畠中恵のレビュー一覧
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ネタバレしゃばけシリーズは短編も面白いんだなあと思った。
この2作目で、一太郎と妖たちの事件解決譚、ドタバタ劇で売っていくではなく、一太郎をはじめとする人や妖の関係性や思いや情に焦点を当てていくんだと、そこを大切にする話なんだとわかったことが嬉しかった。
それを一番感じたのは、松之助にフィーチャーした「空のビードロ」と一太郎の胸の内がわかる「虹を見し事」。前者は、江戸時代、家族と呼べるような人もいなく、当然福祉制度などもなく、自分で身を立てていかなければならない中で生きていくことは、どれだけつらく寂しいことなんだろう…感じた。
大河ドラマなどでは思い至ることがない、市井の人々に思いを馳せることができて -
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Posted by ブクログ
ネタバレ『なぞとき』
表題作の挿絵、顔傷だらけで微笑み浮かべてる佐助、ちょっとシュールですよね。
鳴家の手がやわらかいのは可愛い。
事件自体は拍子抜けする程あっさり解決(?)してしまいましたし、伏線回収の爽快感も少なかったですが、佐助の人柄が出ていて良かったですかね。手代は結婚できないって言うのは厳しいですね。江戸時代、江戸は人口密度高かったって言うし、それでちょうど良かったのかも。仕事に生きるか、家庭を持つか。
私はてっきり犯人捏々子河童の姐さんだと思ってたので、ちょっと残念。
『かたごころ』
鮪丸一匹。サイズにも寄りますけど、凄すぎますね。
当時、魚の中では安い方なんだ。
鮪はそんなに好き -
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幻の第11代将軍と言われた徳川家基に仕える忍びたち。
畑中恵さんは『猫君』で実際の第11代将軍徳川家斉を描いていて、そちらでも家基の存在を丁寧に親しみを持って描いていたのを思い出した。(家斉が家基の存在を敬っていたというのは史実のようですし)
思えば「しゃばけ」シリーズも江戸中期が舞台だし、ほぼ同時代なんですね。
史実として家基の急死が不穏で謎に包まれているからこそ、この物語の中では特に“毒”に対して非常に過敏。だからこそ忍びの存在が良い。
早々に鷹狩りのシーンが出てきてハラハラしました。
若干スロースターターぎみな感触です。タイトル通り忍びたちを主役においてしまいますが、上巻の後半ほど -
Posted by ブクログ
「ちょちょら」とは弁舌の立つお調子者、との説明。「まんまことシリーズ」の主人公に近いかと思ったが、全然違う主人公だった。
間野新之助は兄が留守居役だったが、その兄が自裁したため後任として留守居役になってしまった。優秀な兄と比較して劣等感を持っている新之助は失敗ばかりしてしまう。留守居役については上田秀人さんの『百万石の留守居役シリーズ』で詳しく知っていたので、同じ大名の留守居役組合の先輩方に相当虐められると思っていた。ところが、先輩方は愛情ある鉄拳指導で厳しくも教え導いてくれる。
兄の元許嫁に対する憧れや、藩の上司である家老との剣を抜きあっての騒動とかてんこ盛りの内容。最後は印旛沼の開拓騒動で