多崎礼のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
テッサの革命も、「月と太陽」も、確かに受け継がれてきたのだと感じた。
そして、それをちゃんと心で受け取っている人がいる。
人は亡くなっても、その想いは生き続けていくのだと強く思わされる。
4作目にして、ようやく革命の兆しが見えてきた一方で、物語はどこまでも暗く、重く、そして切ない。
レーエンデに自由をもたらすという同じ未来を見据えながら、異母兄弟はそれぞれ別の道を選ぶ。
一方は正義を貫き、もう一方は悪へと進む。
お互いを深く理解し、信じ合っているからこそ、その結末はあまりにも悲しいものになっていく。
「正義っていうのは欲望を粉飾するための方便だよ」
「十人いれば十通りの正義がある」
「正義 -
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Posted by ブクログ
1頁目から独特の世界観に引きずり込まれて行き、一応1話1話は短編になっているのですが、1話に登場した脇役が2話では主役になっていたりと、まるでスピンオフ作品を読んでいるかのような楽しみ方が出来ます。
そう!何を隠そう、私はスピンオフ形式の作品が大大大好物で御座いまして(笑)。
メインの登場人物が物語を進めて行く中で、一方その頃脇役達は…と、先程までメインと一緒にいたキャラクター達が、同じ時間に何処で何を経験していたのか?を掘り下げてくれている作品は、非常に楽しいですね!
最近はその脇役達がメインの作品として出たりして、スピンオフ形式は当たり前になって参りました。
本でもアニメ -
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Posted by ブクログ
2作目から100年後。
蒸気機関車が走り、芸術が花開き、近代化が進んだレーエンデ。
かつての英雄テッサの存在は忘れ去られ、レーエンデ人と呼ばれるようになったレーエンデに住む人々は帝国の支配を受け入れ、不自由な現実に順応しつつあった。
そんな世界で、テッサの革命を脚本として舞台にし、力ではなく芸術で世界を変えようとした双子の物語。
天才劇作家の兄と、凡庸な舞台俳優の弟。
才能の差から拗れているように見える関係は、実は愛情と呼ぶには複雑なくらい、深い愛情で結ばれていた。
不器用ながらも、その想いがちゃんと伝わり合っていたことに胸を打たれた。
作中ではたびたびテッサの話が語られ、2作目の記憶に -
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Posted by ブクログ
物語の世界に引き込まれて、あっという間に読んでしまいました。衝撃が強すぎてなかなか感想が書けず、ようやく書くことができました。
今回は前作からさらに時が経った時代の、レオナルドとルクレツィア2人の異母兄妹の物語。
なんというかルクレツィアの覚悟が、正義が辛すぎて心が苦しかったです。レーエンデが立ち上がるためと分かっていても、ボネッティでレオナルドとルクレツィア、レオナルドの母イザベルと3人で穏やかに暮らしていた頃の幸せな時間に戻ってほしいと思ってしまいました。
神の御子の話やこれまでの物語からの繋がりもあり面白かったです。
この先、レーエンデに自由があることを願って、最終巻が楽しみです。