多崎礼のレビュー一覧
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ネタバレ
恐ろしきレーエンデ国物語
ちょっっっっとまって!!!!!!!
2回目読了後に気づいてしまった。
冒頭に現れて、ユリアの目の前でキスをするように弾けた泡虫、これきっとトリスタンだったのではだったのではと………!!!!
最後はキスをも叶わなかった2人、トリスタンはキスぐらいしておけば…と最期の最期に後悔をしていたけど、命果てててレーエンデの地に還ったトリスタンは時を超え、泡虫となってユリアの元に行けたんだなと、涙を流してしまった。
でもやっぱり、リリス達はあの後どうなってしまったのかとか、ユリアが国に帰った後どう過ごしていたのかとか、想像だけでは補えない箇所がありすぎて…どうか…どうか1巻では描かれなかったヘクトル -
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多崎さんの長編ファンタジーに挑む前に、気になっていたこちらを。
十の短編はひとつひとつ味と深みがあり、登場人物たちの続きを知りたくなる…。のが良さである一方、せっかく入り込んだ世界がもう終わりか…と惜しくなり、ブツ切れ感があるとも言える。(私が短編集少し苦手な理由。)
短編同士のリンクや、7、8など雰囲気がガラッと変わる話は面白く興奮できた。
物語の着地は盛大ではないし、後に残るかと言われると少し弱い。かといってどう締めれば良かったのかも浮かばない……難しい挑戦だったと思う。総じて楽しんで読めた。
もう少し正体の伏線やイジリがあると良かったのかな?煌夜祭の収束感を求めるのは期待しすぎだった -
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人物名が多く出てくるファンタジーものは、自分が名前を覚えることが苦手な為少し読むのを躊躇ったが、ずっと積み本として置いておくのも…と思い読み始めた。
文章は読みやすく、しかし決して軽すぎずサラサラと読める。登場人物、地名は私が覚えられない為確認しながらだが(特に様々な豪放磊落系おじさま達)、なかなか色んな毛色の人がいて途中から確認もいらなくなる。
終章で、その後がサラリと説明されるだけなのが寂しいが、実在の国の歴史を少し垣間見ているような感じがするので、それはそれでいいのかなと…。やっぱり個人的にはもっと読みたい、読まして。
そして一番印象に残っている人物がトリスタン。これは読ん -
Posted by ブクログ
ネタバレこんなに心揺さぶられる物語は久しぶりに読んだ。読み終わったテンションで感想を描いているので読みにくい文章、文章になっていないところがあるかもしれない。出来ることならば続きが読みたい。
ギィの霧笛で、ロイス、ルーク、ヴィンセント、ティルダそして、ミリアムが一緒に暮らし、ルークの夢が実現することを私は想像していた(望んでいた)が、そんなことはなかった。
ルークの血実を握りしめ霧笛に向かうシーンが印象的でした。
ユイア・ノイアの行いは許すことができないが、私がもし彼女であったならば、同じ行動をとってしまうかもしれない。それだけ彼女はアドリア姫を慕っていた。 -
購入済み
大好きな作品をもう一度
当時中学生だった時友達から借りて読んだこの本をもう一度読みたくなり購入してしまいました。やっぱり最高ですね…このシリーズ大好きです。涙あり笑いあり子供から大人まで読める作品だと思います。
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Posted by ブクログ
ネタバレ絶対的な血液の価値を誇る女王が支配する階層社会・ライコスの最下層で出会った、血液専門の探索者ロイスと女王の20番目の王子ルーク。そして傭兵のヴィンス、ティルダ、美貌の調血師ギィ…
登場人物(動物も、植物も)血を持つ者は皆が、生まれ持った血の運命に翻弄され、崇拝しつつ恐れ、裏切りながら信じ合い、幾重にも複雑な感情がもつれあう。
いつもながら、多崎礼さんの紡ぐ物語は甘くない。
愛し合う2人は幾重にも引き裂かれ、愛娘を失った過去に苛まれ、心を通わせた少年は死へと向かう。
悲劇の瞬間の描写がなくても、同じ瞬間を味わったように、辛く哀しい。
だからこそ、ルークの誇り高い心や、ロイスとグローリアのどうし -
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Posted by ブクログ
ネタバレ★ネタバレありです!★
久しぶりに大満足な本に出会うことができました。
1巻はワクワクしながら読みましたが、2巻は切なくて思わず泣いてしまいました。
先が気になって、一気に読み切りましたが、もう一度、じっくりと読み返してみたい作品です。
途中まで読んでみて、副題の「無名の英雄」は第四話のローグを指していると思いながらも何となくしっくりこない気がしていたら、最後まで読んで、著者の意図がよくわかりました。無名の英雄はルークのことだったのですね。とても切ない…。
ルークの第一印象は「なんて尊大な王子様!」でしたが、最後まで読んだみて、印象ががらりと変わりました。ロイス達と出会って、市井の生活や