村山由佳のレビュー一覧

  • ミルク・アンド・ハニー

    Posted by ブクログ

    私のツボを押さえてくる、村山由佳氏の官能的表現を含む小説を新たに。こういうのが一冊、今読んでるリストにあると正直心に潤いを感じる。

    ・

    「恋とはまた違う、友情や情愛に近い睦み合いを重ねることに、二人ともいまだに罪悪感は薄い。人生の隠れ家のような関係は心地よかった。」
    うわーいいな、と思ってしまった。
    いいなと思うことに、罪悪感が薄い。大丈夫か。多分、仕事と家庭だけってのは性分に合ってないってことだと思う。第3の居場所に憧れてるだけ、と言い聞かせる。

    自由とは、孤独と表裏一体。「かなり自由でありながらあまり孤独ではない」いい表現。

    「毎日の家事というものは、もちろん煩わしいものでもあるけど、決してマイナス面ばかりではない。それらは『生活を営んでいる』という手応えと、日々自らの足で歩いている実感をもたらしてくれる」
    めちゃくちゃ同感。一時期は生産性という言葉に呪われていたが、回り道が近道のこともあると30半ばで実感している。

    0
    2026年07月26日
  • 女ともだち

    Posted by ブクログ

    千早さん目当てで読んでみたけれど、あーそうそう、そうなんよ、、って共感するのもあれば、怖ー!ってのも、イラっとするわ〜ってのも。
    今の自分には阿川さんが1番しっくりきたかも。阿川さん他の本も読んでみよう。

    0
    2026年07月25日
  • しっぽのカルテ

    Posted by ブクログ

    面白かったが、院長の喋り方が成瀬にそっくりだったので、最後まで頭の中に『成瀬は都を・・』が残ったまんまで、ちょっと消化不良のような感じ。

    0
    2026年07月22日
  • 遥かなる水の音

    Posted by ブクログ

    悲しみの中に人々の温もりや優しさを感じる作品。

    アフリカ大陸に対して治安が悪く怖いイメージを抱いていたが、作品を通して人々の宗教への信心深さや砂漠の神秘さを感じ、興味を抱いた。

    0
    2026年07月18日
  • はつ恋

    Posted by ブクログ

    季節を移ろいを感じられる大人の恋愛小説。二度の離婚を経て、いろいろな感情を味わった2人だから、恋の駆け引きはなし。メンタルの落ち着いた2人に共感できる場所がたくさんあった。

    0
    2026年07月13日
  • 二人キリ 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    証言パートは話し口調のような文体で実際に聞き込みをしているような感じで読めた。愛し過ぎて二人とも覚醒状態だったのだろう。お加代の全てを受け入れ死までも許した吉蔵と吉蔵の妾を目にしたのをきっかけに人が変わりシンボルを切り取って自分だけのものにし軀に刻み込んだ定、二人だけの色褪せることのない究極の愛だと思う。

    0
    2026年07月12日
  • 二人キリ 上

    Posted by ブクログ

    遊郭やカフェー、大正から昭和にかけての男女間の文化についても知ることができた。これから吉弥が定からどのように話を引き出していき映画や小説に仕上げていくのか…猟奇殺人と言われているけど個人的にはお定さん嫌いになれないなぁ。事件が事件だけにおちんちんやおちんこという単語がポロリと出現するので大丈夫な方は。

    0
    2026年07月10日
  • キスまでの距離 おいしいコーヒーのいれ方 I

    Posted by ブクログ

    男子高校生が主人公の恋愛小説。
    高3になった勝利は、父親の単身赴任でいとこと同居することに。久しぶりに会った5つ年上のいとこに恋してしまうが・・・

    甘酸っぱくもあり、子供っぽくもある恋愛との向き合い方が微笑ましい作品でした。周囲に気をつかっているようでも自分本位の思考が勝ってしまう。高校生っぽさの演出が上手です。
    最後の主人公のセリフもかなり青臭く、作者の意図が強すぎる気もするのですが、個人的に嫌いじゃないです。
    見ている世界や人間関係がまだまだ狭かった自身の中高生時代が思い出されて口角が上がってしまいました。

    0
    2026年07月08日
  • 雪のなまえ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    まあよかったけれど、少し話が出来過ぎのような・・・
    懇親会を兼ねた寄り合いで航介が『納屋カフェ』をPR、しかし自治会役員 山崎の文句で張り詰めた雰囲気になり、そこで英理子が話をして場がなんとなく収まる場面、特にそこで感じた。これが現実だったらこんな一発逆転みないなことにはならない。これはお話(フィクション)だから一発逆転でよいのだけれど、それがこの展開だったことが出来過ぎに感じた。他にも、それは話がうますぎるのでは?と思ったり、道徳の教科書のような感じを受けるところがあった。
    雪乃は小学五年生⁉ 考え方が大人でそう思えなかった。自分が小学五年生をもっと子供だと考えているだけで、実際はこういった考え方をするのだろうか?

    「いじめは、いじめられるほうにもそれなりの原因があるのではなく、いじめる側が100%悪い」の意味を明確に理解できた。気の合わない人、好きになれない人がいるなら、関わりを持たなければよいだけのこと。それをわざわざマイナスの関わりを持つのがいじめる側。いじめる側が100%悪い。

    ちなみに寄り合いの場面、自分は売り言葉に買い言葉で山崎への反論を考えていた。田舎の世界は狭い、こいつの発言で『納屋カフェ』への来客は期待できない、それなら『納屋カフェ』をあきらめこいつと真っ向勝負してやろうと。胸がすっきりすることはなくても言われっぱなしはたまらない。
    ・・・こういう性格をこの本でダメ出しされたかも。

    0
    2026年07月12日
  • 雪のなまえ

    Posted by ブクログ

    周りが雪乃を受け入れてくれる環境を気付けてよかったねと思う。
    時には我慢しなきゃいけない事もそれを糧に頑張る事って大事だと改めて考えさせてくれた本です。

    0
    2026年07月06日
  • ダブル・ファンタジー(下)

    Posted by ブクログ

    登場人物の誰一人にも共感できない。テーマもさほど重要とは思えない。著者の殻を破るための手段としての作品と映ってしまった。

    物語の根幹には疑問符が多いけれど、枝葉の描写の美しさがそれを大きく上回るので、星4としました。

    0
    2026年07月05日
  • ロウ・アンド・ロウ(下)【毎日文庫】

    Posted by ブクログ

    サイクリングという趣味や郊外で自分たちらしく生きる夫婦を軸にしたクリーンな上巻から一転、下巻は人間の泥臭くて生々しいジメっと感が全開に。特に、ある人が露呈する想像を超えた純度100%の馬鹿さやしょうもなさと身勝手な奇行には、悪気がないからこそ思わず吹き出してしまった。

    しかし、そんなお下劣なドロ沼をあっさり蹴散らし、本能のままに生きる者や、愚行を尻目に自らの人生を力強く謳歌していく者など、三者三様の生命力がぶつかり合う。泥臭さからの見事なカタルシスの解放がたまらない極上の人間ドラマだった。

    0
    2026年07月05日
  • DANGER

    Posted by ブクログ

    ストーリー展開や何気ない風景描写に引き寄せられ、登場人物の人生に思いを寄せられたが、こんなに「偶然」は重なるだろうかという違和感に加え、戦争に関する記述が教科書的で、物足りなかった。バレエについては「そういうこともあるかもしれない」と読んだが、いきなり居酒屋でまわり始めるエピソードは実際にあるのかもしれないけど興醒め‥。戦時中のエピソードもほぼどこかで読んだり聞いたりした内容に近く、ある意味時間が遠く過ぎたことを実感した。

    0
    2026年07月05日
  • しっぽのカルテ

    Posted by ブクログ

    扱うテーマは命なので重い
    また、虐待なども絡まってくるのでその部分は辛い
    が、心温まるストーリー
    タカシ!!がんばれ〜!!
    続編で深雪ちゃんとタカシのその後も見届けたいな

    0
    2026年07月02日
  • ロウ・アンド・ロウ(下)【毎日文庫】

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    どうして涼子は孝之と一緒にいたんだろう。
    自立していて、1人を謳歌できるのに。
    寂しいのかな。だけど、あんな人といても虚しいだけなのに。

    孝之は美登利に夢中だったけど、あんなにもセックスの事で頭がいっぱいになるなんて、そんな事ある?所詮カラダだけだと思ってしまう。
    セックスがなくなれば、彼らは続かないのではないかと思う。子供が産まれたから、また違う方向で落ち着くのだろうか。
    あまり彼らの今後を考えたくない。






    0
    2026年06月30日
  • しっぽのカルテ

    Posted by ブクログ

    口は悪いが腕のよいキャラ強めな院長、それを支えるスタッフ達、プラス猫好きな青年土屋が色々な事情を抱えた患者さんと向き合っていく物語。

    今まで動物を飼ったことがないので、ペットにも、獣医師という仕事にもあまり馴染みがない。だが、人間と同じく、動物それぞれにも人生があり物語があるんだな。当たり前だけど。

    命あるものを飼うということは、その命を預かる責任があるということ。物語の1つに奥さんが飼っていたインコをぞんざいに扱う夫がいる。気持ちの良いものではなかったが、そういう人も一定数いるんだろう。

    ペットを飼うことの素晴らしさ、それだけではない大変な部分も描かれているのが良い。

    また獣医師の仕事を、少しでも知れたのが良かった。

    0
    2026年06月30日
  • ロウ・アンド・ロウ(下)【毎日文庫】

    Posted by ブクログ

     上下巻を通してオーディブルで聴いた。初めての作家であったがストーリー展開が軽妙で聴きやすかった。セックスレスの夫婦の亀裂がよく描けている。リョウコはとても知性的で才能もあるためそつなく夫婦関係をこなしながら仕事もフルに向き合ってる。夫は美容師で自宅で理想的な店を経営しようとしているが、場所が郊外であるため、周りが思っていたようには発展せず、事業が順調とは言えない。
     そんな夫婦がどんなストーリーを描くのか、ほぼ想定通りに展開していくので、オーディブルで一気に読める。それにしてもこの著者はそんな夫婦の心理描写がうまいと思いました。

    0
    2026年06月30日
  • Row&Row

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    う、ん。。主人公の1人である夫が見せる幼さは、とてもよく分かったし理解もできたし身につまされた。
    恥ずかしながら共感できる所もあって、いやもう言ってしまえば独りよがり暴発気味なこの亭主の眼鏡からでしか読めなかった。
    女性が綴った作品だからこそ痛痒い。いや掻きすぎてもうそこ痛いところですから。
    あぁ外野のみなさまからはやっぱりこう見えるんですのね、なしんどさ。

    だからこそきっぱりと言う。
    その不倫、うらやましいぞと。
    というか男は、いやわたしはと言っとこ、ナイトでいたいのいつまでたっても。いやナイトでいさせて。なんか支えて。「キミかわいいね」なんて会社で言っちゃいけないけど家で愛妻に向かって言うならいいじゃない。「あなたいつもご苦労様」「かっこいい」「素敵」「頼り甲斐がある」とかいーじゃない別に。ねえ?(誰に)

    まーそんな成れの果てのような昭和を抱えるオッサンなんておぞましく見られるんだろうけど、時代錯誤とか封建的とかどーでもよくて。育った環境という消極的な個性です。
    ムダに発奮してしまったけど、やっぱりここは柔らかくてモヤモヤするところなんです。恐ろしく整理されてない、とも言い換えられる。

    だから女性の活躍推進とは、どんな作品を通して読んでいて針山のようなチクチクを伴う。なんか悪いことをしてしまった後ろめたさ、これなに。
    まーその視点ならばこの不倫は破滅させて欲しかった。ラストはサッパリした感がある。逃げ切った、みたいな。

    同じタイミングで似たタイトルの『マザーアウトロウ』を読んだ時の方が、亭主が死んで後悔してることは離婚しなかったこと!とか子どもなんか産まなくたって(姑と嫁の)フィーリングッドなマブダチが爆誕したんだからいーじゃないの!とか突き抜けてて爽快だった。

    0
    2026年06月24日
  • ロウ・アンド・ロウ(上)【毎日文庫】

    Posted by ブクログ

    中学生の頃なんかはこういう作品が好きだった。
    ただ、村上由佳作品は読んだことがなかったからAudible配信をきっかけに読んだ。

    テーマとは裏腹に湿度が低く、読みやすい。昼ドラ的なジメっと感が強いと辟易してしまうけど、この作品はそうではなかった。

    健康的な趣味と、そのクリーンな印象の裏返しとなる描き方が心地よかった。

    女性から見た、「気を遣える方の男性」ってのはこんな感じで見えているんだろうなと思った。気を遣えてもこんなもんというか。下巻の配信も楽しみ。

    0
    2026年06月24日
  • ロウ・アンド・ロウ(下)【毎日文庫】

    Posted by ブクログ

    村山由佳さん作品の中では、『しっぽのカルテ』のような温かさとも、『プライド』のような激しさとも少し違う、大人の恋愛と夫婦関係を描いた物語でした。

    夫婦として長く暮らす中で生まれる不満や諦め、男女それぞれのプライドや孤独がリアルに描かれていて、「こんな夫婦、本当にいそうだな」と感じました。ドロドロした部分もありますが、それだけではなく、登場人物たちが自分の人生や幸せについて向き合っていく姿が印象的です。

    特に、当たり前になってしまった夫婦の役割や我慢について考えさせられました。「これでいい」と思っていたことが、本当はそうではなかったのかもしれない――そんな気づきもありました。

    恋愛小説としては心が熱くなる場面もあり、続きが気になって一気に聴いてしまうほどの面白さ。大人の恋愛ドラマをラジオで聴いているような感覚で楽しめる一冊でした。

    0
    2026年06月20日