村山由佳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
十人の人気作家が作る、妖しげな世界。
「ANNIVERSARY」は言葉の持つ明るい世界とは異なる、なんだか奇妙な、悲しい世界だ。
世界がループするのだ。
ちょうど今読み返している『D.Gray-man』にも、繰り返される日々の話が出てきていた。
この漫画について語るのはまた別の機会として、とにかく元の世界においてきた子供のことが気になってしまう。
愛する者との離別を考えると、胸が苦しくなる。
『李果を食む」は、私が感じ取ったおぞましさは二つあった。
どちらだ。
どっちなんだ。
いや、どちらでも構わないだろう。
もうすぐ、スモモの季節。
あの甘酸っぱいすももを、私はこの話を思い出さずに食べられるだろうか?
「かぐわしきひと」「喪中の客」はどちらも気味の悪さで際立つ。
前者は自分の思い込みに騙され、そして、終わりの凄惨さに胃液が上がってくる。
後者は、自分の見ている世界が本当に正しいのか、わからなくなる。
それにしても、あの客人は一体なぜきたのだろう?
そちらの方が、より、恐ろしい。 -
Posted by ブクログ
自分自身の欲というものをまるっきり正確に捉えることは、案外難しい。プライドの高い女なら尚更だろう。自分はこうあるべきだ、こういう人間だ、と思い込めば思い込むほどにその理想を叶える欲求が満たされこそすれ、芯にある本能がどこかに置き去りにされてしまう。そして気づかぬ内に蓄積されていく。最も恐ろしいのは、それを制御する糸が千切れる瞬間だと思う。
主人公の奈津の弱さと強かさと、ある種の思い切りの良さが好きだ。けれど多くの場面で辟易ともする。恐らく自分と似た性質が根本にあるからだろう。私も数年後になれば、奈津のように女としての人生を馬鹿みたいに全うし悩み抜くのだろうか。そんな日は一生やってこないで欲しい、ような、怖いもの見たさで少しだけ好奇心を煽られる、ような。
結局、一人で歩いていく人間にとって寂しさというものはすれ違う人の数だけ訪れるけれど、どれも長続きはしないのだろう。奈津のような女にとって、独りは、不治の病だ。肉体を繋げたところで、本当に埋没したかった穴は溝を深めるばかりだろう。そのことに気づかぬ彼女は成熟した大人のようでいて、ただただ我儘な子供のようだと思った。
余談だが、多くの女性は《キリンのまなざし》の男に恋する願望を持っている気がする。変わってしまった先輩に、その後幸せな日常はあったのだろうか。 -
購入済み
キスまでの距離:おいしいコーヒ
主人公が恋焦がれる女性(かれん)の魅力に、読んでる私も引き込まれた。かれんと行く安房鴨川は本当に素敵な場所である。コロナ自粛で外出できない今、本の中でかれんと旅ができてとても幸せだと思った。