村山由佳のレビュー一覧
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ネタバレ話の内容としては、声を失った少女が、声を取り戻すために、イルカのいる研究所に身を寄せる話。
そこで、いろんな人と関わりを持つようになる。
というような話。
とりあえず、この人は、こんな話を書くんだな……と、空気感を呑みこんだのが、第一印象。
今のところは、傷ついた女の人の話を書くのがうまい人なのかな? と、思ってるんですが、もしかしたらちがうかもしれません。
一冊目読んだところなので、次の本を読んだら印象が変わるかも。
なんというか……
話自体は、よくある雰囲気だし、理解もできるんですが。
このラストは、僕の中にはないラストだな……と、思いました(苦笑)
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無事に引越し完了。勝利が少し焦り過ぎてる気はするけど、気持ちはわかるから、なんとも言えない。やっぱり二人でいれる場所ってすごく大切だと思う。焦りがこのままいきすぎて、勝利がかれんを傷つけることがなければいいけど。既にその傾向が見えてるような気がするから、心配。
勝利は勝利なりに誠意を持って行動しているのだけど、どうもそれが空回りしているような気がしてならない。自分のことならまだしも、かれんのことを、それも本人が秘密にしているような大事なことを本人の断りなく勝手に他の人に話してしまうのはルール違反のように思う。もちろん、そこに悪意なんてものは存在しないけれど、それでもダメなものはダメだ -
Posted by ブクログ
勝利とかれんは未だにキスより先に進んでいないし、相変わらずのんびりなんだ。と一見そう見えるのだけど、実際の二人の精神面での成長はとても大きいです。どんどん大人に近づいていくのがわかります。例えば、誤解をしているかれんの母親に対しての勝利の対応。昔の勝利なら絶対にできなかったことのように思うんです。
あれだけのことをされながら勝利を恨んだりすることなく、友情を持って勝利に接しようとするりつこは気丈だと思うし、そんな彼女には絶対に幸せになってほしいです。サイドストーリーとしてあった丈の話もとても楽しめました。こっちも読んでいて心が温かくなるような話でした。 -
Posted by ブクログ
最初のメールのやり取りが微笑ましくて照れくさくて、つい顔がほころんでいました。5年経ってもなおあんな風な関係でいられるっていいな、と素直に思いました。私が遠距離恋愛をしたことがあるからか、どうしても気持ちがピノコに偏ってしまっていた気がします。だから展開が読めてたとはいえ悲しくなったり。
最後に俊太郎は「どんなに思いのたけをつづった手紙でも、相手が30秒抱きしめてくれる温かさにはかなわない」と気づきピノコの元へとバイクを走らせるのだけど、ここでやっと止まってたピノコと俊太郎の時間が再びゆっくりと流れ出すのを感じました。
・どれだけ大事に積み上げてきたつもりでも、なくなる時は一晩。
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Posted by ブクログ
ネタバレ一番頭に残っているのが、うさぎが出会いについて話しているところ。
突如1つ1つの出会いが凄く大切なものに思えました。
「地球上でこれだけたくさんの人が生まれてくる中でだよ、偶然おんなじ時代で生まれて出会えただけでも奇跡だよ」
言葉はありきたりかもしれない。それでも物語を通して読むと、とても特別なものに感じられたんです。
他にも、「夜明け前の闇が一番深い。もし今が一番つらく感じたとしたらさ、それはつまり終わりと始まりがもう目の前って事なんだよ」という涯の言葉に励まされもしました。ありきたりのようなものを、ありきたりじゃなく感じさせる村山さんの描写や表現は本当にすごいです。これからまた