多崎礼のレビュー一覧

  • レーエンデ国物語 夜明け前

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    ネタバレ

    正義と正義。全く同じ形をした普遍的な正義なんてものはありえない。誰かの正義は、誰かにとっての悪で、そうやって正義は変わっていってしまう。御子の子の解放のために、レーエンデ人を苦しめ、殺してまで、立ち上がらせるルクレツィアの正義が正しかったのか。あるいは、頑なに己の信念を曲げず真っ直ぐでありたいと願い続けたレオナルドが本当に正義だったのかは分からない。だけど、夜明け前が一番くらいのは確かだ。暗闇の中でふたりが見たいと願った未来は光だった。夜明け前のうっすらとした払暁の瞬間、そこだけが唯一、決して同じではあれない光と闇の交じわれる刹那だった。愛する兄から、唯一無二と特別として心臓を貫く銃弾を求める

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    2025年09月24日
  • レーエンデ国物語 月と太陽

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    一作目でだいぶ地理を把握した分入り込み度が格別
    前作も今作も登場人物一人一人にも魂がある
    また時を経ててから読み返したい作品になった

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    2025年09月12日
  • レーエンデ国物語 夜明け前

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    ネタバレ

    今巻はレオナルドとルクレツィアの愛と正義の話
    個人的に、10人いれば10通りの正義がある、刺さった。あと、ペンは剣より強しでも俺は銃を選ぶ、このレオナルドの言葉に、ペンの強さを知ってるからこそあえてって言う覚悟が見えた瞬間に感じた。

    話の中でユリア、テッサ、アーロウとリーアンの戯曲の話があるたびに涙が出そうになった。みんなが今までやってきたことは無駄じゃないんだなーってなんか懐かしくなった。

    読んでる最中思ったこと、エールデの存在は完全に忘れてた。確かにあの時からそのままだったと気づいて鳥肌がたった。エールデのそばにいたカラスはトリスタンじゃなかったのかなとか思ったり、、

    読み終わった時

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    2025年09月10日
  • レーエンデ国物語 夜明け前

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    ネタバレ

    革命はレーエンデの民たちが団結しないと起こせない。けれど支配されることに慣れた彼らは、理不尽な圧政にも蜂起するどころか、諦観してますます従順になる。
    ならば心を捨てて、徹底的にレーエンデを地獄に落とすことで革命の火種を起こそうとした皇女と、そんな彼女の意をくんで『英雄』を引き受けた兄の物語。
    トリスタンの登場にめちゃくちゃ興奮した。そうだよね、ずっとエールデのそばにいるって言ってたもんね。過去作の主人公が介入してくる展開ってなんでこうも熱いんだろう。それはそれとしてエドアルドおまえ……

    ラスサビ前くらい盛り上がってる。三百年かけて受け継がれてきた意志が、ようやく実を結ぶのだろう。次が最終回か

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    2025年09月08日
  • レーエンデ国物語 喝采か沈黙か

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     レーエンデ国シリーズ。第3部。読み進める度に評価が上がって来た。リーアンとアーロウ、双子の兄弟が共に目指し、運命を別つ。
     レーエンデはテッサの思いが実を結ぶことなく沈黙の時代を迎えていた。自分の生活を守ることで精一杯で、革命の声も聞こえないものとしていた。
     レーエンデが本物の自由を得るためには皆で立ち上がらなければならないのに。

     ファンタジーであるが、物語が訴えるものは、まさに今の社会に通じていると感じた。
     自分が平和に過ごせればそれでいいと思っていないか?見てみぬふりをしていないか?助けを求めている人がいるよね?
     読んでいるうちに自分の無力さと臆病さ、行動力のなさに自己嫌悪にな

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    2025年09月06日
  • レーエンデ国物語 喝采か沈黙か

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    毎回違う時代、登場人物へと移り変わって進んでいくこのシリーズ改めてものすごく面白いし好き。
    リーアンをいまいち掴みきれていないアーロウの心情や思考を読んでいく時はもどかしさを感じた。そこもすごくよかった!

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    2025年09月06日
  • レーエンデ国物語 月と太陽

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    ネタバレ

    手に取った時、本の分厚さに喜びが溢れた。

    ラストのテッサとルーチェのシーンが深く心に刻まれてしまって忘れられない。号泣した。

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    2025年09月06日
  • レーエンデ国物語 夜明け前

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    ネタバレ

    レーエンデに自由を!

    だんだんと機械化が進むレーエンデ。列車が走り、新聞が配られる。という姿にファンタジーの要素が少しづつ薄れ、現代へと歴史が走っているという実感が湧きました。

    ルクレツィアがしんどい。
    彼女は頭が良すぎた。だから、どうすればレーエンデのためになるかわかっていた。だからあえて魔女になるしかなかった。わかっているけど、あの幸せな彼女の日々に祝福が欲しい。
    最後のページでボロ泣きした。全てわかってたんだね。

    あとついに出てきた神子。ちょっとびっくりした。

    早くレーエンデがどうなるか知りたい。続きでたら読みます。

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    2025年09月06日
  • レーエンデ国物語 夜明け前

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    ネタバレ

    レーエンデを巡る、自由と抑圧、そして革命のお話。
    武力、芸術、の次は「情報」による革命を目指す辺りは、現実世界に類似するところがある気がした。無血の革命なんてほとんど存在しないけど、やっぱり今回も呼んでいて苦しくなる瞬間。

    夜明け前が一番暗い。
    確かにどんなに絶望的な状況でも、ひとは自分より酷い状況の人があれば、「あれよりはマシ」「逆らって、ああなってはいけない」と思う。だから犠牲法で人々を立ち上がらせようとしたルーチェの試みは「ウル族への圧政」「娼館保護法」によって叶うことは無かったのだなと、今更ながら思った。
    戦は人を変えるとかよく言うけど、このシリーズでは、テッサたちよりステファノが体

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    2025年09月04日
  • レーエンデ国物語 月と太陽

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    ネタバレ

    革命は失敗すれば悲惨だし、成功しても安定した統治ができるまで荒れて混沌とすることも多い。

    今回も本当に苦しかった。
    闘いの中で強く結びついた、命を預け合った仲間を櫛の歯が欠けるように失うさまは胸を突いた。革命の失敗は首謀者テッサの死を意味する。追い詰められる。
    それでもテッサが自分を失わず命を全うしたことだけが、読み進める力になった。悲劇ではあったが間違いなく英雄だった。

    しかし、民衆が立ち上がるまであと一つ届かなかった。ルーチェの言う通り、憎しみが絶望があと少し足りなかった。みんなが大局をみて英雄にはなれない。
    ルーチェが残虐な法皇帝になったのは、法王庁への憎しみを醸成させるため、
    次の

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    2025年08月29日
  • レーエンデ国物語 喝采か沈黙か

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    一、二巻の大冒険とは違って、徹底して双子の物語だった。三人称だけど、実質ずっとアーロウ視点。おかげでアーロウへの感情移入がすごい。稀代の天才たる兄への愛憎が、見苦しくて美しくて大変よかった。あの結末も、予期していたとはいえ、納得と満足感があった。これまでみたいにレーエンデという幻想的な世界をもっと冒険してほしい、難題に立ち向かう展開がほしい、そんな気持ちもわいたけれど、この作品だけちょっと例外な立ち位置なんじゃないかとも思った。壮大な物語の小休憩に、二時間ほどの演劇を観たような、よい読書時間でした。

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    2025年08月29日
  • レーエンデ国物語 月と太陽

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    あまりにも壮大な本格ファンタジーには違いないんだけど、語り口が軽いおかげでサクサク読める。無理難題に立ち向かうテッサの活躍は本当に気持ちがいい。枠にはまった『キャラクター』っぽい登場人物たちのなかで、イシドロはちょっと人間味感じて好きだった。

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    2025年08月28日
  • レーエンデ国物語 喝采か沈黙か

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    まるでジョジョのように毎回、主人公も世界観もガラッと変わって、それでいてきちんとつながっていて、そこがこのシリーズのいいところと思います。今回の作品が一番好きかも。今回は、前作の主人公のテッサの活躍を戯曲にし、それによって世界を変えたいと思う双子の兄弟が、テッサの足跡を追い求めていくというストーリー。最後はミステリアスな要素もあり、早くレーエンデに自由を与えてほしいと強く感じた今回でした。

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    2025年08月24日
  • 夢の上 サウガ城の六騎将

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    【夢の上】の外伝
    ケナファ騎士団の士隊長達の短編集
    《世界で一番早い馬》
    《天下無敵の大盗賊》
    《汝、異端を恐るることなかれ》
    《あの日溜まりの中にいる》
    《約束》
    《手紙》
    《世界で一番早い馬 書き下ろし》

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    2025年08月19日
  • 夢の上 サウガ城の六騎将

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    技術的な問題で本編収録されなかったという「手紙」がとてもいい。敵国デュシスのエピソードを描いて物語を立体化させただけではなく、いくつかの伏線をしっかり回収している。
    アルアーラがデュシス語でアーディンに語った言葉とエスクエラの「お帰りなさい、二人とも」が忘れられない。
    帯には「番外編」とあるが、本書まで含めてシリーズ完結と考えるべきだ。多崎先生、楽しい時間をありがとうございました。

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    2025年08月17日
  • 夢の上3 光輝晶・闇輝晶

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    完結編の語り手は、光の王と闇の王。重層的に語られる物語は深い満足を与えてくれた。
    太陽姫アライスの見果てぬ夢は、ある意味で幼く、それだけに純粋で胸を打つ。ツェドカのハウファに捧げる最後の夢はただ切なく、余韻のある終幕。
    単行本書き下ろしの「最初の夢」も良かった。誰も取り残さない鮮やかな後日談。お見事!

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    2025年08月12日
  • 夢の上2 紅輝晶・黄輝晶

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    語り手を変えながら、同じ時が描かれるファンタジー。
    第二部の語り手は光神王妃ハウファと太陽姫アライスの同僚ダカール。
    ハウファの物語は悲劇で終わることが分かっており、少々気が重かったが、人生を劇に見立てた幕引きで読後感は意外に良かった。
    ダカールの物語はまさにメインストリーで、アライスの強さ、そして父王を憎みきれない弱さが最も近しい人物の目線で語られる。少女が騎士に、希望の姫になる展開はまさに王道。
    しかし、光神を砕く魂の叫びの後の展開は・・・
    後味が良くても、悲劇はもう読みたくないのだが。

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    2025年08月10日
  • 煌夜祭

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    圧倒的な世界観、精緻で語られる物語は、あまりに切なく美しい運命。物語が進むにつれて、煌々と闇を照らす炎が自分の胸にも灯ったのがわかった。それほどまでに心を掴んで離さない、一行たりとも見逃せない名作に、私は出逢ったことがあっただろうか。まだ胸中で炎は燃えている。

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    2025年08月02日
  • 煌夜祭

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    ネタバレ

    冬至の夜に始まる。語り部達の夜。
    1話1話、語り部達が語る物語がすごく綺麗で、1話ずつでも凄いのに、話が繋がってしまった瞬間が本当に凄い。
    話の中に含まれる語り部自身の物語も本当に綺麗で、彼らだから語られる物語は素晴らしいに尽きる。

    一回読んで、もう一回読みたくなる。二週目行ってきます。

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    2025年06月25日
  • 夢の上1 翠輝晶・蒼輝晶

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    圧巻。
    面白くて一気読みでした。
    『レーエンデ』の時から多崎さんの緻密な世界設定に圧倒されていたけれど、
    空のない世界と、叶わなかった夢の結晶を売る「夢売り」のお話。
    ファンタジーだけど人間らしく、熱くて希望のあるお話。

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    2025年06月12日