あらすじ
超高校級サーファーであり誰とでも寝る軽いやつと風評のある光秀。一方、まじめで成績優秀、校内随一の優等生の恵理。接点のほとんどない二人は、恵理がある“現場”を光秀に目撃されてしまったことで性的な関係をもつようになる。それは互いの欲望を満たすだけの関わり、のはずだった――。それぞれが内に抱える厳しい現実と悩み、それは体を重ねることで癒されていくのか。真摯に生きようとする18歳の心と体を描く青春長編小説〈新装版〉(※重複購入にご注意ください)。
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Posted by ブクログ
うっわーーーーーーよかったあ!大人になってから高校生が主人公の作品読むとあんまり入り込めずにイライラとかしちゃいがちだったけど、村山由佳さんの表現が上手いんだろうなあ、、自分が高校生の時にあんなことで悩んだり傷ついたり生きてたよなあってのをリアルに思い出してきて没頭しながら読んじゃった
玉城ティナちゃんの解説まで良かったです
Posted by ブクログ
物語のすべて、解説の玉城ティナさんの文章の最後に至るまで、私の心の穴を通して、海の波が打ち寄せて注ぎ込まれるようだった。読み終えてそんな感覚がした。
お互いの心に空いた穴をうめたい。うめてほしい。自分では気づかずとも、穴を見せ合えた相手とそうなれたらいいと願っている。
まだ高校生の2人の、刹那を乗り切ることで必死に生きていこうとする姿に、涙が溢れてきて止まらなかった。良い作品に出会えて幸せだと思う。
Posted by ブクログ
ストーリーは勿論だが、え〜そういう表現するんだ、って思うところが多くて読むことが楽しかった。この人の書いた本をもっと読んでみたいと思える本です。
最初はストーリー結構とっちらかってる?と思ったけど、綺麗に収束していく。
綺麗では無いかもしれないけど、どの話題にもなにか共通のテーマがある…。
改めてあらすじだけ見ると「チャラ男」と「真面目な優等生」の話っぽく見える。ただ読み終わった後は面白いくらいそんな印象がない。リアルもそんなものなのかもね
Posted by ブクログ
若者が性と死という問題に向き合っていく物語り。
かなり濃密な性描写もあるが、いやらしさが無い。
登場人物の心情を表現するのが上手いと思った。
また身近な人の死に直面する描写や心情もリアルだと思った。
青春時代だからこそ抱える心の問題。
それを大海原に例えるような表現が良いと思った。
様々な問題を抱えたままだけど、最後は爽やかに前向きに終わるの描写がとてもいいと思った。
Posted by ブクログ
生き物としての自分らの運命に、医学という武器でもって対抗してきた。死ななくてもいい命をたくさん救ってきた。そのことを否定するつもりはない。
しかし、人間だけが特別であるわけがない。人間も老いれば死ぬ。体が弱くても死ぬ。それが、各々の寿命ってもんだ。それが自然の摂理だ。
Posted by ブクログ
村山由香さんは官能的に過ぎることもあるけど、まっすぐで優しい文章を書く人でもあると思っています。だから心にすんなりと入ってきてしまうんでしょう。