多崎礼のレビュー一覧

  • レーエンデ国物語 夜明け前

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    正義と正義。全く同じ形をした普遍的な正義なんてものはありえない。誰かの正義は、誰かにとっての悪で、そうやって正義は変わっていってしまう。御子の子の解放のために、レーエンデ人を苦しめ、殺してまで、立ち上がらせるルクレツィアの正義が正しかったのか。あるいは、頑なに己の信念を曲げず真っ直ぐでありたいと願い続けたレオナルドが本当に正義だったのかは分からない。だけど、夜明け前が一番くらいのは確かだ。暗闇の中でふたりが見たいと願った未来は光だった。夜明け前のうっすらとした払暁の瞬間、そこだけが唯一、決して同じではあれない光と闇の交じわれる刹那だった。愛する兄から、唯一無二と特別として心臓を貫く銃弾を求めるしか無かったルクレツィアの覚悟と愛情が裏寂しい。

    0
    2025年09月24日
  • レーエンデ国物語 夜明け前

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    今巻はレオナルドとルクレツィアの愛と正義の話
    個人的に、10人いれば10通りの正義がある、刺さった。あと、ペンは剣より強しでも俺は銃を選ぶ、このレオナルドの言葉に、ペンの強さを知ってるからこそあえてって言う覚悟が見えた瞬間に感じた。

    話の中でユリア、テッサ、アーロウとリーアンの戯曲の話があるたびに涙が出そうになった。みんなが今までやってきたことは無駄じゃないんだなーってなんか懐かしくなった。

    読んでる最中思ったこと、エールデの存在は完全に忘れてた。確かにあの時からそのままだったと気づいて鳥肌がたった。エールデのそばにいたカラスはトリスタンじゃなかったのかなとか思ったり、、

    読み終わった時に思ったこと、ブルーノ、レオナルド死ななくてよかった!
    でもルクレツィアには抱きしめてキスをして欲しかった。ルーチェがテッサに最後キスをしたみたいに、愛してるを伝えて欲しかった。っていう切ない気持ちとかいろんなのが押し寄せてもう涙が止まらなかった。
    読み終わった後も本当にずっと涙が止まらなかった。

    次巻がほんっとうに楽しみです!!!

    0
    2025年09月10日
  • レーエンデ国物語 夜明け前

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    革命はレーエンデの民たちが団結しないと起こせない。けれど支配されることに慣れた彼らは、理不尽な圧政にも蜂起するどころか、諦観してますます従順になる。
    ならば心を捨てて、徹底的にレーエンデを地獄に落とすことで革命の火種を起こそうとした皇女と、そんな彼女の意をくんで『英雄』を引き受けた兄の物語。
    トリスタンの登場にめちゃくちゃ興奮した。そうだよね、ずっとエールデのそばにいるって言ってたもんね。過去作の主人公が介入してくる展開ってなんでこうも熱いんだろう。それはそれとしてエドアルドおまえ……

    ラスサビ前くらい盛り上がってる。三百年かけて受け継がれてきた意志が、ようやく実を結ぶのだろう。次が最終回か……なんだかさみしいな。

    1
    2025年09月08日
  • 夢の上 サウガ城の六騎将

    Posted by ブクログ

    【夢の上】の外伝
    ケナファ騎士団の士隊長達の短編集
    《世界で一番早い馬》
    《天下無敵の大盗賊》
    《汝、異端を恐るることなかれ》
    《あの日溜まりの中にいる》
    《約束》
    《手紙》
    《世界で一番早い馬 書き下ろし》

    0
    2025年08月19日
  • 夢の上 サウガ城の六騎将

    Posted by ブクログ

    技術的な問題で本編収録されなかったという「手紙」がとてもいい。敵国デュシスのエピソードを描いて物語を立体化させただけではなく、いくつかの伏線をしっかり回収している。
    アルアーラがデュシス語でアーディンに語った言葉とエスクエラの「お帰りなさい、二人とも」が忘れられない。
    帯には「番外編」とあるが、本書まで含めてシリーズ完結と考えるべきだ。多崎先生、楽しい時間をありがとうございました。

    0
    2025年08月17日
  • 夢の上3 光輝晶・闇輝晶

    Posted by ブクログ

    完結編の語り手は、光の王と闇の王。重層的に語られる物語は深い満足を与えてくれた。
    太陽姫アライスの見果てぬ夢は、ある意味で幼く、それだけに純粋で胸を打つ。ツェドカのハウファに捧げる最後の夢はただ切なく、余韻のある終幕。
    単行本書き下ろしの「最初の夢」も良かった。誰も取り残さない鮮やかな後日談。お見事!

    0
    2025年08月12日
  • 夢の上2 紅輝晶・黄輝晶

    Posted by ブクログ

    語り手を変えながら、同じ時が描かれるファンタジー。
    第二部の語り手は光神王妃ハウファと太陽姫アライスの同僚ダカール。
    ハウファの物語は悲劇で終わることが分かっており、少々気が重かったが、人生を劇に見立てた幕引きで読後感は意外に良かった。
    ダカールの物語はまさにメインストリーで、アライスの強さ、そして父王を憎みきれない弱さが最も近しい人物の目線で語られる。少女が騎士に、希望の姫になる展開はまさに王道。
    しかし、光神を砕く魂の叫びの後の展開は・・・
    後味が良くても、悲劇はもう読みたくないのだが。

    0
    2025年08月10日
  • 煌夜祭

    Posted by ブクログ

    圧倒的な世界観、精緻で語られる物語は、あまりに切なく美しい運命。物語が進むにつれて、煌々と闇を照らす炎が自分の胸にも灯ったのがわかった。それほどまでに心を掴んで離さない、一行たりとも見逃せない名作に、私は出逢ったことがあっただろうか。まだ胸中で炎は燃えている。

    0
    2025年08月02日
  • 煌夜祭

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    冬至の夜に始まる。語り部達の夜。
    1話1話、語り部達が語る物語がすごく綺麗で、1話ずつでも凄いのに、話が繋がってしまった瞬間が本当に凄い。
    話の中に含まれる語り部自身の物語も本当に綺麗で、彼らだから語られる物語は素晴らしいに尽きる。

    一回読んで、もう一回読みたくなる。二週目行ってきます。

    0
    2025年06月25日
  • 夢の上1 翠輝晶・蒼輝晶

    Posted by ブクログ

    圧巻。
    面白くて一気読みでした。
    『レーエンデ』の時から多崎さんの緻密な世界設定に圧倒されていたけれど、
    空のない世界と、叶わなかった夢の結晶を売る「夢売り」のお話。
    ファンタジーだけど人間らしく、熱くて希望のあるお話。

    0
    2025年06月12日
  • 夢の上1 翠輝晶・蒼輝晶

    Posted by ブクログ

    多崎氏自ら「この作品がなければ『レーエンデ国物語』は書けなかった」と評する王道ファンタジー。
    現実の「革命」にはとんでもないものが多いが、物語なら安心して心躍らせることができる。
    本シリーズに心惹かれるのは「ノブレス・オブリージュ」が主要テーマになっていると思われるから。
    アイナも、アライスも、イズガータもそれぞれの立場で負うべき責任を決して放棄しない。高貴な生まれ、とは行動により事後的に意味を持つものだということがよく分かる。

    0
    2025年06月01日
  • 夢の上2 紅輝晶・黄輝晶

    Posted by ブクログ

    アーーーディーーーーン!!!
    1巻の続きがこんな形で読めるとは。
    1巻より大人びた?雰囲気を醸し出すアーディン。
    そして彼らと同じ命運を辿らせたくないアーディンのダカールとシアラに対する態度。
    せつなすぎるぅぅぅ!!!!

    そして、忘れてはいけないハウファとアルティヤの物語。

    やっぱりこの作品は愛の物語なんだなぁ。

    最終巻はきっとツェドカがでてきますね。 物語の行末が楽しみです。

    2025.5.26
    110

    0
    2025年05月26日
  • 〈本の姫〉は謳う 4

    Posted by ブクログ

    改めて振り返ると壮大な物語かつアンガスの背負う運命が重いな…と思った。
    少々、癖がある物語かもしれないが一つ一つ整理して読めば大丈夫かと。
    最後の数行は多崎先生がおそらく私たちに向けて放った言葉かなと受け取りました。

    0
    2025年05月14日
  • 煌夜祭

    Posted by ブクログ

    魔物と人間の愛のファンタジー。それを語り部が繋いでいく。最後の文庫本書き下ろし短編「遍歴」まで含めて、見事に全てが収斂していく。導入の1話から3話くらいはページを捲る手が、なかなか進まない。よくあるファンタジーの短編の寄せ集めなのかと、期待薄感が広がったが、突如散りばめられたピースがハマっていき、後半は一気読みに。見事な作者の手腕に唸った作品でした。

    0
    2025年05月03日
  • 煌夜祭

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    とても良かった、愛のお話だ
    人を食べていくことで、記憶を受け継いでいく、人を食べるという魔物の行為を、「愛」と呼ぶ、儚くて綺麗
    たしかに、私ももし自分が死ぬとして、私の愛する人が魔物だとしたら、その魔物に食べてもらいたいと思う。私の感情も想いも全部その人の中に溶け合うなんて、なんて素敵

    0
    2025年04月27日
  • 煌夜祭

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    物語の世界観に引き込まれた。
    まるで千夜一夜物語のように次の話は?物語の繋がりがあるのだろうか?気になって時間を忘れて読み耽ってしまった。

    0
    2025年04月21日
  • 〈本の姫〉は謳う 3

    Posted by ブクログ

    色々と繋がってきてあーーって感じ
    なるほどこれが伏線かぁとか
    もしかしたらこっちの展開?とか

    俺編とアザゼル編がいい感じに進んでいっている
    最終話が気になる!

    0
    2025年04月20日
  • 煌夜祭

    Posted by ブクログ

    ずっと読もうと思っていてやっと読み始めました
    二人の語り部の会話とそれぞれが話す話を交互に進んでいく物語、
    読み進めていくうちに点だったものが結び付いて一つの終結に行き着く結果は素敵だった
    作者は愚かで諦めの悪い人間達の物語を書きたいと書いてあった。
    この本を読んでそれがないと子の話は成立しないしだからこそ改めて読み直したいと思える本になっているんだなと感じた
    新しい発見をするためにも時間を置いてもう一度読みたい

    0
    2025年03月09日
  • 夢の上2 紅輝晶・黄輝晶

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    夢の世界に再び魅了される。『夢の上2 紅輝晶・黄輝晶』多崎礼著 書評

    前作『夢の上1 翠輝晶・蒼輝晶』が発売されてから約一年、待ちに待った続編を手に取ると、その魅力に再び引き込まれ、ページをめくる手が止まりませんでした。

    前作で心を奪われた独創的な世界観が、今作ではさらに深化しており、物語の展開に引き込まれ続けました。美しくも残酷な夢の世界で繰り広げられる登場人物たちの葛藤や成長に胸が熱くなり、読み終わった後も興奮が冷めやらぬままでした。

    物語の概要

    物語の舞台は、夢と現実が交錯する幻想的な世界。主人公・ハウファは復讐を遂げるため、不死身の光神王を討つ方法を探し続けています。彼女は王の側室として後宮に潜入し、文書館の地下に隠されたサマーア神聖教国建国の秘史を解き明かすべく動きます。その過程で、光神王の秘密と、この世界の根幹を揺るがす真実に直面することになります。

    今作では、ハウファに加え、彼女を取り巻く登場人物たちの思惑が交錯し、物語に深みを与えています。

    考察と所感

    本作の最も際立っている点は、その世界観の美しさと精緻さです。多崎さんの作品は、言葉一つひとつが美しく、情景が鮮やかに目に浮かぶように描かれています。夢の世界の描写は幻想的でありながら、どこか現実世界とつながっているような感覚を覚えます。

    また、物語の構成にも感嘆を覚えます。複雑に絡み合う人間関係や、過去と現在が交錯する展開に、読者は飽きることなく引き込まれます。特に、終盤の怒涛の展開には息を呑みました。その迫力は、まさに圧巻です。

    さらに、この作品は単なるファンタジー小説にとどまらず、現代社会への警鐘も含まれているように感じました。例えば、権力者の腐敗や情報操作による民衆の扇動など、現代社会でも問題となるテーマが、この夢の世界で見事に描かれています。
    『夢の上』という作品は単なる娯楽小説ではなく、読者に深い問いかけを行うものであることが伝わってきます。

    おすすめの読者層
    ・絢爛たる世界観を持つファンタジー小説を愛する読者
    読み応えがあり、奥深い物語を求めている読者
    ・多崎礼さんの他の作品を読んだことがある読者
    ・普段あまり本を手に取らないが、読みやすい小説を探している読者
    また、本作は前作を未読でも楽しめる内容になっていますが、前作を先に読んでおくことで、より深く物語を堪能できるでしょう。

    ぜひこの機会に『夢の上2 紅輝晶・黄輝晶』を手に取り、多崎礼さんが紡ぎ出す夢の世界に浸ってみてください。きっと、あなたもこの物語の虜になることでしょう。

    0
    2025年03月08日
  • 夢の上1 翠輝晶・蒼輝晶

    Posted by ブクログ

    数多くのファンタジー小説を好んで読んできたがトップ3に入るほどの一冊であった。物語構成から登場人物まで全てが魅力的です読めば読むほどこの美しい世界観に引き込まれていく。切なくも優しく温かい物語。読み終わってもこの世界から抜け出せず数日は余韻に浸れる。続編があることが嬉しすぎる。

    0
    2025年03月02日