有栖川有栖のレビュー一覧
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単行本未収録作品って、実際満を持して読むとなんとなくお察してなるものですが、この未収録作品短編集もそんな印象。
殺人事件扱ってるのは3作。
江神シリーズ2編、火村シリーズ2編、ノンシリーズ2編。
「女か猫か」
江神シリーズの日常系ミステリ。
長編ではおおがかりな事件に巻き込まれがちなミス研も短編だとつつましい事件に。
2021年初出だからそこまで古くない作中。
「推理研VSパズル研」
パズルもミステリも好きなのでそんな違うものかなとちょっと思う。
パズル研から出された問題をみんなで解く、学生らしいアリス達が見られる。
「ミステリ作家とその弟子」
ノンシリーズ。
有栖川有栖の創作方法垣間 -
Posted by ブクログ
火村シリーズ、江神シリーズ、ノンシリーズの単行本未収録作品を集めた短編集(表題作は中編?)。
時代の変遷を感じさせるものもあるが、ノスタルジーと思えばそれもまた味わいがある。
「女か猫か」(江神シリーズ)
女性メタルバンド+作詞担当の黒一点の微妙なバランスを崩壊させかねない密室事件。
アリスもマリアも分からない謎を、同じビデオを見た江神が一度で解いてしまうところはさすが。
「推理研VSパズル研」(江神シリーズ)
頭の体操に出てきそうな、奇妙な掟がある村で起こった問題をパズル研究会から出された推理研究会の織田と望月。例によって江神に泣きつくことになるのだが、もちろんあっという間に解いてしまう -
Posted by ブクログ
舞鶴の海辺の町で発見された、記憶喪失の青年。名前も、出身地も何もかも思い出せない彼の身元を辿る手がかりは唯一持っていた一本の「扇」だった。そして舞台は京都市内へうつり、謎の青年の周囲で不可解な密室殺人が発生する。事件とともに忽然と姿を消した彼に疑念が向けられるが……
作家アリスの国名シリーズ11作目。前半は話を聞いているターンが長いのでちょっとダレたけど後半はぐいぐい読めた。謎に無理もなく、物悲しい結末。著者曰く第二シーズンみたいな位置付けだからかアリスが火村との関係性について言及するところが多くて改めてしみじみ。第二シーズンもたくさん書いてください! -
Posted by ブクログ
ネタバレ錚々たるメンバーの短編集。
乾くるみさんの作品はよく使われる書き方で、今までならまた騙されたーと思うところでしたが、今回の話しでは何故か、まぁそうだよな、自分が勝手に決めつけて読んでたし、そうゆう解釈も最初から出来てたよねとすんなり納得してました。
米澤穂信さんの作品に関しては凶器がそれかー!とゆう驚きと「刺してはいない。刺さったんだ」とゆうセリフがいい感じの余韻を残してくれたので好きでしたね。
芹沢央さんは、他の作品では結構暗い、嫌な気持ちが残るイメージが強かったのですが、今回の話しでは少しの寂しさと少しの感動が残るまた違った印象を持てたストーリーでした。
大山誠一郎さんは初めて読ませて頂