村山由佳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
中学生の時に村山さんを知り、無我夢中で読んだ作品の中の一冊。
最近出された「放蕩記」を読み終え、作者の思いや育った環境等を知り、また読み返してみようと思って再読に選んだ一冊。
タイトルや、表紙、イルカのもたらす人への癒し、海の魅力、チェロの奥深さ、私のストライクど真ん中でした。
私はこの作品でイルカに惹かれ、まだ実現できてませんが「いつか珊瑚の産卵を見たい」という夢を持ち続けています。
ただ、今回読み進めていく中で、どうしても主人公理緒の恋愛面での行動は私には理解に苦しむところがありました。
女として、男に惹かれる。その結果がゲイリーと関係を選んだとはいえ、「傷を負った」理緒があそこまで露骨に人を傷付けられるだろうか。それに激怒した彼の行動も、私には考えられないほどに残虐でした。彼がそこまで豹変するだろうか、と。
そして、突然のFin。
思わず、え、っと声に出してしまいました。
終わり方が唐突過ぎて私には消化不良でした。その後の彼らは想像にお任せします、では無責任ではないか。と、少し残念に思いました。事件や色んな人の思いがやっと見えてきたところなのに、もう少し描いて欲しかった。
ただ、理緒とBJの思いには温かなものを感じました。タイトルが「青のフェルマータ」、フェルマータは私のイメージでは永遠なのですが、人やイルカの命は永遠ではなく時間が限られている、その対比が悲しくもいとおしく思えました。
欲しいと思った時に手を伸ばさなければ、手にいれることは出来ない。若い時は命の終わりなんて考えもしない。無意識にこの日常が毎日続いて行くものだと思っている。だけど、人にフェルマータは無いのだ。そして、手にいれたいと手を伸ばしても、全てを手に入れることは出来ない。
そんなことをこのストーリーから感じました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ話の内容としては、声を失った少女が、声を取り戻すために、イルカのいる研究所に身を寄せる話。
そこで、いろんな人と関わりを持つようになる。
というような話。
とりあえず、この人は、こんな話を書くんだな……と、空気感を呑みこんだのが、第一印象。
今のところは、傷ついた女の人の話を書くのがうまい人なのかな? と、思ってるんですが、もしかしたらちがうかもしれません。
一冊目読んだところなので、次の本を読んだら印象が変わるかも。
なんというか……
話自体は、よくある雰囲気だし、理解もできるんですが。
このラストは、僕の中にはないラストだな……と、思いました(苦笑)
自分ならこの選択はしない、的な意味で……
なんというか、このラストだからこそ、変に生々しくなってちょっと「ああ」ってなったかもしれないです。
あくまでも、個人的な感想なんですけど。
もうちょっとファンタジー的でも嫌ではないんですが……。
まぁ、それはそれ、これはこれ、ですよね。
現実って、ファンタジーじゃないし。
とりあえず、この作品は個人的には一回読んだら、もういいかな、という感じでしたが、別の話を読んでみたい、という興味はわきました。 -
Posted by ブクログ
無事に引越し完了。勝利が少し焦り過ぎてる気はするけど、気持ちはわかるから、なんとも言えない。やっぱり二人でいれる場所ってすごく大切だと思う。焦りがこのままいきすぎて、勝利がかれんを傷つけることがなければいいけど。既にその傾向が見えてるような気がするから、心配。
勝利は勝利なりに誠意を持って行動しているのだけど、どうもそれが空回りしているような気がしてならない。自分のことならまだしも、かれんのことを、それも本人が秘密にしているような大事なことを本人の断りなく勝手に他の人に話してしまうのはルール違反のように思う。もちろん、そこに悪意なんてものは存在しないけれど、それでもダメなものはダメだと思う。
丈はやっぱりいい奴だなぁとつくづく思いました。ほんとにいい奴。本当にゆっくりな二人だけど、これからも勝利とかれんが幸せであってほしいと、この本を読むたびに思うのでした。親父さんの男気にも、マスターの過去にも触れれてちょっぴり満足。 -
Posted by ブクログ
勝利とかれんは未だにキスより先に進んでいないし、相変わらずのんびりなんだ。と一見そう見えるのだけど、実際の二人の精神面での成長はとても大きいです。どんどん大人に近づいていくのがわかります。例えば、誤解をしているかれんの母親に対しての勝利の対応。昔の勝利なら絶対にできなかったことのように思うんです。
あれだけのことをされながら勝利を恨んだりすることなく、友情を持って勝利に接しようとするりつこは気丈だと思うし、そんな彼女には絶対に幸せになってほしいです。サイドストーリーとしてあった丈の話もとても楽しめました。こっちも読んでいて心が温かくなるような話でした。