【感想・ネタバレ】〈本の姫〉は謳う 4のレビュー

あらすじ

2024年本屋大賞5位『レーエンデ国物語』多崎礼の原点!
彼女は歌うーーあなたへの愛を。これからの希望を。

アンスタビリス山脈の上空を彷徨(ルビ:さまよ)う浮き島・ラティオ島。〈本の姫〉とともに文字(スペル)を回収する旅も終わりが近づく中、アンガスらはレッドの襲撃を受ける。レッドは文字(スペル)を暴走させ、どんなに求めても得られないものを創り出した世界の滅亡を企んでいた。憎しみの連鎖を断ち切るため、アンガスと〈本の姫〉、ジョニーは第七聖域と呼ばれるラティオ島へと向かう。「希望」は「絶望」に打ち克つことができるのかーー。文字(ルビ:スペル)に秘められた本当の意味とはーー。

4巻連続刊行!
2つの物語は遂に完結へ
人を信じる〈あなた〉に贈るファンタジー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

改めて振り返ると壮大な物語かつアンガスの背負う運命が重いな…と思った。
少々、癖がある物語かもしれないが一つ一つ整理して読めば大丈夫かと。
最後の数行は多崎先生がおそらく私たちに向けて放った言葉かなと受け取りました。

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2025年05月14日

Posted by ブクログ

"お前が歩き続ける限り、希望はお前の頭上に輝き続ける。
立ち上がれ、兄弟。
希望はまだ死んではいない。"

本の姫シリーズついに完結編。
レッドショットとの最終決戦。人々は傷付き、アンガスは絶望に飲み込まれてしまう。

アンガスと姫、アザゼルとリグレットの物語は過去現在未来を結ぶ

「希望」と「絶望」の物語、ついに完結。

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2024年11月02日

Posted by ブクログ

最後の数行に感動の涙と希望を与えられた素晴らしい物語だった。
今の私にとって誰かに背中を押して欲しい気持ちや自分のやっていることに間違いはないのだと認めて欲しい気持ちが根強かった。
その中でこの物語に出会って最初から最後までの物語に触れて心に強い「希望」を貰えた気がした。
アンガスは私たちであり、私たち自身が世界の「希望(ホープ)」であることを著者の多崎さんはこの物語の中で伝えてくれたのではないか?とさえ感じた。
世の中には沢山の人間がいるけれど、その一人一人が大いなる力に"選ばれし者"であり、だからこそ今の世の中に生れてきたのだろうとも解釈できた。
生きていれば辛いことも悲しいことも体験するし、未来に希望を持てなくなってしまうこともある。
だけど私たちは「1人ではない」ということを忘れてはならない。
「お前が歩き続ける限り、希望はお前の頭上に輝き続ける」この言葉をお守りにしていきたいと思った。

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2024年10月28日

Posted by ブクログ

全部がよかった
とにかく読んだ後の言葉にできない感情がずっと残って余韻に浸っていた
皆が幸せになれたらいいな希望は無くならない
終章がとにかく自分にも刺さった
やっぱり多崎礼先生の作品は好きだ

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2024年10月18日

Posted by ブクログ

いや、もう敬服です。

すごい話だった。
これを考えて文章にできる多崎先生本当すごいなぁ。

ただ、わたしはこの本は他の本に比べて2つの世界が入れ替わることと、登場人物多すぎる事で、入り込むことと理解することが難しかった。

だけど、最後の壮大さには感動して、すごいなぁとただただ敬服した。

アンガスもみんなも幸せになって本当によかった。

アンガスかっこいい。

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2024年10月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

お勧めされて、初めてファンタジーを読んだ。
今までなんとなく設定とかわかりずらそう、と避けていたが、それを後悔するくらい素晴らしい作品だった。読み終わるのが惜しかった。
最後、みんながそれぞれの道を歩んでいくのは少し寂しいと感じる部分もあったけど、それで良かったんだと思う。時々全員で会って、酒場とかで飲み明かして欲しい。キャラクターも全員魅力的だった。

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2024年09月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いい終わり方だった!最終章の一文一文が、かっこよくて、素敵だった。本を読むことと、過去、現在、未来をなぞらえているのが、面白い視点だと感じた。2つの物語が、1つになり終結していく過程も、無理がなく、すーっと繋がっていった。アンガスとアゼザルのどちらも、いい終わり方で、読みきってよかったなぁと思えた。

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2024年05月03日

Posted by ブクログ

もう最高すぎる〜
ふたつの物語がしっかりと繋がって伏線も回収されて、何より「愛」「友情」「仲間」がたくさん詰まった最高すぎる1冊だった!

※ここからネタバレ含むかもです※
最後の戦いが終わったあとの別れは自然と涙流れた。もうあそこは泣くしかない。
過去も現在も未来も繋がってて観測して始めて存在するっていう当たり前のようで不思議な事実をこんなにも愛のある物語にできる多崎礼先生が素晴らしすぎる。
決して諦めるな、希望をもて、立ち上がれ、お前は1人ではない、そんな風に毎度毎度勇気をくれるこのシリーズに完全に中毒になってたし沼ってた。

最終章の希望の物語を読んでくれたお前に感謝するっていうのが、なんとも多崎礼先生の言葉っぽくてすごい心に来たし、好きだった。
ファンタジーの面白さを教えてくれて感謝です。

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2024年05月01日

Posted by ブクログ

最終巻...
不穏な空気が漂う中、この先がどうなるのか気になりページを捲る手が止まらず。
普通の、今まで読んできたファンタジー作品とは一味違う。最後まで読めば分かる!
是非、一巻の冒頭から読みすすめていって欲しい!!

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2024年04月28日

Posted by ブクログ

続き物ということで、巻を進める度にマンネリ化して行ってしまうかなと不安だったけどそんなこと無かった。
2つの時代の出来事を交互に描写することで真相にたどり着いていくかと思ったら更にひとつ古い時代の本当の物語の始まりが語られていってひと段階深い物語になった感じがした。また、アンガスが闇落ちしそうになって焦ったけど、それまでにアンガスが積み上げてきたもののおかげで周りから救ってもらって解決したし、姫の目的も達成されてアンガスの時代も姫の時代も明るい未来に進んでいきそうでよかった。また、アンガスが姫と血縁にあるかもというのは驚いた。そこで繋がるのか!みたいな

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2024年04月27日

Posted by ブクログ

アンガスたちの旅を最後まで共に歩めた。他の方も書いていた通り、終章は多崎礼さんから読者へのメッセージだろうと思った。最後の「お前は一人ではない」が効く。

最後までサクサク進み、読みやすい。ファンタジーなので突飛な設定は理解しにくいかもしれないけど、付いてはいけた。

他作品はレイプ三昧なので嫌気が指すけど、アンガスと愉快な仲間たちは学生にもおすすめできそう。壮大な物語だった。アンガスの世界もアザゼルの世界もハッピーエンドで良かった。

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2025年11月06日

Posted by ブクログ

感想
最後はようやく物語が一つに繋がり一件落着。でもやっぱり交互は読みにくいな。


あらすじ
アンガスはバニストンに忍び込み、街を救う手立てを考える。

天使の話は、十三代目ツァドキエルが本を作り、エマを本に移す物語。エマを本に移し、鍵の歌と大地の歌を創る。

アンガスはセラの歌で街の人を正気に戻していく。そしてその元凶となったダニーこと、歌姫のシルバーアロー元へ向かい、対峙の末、文字を二つ回収する。街は平穏を取り戻したかに見えたが、レッドの仕掛けた爆薬で街は破壊され、ウォルターが命を落とす。

アザゼルは、リグレットを救うために第七聖域に乗り込む。そこで天使たちと戦うが、友達だったガブリエルに救われる。本に宿った初代アザゼルとリグレットが交代し、リグレットは文字を撒き散らして、本に宿る。

アンガスは、憎しみを持ってレッドを殺すために、ジョニーと第七聖域に乗り込む。レッドは第七聖域を落として世界を滅ぼすつもりだったが、アンガスがそれを救う。第七聖域は姫の歌によって墜落を免れる。

アンガスたちは、最後の文字である世界を回収し、姫ことリグレットは解放される。世界は救われたのであった。

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2025年10月08日

Posted by ブクログ

とりあえずハッピーエンドで良かったと思うけど、ちょっとわかりにくいところもあるから、誰か、解説してちょうだい。

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2025年07月09日

Posted by ブクログ

ふたつの物語を読み進める中で、これはここと繋がるのかな、伏線なのかなとか色々想像したりしながら読むのも楽しかったです。
2周目はまた違う視点から読めそうなので、また1巻から読み直したいと思います!

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2024年07月02日

Posted by ブクログ

第4巻。そしてラスト。

バニストンに訪れた恐怖や悲劇。
解決したかに思われた先に、さらなる追い討ち。
天使のアゼザルの記憶と、現世のアゼザルが少しずつ重なっていく。

正直なところ、ハッピーエンドなのかどうか、これで良かったのかは読み返すたびに変わってきそうだ。
ただ、誰しも一度は死にその魂は巡るもの、という考えからすると、形が無くなったとしても、野に大地に花にその魂はあるとするならば、
バッドエンドということでもなさそうだ。

アンガスと愉快な一団の今後の旅も見たかったが、
それぞれが世界のどこかで楽しくやっているなら、それはそれで万事OK。

なんだか遠い夢を見ていた気がする作品だった。

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2024年06月02日

Posted by ブクログ

シリーズ完結!
長編物語を読み終えた高揚感と喪失感。
ラストはエンドロールが流れていくのが目に浮かびます!!
スペルを回収するという分かりやすい目的の裏にある個々の思惑が思ったよりも複雑で、何のためだっけとなることも。
上下巻くらいで一気読みしたい。

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2024年05月05日

Posted by ブクログ

ついにシリーズ完結。
アザゼルとアンガスの物語がこんな風に繋がっていたとは…
悲しいこともあったけど、アンガスらしい結末だったかなと。
面白かった!

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2024年04月25日

Posted by ブクログ

アンガスと姫の旅最終章
レッドとの対決は如何に!

多崎礼さんて話のたたみ方が雑というか
さらさらさら〜ってなってしまうのがもったいない

最後の読んでもらわないと物語は存在しないという言葉でもっと色々な本を読もうと思った

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2025年05月13日

Posted by ブクログ

物語を通して本に触れ合う意味を教えてくれた小説。

盛大なファンタジー小説でした。
二つの物語が交互に語られ、最終的につながる感じがマンネリ化せずに読み進めることができました。
そして、アンガスとアザゼルとの関係がやっと繋がりました。
それにしても、とても長く感じるファンタジーでした。

本書の最後の数行は、読書する方々には何かしら響く内容だと思います。
読む価値は必ずある小説だと思います。

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2024年12月31日

Posted by ブクログ

《過去と現在と未来。思考原野ではそれが同時に存在する。》p.259/闇堕ちしかけているアンガス、リバティを奪われ絶望的なアザゼル《希望と絶望は表裏一体。この文字は希望を裏返してしまう。》p.172/レッド《お前はオレの切り札だ。》p.14/セラ《無抵抗でいられる者ほど強い者はいないのですわ。》p.99/私《死ぬにはもってこいの日だった。》p.116/俺《それでも俺は決めたんだ。諦めないって。今、この時を生きようって。》p.204/ツァドキエル《手に入らないのなら、何もかも壊れてしまえばいい。》p.204/アンガス《でも殺さない》p.250/ジョニー《お前がいなくちゃ、愉快な仲間達は始まらねぇんだからな!》p.251/エイドリアン《新見聞を刷るぞ》p.274/アーク《ご主人様と一緒にいたい》p.285

■簡単な単語集

【アーク】解放された自動人形。アークエンジェル型で金髪美青年。背中に白い羽があるが「次元軸に沿って」収納できるらしい。起動してくれたアンガスを主と定めた。イメージ的にはC-3POだがけなげさはR2-D2。
【アイヴィ・アーチャー】腕利きの修繕屋。
【アウラ】盗賊団に襲われ滅んだ町。セラの故郷。
【アザゼル】ラピス族が「俺」に付けてくれた名前。
【アザゼル・初代】地上に降り大地の人に受け入れられた賢者。おそらく本とか文字とか歌とかを生み出した人物ではないかと思われる。
【アラウンド】カプト族の族長。「嵐のように泣いてもいい。雷のように怒ってもいい。けれど憎んではいけないのですわ」(第二巻p.276)
【アルスター・リーヴ】名修繕屋。エイドリアンとホリーの師匠。
【アルフレッド・スペンサー】世界で初めて地図を作った。
【アンガス】主人公。十七歳。白い髪と青い目の「先祖返り」。バンダナで右目を隠しており何らかの理由があるようだ。《僕の頭には、積み重ねてきた自分の記憶とは別の記憶があるんです。自分が学んだ知識以上の知識が、生まれつき備わっているんですよ》中央公論新社版第一巻p.105。非暴力主義者。《心を開いて、相手を受け入れてみてください。それは憎み合うよりも、ずっと難しいことだと思います。でも殺し合うより、ずっと幸せになること請け合いです》講談社版第三巻p.214。《僕に出来るのは信じることだけだ》講談社版第四巻p.49
【アンディ・パーカー】エイドリアンの部下。腕利きスタンプ職人。
【遺跡】天使達の住居跡と人は言う。
【ウェリタス】姫の身体を奪った者の名。
【ウォルター・ヘイワード】アンガス七歳のとき十二歳。初めてできた友人。ヘンリー・ヘイワードの息子で、食料などを運んでくれる。
【浮島】文字の力で浮いている。「滅日(ほろび)」でほとんどの島は落下し、今はラティオ島だけが浮いている。「聖域」のことだと思われる。
【ウリエル】四大天使の一人。「俺」に反感を抱いているようだ。常に美少女「夜の天使/レリエル」と美少年「昼の天使/シャムシエル」の二体の自動人形(ドール)を従えている。《彼女は幼い頃に遭遇した事故で全身が麻痺し、五感さえもほとんど失ってしまった。が、その精神力は飛び抜けて鋭く、精神ネットワークの隅々まで把握していると聞いている。》中央公論新社版第一巻p.80。
【エイドリアン・ニュートン】新見聞(ニュースペーパー)の考案者でデイリー・スタンプ社の代表。アンガスの師匠。愛称はエディ。
【エヴァグリン】→ネイサン・エヴァグリン
【エミリー・ロックウェル】マイケル・ロックウェルの娘。
【オフィーリア】ジョナサンの馬。アンガスの白い髪をかじるのがお気に入り。
【俺】もう一人の主人公。第一巻で飛び下り自殺している最中の男。赤ん坊の頃から他者にシンパシーを抱かせ(すぎ)る特殊な力を持ち危険視されていた。「悪魔の子」と呼ばれる。唯一平気だったガブリエルに育てられた。心臓に疾患がある。後にラピス族に受け入れられアザゼルという名前を授かる。
【解放の歌/リベルタカントゥス】力を取り出すために必要。
【鍵の歌/クラヴィスカントゥス】楽園を取り戻すために必要。
【カクメン】山岳地帯にある村で村人たちが次々に崖から身を投げた。
【カネレクラビス】生首の胴体があるらしいが、ここに暮らす「ネイティブ」たちはとても排他的らしい。オルクス族、コル族、カプト族、メンブルム族の四つの部族がいる。
【ガブリエル】かつて神童と呼ばれ精神感応力と自己防壁の高さに秀でていた。「俺」を育てた。「ガブリエル」は聖域での本来役職名みたいなもので司法の長に与えられる。
【歓喜の園】天使たちがいるらしい場所。おそらくアンスタビリス山脈のどこかにある。地図屋のヘンリー・ヘイワードが一度たどり着き逃げ出したがふたたび行こうと探している。
【クールウォーター】エイドリアン愛飲の煙草。ベンジャミンからもその匂いがした。
【クロウ】ラピス族の道化師(ヘヨカ)。みんなを笑わせる以外にはこれといった仕事をしなくてもよい特殊な位置づけ。《憎しみで生きる者は何も生み出さず、憎しみで歌われる歌は世界を滅ぼす》p.95
【ケイト】フリークスクリフで暮らす女。ジョナサンに色目を使う。「ダイヤモンド・ケイト」の異名を持つらしい。
【ケヴィン・ケネス】アンガスの兄。ダネルとホリーの長男。天使還りと言われ嫌われていたアンガスを愛した。
【ゴート】ラピス族の医術師(メディスンマン)。《生きるのに資格も価値も必要なかろう》第二巻p.21。《人は誰でも死ぬ。その時が来れば、大いなる意志が導いてくれる。だからそう死に急ぐもんじゃない。生きるってことはな、これでなかなか面白いことなんじゃよ》第二巻p.22
【刻印】「鍵の歌」によって思考原野からエネルギーを取り出すことが可能。文字(スペル)のことか?
【思考原野】個人とは別に誰もが共有するもの。ぼくらの世界で言うところの「集合的無意識」とかあるいは「アカシックレコード」とかに該当するのかもしれない?
【ジミー】滅びたフォンス村の少年。ピット・ケレットの息子。
【十三聖域】「俺」のいる聖域。
【修繕屋】本を修繕する職人。
【ジョナサン・ラスティ】レッド・デッドショットの兄。通称「ジョニー」。泣きぼくろがないので弟と区別できる。名修繕屋ロバート・ラスティの息子にして弟子。アンガスの旅の仲間となる。
【シルバーアロー】カネレクラビスのメンブルム族の歌姫。十六歳の少年。
【信じる】《僕は臆病だから、大切な人のことまで疑わなきゃならなくなったら何も信じられなくなる。誰も信じずに生きていけるほど、僕は強くないんだ》講談社版第三巻p.21
【スカイラーク】カネレクラビスのネイティブの予言者。男だが「歌姫」でありローンテイルの婚約者でもある。
【スタンプ】QRコードみたいなものか。視覚に作用しビジョンを見せる。特に危険なものではなく看板や広告に使われるが慣れないと多くのスタンプのある場所では酔う。本の技術を応用している。
【スペル/文字】《文字の力とは、この揺るぎない意志の力だ。》中央公論新社版第一巻p.16。《大陸中に散らばった四十六の文字。その中でも「滅日」以降に出現した文字は、悪意に満ちた波動を放出し続けている。》中央公論新社版第一巻p.79。《この世界には四十六の文字がある。そのうち二十二個はすでに活動を停止している。問題は残りの二十四個。これらの文字は今も生きていて、悪しきエネルギーを放出し続けている。それに触れると、人は狂気に取り憑かれる。》中央公論新社版第一巻p.104
【スペルの種類】刻印と文字(スペル)がおなじものだとしたら、1生命、2誕生、3呼吸、4共生、5繁栄Prosperity(ベルディス湖)、8自我、9勇気、10好奇心Curiosity(ウォラーレ湖)、11慈愛Affection、12尊厳Dignity(カネレクラビス)、13理性(「俺」の杖)、14英知Wisdom、15信頼Trust、16努力Effort(ビビタス湖)、17歓喜、18平和Peace、21自制Self-control(ミニョル湖)、22思考、23自由Liberty、24世界World、25傲慢Arogance、26憤怒Rage(プラトゥム村)、27Hate憎悪(ビッグフットのナイフ)、29忘却Oblivion(フォンス)、31無知Ignorance、32背信Betrayal、33破壊Destruction、34怠惰Laziness(ブロムペース)、35欺瞞Deception、36終焉End(カクメン村)、37嫉妬Jealousy(アウラ)、38荒廃Ruin、40強欲Greed、41妄執Obsession(テイラーの懐中時計)、42分裂Split(フォンス)、43暴力Violence、44滅亡Extinction(ヘルム村)、45後悔、46希望hope
【聖域】精神感応ネットワークの網が張り巡らされた理想郷。おそらく浮島のことだろう。
【セラ】盗掘団にいた少女。アウラの出身。口がきけない。呪文を唱えなくても本を読めるし、他者の読む本を一緒に読むことができる。普通は読んでいる者にしか見えない。アンガスに恋した? アウラ町長の娘セラ・フォスターと同じ名だが同一人物かどうかは不明。
【先祖返り】西部の一部地域では忌み嫌われている。
【ソリディアス大陸】舞台となる大陸。
【大賢人】解放の歌を産み出した。
【大地】姫「人の心と大地は密接な関係にある。人の心が荒廃すれば大地も枯れる」(p.87)
【ダニー】デイリースタンプの見習い印刷職人。十七歳。セラに惚れている?
【ダネル・ケネス】アンガスの父。腕のいい染色職人。天使還りのアンガスを忌み嫌った。
【地図屋】地図を作り、売る。名前がわかるまでのヘンリー・ヘイワードのことでもある。
【ツァドキエル】記憶と記録の管理者。近年まれにみる能力。見た目は地味な女。本を残すことを禁じられているとされているのに「ツァドキエルの本」というものがある。
【月】二つある。大きい月はカリタス、小さい月はオディウム。
【デイリースタンプ新見聞社(ニュースペーパー)】エイドリアン・ニュートンが率いる。
【テイルリング】オルクス族の族長。
【テイラー】ジェイムズ・テイラー。命令に忠実な連盟保安官。
【天使還り】凶兆、いつか人の世に滅日(ほろび)をもたらす者として嫌われている。アンガスがこれ。
【トークダム】先代の「大地の鍵」。
【トーマス・ヴィッカーズ】修繕屋の店主。愛称はトム。丸顔でにこにこしている。
【ドール/自動人形】アンガスについてきた生首はドールのものらしい。精神伝達物質により胴体がカネレクラビスにあると訴え続けアンガスを悩ませた。
【ドーンコーラス】カネレクラビスのコル族の歌姫。二十四歳の女性。
【ドラム】カネレクラビスのネイティブのメンブルム族の長。樽のように太った女。
【ドリーミング】ラピス族の老婆。
【トレヴィル砂漠】《昼の気温は五十度以上、夜は氷点下》中央公論新社版第一巻p.13
【トレド】トレヴィル砂漠の北にある町。全人口五百人。
【ネイサン・エヴァグリン】七人いる連盟保安官の一人で最も有名。巨漢だが《愚鈍な雰囲気は皆無》中央公論新社版第一巻p.231。荒川弘さんの作品に出てくるようなタイプのおじさん。出番を増やして欲しい。
【眠り病】思考原野の奥まで入り戻れなくなって権実の身体が眠ったままになること。
【ネルソン・オニール】ミースエストの市保安官。
【ハーヴェスト】アンガスの父が吸っていた煙草の銘柄。ジョナサンも吸っている。
【ハニエル】《胎児の俺を殺そうとして、出来なかった女だ。》中央公論新社版第一巻p.80
【バニストン】大都市。水蒸気関の発明者ウィリアム・ロックウェルが初めて鉄道を敷いた街。アンガスのホームタウンでもある。
【ハムレット】ジョナサンの馬。
【ハロゲン族】天使。第十七族元素。
【パロット】鳥。精神感応能力の高い者に懐く習性がある。
【ビッグフット】カネレクラビスのネイティブのコル族の長。大男。
【ピット・ケレット】滅びたフォンス村の男。ジミーの父。妻のデイジーは忘れ病で亡くなっている。空飛ぶ機械(オートジャイロ)を作っている。息子はジミー。
【姫】本のかたちをしている。あるいは本に宿る人格。記憶と身体を奪われアンガスとともに探索の旅をしている。生きた文字(スペル)に触れた者は姫の姿が見えるようになるが、そうでない者には見えない。
【ファルコン】カネレクラビスのネイティブのカプト族の長。精悍な顔立ち。
【ファング】オルクス族。
【フィン・リボルバー】賞金首。罪状は保安官射殺。賞金三十万ギニー。現在のフリークスクリフではトップ。
【フォンス村】西部の村。奇妙な病気で人が亡くなり続けている。
【ブラックホーク】ラピス族の族長。
【プラトゥム/平原】村。ネイサン・エヴァグリンの故郷。
【フリークスクリフ】悪党たちの根城。
【ペルグリン】ラピス族の女。「俺」を迎え入れるのに反対した。
【ヘルム】南部の村で五百人以上の住人が一夜にして消失した。
【ベンジャミン・ファーガソン】西部の測量士。天使を信仰している。
【ヘンリー・ヘイワード】地図屋。アルフレッド・スペンサーの一番弟子。ウォルターの父。歓喜の園を探し求めている。強烈な寒波の夜中に夜着のまま家を出て行方不明になったヘンリーをアンガスが捜し二重遭難しかけていたとき本に出会う。
【ホーネット】カネレクラビスのネイティブの一人。
【ホーリーウイング】カネレクラビスのカプト族の歌姫。十三歳の少女。
【ホリー】アンガスの母親。いいとこのお嬢様。アルスターのところに弟子入りしたが無骨な染色職人、ダネル・ケネスに惚れて出奔。
【滅日/ほろび】《一人の天使が「文字の精霊」を解放し、浮力を失った楽園は地に落ちた。》中央公論新社版第一巻p.13
【本】《本はね、遺跡から発掘される天使の遺産なのよ。》中央公論新社版第一巻p.12。形はぼくらの知っている本だが、むしろスマホに内蔵された書籍データって感じ。ラジエルの作った本はほとんどバーチャルリアリティ。ただし呪文により自己催眠をかけて受け入れやすくしないといけない。
【モルスラズリ/青い石】アンガスが生まれた町。インディゴ染めが地場産業。
【四大天使】「聖域」の幹部的存在。《防衛の長であり『理性の剛腕』と呼ばれるミカエル。医療の長であり『理性の心臓』と呼ばれるラファエル。思想統一の長であり『理性の頭脳』と呼ばれるウリエル。そして司法の長であり『理性の良心』と呼ばれるガブリエルだ。》中央公論新社版第一巻p.56
【楽園】ツァドキエルが構築したエリア。
【ラジエル】聖域では著名な本づくり作家。シェークスピアの役割のようだ。十大天使の一人。
【ラティオ島】《「滅日」の際、落下を免れた唯一の浮島》中央公論新社版第一巻p.85。いまだ天使が住まうと言われている。アンガスはいつかは赴くつもり。
【ラピス族】「俺」を救い受け入れた一族。イメージ的にはネイティブ・アメリカン。《腹がいっぱいってことは、幸せってことだ。》第二巻p.58。《大地から少しずつ力を分けて貰う。》第二巻p.61。
【ラファエル】四大天使の一人。「俺」はラファエル候補だったが心臓疾患のせいで落選。選ばれたのは遺伝子操作で生まれた少年だった。
【リグレット】→リバティ
【リバティ】ラピス族の若い女。歌姫。ブラックホークの娘。自分の名前はリグレット(後悔)だと言う。真名は「エマ」、「世界」を意味する。
【リベルタス】リバティが「俺」に対して呼んだ名前。「自由」という意味。
【レッド・デッドショット】賞金首の一人。史上最悪の悪名も高く賞金二百万ギニー。世界を滅ぼそうとしている。
【レミエル】十大天使の一人。「俺」の教育と養育の管理者。百三十歳を越えた婆さん。
【ローンテイル】カネレクラビスのネイティブ、オルクス族の長。豪胆でシャープそうな女性。人の心を少しだけ読むことができる。
【ロックウェル】マイケル・ロックウェル。バニストンの大立者。
【忘れ病】記憶を失っていく病。ホリーがかかった。

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2024年12月15日

Posted by ブクログ

終わった…。
時代が頻繁に転換するので気を引き締めて読んでいないと混乱してしまう。
ジョニーやアークの存在に癒された。

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2024年08月19日

Posted by ブクログ

バニストンに潜入したアンガスたちは、レッドの策略にはまり大勢の犠牲者を出してしまう。大切な人を傷つけられ、「話し合えばわかり合える」という信念はゆらぎ、希望を絶望に反転させアンガスの心はレッドへの殺意に染まる。「俺を殺したければ第七聖域に来い」というレッドの言葉の通り、アンガスはラティオ島を目指した

時間軸が交錯する話があまり得意ではないのでちょっと読みづらさを感じましたが、収まるべきところに全て収まり綺麗にまとまったなという印象でした。

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2024年08月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最後に向かって駆け足で進んだように感じてしまった。
悲しい別れもあって途中で読むのが辛くなったけど、物語が大団円を迎えてくれて本当に良かった…。

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2024年06月01日

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