村山由佳のレビュー一覧
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ネタバレ端的に説明するならば、SとSの夫婦と、MとMのそれぞれしっくり行っていない夫婦が知り合い、お互いの性癖も知ってしまう。しかし、Sの夫とMの妻は『恋』と思い、Mの夫とSの妻は『欲望を消化できる相手』となるところが、この作家さんのよく考えた所だと思う。ともすれば夫婦交換のエロ小説になってしまいそうな物語を、江戸の粋と京都の艶を着物に著してスパイスにしていると思った。
でも、まぁ、アダルト小説でしたけどね。
これはブラック村山の方……とは簡単に判断できない人間の業の物語だったけど、おいコーとかと比べてしまうと分類的にはやはりブラックの方だったかと。
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浅草 -
Posted by ブクログ
ネタバレ僕はいったい、どんなことでなら頑張れるんだろう……。勝利は本格的な就職活動の時期を迎えるが、自分が何をやりたいのかが分からず、漠然とした将来への不安を覚える。そして、いま、大きな困難にちょくめんしているかれん。仕事のこと、おばあちゃんのこと、悩みながらも精一杯お年寄りの世話をする日々。せきにんとは、社会的立場とは……、大人への転換期に戸惑う勝利。セカンドシーズン第4弾。
Bangles Eternal Flame
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殴られた跡も薄くなり、徐々に普通の生活に戻って行く。勝利3年生。就職活動を前の悩める大学生。
恋人のかれんは、ボランティア -
Posted by ブクログ
ネタバレいつのまに、彼女はここまで凛ときれいになったんだろう。久々にふたりで過ごす休日、(おとなの女)になったかれんに、愛しさが募る半面、焦りや不安を感じる勝利。ひとり東京に戻り、一緒にいられない理不尽さに悶々としているころ、大家の裕恵さんの義弟が帰国する。一方、喫茶店『風見鶏』のマスターの身辺もあわただしくなる。かれんの同僚だった桐島先生の視点で描くサイドストーリーも収録。
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今回はこれと言った波は無く、凪の海をのんびり見つめているような話だった。
ただ、最後に不動産屋の裕恵さんの義弟がオーストラリアから帰国した事。そして次回の波乱が予想されるような終わり方。( -
Posted by ブクログ
こんなしっかりした大人な年下の男の子、いないだろうなと思いつつ、すごく羨ましい。
大人、って難しい。恥ずかしがらずに、素直に「振る舞える」人が包容力のある大人なのかなぁ、と最近思う。自分の考えをきちんと伝えられる能力のある人が、本当の大人なのかなって。
勝利には、5つも年上のかれんがどう見えているのかな。男の子は普通年下の女の子が良いと思うけど、綺麗な人なら年齢とか関係なくなるのかな。年下にこんなに大切に想われるかれん、いいなー。とかずっと思ってた。
かれんの気取らない無邪気なところも、真似できるならしたいぐらい。女性の作家なのに男目線なのも、新鮮。
(20140831)