多崎礼のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
多崎さんの新シリーズ!!
イラストレーターは「夢の上」と同じ天野英さんで、嬉しい限り。
「煌夜祭」から追っかけ続けてきましたが、
本当にこの作家さんの描く世界観は素晴らしいな、と思います。
誰もが抱える切なさ、痛みを、人間の温かさでふんわり包んでくれる。
自然と涙が出てきてしまうような優しさに溢れています。
今回は和風ファンタジーという事で、今までとは毛色が違います。
傷つき疲れた人のために存在する土地<楽土>。
そこでは悲しみも苦しみもなく、皆が穏やかにクラス事ができる。
たまに起こる諍いも<音導師>が<音討議>によって収める。
…という、なかなか特殊な設定なのですが、そこはさすが多崎 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ素晴らしい本に出会った。
読み終わった時、まずそう思った。
本を閉じて、ひとつ息をついて余韻が残る本は久しぶり。
語り部達が夜通し火を灯して語り合う煌夜祭という場で、世界の歴史の物語が順番に語られていくので、淡々と静かな印象はあるものの、ひとつひとつのお話は実に濃い。
世界の歴史がどんどんリンクしていくのがわかる瞬間がぞくっとした。
魔物の扱いは多くのファンタジーで色々語られているけれど、多崎さんのように悲しい存在だという設定が私は好きだ。
そして決して報われないだけで終わらないところも。
基本的に悲劇が大好きだけれど、こういった悲劇を含みつつ幸せになるお話も素敵!
魔物の存在理由にも個人 -
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