村山由佳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
村山由佳さんの作品は久しぶりです。
新人発掘オーディションでグランプリを獲得した真由。
福岡のクラブハウスで歌っていたところをスカウトされたミチル。
二人の少女がアイドルとしてデビューして輝くスターになるため駆け上がって行く物語。
面白かったです。
物語の先が気になって、省いて飛ばして最後まで読んでしまいました。
それで終わっても良かったのですが、もとに戻ってもう一度読みました。
二人の少女がスターへ駆け上る様子は、とても勢いがあって面白かったです。
また、時代設定が昭和となっていて、他の登場歌手が当時の人気歌手の名前を少し変えて使われていて、「あっ。この人あの歌手だ」と見つけるのも楽しか -
Posted by ブクログ
ネタバレ途中から最後まで一気読み。
歩太から春妃への想いや行動に、「あぁ、若いってこういうことだな」と思わされた。言葉の選び方が綺麗でありながらも場面がリアルに思い浮かぶ文章で、賞を受賞するのもさもありなん、という感じ。
ただ、そうであるがゆえに物語としては後半に向け「え?」と思ってしまう箇所が多かった。
年末に男が乗り込んでくる場面は、その後の2人の関係性の進展を描くのに必要だったとはいえ、春妃が病院の同僚に家を教えているのは不自然ではないか。(性格上教えていてもおかしくはないかもしれないし、名簿とかで見ていたのかもしれないが…)
春妃が亡くなった時は妊娠していた状態で、結果として2回も赤ん坊を殺 -
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阿部定事件をモチーフにした小説。被害者石田吉藏の遺児吉弥が、晩年の阿部定を訪ねるところから始まる。脚本家でもある吉弥が、事件の関係者を訪ねて、事件の真実?を探るべく、長年集めてきた証言集を、定に読んでもらおうする。と同時に、定本人の話を聞いた上で、小説にし発表したいと告げる。文中で語ってはいないが、いわばその証言を元にした小説が、本作「二人キリ」という設定だと想像する。
愛憎に機微を、赤裸々ながら細やかに表現していて、村山由佳ならではの趣のある本になっている。あくまで、フィクション、と銘打ってるが、幼少から事件に至るまでの阿部定の来歴は、ほとんどノンフィクションのようだ。それを持って読んでも -
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朝ドラが、少女小説が好きな人は感動を受けるだろうし、涙ぐめるのだろうな・・私の心は、すっかり すす汚れているのを感じさせられた
頁の半分以上がず~っと会話、そしてパラリとした文字配置は本が苦手な向きでも、ボリュームさえ我慢したら読書家になって行けそう。
I ターンした父親と共に長野の自然に飛び込んだ親子。雪乃という古風な名前もあってか、五年生にしては大人びた落ち着きもあって、「ヒロイン向け」キャラ化されている装い。それだけに、周りからかけられる言葉がやたらせちゅ明徴で、正直最後は飛ばし読み・・嫌になってしまったのは否めない。
間違いなく、これはハッピーエンドだろうねと思った展開・・波が立っ -
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衝撃作「ダブルファンタジー」以来、村山由佳作品を読むのは二作目。
巻末の解説中の、賞レース選者の評価には、「筋書が凡庸」の言葉が並ぶが、それでもなお本作が受賞している、ということは、読者が望む恋愛小説の要素が詰まっている、ということなのだろう。
電撃的な一目惚れ、とか、運命的な再会とか、健気な姿の裏の深いトラウマとか、それがもうひと抉りされてしまうこととか、惚れた相手が今付き合っているひと(夏姫)の姉貴とか、やっとうまく行き始めたのに悲劇的な結末が待っている、とか、「純愛」に浸りたいと思う凡人が想像の及ぶ限り劇的な展開を小説にするとこうなる、という印象で、ストーリー自体はAIが書きそうな内 -
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ネタバレ雪虫
水島暁
産みの母は幼い頃に亡くなった。育ての母がくも膜下出血で亡くなる。小樽港に近い古い倉庫を利用した西洋骨董の店の経営を任されている。
涼子
志津子
暁の育ての母。後妻。
水島重之
暁の父。大工。
晴代
暁の産みの母。暁を産んだ翌々年に亡くなった。
貢
暁の兄。
沙恵
志津子の娘。
美希
重之と志津子の子。暁の妹。
奈緒子
暁の妻。
堂本
奈緒子の父。暁の義父。
和夫
昌子
西洋骨董店の学生アルバイト。
頼子
貢の妻。
政和
清太郎
暁と同い年。
清水
電気屋。
河村
酒屋。
寺沢
タイル屋。
加代子
寺沢の妻。
子どもの神様
美希
相原
美希