多崎礼のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ今までより軽めで、ということで書き始めたというシリーズです。1,2巻は独特の世界観に慣れていないせいもあって、設定がわからないまま読んでました。3,4巻になると世界観も理解できて話に集中できた気がします。
確かに雑談も多めだし、犠牲が少ないので軽めでしたが、物語の根幹である人と人が対話する、言葉を紡ぐ部分はきちんと重みがありました。
ちなみに、多崎さんの過去作で感じたやるせなさはあまり感じられなかったので、物足りなかったです。読後感が一番いいので良いはずなんですが、多崎さんに求めるのは軽さではなく重さなんだなと感じた作品でした。 -
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Posted by ブクログ
『レーエンデ国物語』の多崎礼さんのデビュー作です。
こちらの本は2006年に単行本が、2013年に書き下ろしの短編『遍歴』を収録した文庫本が刊行され、昨年新たに外伝『夜半を過ぎて 煌夜祭前夜』(2007年『C★N25』所収)が追加された決定版として単行本が刊行されました。
文庫本の表紙もすごく好きでしたが、こちらもめちゃめちゃ素敵な装丁ですよね。
冬至の夜に催される煌夜祭…〈語り部〉たちが十八の島々を巡り集め、夜通し語り継がれる物語。それは人を喰らう恐ろしくも美しい魔物と人との誓いの物語だった…。
いやぁ〜もうねぇ、すごく良かったです。良かったしおもしろかったんですが、一度読んだだけで -
Posted by ブクログ
十八諸島では、年に一度、冬至の晩に、語り部たちが島々を巡り集めた物語を明かす日が訪れる。
ある島の廃墟では、焚き火を囲み、仮面をつけた語り部が二人。
夜を徹し、物語を紡いでいく。
この諸島では、厄災や波乱がある時期に、島主の血縁に魔物が産まれるという。
冬至の夜に人を食べ、日の光を忌み嫌う存在は、恐れられ、なぜ魔物になるのか?という謎は深まるばかり。
語り部の二人が交互に話をしていくと、少しずつ十八島の小さな話から、壮大な話へと切り替わっていくのが面白い。
この二人は一体誰なのか?
十八島はどうなった?
島が海流によって動く世界観や文化、政治など、この世界の仕組みが少しずつわかってくると、 -
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Posted by ブクログ
多崎礼さんの本、2冊目。
世界の命運を分ける、ある責務を背負うことになった少女ノトのファンタジー。
独自の世界観を作り上げる才は見事。でも自分の理解力が未熟で前半はその世界観を把握するのに手間取った(個人的ファンタジーあるある)。だが後半に近づくにつれページを捲る手が止まらず一気にラストまで。ちょっと駆け足気味に感じました。
よかった、魅力的なキャラクター達も。せっかく魅力的な設定なのでもっと掘り下げてほしい。
ネタバレせずに書くと、最後の展開がまた複雑な重要ポイントなのに(いい意味で)わりとあっさり説明でボリューム割いてないのが勿体無いなぁと。