村山由佳のレビュー一覧
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シリーズ8作目。
勝利の好感度がどんどん下がっていく…星野りつ子を一人暮らしの部屋にあげ、お願いを聞いて背もたれになり腕を回すなんて…うーむ、それはアウト。八方美人だなぁ。嘘が嘘を呼び、どんどん深みにハマる勝利。なんか嫌な予感がする…
花村のおばさんにかれんとのことがバレそうになった時は焦った。
マスターの言葉メモ
「一つでいいから、どんな時にも揺るがないものを持て。うまいと思うコーヒーの味でもいい。あるいは、手本にしたい誰かの背中でも、胸に響いた言葉でもいい。そういう、まわりの状況に左右されない自分だけの基準があれば、いざという時に方角を見失わずにすむ。ちょうど、どこからでも見える高い塔み -
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ネタバレ目次
・HEARTACHE TONIGHT
・DON'T THINK TWICE
・TIE YOUR MOTHER DOWN
若い人たちの初々しい恋愛シーンに胸キュンすることはあまりなくても、微笑ましく読むことがほとんどですが、このシリーズはきついなあ。
どうもかれんが好きになれない。
23歳の美術教師でありながら、あまりに天真爛漫というか…かまとと。
高校生同士の恋愛ならそれでもいいけれど、23歳で?
美人で?
性格がよくて?
で、5歳年下の同居しているいとこである勝利と恋愛中。
火傷しないようにお湯を沸かすことも出来ない23歳社会人って、バカじゃないの?
教師が自宅近所の児 -
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恋人の笠松由美子を兄にうばわれた主人公・大和祐介は、恋人や家族といった濃密な人間関係のなかに走った亀裂に耐えきれなります。「とにかく東京から離れたい、兄貴と由美子の気配を感じないで済むところならどこでもいい」という思いにみちびかれた彼は、親友のタカハシのすすめにおうじて、信州菅平の農園「かむなび」でアルバイトとして働きはじめます。
読みはじめた当初は、自然のなかで過去の傷が癒されていくといったストーリーだと思っていたのですが、そうではなく、うっとうしいくらい濃密な人間関係のなかで戸惑いつつも、たくましくなっていく祐介の姿に焦点を当てた物語のように思えました。ちょっとナイーヴな自然礼賛に流れる -
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ネタバレ香りをテーマにした恋愛短篇集。
嗅覚を表現した言葉の数々、その多彩な表現のバリエーション、記憶との結び付きなど、、さすがでした。
読んでいるうち、嗅覚に贅沢な刺激がほしくなり、香水を纏って、その世界観を感じながら読み進めました。
印象的だった作品
「アンビバレンス」
調香師の安藤との、精油を使ったシーン。
『オレンジの木の下に咲き乱れる花々のような。旅したこともないはずの地中海の風に吹かれたような。かの思えば、深い森の奥、苔のしとねに身を横たえたかのような…。』
『悩みも吹き飛ぶ明るく幸福な香りから、高貴さお愛くるしさを併せ持つ優雅なそれへ。また少したつと、くらくらと眩暈がするほど蠱惑的な