村山由佳のレビュー一覧

  • 猫はわかっている

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    ――

     猫にもいろいろ居るように。


     アリス目当てで珍しく猫短編集など読んでみたけれど(『猫は見ていた』に収録のエア・キャットを他で読んで気に入ったのもある)、猫好きにもいろいろ居ますなぁ。


     にしても短編というのはどうにも、良いところも悪いところもはっきり出ちゃうよね。いまいちかなぁと思っていた作家さんのはやはりいまいちだし、反対に思わぬ出会いもあったりで、まぁほんとに肌が合うかどうかなんだけど…
     そうねぇ。結局のところキャラクタ、或いは物語そのものにさえ、生命性を感じてしまうタイプなのよね。極端に云うなら作家の仕事は、生まれてきた物語を伸びやかに世に放ってあげるブリーダー的なも

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    2021年10月10日
  • 燃える波

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    3.5性と愛の物語。女性の裏側を見ているようで、ドキドキする。理想の関係は、お互いの努力の上に成り立つ。肉体関係が終わっていくのは、切ないことです。

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    2021年09月16日
  • 青のフェルマータ

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    ネタバレ

    メンタルヘルス系。

    村山由佳の初期作はあんまり期待していなかった(失礼)のだけれど、予想していたよりもずっとよかった。村山由佳はやはり南の島との相性がものすごく良いなあ。情景描写、特に海の描写が卓越している。『ありふれた愛じゃない』にも通じるものがこの時点で存在している。

    しかし『ありふれた愛じゃない』など近年の作品が好きな村山由佳ファンにとっては、本作は初期作品なので書き方としてはやや物足りないように感じる。里緒と、JBと、ゲイリーと、フィオナと、それぞれの人物が傷を負っている、わりにそれぞれの傷があっさり描かれすぎている(あるいはほとんど言及されていない)。そして終わり方がよく分からな

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    2021年09月14日
  • ダブル・ファンタジー(上)

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    夫婦だから言えないこと、求められないことってあるよなぁと共感する事が多かった。なつのように自立した生活が送れるわけではないから、うらやましく思った。夫の嫌なところだけに目が行きがちは今日この頃。。。他の男性に夫から得られないものをもらう事が悪い事ではないと思ってしまう私は普通じゃないと思ってたから、この小説を読んで何だか安心してしまった。

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    2021年09月13日
  • キスまでの距離 おいしいコーヒーのいれ方 I

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    年下のショーリが頼もしくて、カレンを思うこのフレーズにグッときた。


    p191
    彼女を守ること
    支えていくこと
    そばにいること
    どんなことがあっても絶対に後悔なんかしないくらい大切にすること

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    2021年09月11日
  • 記憶の海 おいしいコーヒーのいれ方 Second Season VII

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    丈(ジョー)目線で語られるというのが新鮮な感じ。これまでは自分の事で精一杯だったジョーの印象がすっかり大人になったなと感慨深い。彼が勝利とかれんの橋渡し的活躍が今後の2人の未来に影響があるに違いない。起きてしまったことを思うと勝利が立ち直るには時間がかかるのは致し方ないけれどゆっくりでもいいから必ずかれんの元に戻って欲しい。

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    2021年09月02日
  • キスまでの距離 おいしいコーヒーのいれ方 I

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    軽く読める恋愛小説。少女漫画のような雰囲気を想像していたのですが、勝利目線(男性目線)の小説だったのが意外でした。
    勝利フィルターで描かれているかれんは、とてもいい女風!
    しかし自分がひねくれているのか、そのかれん像を純粋に受け止められず(笑)
    若くて純粋な頃ならまた違ったのだろうなあと思いながら…(^^)サクッと読めした。

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    2021年08月31日
  • ミルク・アンド・ハニー

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    ネタバレ

    やっと読み終わったぁーって感じです。
    途中読むのが嫌になるほど
    奈津さんも大林さんも苦手で
    でも
    ダブルファンタジーの続編で頑張って(苦笑)読んでるうちに
    奈津さんの人生を見届けたい気持ちになって
    最後は自分に合った人とこれからの人生を歩んでいくと言うハッピーエンド
    「俺が奈津の吾郎さんになるよ」
    「先に死んじゃ嫌だよ」
    この二人の会話は胸が熱くなりました。
    末長くお幸せに

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    2021年08月29日
  • 女ともだち

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    ネタバレ

    女友達ってこんな感じーと、うなづける物もあって楽しめました。

    とくに一話目、二話目のは怖かった〜 

    思い当たる節ある。

    女の人って友達にも依存する人結構いるよね。
    友達の取り合いとか。
    私だけの◯◯ちゃんみたいな。
    ヤキモチ妬かれたり。

    恋愛時と似てるのかもね。

    女の私で面倒くさいと感じる子は、やはり振られたり離婚したりしてるもんな。


    男女限らず依存する人って、魅力ないのよ。
    気をつけないとね。

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    2021年08月25日
  • 彼方の声 おいしいコーヒーのいれ方 Second Season VI

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    ネタバレ

    前作での不吉な終わり方が気になってはいたけれど…
    オーストリアに渡っている勝利のことが描かれているのを読みながら悪夢は現実だったと思い知る。かれんとは離れ離れになっているけれど2人の想いは募るばかりのよう…とはいえ勝利の前には魅力的なアレックスが現れたり…いったいクライマックスに向けてハラハラさせられるわ。

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    2021年08月14日
  • アダルト・エデュケーション

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    重くて甘くて苦しい。
    本能のままに生きると、自然誰かを裏切ったり傷付けることが多い。そうして性という魔物に嫌気がさすか、ますます貪欲に求めていくのか。人によりけり、だからこの本も人を選ぶ。

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    2021年08月10日
  • ダブル・ファンタジー(下)

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    読み終わった後、報われない気持ちになった。
    うーん。
    気持ちに余裕がある時に読んでよかった、読後に疲労感(笑)

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    2021年08月06日
  • 女ともだち

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    女同士の様々な"友情"の形。"友情"の枠から外れたようなネジ曲がった想いが描かれた作品もあり、それが、あまりに自然で少しゾッとした。苦手な話もそこそこ。でも女同士の友情って独特だから多くの人が歪んだ想いの1つや2つ持ってるんじゃ無いですかね。卵の殻、こっちを向いて、獣の夜が良かった。

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    2021年07月30日
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    NHKの「ネコメンタリー」の本。「番組内容をまとめた」という感じで、書籍限定の何か特別なものがあるわけではない。

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    2021年07月30日
  • 夢のあとさき おいしいコーヒーのいれ方 X

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    ネタバレ

    目次
    ・ALL BY MYSELF
    ・MORE THAN WORDS

    最後までハマれずに終わりました。
    とにかく勝利の一人称が饒舌すぎて、しかも恋愛のことばかりで鬱陶しい。
    勝利はかれんを自分の手元に置き、甘やかせることが面倒を見ることだと思っているの?
    かれんがいないだけで情緒不安定になってしまう勝利の方がよほどお子ちゃまだし、重たい。

    一番好きじゃないのは、勝利がかれんに何かするとき、「~してやる」という言い方をすること。
    面倒見てやる、蚊帳を吊ってやる、火鉢を洗ってやる。
    面倒を見る、蚊帳を吊る、火鉢を洗うじゃ駄目なの?

    勝利みたいなタイプ、絶対無理だ。
    自分のことは自分で頑張る。

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    2021年07月26日
  • 花酔ひ

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    読みたかった本がおかざき真里さんの美麗な装画になっていたので漸く。
    苦しい。W不倫ものだけれど読んでしまうのは、不倫を肯定してはいなくて、全員苦しんで業を抱え込む事になるのが丁寧に描かれているから。村山由佳さんの文章は綺麗ですし、今回は片方の夫婦が京都の人ということで京都弁も良かったです。
    嫉妬と、不思議な共犯関係に似た感情が沸き起こるのかな。自らのパートナーには埋められない昏い性癖みたいなものをお互いに別の人と埋める。よくわからない感情です。
    やってることはだめだと思っても、登場人物に全員嫌悪感を持つことは無いのも村山さんの力量なのか…と思いました。桐谷の愛人の直恵すら嫌いではない。たぶん、

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    2021年07月22日
  • 僕らの夏 おいしいコーヒーのいれ方 II

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    もどかしい、青春ならではの恋愛の歩みを
    男子大学生目線で話が進むので面白い。

    彼女をリードしたいという勝利の気持ちが
    言葉や態度に出ていて、語尾など少し懐かしい話し方に時代を感じる。されど、
    恋した時の人の動き方はいまとあまり変わってない。

    もどかしい恋愛の歩みに加えて、
    一つ屋根の下で家族の目を盗んで、、的な要素が、トレンディドラマ的な展開で、今の時代読んでも面白い

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    2021年07月19日
  • キスまでの距離 おいしいコーヒーのいれ方 I

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    学生時代夢中になって読んだシリーズ。久しぶりに再読したくなって読み始めました。
    学生の時はすごく大人な恋に感じたのに、今は逆に初々しく甘酸っぱく感じる。こういう真っ直ぐで純粋な気持ち、いくつになっても大事にしたいな。

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    2021年07月18日
  • 猫がいなけりゃ息もできない

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    流石、村山さん。
    犬派の私でも、感情移入して、泣いてしまいました。

    愛猫が、逝ってしまった後の、寂寥感。

    ・・・ベットの上に、彼女ではなく、彼女の不在が乗っている・・・

    この辺りで、ポロっ。

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    2021年07月10日
  • 永遠。

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    ネタバレ

    サクッと読める小説だ。
    心に染みるフレーズがあった。

    P54 思ったことをなかなか口にしてくれないのは、言葉にするとこぼれてしまうものがたくさんあるってことを、よく知っているからなんだな、ってね。

    P67 誰かに何か、大事なことを伝えるときはね。心の底からよーく考えてからにしなさい。それは、私があのひとから教わったこと。言葉にしたとたんに終わっちゃうってこと、世の中にはいっぱいあるから。

    言葉のもつ威力って強いな。
     

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    2021年07月07日