【感想・ネタバレ】レーエンデ国物語 喝采か沈黙かのレビュー

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Posted by ブクログ 2024年04月28日

前作「月と太陽」から時を経てレーエンデ人はその誇りも文化も権利も奪われて、抵抗できない状態になっていた。
「革命の話をしよう」今までとは違うやり方で革命を起こそうとする双子兄弟が喝采を浴びる日を切望し命を削る物語。

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Posted by ブクログ 2024年04月27日

ペンは剣より強い
でも、剣がなければペンもとられなかっただろう
志半ばで死んだテッサ達も嬉しかったんじゃないかな

最後の結末に思わず
「あぁ、最初からそのつもりで彼らを双子にしたんですね」
と、思わず点をお仰ぎました。

そりゃ神(作者)そのつもりで双子にしたんでしょうけど


前作よりも未来につ...続きを読むながりそうな終わり方だけど、読んでる側はそれどころじゃないんだな…

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Posted by ブクログ 2024年04月24日

アーロウとリーアン、見た目はそっくりだけど性格は真逆な双子。役者と劇作家。凡人と天才。対比されて描かれていますが、お互いのことを愛し、そしてそれ以上に憎んでいるところは同じ。

見た目がそっくりというところが、この物語のキーポイントであり、レーエンデ国シリーズに共通する胸が痺れるもの悲しさをともなう...続きを読む結末に繋がるのですが…

リーアンは死の影に覚えながらも、自らの半身であるアーロウを救うために、身代わりになることを引き受けたんですよね…自分の意思で。
『月と太陽』を描き終えたところで、自分の人生に区切りをつけて、『月と太陽』と『リーアン・ランベール』のバトンをアーロウに渡した、ということなのでしょうか…。

傍若無人で『真っ先に自分のことを考える』とすら言われた彼が、最後の最後で自分じゃない誰かのことを、そしてそうすることがきっとレーエンデのためになるのだと確信して下した決断ですね。

予告に『物語は結末へ』とありましたが、本当にあと2作で終わってしまうのでしょうか…。
それが本当ならば、こんなにも切ないことはない…。

今作のおまけについていた、ユリアたちのおまけストーリーも、可愛らしくて満たされました。
やっぱりトリスタン好きだなぁ(^^)

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Posted by ブクログ 2024年04月21日

更に面白くなって行く。
前作「月と太陽」があってこその作品。あの分厚い本の英雄譚がよみがえる。続けて読んだ方が理解が追い付く気もしました。

ここまで読んできて良かったと思える作品!
読み出したら止まりません。
「レーエンデに自由を!」

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Posted by ブクログ 2024年04月09日

愛を知らず育った双子の
静かながらも熱く美しい物語。

前作から100年経っていたが
テッサの思いを継ぐ者がおり
とても嬉しかった。
彼女の意志が行動が
報われていくようなそんな気がした。
その英雄譚を知ることになる数奇な双子が
愛を獲得しながら
筆をとり、戯曲という形で
テッサの物語を民衆に紡いで...続きを読むいく。

前回のテッサとは違い
力ではなく芸術を用いた戦いであった。
「ペンは剣よりも強し」
この戯曲が人々の心を切り開き
その結果どのような末路をレーエンデが辿るのか
末長く見守っていきたい。

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Posted by ブクログ 2024年04月05日

革命の話をしよう。
そう始まるこの物語群は、世代を重ねて革命の炎が育てられていく。
なので、王族・貴族や戦士以外の主人公が登場することは予想していた。
市井に住む革命家の卵が出てくることももちろんあるだろうと。

だが、劇作という手段は想像していなかった。
しかも、ルーチェが生んだ娼館保護法が結果と...続きを読むして演劇を保護し、
隠されていたテッサの真の歴史を掘り起こすことにつながるという、
偶然と必然が紡ぐ運命の皮肉、または奇跡。
そこに重なる双子の、命がけの戦い。

時間ではいよいよ斧を抜く者が現れるのだろうか?
発売が待ち遠しい。

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Posted by ブクログ 2024年03月31日

レーエンデ国に入国するたびに感動して、その革命の話を読む度に涙する。
今作もめちゃくちゃ面白かった。好きだった。感動したし人に勧めたいと思った。
兄弟や他人と比べては相手のその才能に嫉妬して羨望して、生きていくことを考えるほどに自己嫌悪と希死念慮に襲われる感覚が痛いほど分かるからローアンへの感情移入...続きを読むが止まらなかった。
兄弟愛も見どころで、旅の途中お互いを褒め合うシーンは胸に来るし、ニヤけてしまう。個人的に一番好きな場面。

自分には価値がなく才も何も無いと思うと生きていくのが苦しい。けれど凡庸でいいのだと、凡庸だからこそ感じられる幸せもあるのだと気づけた時の晴れやかな気持ちは絶対忘れない!

また、差別とは身分が高い方が一方的にしてるのではなく、低い方が自ら自分達の価値を下げて卑下しているだけなのかもなと思考した。
「政治家は」「お金持ちは」「男は」「女は」「親は」と主語を大きくしても、中には理解してくれる人もいるし、信じてた人ですら裏切ることだってある。あくまで人間は一人一人違うことを思い知らされた。

「愚かな自分を正当化するために、誰かの善意を疑う馬鹿」にならないようにしたい。

次回作も楽しみ早く読みたい!!!

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Posted by ブクログ 2024年03月31日

3作目。
レーエンデ国にも慣れてきて、スムーズに読み進める。
テッサのことがこんなにも忘れ去られていてショック。
アーロウとリーアンは、やはり入れ替わっているのかな、、、

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Posted by ブクログ 2024年03月26日

レーエンデの三作目は、これまでとは違った趣向でできていた。それぞれに恋愛はでてくるが、性描写はなかった。ここで初めて濃厚なキスシーンの描写が出てくる。大人の読み物を意識したのだろうか。続き物ではないが、三作目をより理解するには,二作目を読んだ後の方が良いだろう。遠大なるテッサの物語。三作共にハッピー...続きを読むエンドにはならない。底流には重い悲劇が流れているのに、哀しみにくれるような話ではない。そして、いつしか、どこか本当に実在した欧州の国の歴史を読んだような錯覚に陥るのだ。本当に久しぶりに出会った名作ファンタジーだと思う。

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Posted by ブクログ 2024年03月25日

2作目から約125年後のレーエンデ国。「月と太陽」のテッサのことはすっかり歴史から消されてる。そして、ルチアーノが望んだ通りテッサを死に追いやったレーエンデ人は圧政に苦しんでいる。そんな時代に生まれた双子の兄弟。彼らはテッサの跡をたどり戯曲にまとめようとするのだが・・・ いや、また感動してしまった。...続きを読む2024年に刊行予定のラスト2巻がムチャ楽しみ!

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Posted by ブクログ 2024年03月23日

前作『月と太陽』を戯曲にするという構成が面白かったです。前作から間を空けずに読むのがいい。誰が味方で誰が敵か終始ヒヤヒヤしながら読みました。ミラベル胡散臭いな〜って思っていたらめっちゃいい人だった。

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Posted by ブクログ 2024年03月17日

前作の『月と太陽』が好き過ぎてそれを超えないだろうと思っていたが、自分はこっちの方がしっくりきてしまった…。
前作が『動』ならこちらは『静』
終わり方がどうあれ前作はまだ希望があった。でもこちらは諦念がベースにあり、それでもやっぱりその中に微かな希望を求める、より身近に感じてしまった。
だからこそ共...続きを読む感できた。テーマは壮大だけど、身近な人の大切さ、凡庸である事の幸福を教えられた気がします。

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Posted by ブクログ 2024年03月15日

リーアンが命をかけて書いたレーエンデの月と太陽それが最後アーロン?がリーアンに成り替わりレーエンデ人を鼓舞していった。兄弟の熱い想いが伝わってきてじーんときた。

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Posted by ブクログ 2024年03月15日

戦乱の日々からさらに百余年。
次に立ち上がった英雄は、戯曲の力で革命の種を蒔く。
リーアンとアーロウの双子の兄弟のお話。
天才の兄と凡人の弟。帝国に隠された英雄テッサの足跡を追う。

お話が進んでいくにつれて、ああこの辺から号泣シーンだなとなんとなく思ったところから一番最後のページまでめちゃめちゃ泣...続きを読むいた。
家族であるがゆえの愛と、才能の差による少しの憎しみ。
この歌がレーエンデ人に届いてそしてまた百年後に続くのかな。
後2冊楽しみ。

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Posted by ブクログ 2024年03月03日

わ〜ん読み終わっちゃった。まだこの世界から出たくないわ。次出るの何月なの。
きょうだいや家族の確執大好物なので、すれ違っちゃう関係にもだもだしながら読んでました。必ずしも分かり合える家族ばかりではないけれど、ふたごって、きっとそういうくくりとはまた違うんだろうな。
シリーズ通して、前を向くキャラクタ...続きを読むーが印象に残ります。

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Posted by ブクログ 2024年03月03日

兄弟愛なんて言葉で簡単に語れないけれど、確かにそこには深い絆がありました
これほど面白いお話があと2作続くことが決定してるなんて幸せすぎる

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ようやく…

2024年01月24日

次巻こそは!!自由を!!!!·

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Posted by ブクログ 2024年04月28日

ルミニエル座の俳優兼男娼アーロウと、その双子の兄で気まぐれな天才劇作家リーアン。ある日、リーアンのもとに帝国歌劇場の演出家からの依頼が。それはレーエンデの隠された英雄テッサについての物語だった。120年前の出来事を知るための旅の果てに二人が知る真実とは?
才能のない自分は兄に見捨てられたと感じて苦し...続きを読むんできたアーロウ。しかし、旅を通じてリーアンや周囲の人々の本当の思いに気づくことになる。双子を待ち受ける運命は苛酷だが、確かな希望の芽生えもそこにはある。ここまでの巻の中ではいちばん好きかもしれない。しかしリーアンは究極のツンデレだなあ…。

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Posted by ブクログ 2024年04月28日

前作から100年以上後のお話。
派手な戦闘シーンはなかったけどこの3作目がいちばんのめり込んで読めた。
前2作は会話シーンとかにラノベっぽい軽さがあって気になってたけど、今作はそうでもなくて読みやすかった。
これはファンタジー好きな人にはめっちゃおすすめ。次作も楽しみ。

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Posted by ブクログ 2024年04月23日

第二代法皇帝エドアルド・ダンブロシアは死に、時代は移りレーエンデ人は下級市民として従順となる。775年、聖徒ノイエレニエで双子の男子が生まれ、新しい物語が始まる。双子の1人は脚本を書き、1人は演出家と俳優となる。この時代レーエンデ人の役者は表で演劇をし、裏では体を売るのが普通。そんな人権も地に落ちた...続きを読むような中で2人は反発し合いながら、テッサの伝説を追い、舞台に作り上げていく。
才能がないと悩む弟、アーロウ・ランベール目線で物語は進む。テッサの話が意思を持って葬られた時代で、2人がその痕跡を探すのと、読み手が2巻を振り返るのが重なる。この巻から読んでもいいかもしれないが、2巻のネタバレが多いので順番で読んだ方が楽しめると思う。今回も最愛の2人が悲劇に巻き込まれてしまう。でも、違う形で結ばれるカップルもあり、悲劇の中の救いがある巻。
今回も重厚な物語をたっぷりと耽溺しました。主人公の仕事が男娼なので、小学校には不向き。具体的な仕事内容はぼかしてあるので、個人的には読ませるのもアリかな。主人公がずっと兄に才能の嫉妬心があり、うじうじしていたので個人的な好みで★1減。

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Posted by ブクログ 2024年04月21日

前回の話を知っているからこそ、物語が最後どのように行き着くのか気になり、今までで一番歴史の積み重ねを感じられてよかった。

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Posted by ブクログ 2024年04月15日

英雄テッサの死後124年後のレーエンデ。忘れ去られたテッサの偉業を演劇を通して知らしめようとする兄弟の物語。前2巻が素晴らしかったので、少し見劣りする内容だったがサクサクと読めた。シリーズは5巻で完結するとのことで、第4巻は2024年4月17日に発売予定。楽しみです。

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Posted by ブクログ 2024年04月13日

前作2冊より筋が通った話だった。わかりやすく盛り上がり方も良い。前まで感じていたラノベ感は今回は薄いように感じたので、文章としてはこの巻が一番好みかも。

前作までが結構血生臭い話だったのに対して、こちらは文明が発展した世界。ウル族以外のレーエンデ人には比較的マシな暮らしを与えられているが、やっぱり...続きを読む階級はイジョルニ人が圧倒的に上で、殆どのレーエンデ人は自分の暮らしを守るために抵抗することを諦めている。
血生臭い話の代わりに娼館の暗い面をこれでもかと主張していて、それでも良いイジョルニ人がいて悪いレーエンデ人もいると描かれていたのが面白かった。現実の人種と同じだね。本来分けて考えるべきではなく、皆同じく海から来て海に還るものだしね。
ところで神の御子は今回スルー?あと、リーアンがずっと見ていた神のおっさんが謎。エールデなわけないよな…?あの世界の神と神の御子って分けて考えていいのかな。

露骨な恋愛はなく、兄弟同士の愛や誰かを思う気持ちの話は読んでいて愛おしくもあり寂しくもあった。
ただ前と同じくところどころに違和感はある。これは月と太陽にも出てきた「FREE LEENDE」でも思ったけど、架空のファンタジー世界なのに英語なんだ…と少しがっかりした。トールキンのように作るのは難しいにしても、造語だったらより世界観が広がって良かったのにな。世界観の作り込みや世界を作るって難しいんだろうな。

ずっとユリアの月光石が気になっている。今作にも出てきたしどうやって継承されてきたのか、リリスの子孫である黒髪のウル族が守ってきたのだろうけど、ここからウル族は奴隷同然の身から這い上がることができるのかを知りたい。
知らないうちにもうすぐ4巻が発売なので、そちらも今回のように楽しんで読めたらいいな。

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Posted by ブクログ 2024年04月13日

双子だから成せる物語。
『月と太陽』を読んだ人にはぜひ読んで欲しい、革命の話だ。
かつての平和なレーエンデの面影のない展開が続くが、その後のレーエンデがどうなるのか…次回作が楽しみ。

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Posted by ブクログ 2024年04月13日

レーエンデ国物語3作目。
双子の兄弟リーアンとアーロウが、世界を変える戯曲を作るため隠された英雄の足跡を巡る旅に出る。
2作目が大きく関わってくる話なので続けて読めてよかった。これから読もうという方は続けて読むことをお勧めします。
2人が旅の道中で出会う人々が2作目の登場人物と大きく関わりがあって胸...続きを読むが高なった。
また段々と隠された英雄の真実が分かってくるところも胸が熱くなった。
希死念慮が強かったアーロウが前を向いて生きようとする様にも心を打たれた。
今作もまた最後が切ない。
けど、今までと違って最後に希望の光が見えた。
もうすぐ4作目が出るので楽しみに待とう。
すっかり沼ってる。笑

✎︎____________

俺はレーエンデの未来に希望を繋いでいる、こんな俺でも誰かの役に立てている。そう思うと少しだけ息をするのが楽になったんだ
(166P)

粛清と弾圧の嵐が吹き荒れても、心の炎を消すことは出来ない。それは胸の奥底で、熾火のように、いつまでもいつまでも燃え続ける。(P186)

才能ってのは呪いだよ。人並みの幸せじゃ満たされない。十を得れば百ほしくなり、百を得れば千ほしくなる。高く、もっと高く、どこまでも昇り続けて、満足するということを知らない。でもあんたは凡人だから、とても優れた凡人だから、リーアンには決して手に入らない人並みの幸せを摑むことが出来る(P260)

芸術に貴賤はない。貧富の差も民族の壁も飛び越えて誰の心にも等しく響く。魂が打ち震える感動に抗える者はいないのだ。(P309)

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Posted by ブクログ 2024年04月10日

第2巻で登場したテッサのテの字も語り継ぐことが出来ないくらい、情報統制がしかれ、レーエンデ人が下層民として暮らす治世。
主人公はアーロウとリーアンの双子だ。
アーロウは娼館で男娼をしつつ、娼館が運営する舞台で男優と演出をしている。
一方、リーアンは脚本家として天賦の才を持ち、売れっ子作家として活躍す...続きを読むる日々だ。
そんな最中、テッサがレーエンデのために戦った史実を劇にする計画が持ち上がり、リーアンとアーロウは奔走することになる。

2巻で予告されていたレーエンデの暗黒の時代。
イジョルニ人に使役されるレーエンデの民。
抗う術も、反抗する気力も根こそぎ取られ、貶められ、不当な扱いの数々に、
1巻を読んだ者としてはとても心が痛い。
リーアンの身勝手さ、アーロウの卑屈さ、双子の仲良しこよしとは遠く離れた、だけど離れられない繋がり。
最後の最後まで、どういう終着点にたどり着くのか予想できないまま読み進めた。
これで最終巻と思っていただけに、まだまだあるのかと。いやむしろないとダメか…の堂々巡り。
互いに齟齬があっただけで、兄弟の絆をこのような形で見せてくれるとは。

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Posted by ブクログ 2024年03月28日

前作「月と太陽」を芸術で甦らせるストーリー。
主人公たちの舞台を完成させたいという熱意をものすごく感じることができた。
そろそろレーエンデの「自由」も近いのでは…?

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Posted by ブクログ 2024年04月22日

前2作がかなり盛り上がったので
今作は読み応え的には薄かったなあ。

でも、前2作を読んでいないと今作は盛り上がらなかったろうし、
今作を読んで、また前2作を読み返すべきだとも思った。
レーエンデ国物語が更に色鮮やかになった作品だったと思う。

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Posted by ブクログ 2024年03月21日

優れた物語の持つ力が描かれていて、読書好きとしては嬉しいお話でした。それは時代を超えて語り継がれていくもの。天才とは得てして孤独であるもの…。三巻まで読みましたが、どれも違ったひとつの物語として楽しめました。

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Posted by ブクログ 2024年03月20日

レーエンデ国物語 第三部
『喝采か沈黙か』
今回は、前作より約100年後、前々作より約250年後のレーエンデが描かれており、リーアンとアーロウという双子の兄弟を中心に物語が紡がれています。

前作『月と太陽』が《動》の革命とするならば、今作は《静》の、革命という趣です。

双子の兄リーアンは、天才...続きを読む劇作家、弟アーロウは、凡庸な俳優(男娼)として、革命の英雄テッサ・ダールの戯曲を完成、上演する事で、レーエンデの人々の心に訴えていこうとします。

今作を読みながら、文化、芸術、そして歴史の大切さを教えられた様な気がします。

でも、その歴史さえも、時の権力者の都合によって、改竄されたり、隠蔽されたりしているのかも知れません。

実際 100年前の事は、正確には分からないし、100年後の事も・・・

と考えている自分がこれまた滑稽に思え
凡庸なりに、日々を噛み締めながら過ごして行こうという気持ちにもなりました。

双子は、テッサの足跡を訪ねる旅をします(取材旅行)約100年前のテッサの事を語り継いできた人々(テッサと関わりのあった人々の子孫)との出会いは、二人に感動と決意を与えていきます。

この第三部は、ちょっとしたまとめ的なものかも知れません。

最後に、これは作者多崎礼氏の演出だと思いますが、作中に第一部の中心人物ユリアとトリスタンの会話が聞こえてくる場面があります。

皆さんも探して見てください。




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Posted by ブクログ 2024年03月17日

前作テッサの活躍は帝国にとって隠したい出来事であった。全て隠されたレーエンデ国で新たな革命の芽吹が。テッサの活躍を戯曲化しようとする兄弟。テッサの足跡を辿り、ついに知り得た真実を手に、ついに上映されるが…。
過酷な運命に兄弟はそれぞれの信念を賭けて立ち向かう。そして、その小さな革命は次の革命へ。
...続きを読むーエンデ国の不遇な時代は終わりを告げるのか。あの大昔から脈々と続く革命は、実を結ぶのか。物語が壮大過ぎる。

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