と同じはずなのに、考え方が大人びていてよくそこまで気がつかえるなあと感心しながらも、自らを反省。たまには本音をぶつけることも必要だとも感じた。共感できる場面もところどころあった。

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    2023年08月04日
  • 天使の卵 エンジェルス・エッグ

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    受験に失敗し、予備校に通いながら画家を目指す歩太の前に春妃という女性が現れた。歩太の前に春妃に一目惚れしてしまい、次第に彼女の過去を知るようになる。

    これより前に、この作品の続編として書かれた『天使の梯子』を読んでいたので、また読みたくなった。
    歩太と春妃の妹である夏妃の辛さがどれほどのものであったのか、この作品を読んでさらに強く感じられた。
    愛する人の死ほど辛く苦しいものはない。

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    2023年08月04日
  • Row&Row

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    ✳︎…絶対的な長所なんてないのよ。絶対的な短所もね。    
    あるのは相手の受け止め方だけ。夫婦だってそう。その人が大きく変わったわけじゃなくて、お互いの受け止め方が変わっただけよ。

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    2023年07月27日
  • 風よ あらしよ 上

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    ★3.5
    時代が違うとは言え、人としての覚悟が違いすぎて読むのがしんどかったです。
    下巻に行けるか…

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    2023年07月27日
  • 天使の卵 エンジェルス・エッグ

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    ネタバレ


    罪悪感とどうにも出来ない悔しさ歯がゆさ、初めて彼女に出会った時感じた、壊れやすそう、は思っていたより呆気なくって。
    でもわたしもこのぐらい純粋で、でも自分たち以外のことを大切にしようとする恋愛がしたい。

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    2023年07月17日
  • はつ恋

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    2度離婚した者同士の幼馴染の恋物語。月毎に章が区切られてて、その月の季節を感じられるのが良かった。忙しなくて季節を感じる余裕もないから、周りに目をやってゆっくり生きていきたくなる。元から恋愛の熱量が薄い方やからこの熱量が新鮮だった。

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    2023年07月06日
  • 天使の卵 エンジェルス・エッグ

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    こんな恋愛したことないのに、何故か懐かしく、甘酸っぱい。

    ストーリー展開も登場人物も、ラストシーンもある意味『ベタ』です。しかし、だからこそ、いろんな人の中にある恋愛に関する記憶に刺さるのだと思います。

    純愛小説を読みたくなった時にはオススメです。

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    2023年06月27日
  • 星々の舟

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    2007年09月20日 19:18
    直木賞受賞作。

    一つの家族のそれぞれの人物の視点が6つの章に分けて書いてある。

    ただ、話が過去に行ったり現在に行ったり、過去の過去に行ったりして最初のうちは戸惑ったが括弧の工夫がなされていたので助かった。

    有り触れた内容と言えば有り触れた内容かもしれないが、

    文章力・表現力で読ませると思う。

    最後の父親の章は、実際に話を聞いて書いただけあってリアルだと思う。

    戦争体験について、あまり知らない人は読んだ方が良い。

    しかしながら、帯にもある「こころふるえる感動の物語」とまではいかなかった。

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    2023年06月25日
  • ダブル・ファンタジー(下)

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    ネタバレ

    終始、奈津の考えに寄り添うことが出来なかった。
    性にだらしない女だ…と。

    でも奈津を全面的に否定するつもりもない。その人の価値観や考え方は幼少期の環境によるものが大きいのだと私は思っているからだ。奈津も両親の呪縛から逃れられない被害者のひとりなのかもしれない。

    素敵なパートナーがいて、天職があって、埼玉の田舎に大きな家があって、一見幸せな女性にみえるけど。
    現状に満足出来ず、色んな男と関係を持ってみて、奈津は最後に気づく。


    結局、普段の小さな幸せに感謝できないと、人って幸せになれないのかな〜。

    私には同棲中の彼女がいるが、彼女がこうなってしまったら…と考えただけでも不安になるな〜。

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    2023年06月02日
  • ワンダフル・ワールド(新潮文庫)

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     2016(平成28)年刊。
     この村山由佳さんの名を書店の店頭でよく見かけるのだが手に取ってみるとどうも官能系なのかもしれないと勝手に思っていたが、ちょっと試しに読んでみたこの短編集は、恋愛小説集として悪くなかった。
     全編に漂っている情感はどちらかというとドロッとしているというか、粘液的というか、つまりカラッとしたものではないが、重さが厭味っぽくなってはいない。それなりに女性的な感性を窺うことが出来た。
    「匂い」が全編に渡るモティーフとなっており、それも面白かった。

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    2023年05月17日
  • まつらひ

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    長野県御代田町の農園に嫁いだ舞桜子は伝統の龍神まつりを前に、夫と激しく交わる艶夢をたびたび見る-。〈祭〉と〈日常〉、ハレとケの裂け目をめぐる、6つの禁断の物語。

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    2023年04月20日
  • 燃える波

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    ネタバレ

    村山由佳さんの作品を初めて読みました。

    - 本来、夫のいる身での恋愛はみな〈御法度〉であるはずだが、瑶子が訊いているのは、一般的なモラルでもなければ、方の下の正義でもない。ほなみ自身の〈譲れない一線〉はどこにあるかという問題だろう
    美しくて仕事ができて、酸いも甘いも経験している女性が言うとカッコよく聞こえる(笑)
    瑶子さんはきっとこれからも私の中に住み続けるだろうな。

    叔母さんの、「最初は背伸びだって不相応だっていいの。手に入れたものにふさわしい自分になろうとするうちに、それらはいつのまにか等身大のあなたに馴染んでいく。、、自分のことを、どうでもいいもののように扱っては駄目。」というセリフ

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    2023年04月19日
  • 女ともだち

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    ネタバレ

    ハートフルを想定してたので初っ端2本で疲れてしまった…

    いや、村山由佳、坂井希久子ともにめちゃくちゃ上手なんだよ。予想を裏切ったり、小さな違和感が散りばめられたり。

    千早茜の卵の殻…なりすますまでは小説として面白かったんだけど、自分の身近なところで夫を当てがっててちょっと引いた。卵の殻を潰したい気持ちはピンと来なかったな。


    好きだったのは
    ラインのふたり/嶋津輝
    獣の夜/森絵都

    女ともだち…ほのぼのを連想するワードだと思ってたよ

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    2023年04月11日
  • 天使の卵 エンジェルス・エッグ

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    直木賞作家、村山由佳が1993年にすばる新人賞を受賞した恋愛小説。作者が凡庸とも言える物語を敢えて選んだうえで、恋愛の普遍性を描こうとしたのだと感じたのは深読みしすぎか?

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    2023年04月09日
  • 猫はわかっている

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    「世界を取り戻す」雑誌編集者の九美が取材で行った動物病院で出会ったのは。
    「50万の猫と7センチ」野良猫ニャアとのドタバタ生活。
    この2つが一番好き。

    「猫とビデオテープ」十年ぶりに見た旧友の名に思い出がよみがえって。
    権田が「私」に渡したかった中身に笑ったー。美しいよし子こさん見てみたい。

    「幸せなシモベ」妊娠した姉から「王子様」ミャオを預かることに。
    人見知りで不愛想なのといじけて愛想がないのは別、という言葉にハっとなった。確かにそうだ。自分を偽らずに自分でいる。猫からの教え。

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    2023年03月30日
  • ワンダフル・ワールド(新潮文庫)

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    短編集だけど、繋がりや似通った部分もあって面白かった。香りによって様々な感情や記憶が蘇り
    その時の感じ方が様々で個性的であった。

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    2023年03月07日
  • 記憶の海 おいしいコーヒーのいれ方 Second Season VII

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    ずっと途中まで読んで放置してたシリーズ。完結したので続きから読み始めることにした。
    辛い話の途中でまだそこから抜けきれてないけど、一応ちょっと前に進めたような。登場人物の心情が丁寧に書かれてて自然と泣けてしまう。

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    2023年02月19日
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    NHKの「ネコメンタリー 猫も、杓子も。」を書籍化した作品。

    角田 光代・吉田 修一・村山 由佳 ・柚月 裕子・保坂 和志・養老 孟司
    6人の作家さんの愛猫の写真、エッセイ、小説が綴られている。

    オールカラーなので写真だけでも十分見応えあり。

    あくびをしている顔、ドアの隙間から様子を窺う顔、背中に文房具を置かれてもへっちゃらな様子、人間のように見えるへんてこな格好、どれもほのぼのとしていてクスっと笑える。

    お気に入りは148ページ下段の養老さんのまるの写真。

    猫愛に溢れた1冊で読み終わると、きっと猫が飼いたくなる。

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    2023年02月14日
  • もみじの言いぶん

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    2018年3月、17歳で今生を旅立ったもみじの視点で綴る、オールカラーのフォトエッセイ。

    ツイッターで大人気だった三毛猫・もみじ。

    村山さんを介したもみじの関西弁がキュートで味わい深い。

    写真はもちろんどれも可愛いが、撮影者の愛情が伝って来て、愛おしさがしみじみ。

    昨年「人は二度死ぬ」と言う話を聞いた。
    一度目は肉体の死、そして二度目の死は生きている人から完全に忘れられた時の魂の死。
    きっとペット達も同じ。

    もみじの肉体はなくなったけれど、村山さんに毎日話しかけられているもみじは村山さんの心の中で永遠に生き続けるだろう。

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    2023年02月14日