あらすじ
逃げるか、死ぬか、答えるか。十秒以内に決定せよ――長い旅路の末、伝説の図書館へとたどり着いた旅人に、守人は謎をかける。鍵となるのは十の物語。扉を開き、森羅万象に通じ、神に等しい力を手に入れることは出来るのか。本格ファンタジーの新旗手による意欲作!
装画・六七質/挿画・田中寛崇
プロローグ・エピローグを新たに書き下ろした完全版
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ファンタジー、法廷劇、ミステリー、恋愛、ホラー、時代劇、SF、社会派…すべての要素が詰まっていて、1冊で古代から未来まで様々な世界、色んな国を旅できたようなお得(?)な作品。
守人の乙女に幸あれとも思うけど、あくまで(考えが些か古い)人間の私の視点から見ると複雑な気持ちにもなり…。
あれとかこれとか、いろんな名作が思い浮かびました。
Posted by ブクログ
以前読んだ鍠夜祭のような世界観かと思いきや問が進むにつれて気配が変わり、最後はどこへ連れて行かれるのだろうと思いながら読み進んだ。
エピローグ、ラスト好きです。色々な意味で。
Posted by ブクログ
面白すぎた。
問答のひとつひとつも面白いんだけど、純粋にひとつひとつの物語が面白すぎた。
多崎先生の本はレーエンデ国物語から入ったわたしにとって、この本の第七問の日本が舞台の物語を読むまでは、多崎先生って日本が舞台の話って書かないのかな?
と思うくらいになっていたので、日本が舞台の話がこんなに面白とは!!!
と感動して感銘を受けた。
え、妖狐ってそんな感覚なの?人間と妖怪ってそんなに常識と感覚が違うんだね?みたいな。笑
つまりそんな視点をよく思いつくな、とものすごく唸ったというか感動したというか知らない角度から来る物語を読んで歓喜したというか。
なのでこんな感じで日本を舞台にした長編ファンタジーも読んでみたい!と強く思った。
第九問のマシン主体の話も、その視点かーーー!となった。あとマシン視点からしても、猫は圧倒的にかわいかった。
てか、これだけ熱量のこもった完成された短編を十遍もよく思いついて書けるなぁと感動して、多崎先生のすごさを改めて知りました。
そして全体を通して、話はバラバラであっても物語としては大きくひとつになっている構成が、レーエンデ国物語が最初から5巻までの構想があったという、壮大なテーマから逆算して物語を書いて行くのかな?と想像させる多崎先生らしさを感じたし、それがすごいな、と感動。要するにひたすら感動した。
この本はしばらくして読み返すと、また新しい気付きがありそうだな、と思う。
あと、後書きでプロローグに何かを仕込んでたらしいことが書いてあったのだけど、わたしにはそれが、こういうこと?という感じにしかわからなくて、んーでもなぁ、と思うので、誰か答えをください!!
とものすごく思っています。笑
Posted by ブクログ
短編が10編(10問)集まっているけれど、どこか繋がっている物語もありわくわくしながらひとつずつ読み進めた。個人的には第6問が1番好きだったけどどれも捨て難いくらい良かった。
多崎さんの作品はレーエンデ国物語を読みかけているところだけど、ほかの作品も手に取ってみたいなぁ
Posted by ブクログ
短編なのに、長編を読んでいるかのような圧倒的満足感。
文庫本でも既に読んでいたので2週目だったが、ほぼ初見のような気持ちで読めてしまった。
それほどに面白く、どういう人生を送ったらこんなに面白い物語を思いつくのか不思議なほど。
多崎礼先生の本を読んでみたいけれど、最初から長編はハードルが…という方はぜひ試しに本書を読んでみて頂きたい。読んでください。
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タイトルからは想像もできない物語の展開に目が離せなかった。
一つ一つの短編がとても濃くて、引き込まれて、それぞれもっと詳しく読んでみたいと思ったほどでした。
最後の方よりかは最初の5問題あたりが好きだったかな。
分かったような分からないような…。まだまだ読み込めるんじゃないかと思ってます。
エピローグ、私には全然ピンと来なかったけどなにかの作品のシーンなのかな?
お話の設定が新鮮で、石板が鍵となる物語を再生してくれるのだけど、毎度全く異なる世界、時代、場所になるのでその導入を読むだけでわくわくした。
人間の醜さ、優しさ、不完全さ、でもとても尊い存在であることを教えてくれました。
あとがきも著者の読書好きが伺えて、なんだか身近に感じました。
もっと他の作品も読みたいなー。
Posted by ブクログ
短編集が繋がって1つの作品になっている。
個人的には問2・5・7が好きでした。
どの問いも読んでいてとにかく「先が気になる」の一言。ほぼ一日で読み終えました。
最後はやっぱり多崎先生らしく好きな終わり方。
この本一冊で色々な旅した気持ちになりました。
はっと気付かせてくれたり思い出させてくれる言葉にも出会いました。
とにかく読んでよかった!
Posted by ブクログ
第八問までのエピソードは最高レベルの出来であり、このあたりで完結していたら、★5は確定でしたが、ありきたりな設定が出たあたりも含めると★4
第八問は単独の長編にしたほうがいいかな
第七門から現代のエピソードになるあたりから、ファンタジーな作風がSFな作風になり、物語の雰囲気が変わってくる
ファンタジー路線で進めてもらったほうが、個人的には座りはよかったと思います
Posted by ブクログ
”レーエンデ”が素晴らしい著者の手になる、以前にものされていた作品の単行本化。挿画や装丁が美しいから、平積みされていたら欲しくなりますわな。ただ内容は、件の作品には遠く及ばず。タイトル通り、十の掌編から成る物語なんだけど、特に前半、あまりに既視感のある展開のオンパレードで、あやうくページを閉じかけた。後日譚が描かれる第5編でなんとか持ちこたえるんだけど、危なかった。以降は、そこで何らかのギアチェンジが行われたのか、前半よりは読める物語が配されていて安心。トータル的な結構も含め、”レーエンデ”に向けての習作、っていう印象が拭えず。
Posted by ブクログ
完璧なAIに世界統治を任せたら平和になるのか?
人間の理想と現実と、美点と欠点と、善い所と汚い所…
どちらも持ってるから完璧になれなくて、どちらも持ってるからしょうもなくて、でもどちらも持ってるから美しいのだなと。
正しい事がいつも正しいわけじゃないのが人間でだから楽しいんだってこと。わざと違う方を選んだり、勇気を出して高リスクを取って成功したり。壊したり間違えたり再構築したりのムダを大切にできる社会でありたい。
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多崎先生の描く世界は独特な世界だなぁと思う。少し理解しづらい世界もあるが、これも多崎先生の書く特徴でもあると思う。
世界感が変わる第七問。急に日本?となりましたがこの話は好みでした。
Posted by ブクログ
連作短編ではなくテーマにそわせて並べた短編集だと思う。ずっと楽しめるが小粒感。器用な印象。あと出だしのあたり、無くても伝わるのに何故か入る重複擬音描写が多い文体で少し読みにくかったが、いつしか消えた。何だったんだろ。
Posted by ブクログ
連作短編が好きなので、新装版になって発売されて嬉しい。
書き下ろしのプロローグには「もしかして、あの作品のキャラかな?」となる遊び有り。
多崎氏の作品を読んでみたいけれど、ファンタジー系かSF系か…どれから手を付ければ良いか迷っている人にお勧め。好きな系統の短編が見つかれば、次は同系統の長編を読んでみて欲しい。
Posted by ブクログ
世界観キャッチアップできたのが2問目終わったあたり。いろんな設定の物語を書ける方なのはよくわかった。
ただsf系はあまり特技ではないので、最後の方ちょっと?が増えてしまった。
2024.8.15
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Posted by ブクログ
最近ハマりの多崎さん。
新装版として出たようですが今回も装丁が素晴らしい!
内容としては多崎さんらしいファンタジーの短編が10編。
王道ファンタジーから和風歴史物、SFまで色々。
異なる話の短編から一つの物語に収束する、
といった構成でしたがなかなか読み解くのが難しかった、、
個人的にこういうファンタジーものは、
一つの壮大な長編物語を読んでいくのが好きなのかも。
ただ第六問、夢(女優)を追い求めた夫婦の話はとても好きなロマンスだった…印象的でした!