多崎礼のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
文庫版になって初めてこの本のことを知りました。
「これが最後の仕事になる」という一行の後は、各作家独自の世界が広がっています。
1編6ページなのでスキマ時間に読みやすく、飽きたらブックマークして、他のことをしながら読み進めることができます。飛ばし読み・つまみ食い読みもできます。
わたしは、病院の待合室で読んでいましたw
文章構成のお手本としてもオススメです。
オチがある作品は落ち着きます。オチだけにw
〔作品紹介・あらすじ〕
最初の1行は全員一緒。
1編6ページ、24種の「最後の仕事」。
早起きした朝、昼の休憩、眠れない夜ーー。
ここではないどこか、今ではないいつかへ、あなたを連れ出す7分半の物語。
著者一覧(掲載順)
小川哲
五十嵐律人
秋吉理香子
呉勝浩
宮内悠介
河村拓哉
桃野雑派
須藤古都離
方丈貴恵
白井智之
潮谷験
多崎礼
真下みこと
献鹿狸太朗
岸田奈美
夕木春央
柿原朋哉
真梨幸子
一穂ミチ
三上幸四郎
高田崇史
金子玲介
麻見和史
米澤穂信
『黒猫を飼い始めた』『嘘をついたのは、初めてだった』に続く、会員制読書倶楽部:Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)された大人気ショートショート集第三弾。 -
Posted by ブクログ
1巻を読み終えてから、読むのが待ち遠しかった第2巻。
新たな彩輝晶から、また別の夢の物語がつまびらかになってゆく。
個人的には、
誰よりも激しい夢に身を焦がした、第三章の物語がとても好き。
ラストのどんでん返しとともに、
圧倒的に劇的な演出で幕を閉じる感じ、なんかもう至高の美しさだった。見事だった。
そうして第四章になって、いよいよ物語は佳境に入っていく。
夢見ることを恐れていたダカールだからこそ、輝いて見えるアライス。反発心をもった出逢いから恋への移ろいが鮮やかに美しい。
前巻第二章で語られたイズガータとアーディンの恋物語を背景にして、
アライスとダカールの関係にも夢中になってしまう。
見守る世代と次の世代、両方せつなくて震える。
どんな夢でもかけがえがなく、そして人生を輝かしている。
そんなメッセージ性も心に響いた。
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Posted by ブクログ
主人公が変わることに苦手意識を感じている人にこそ読んで欲しい。
1巻で一つの物語が完結し、同じ世界で違う主人公目線で書かれる2巻以降、という形が苦手な私でも、苦がなく楽しんで読むことができた。
一巻と同じで貴族の子供が主人公だったけれども、一巻とは違い貴族として生きることを捨てなければいけない、そしてほとんど未練がなくレーエンデに馴染んでいったという違いがあったおかげで一巻との差がはっきりとしていた。
一巻の主人公と同じで、武器をとって戦うことはできないけれど芯を持って強い生き様が素晴らしいと感じた。
一巻と違う物語が同じ世界で始まるからこそ、一巻と比べてしまうけれど、優劣をつけることができず、それがとても素晴らしいと感じた。 -
Posted by ブクログ
読書好きならば一度は読んでほしい。ファンタジーが苦手な人でも読めるのではと思う。
世界観、文章、キャラクター、どれもが素敵で、本好きならば一度は読んで欲しい物語。
高校一年生の私が出会い、今まで知らなかったことが悔やまれるほどに深く心に刺さった。
貴族の娘であるユリアが家を出て、貴族として育ったなら不便と感じるであろう生活に自由を感じ、初めての友ができ、初めての恋をする、壮大な世界観の中で一人の少女の成長がとても美しく書かれており、とても素敵だと感じた。
途中まではゆったりとしており、エルウィンとマルティン、そして広大な森だけの世界だったのが、どんどんとテンポが上がり、今までいがいの場所が開けていく、それがとても心地よく、物語に引き込まれた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ前巻に引き続き、愛する人のため、自由のため、命をかけて戦う登場人物たちに心打たれた。幸せな暮らしはレーエンデでは長くは続けられない。そのために武器を持つ。戦う。
テッサの初見は考えるより先に行動してしまうような破天荒な娘だった。姉のアレーテや父親代わりのテルセロに見守られ生きてきた。心優しく、大切な人のことを常に想っている。彼女は戦いを通して変わった。英雄になった。でもテッサが最期まで英雄であれたのは、彼女のことを熟知し、愛したものたちがいたからだ。
エドアルドは弟に自分と同じ苦痛を望んだ。その通りになった。民、神、そして自分に絶望したルチアーノーーーールーチェは、愛したテッサやダール村の人々、義勇軍、春陽亭の亭主・三姉妹を忘れなかった。忘れなかったからこそ絶望したのだ。彼らと共に戦った日々、命をかけた仲間たち、テッサの信念を、願いを覚えていたから、この結末に絶望した。ルーチェは始原の海に還れただろうか。テッサや仲間たちに会えただろうか。
1巻のユリアとトリスタンの関係が好きすぎた。
ルーチェはきっと背負うには幼すぎたのかな。頭がいいからこそ自分の立ち回りをよく理解していた。
革命を起こした者たちが結ばれてハッピーエンドで終わるはずがない。圧倒的権力に刃向かい、マイノリティを無くそうとする彼らは懸けるものが大きすぎて…
両親が身の丈に合わない権力を望まなかったら、エドアルドの心が壊れてしまうこともなく、ルチアーノだけが生き残ることもなく、テッサが英雄になることもなかった。悲しいけど、苦しいけど、こうなる他ならなかったとやるせ無い気持ちになる。
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Posted by ブクログ
ネタバレ今まで読んだ三作の中で一番良かった…。
結果的にリーアンとアーロウの入れ替わりによって、リーアンがアーロウとして死んでしまったけれど、
中盤までは、アーロウが死んでしまって、リーアンが年老いた後演出して喝采を浴びる…… みたいな描写だったので、
アーロウがあのまま、リーアンの呪いを受けたり、リーアンの罪を背負って、自分のことより他の人のことに心を砕いて亡くなるようなことがなくて本当に良かったと思った。それはたぶんリーアンの願いでもあったんじゃないかなと思う。
なので、巻末のその後の話も、いままでで一番ハッピーエンドに近かった気がする。
このシリーズの隠れた感動だなと思うのは、
2巻も3巻も過去のことを伝えてはいるのだけど、完璧ではなくて、語られない重要人物がいて、エピソードがあって、それを知るのが、レーエンデに何の力も持たない読者だと言うこと。
私たちはリーアンの部屋にいる蜘蛛みたいなものなのかもしれない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレリーアンとアーロウの絆がただただ尊い。
不器用で捻くれていて、虚勢を張って本音を...自分の弱いところを隠し続けてきたリーアンの一言
「行間を読めよ。言わせんじゃねぇよ。お前がいない世界を救って何になるって話だよ」
この一言の重みと、それを聞いて啼泣するアーロウの長年積もり積もった思いがたまらなく胸を締め付ける。
過去の断片がここに繋がってくるんだという感嘆。
月と太陽はただひたすらに苦しかった。
希望が見えた矢先の絶望に打ちひしがれた。
今作でそれを見事に引き継いでくれた2人の物語は最高に胸が高鳴った。
今作も最後の最後で理不尽な絶望を突きつけられたけれど...
光の見えない暗闇。
でももうどっぷり浸かってしまっている。
どうか最後には救いを...と願わずにはいられない。