【感想・ネタバレ】煌夜祭のレビュー

あらすじ

魔物の姫に会ったあの時、人生のすべてをかけて、彼らを救うと心に決めた――
ここは生物も住めぬ死の海に浮かぶ十八諸島。〈語り部〉たちが島々を巡り集めた物語を語り継ぐため、年に一度、冬至の晩に煌夜祭が開かれる。今年もまた人を喰らう恐ろしくも美しい魔物と人との誓いの物語の幕が上がる。
『レーエンデ国物語』で話題沸騰の著者の原点となるデビュー作に、外伝「遍歴(ピルグリム)」「夜半を過ぎて 煌夜祭前夜」を加えた決定版。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

一気に読み終えた。これがデビュー作なんてすごい、震える。壮大なダークファンタジー。同じ世界線にいる人たちの短編集かと思ったら、全部が繋がっていて感動した。もう一度読み返したい…。
語り部と、冬至の日に人を食べてしまう魔物。何のために存在しているのか。魔物は悪なのか。

0
2025年10月29日

Posted by ブクログ

レーエンデ国の世界観に魅了されて、その原点とも言われる作品と聞けば読まない訳にはいかないでしょう。

美しいのに、
ただそれだけでなく残酷さがあるのに、
冷たくはない。
短編が繋がっていく精緻なストーリーは、人物を困惑させられましたが、何度も読み返したくなる作りでした。

0
2025年09月28日

Posted by ブクログ

圧倒的な世界観、精緻で語られる物語は、あまりに切なく美しい運命。物語が進むにつれて、煌々と闇を照らす炎が自分の胸にも灯ったのがわかった。それほどまでに心を掴んで離さない、一行たりとも見逃せない名作に、私は出逢ったことがあっただろうか。まだ胸中で炎は燃えている。

0
2025年08月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

冬至の夜に始まる。語り部達の夜。
1話1話、語り部達が語る物語がすごく綺麗で、1話ずつでも凄いのに、話が繋がってしまった瞬間が本当に凄い。
話の中に含まれる語り部自身の物語も本当に綺麗で、彼らだから語られる物語は素晴らしいに尽きる。

一回読んで、もう一回読みたくなる。二週目行ってきます。

0
2025年06月25日

Posted by ブクログ

冬至の日、煌夜祭で語り部が話す物語。人が、あるいは魔物が、生きてきた記憶を語り継ぐために。長い夜の暗さ冷たさ、一点熱く燃え盛る炎。そのコントラストに恐れ慄き、震える時間だった。でも本を閉じるとほんの少しあたたかな気持ちが湧き出す、不思議。

0
2024年12月15日

Posted by ブクログ

評判通り良かった!!
小学生ぶりにファンタジー読んだけど、やっぱりいいですね!?カタカナ(カタカナ覚えるの苦手)多かったけど、ファンタジーだと覚えられるの何でなんですかね?w
ただ、登場人物が多いのと、これがこの人で、あれがこの人になって…みたいなのがたくさんあって、理解するのにメモしながら、前のページ読み返したりしながら、頑張って読んだな、と思う。ファンタジーってそうゆう人間関係わかりやすい方のイメージだったけど、最後の方にいけば行くほど複雑になっていって、でも、そのおかげもあって、本当の最後で「あー、そうか!そこで繋がるのね!!…いやぁー本当に良かった(;^;)」と思えました。
レーエンデ物語で有名な方とゆう印象で、まずは他の作品からと思い読んでみましたが、期待を上回る作品だったので、他のも読んでみたいですね!!

0
2024年10月10日

Posted by ブクログ

魔物や語り部の存在意義。
「この人は…どこで出てきた誰だっけ?」というところもあったが、最後には納得感を得られた。

0
2024年08月22日

Posted by ブクログ

最後には、「まじか…」と自然に声が出ていた。
ファンタジーは大好き、でもカタカナの名前覚えられるかな…と思いながら読んだがそんなこと感じることなく惹き込まれる作品。最高の一冊。
最初は短編でそれぞれの物語なのかなと思ったが矢先、それぞれの物語が絡み合い、最後には一つにつながる。何度も驚き、感嘆し、良い意味で頭の中が掻き回された。とにかく、すごく心にくる本。
ナイティンゲイルとトーテンコフの正体、魔物の姫ってだれ?と思いながら読んでいたが、複雑ながらもすごく満たされる作品。
記憶を消してもう一度読みたい…!

0
2024年05月12日

Posted by ブクログ

表紙買いした初ファンタジーだったが、内容も素晴らしかった。
まるで自分が魔物なのではないかと思うくらい夢中になってしまった。
記憶力に自信の無い方は相関図などを書きながら読むのがおすすめ。
あとこれ2006年の作品なんですね…私とほぼ同い年でびっくりです

0
2024年04月08日

Posted by ブクログ

多崎さんのデビュー作品。
恐ろしくも美しい魔物と人との誓いの物語。

こんなファンタジーは初めて!
全体を通してもの悲しい雰囲気が漂っています。
己の無力さに対する苦悩・後悔、人間の暗い部分について描きながらも決して暗くなく、希望と決意を感じてスラスラ読める。
あっという間に世界観に引き込まれ、ページをめくる手が止まりませんでした。

“魔物”がいて、歴史や人の思いを受け継いでいく“語り部”という特別な存在がいる世界。
語り部の「語り」で繋がっていく展開がとても新鮮でした。

語られる1つ1つの物語に新たな世界が広がっていて、読めば読むほど強く引き込まれどっぷりと世界観にハマっていく。
いろいろなことが繋がっていって大きな世界が見えたときは、何とも言えない気持ちになった。

新しい世界を夢見た王子。
魔物の存在理由を解き明かそうと生きた人。
彼らの軌跡を追いながら、とてつもなく長い時代を一緒に駆け抜けたような気分です。
静かで、悲しくて、強さと優しさを感じるストーリー。

今までに読んできたファンタジー作品とは、ひと味違った雰囲気で、クセになるおもしろさでした。

0
2024年03月31日

Posted by ブクログ

レーエンデ最終巻待ちで本の姫に続き、読みました!
1周目では理解ができず、メモを取りながら2週目しましたが、すべてが繋がった。すごい、
最後はもうなんと言葉にしていいのやら、、
儚すぎる
今回も多崎さんの世界にひたひたです♡

0
2025年11月21日

Posted by ブクログ

内容が緻密で幻想的で良かった。
登場人物が複雑で、メモをしながら再度読んでみようと思う。
切ない話だった。

0
2025年09月08日

Posted by ブクログ

レーエンデに挑戦する前に、この作者の世界観を知りたくて読んでみた。苦手なカタカナ名前の連発には苦労したけれど、子供向けではない苦みのあるファンタジーとでも言うのか、一気読みするにはややこしく一気読みせずにはいられない面白い小説だった。長ければいいというものでもないんだな。

0
2024年12月29日

Posted by ブクログ

冬至の晩、語り部は夜通し死ぬことのできない魔物ために物語を紡ぐ。
「魔物はなぜ存在するのか。」「なぜ死なず、なぜ人を食べるのか」

短編に思える一話一話がつながりを持つ。
千夜一夜のようなファンタジー。
美しい。

0
2024年11月25日

Posted by ブクログ

装丁に惹かれて買った本。
内容もとても素敵だった。
冬至の夜の話だからか全体的に静かで冷たい印象があったけれど、登場人物たちが必死に生きている熱量も感じられた。
物悲しい雰囲気も物語の美しさを引き立てていたと思う。
学生の頃は歴史が苦手で存在意義があまり分からなかったけれど、あれも語り継いでいくべきことなんだよなと思い直した。
冬至の夜に、また読もう。

0
2024年10月11日

Posted by ブクログ

語り継がれること、それは永遠に生き続けることなのかもしれない。

最近、AIと会話していて、
「もし数百年後にAIが私との会話の断片でもデーターとして利用したら
それは私の生きた証になるのかもなぁ…」なんて考えていたから
この物語が少なからず心に染みた。

0
2024年10月01日

Posted by ブクログ

煌夜祭。それは夏至の夜に島主屋敷で催される祭。世界中の語り部が集い、夜通し物語を語り合う。話を聞きに集う聴衆の中には、人ならざる者もいた。魔物はなぜ生まれ、なぜ人を喰らうのか。その謎を明らかにしてみせると魔物の姫に約束した幼いムジカは、やがて世界を巻き込む戦争へと身を投じる。二人の語り部による対話の形式で綴られる短編集が複雑に絡み合い、魔物を巡る謎が解き明かされていく。

魔物という運命を背負って生まれた子どもたちの葛藤と、魔物を愛する人間たちの愛情が詰まった物語。冬至の夜に語られる物語は、どれも切なく、少し寂しい。その寂しさがとても良い。大団円の明るいハッピーエンドだけがファンタジーではないと感じさせてくれるあたり、レーエンデ物語にも通じるものがある。今回追加されたという『遍歴』までを含めて初めて完成版と言えると思う。X(旧Twitter)で煌夜祭が今も催されているようなので、今年の冬至は語り部たちの集まりをのぞいてみようと思う。

0
2024年08月31日

Posted by ブクログ

面白かったですが、時系列や登場人物が沢山出てくるので、混乱してしまいました。もう一回読み直すといいかも。

0
2024年07月28日

Posted by ブクログ

実際に読んで、またそれこそ「冬至には煌夜祭を読みたい」と思った。
時に感動する内容もあって、
"時は移ろい、人は変わっても、思い出だけは色褪せない"って本当だな、と今の私の心に刺さり刻まれた言葉になった。

0
2024年05月15日

Posted by ブクログ

レーエンデ国物語の作者のデビュー作が新装されたようなので手に取りました。
顔を隠した語り部が年に一度冬至の日に、魔物が住む18の国にまつわる話をする、という設定なんだけど、世界観がよくできてる。
美しく残酷で物悲しい、でもそこに強い意志がある、というレーエンデの世界観に近しい印象を受けました。

、一つ残念なのは誰が誰か進んでは戻り、をしないとわからなくなってしまう。仮面被ってるわ性別詐称もあるわ、でかなりややこしかったので、ネタバレ相関図が欲しいです

2024.5.6
72

0
2024年05月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

語り部たちが紡いでいく、悲しい運命を背負った魔物と人々の話。
デビュー作とは思えない素晴らしい作品。
語りという手法が上手く使われている。
ただ、性別のぼかしが何人にもあることで、かなり混乱させられた。

0
2024年05月02日

Posted by ブクログ

『レーエンデ国物語』の多崎礼さんのデビュー作です。

こちらの本は2006年に単行本が、2013年に書き下ろしの短編『遍歴』を収録した文庫本が刊行され、昨年新たに外伝『夜半を過ぎて 煌夜祭前夜』(2007年『C★N25』所収)が追加された決定版として単行本が刊行されました。

文庫本の表紙もすごく好きでしたが、こちらもめちゃめちゃ素敵な装丁ですよね。

冬至の夜に催される煌夜祭…〈語り部〉たちが十八の島々を巡り集め、夜通し語り継がれる物語。それは人を喰らう恐ろしくも美しい魔物と人との誓いの物語だった…。

いやぁ〜もうねぇ、すごく良かったです。良かったしおもしろかったんですが、一度読んだだけではあまりにも複雑すぎて誰が誰なのか理解しきれず、結局メモを取りながら2巡してしまいました。すごいです。2巡目の最後の最後まで、えっ、あの人があの人だったの⁈と驚かされました。

つらくせつないお話なんですが、とても優しく美しく、愛おしい物語でした。

あとがきに「願いかなわず、道半ばで倒れたとしても、絶望だけでは終わらない。その夢は希望となって後世の人々へ受け継がれ、長い長い年月を経て実を結ぶ。無駄なことなど何もない。すべてのことには意味がある。そんな物語を、これからも書き続けていく所存です」とあり、まさに『煌夜祭』も『レーエンデ国物語』も希望が受け継がれていく物語ですよね。ぜひ多崎さんの他のお話も読みたいと思います。

ちなみに本の最後にはQRコードがあり、特設サイトで書き下ろし短編「ぼんくらな島主」を読むことができました。こちらも良かったです。

0
2024年04月01日

Posted by ブクログ

十八諸島では、年に一度、冬至の晩に、語り部たちが島々を巡り集めた物語を明かす日が訪れる。
ある島の廃墟では、焚き火を囲み、仮面をつけた語り部が二人。
夜を徹し、物語を紡いでいく。

この諸島では、厄災や波乱がある時期に、島主の血縁に魔物が産まれるという。
冬至の夜に人を食べ、日の光を忌み嫌う存在は、恐れられ、なぜ魔物になるのか?という謎は深まるばかり。

語り部の二人が交互に話をしていくと、少しずつ十八島の小さな話から、壮大な話へと切り替わっていくのが面白い。
この二人は一体誰なのか?
十八島はどうなった?
島が海流によって動く世界観や文化、政治など、この世界の仕組みが少しずつわかってくると、
段々と深みが出てくるようだ。

0
2024年03月28日

Posted by ブクログ

焚き火を囲み静かに話し始める冒頭の雰囲気や、そこから語られる物語の、そのうち最初のいくつかは素朴で、幻想的で、物語の温もりを感じられて良かったが、後半に進むにつれ物語の登場人物が相互に関わってきたりと有機的なネットワークを形成していくと、「優しさ」や「善きこと」といったテーマを語るにしては、ちょっと不用意に複雑過ぎるように感じた。

0
2025年11月13日

Posted by ブクログ

感想
惑星の話を島に凝縮したようなファンタジー。魔物が一つのキーになっている。魔物が対象者を食べると記憶を受け継ぐので、誰が誰か分からなくなってくる。


あらすじ
ナイティンゲイルとトーテンコフが、イズー島を中心とする島群に伝わる物語を語り合う。

冬至の夜に煌夜祭が行われる。それはこの夜にだけ人を食べる魔物を鎮めるための儀式。魔物は何をしても死なない。そして、この夜だけ人から魔物に変わる。それを防ぐために語り部が夜通しで物語を聞かせる。二人は魔物となった島主の息子や娘の話をする。

やがて魔物は島主の家系から出ることが明らかになり、イズーの王を継承する戦いに発展する。トーテンコフ、ナイティンゲイルの正体に迫っていく。

0
2025年08月22日

Posted by ブクログ

煌夜祭という題名と表紙からもわかる、キラキラとしたファンタジーが存分に味わえる本です。
話が面白いのでガンガン読んでしまうのですが、そのまま突き進むと終盤、これ誰だっけ?中身は誰だ?と混乱が始まり「早く読みたい」と「確認したい」が戦い出します。名前と関係性について、強めに頭に叩き込みながら読むことをお勧めします。

0
2025年04月05日

Posted by ブクログ

面白かったなーーー!
話の筋はぜんぜん違うのだけど、湊かなえさんの告白を単行本で読んだときを思い出した。
あの、最初の短編が一番良すぎるがゆえに、その後が「ただの付け足し」「つじつま合わせ」に感じられてしまう現象……わかる人いてほしい笑
概ね最後までまとまってたし大変良かったんだけどもね!

0
2024年12月08日

Posted by ブクログ

語り部と語り部の語る物語とが繋がっていく、壮大な作品。
時系列が分からなくなり「?」となることもあったが、希望を灯してくれる素晴らしい一冊でした

0
2024年07月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

魔物のいる異世界ファンタジー
語り部の語る一つ一つの物語は面白いのだけど、時系列や人物がなかなか整理できず苦戦。途中で人物が入れ替わったり、記憶の継承があったりで何度も読み返す羽目に。
数奇な運命に立ち向かい、愛を成就したにしてはあまりに哀しい。

ムジカもガヤンに食べられた?なぜ?いつ?骨?
んー、要再読…

0
2024年06月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

多くの語り部の話に出てくる魔物。魔物が人を食べてしまわないよう語り部が冬至に多くの話をするのだが、登場人物の名前が多く誰が同一人物なのかと混乱してしまった。しかし、最後には同一人物ではなく魔物が人を食べその記憶を引き継いでいることがわかった。
一度読んだだけでは理解が追いつかなかったので、
また読み直してみたいと思う。

0
2024年06月02日

「小説」ランキング