畠中恵のレビュー一覧
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『しゃばけ』シリーズの畠中恵。
シリーズとは違う長編小説が、文庫化されて平積みされていたので、読んでみることにしました。
主人公は、新米の江戸留守居役。
部屋住みとして平々凡々な生活を送っていた彼が、優秀な兄の後を継いで、藩の大事な役職、江戸留守居役に任命されます。
右も左もわからない中、他藩の先輩留守居役たちの厳しい指導を受けながら、お役目を務めていく主人公。
その日常における騒動が、この作家さんらしい温かいタッチで、描かれていきます。
そして彼が役目を受けるきっかけとなった、兄に関する事件の謎解き。
新米で頼りなかった彼が、藩のため、仲間の留守居役たちのために、いつのまにか中心的な役割を担 -
Posted by ブクログ
畠中さんは、しゃばけシリーズが最初の出会いで、以降見つければ買う感じ。
易しく柔らかい文体で、とっても場景深く分かりやすいのに、しっかり残るのが好き。癖になる。
続編ですが、過去話なので、単体で読んでも、こちらを先に読んでも問題ないと思います。
江戸が終わり、明治の世になり20年。世が世なら「若殿様」と呼ばれたであろう坊っちゃんたちが、警官になるべく切磋琢磨し、挙げ句事件を解決する騒動記です。
リーダー格の長瀬率いる若様組、薩摩から来た若者たち、士族、平民出の者たち、若様たちの知人と、登場人物はすこぶる多いのですが、ワクワクしながらページ進めていけるので、意外と頭に残ります。
キャラクター -
Posted by ブクログ
しゃばけシリーズ10作目。
●こいしくて
長崎屋のある通町界隈で、なぜか恋の病が大流行、
おまけに若だんなのもとへ、次々と疫病神が訪ねて来るというお話です。
●やなりいなり
狐の神様特製の「やなり稲荷」を食べている長崎屋の離れに
こっそりと横からいなりに手をつける幽霊が現れました・・・
●からかみなり
長崎屋の主人藤兵衛が街に出たまま三日帰らないため、
お店の面々はそれぞれの推理を話しあいます。
●長崎屋のたまご
空からおちてきた青い玉を拾った若だんな。
眼を放したすきに玉がどこかへ行ってしまい、
それを捜し魔物がきたから、さあ大変。
●あましょう
親友に会うために安野屋に出向い