村山由佳のレビュー一覧
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とりあえず勝利くんおめでとうですね。長かったです。毎年毎年このシリーズが出るのをちまちまと集めているときは本当に感無量の10作目でした。
こうして一気に再読してしまうとあっという間でしたが。
勝利のスランプ(ではないらしいですが)が重たく、精神的にボロボロになってく姿は今までの中で一番人間らしかったなと思います。
そつなくこなす奴というのが勝利のイメージで、唯一の例外がかれん関係だと思ってました。かれん以外の壁にぶち当たった勝利は少し大人に、かれんに近づいたんじゃないかなと思います。
中澤氏にきっぱり告げたかれんも。
それにしても中澤氏といい星野りつ子といい、この作品の脇キャラは割とストーカー -
Posted by ブクログ
あたしの持ってるおいしいコーヒーの入れ方シリーズ、この巻から背表紙が黄色になりました……別に装丁が変わるのは良いんだけど、シリーズものは同じ色で揃えたかったなぁとショボンとしました。まぁ読者にはどうしようもないことなんだけど。
本作を読んでてこのシリーズの中で一番成長したのってかれんじゃないかなと思いました。
もともと割と頑固なかれんだけど、こうまで強行突破しようとするとは……そりゃ勝利も焦った気になるってもんです。
かれんの考えはカッコイイと思います。転職するなら年齢的にもそろそろキツくなるし、前に進もうとするポジティブさは立派だと思います。
でも花村夫妻の反対する気持ちもごもっともだと思う -
Posted by ブクログ
ネタバレ夏姫目線。
『天使の卵』では、どうしても歩太と春妃に感情移入してしまうので夏姫のことは正直、明るいけど子供っぽい、気の強い子と思っていた。
それはそうなんだろうけど、夏姫側から物語を追うと、大人になって回想する形を取っているからか、彼女もまた救われない人だったということがわかってすごく切ない。
両方読むと、誰が悪いとか、どの選択が正しかったのかとか、ないような気がしてくる。
でも10年経って、それぞれが過去をやっと乗り越えて、一歩踏み出すことができたのかな。
あとがきの著者のブログが面白かった。作家の1日の過ごし方が垣間見れて。小説を書くだけじゃなく、宣伝やらインタビューやらで忙しそう。あ -
Posted by ブクログ
ネタバレ徹と弥生は幼なじみ。21歳と20歳。友達以上恋人未満。
どちらも複雑な家庭で、徹の母は小さい頃出て行き、弥生の父は誰かよくわからない。
弥生の母、葉月さんは2年ほど前に亡くなり、短大の寮に入っていた弥生は卒業して今日、実家に帰る。
徹は弥生を迎えに来て、水族館で待っている。
過去の色々なことを思い出している徹。
こういう感じの短編でした……
ビックリしたのは本の三分の一から四分の一くらいが後書きだったことでしょうかσ(^_^;
本編は30分ほどで読み終わってしまいました、肩透かし……。
そしてやはり本編も肩透かしな感じでした。
切ない系のお話かもしれないけれど