畠中恵のレビュー一覧

  • うそうそ(新潮文庫)

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    しゃばけシリーズ第5弾、これまでとは少し趣の異なる長編作品です。

    今回は、病弱な若だんなが旅に出るお話になっています。

    物語の序盤では、いつも頼りになる仁吉や佐助とはぐれてしまいます。

    側にいるのは松之助ですが、彼は普通の人間なので、読んでいて思わずひやひやしてしまいます。

    妖たちの助けがない状況は、やはり心細く感じられます。

    このシリーズは、根っからの悪人があまり登場しないところも魅力のひとつです。

    今回も単純な悪意ではなく、自分なりの正義のために起こした行動が、意図せず悪い結果を引き寄せてしまう、という展開です。

    その切なさが物語に深みを与えています。

    それでも最後は、若だ

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    2026年02月28日
  • ころころろ(新潮文庫)

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    若だんなの目が見えなくなる連作。8巻目。
    どうしてそんなことになったのか。若だんなの視力を取り戻すために、妖と兄やたちが奔走する。
    別に何も悪いことをしていないのに、目の光を奪われるなんて、総じて、不条理だが、そのことに文句を言っても神だから仕方ないのか。時に人に置き去りにされる神(妖)も、また切ない。

    ちなみに、この次の巻が「ゆんでめて」で、生目神絡みの話になるんだな。神様の厄介さは止めどがない…(^^;。

    文庫本の末尾は、萩尾望都と作者との対談。

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    2026年02月25日
  • おまけのこ(新潮文庫)

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    しゃばけシリーズ第4弾。誰からも嫌われて、どこにも居場所のない狐者異。余りにも虐げられ過ぎて、普通の優しさでは通じない。現代でも、似たようなことがあるのではと思った。鳴家の可愛いお話や吉原のお話など、今回も面白かった。

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    2026年02月23日
  • ゆんでめて(新潮文庫)

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    しゃばけシリーズ第9作。途中までなんだかよく理解できない感覚で読み進めるが、「始まりの日」で伏線回収。もし、あの時違う選択をしたら、というSF的な要素のあるお話だった。
    ゆんでめて:長崎屋の若だんな一太郎は弓手(ゆんで)は行方不明の屏風のぞきを探して、噂の鹿島の事触れに屏風の行方を占ってほしいと依頼
    あの時、弓手(左の方)に行くはずだった。馬手(めて)に行なければと若だんなは悔やむ
    こいやこい:唐物屋小乃屋の跡取り七之助に婚礼の話が持ち上がるが当の七之助は困って一太郎に相談に来た。許嫁であり幼なじみの千里を当ててみよと5人の千里が江戸にやってきたのだ
    花の下ひてかっせんしたる:離れの庭の桜の

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    2026年02月22日
  • むすびつき(新潮文庫)

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    シリーズの17巻目なので、またしても、後期に近い巻になり、頭の中で順序を組み立てていくのが大変。
    5巻目「うそうそ」の箱根湯治のやり直しが、やっとここで回収。

    100年、200年、時には千年と、人の寿命をはるかに超えて生きる妖たち。
    200年前、みんなが何をしていたかを話していた時、若だんなは当然、寛朝さまだって生まれていない。それでも、今、この時、お江戸でみんなが一緒に生きている。

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    2026年02月19日
  • わたしの名店

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    出先でちょっと読み物が欲しくて電子書籍で読みました。行ってみたいお店を探ししたいわけじゃなくて、美味しいものとそれにまつわるお話を読みたくて。
    藤岡陽子さんのコラム、胸がきゅーっとなったな。
    読んでみたいな、小説。
    美味しい思い出って素敵だな!

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    2026年02月17日
  • ぬしさまへ(新潮文庫)

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    順番通りに読んでいないので、やっと久しぶりに初期(2巻目)に戻って読んでみると、やはり、それぞれのキャラクターが、ずいぶん変わっていっていたんだな、ということに気付く。
    一番印象が変わったのは、鳴家かもしれない。初期は、小鬼という設定通り、少しいかついが、後半になるにつれ、なんだか可愛いペット感覚が強くなってくる。喋り方も違う(印象的な「きゅい」が少ない)。
    兄やたちも、若だんなへの対応が少し違う。なんとなく粗さがある感じ。その一番が末尾の「虹を見し事」だ。若だんなが言うことを訊かなかったからといって、お灸を据えるなんて、考えられない。

    長崎屋に来る前の松之助兄さんの話、仁吉とおぎんさまとの

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    2026年02月18日
  • えどさがし(新潮文庫)

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    5話のスピンオフ作品で若旦那の出番は無いけど面白かったです。
    最後の『えどさがし』は最後じーんとしちゃいました。
    妖達は明治になって少し生きづらそうなので、令和の今は尚更だろうなと思いました。

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    2026年02月15日
  • とるとだす(新潮文庫)

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    16巻目。
    おとっつあん(藤兵衛)が、ずっと身体が弱い若だんなを治せる薬はないかと、薦められたおかしな薬をいっぺんに飲んだために倒れてしまう(とるとだす)。
    仁吉が薬を抜こうと、あれこれ試すが、なかなかうまくいかない。若だんなは、父を助けるために奔走する。

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    2026年02月13日
  • あやかしたち

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    ほんわか心が和む日々の暮らしと季節の移ろいの中で、時々ピリリと効く推理要素だったりミステリー要素だったり人情味だったりがしゃばけの連作短編の良さかなと思っている。

    ただもう惰性みも感じてきているから、そろそろ大きな転換を見せる長編も読みたいかなと思うけど、このぬるま湯のような短編から抜け出す怖さもあるんだよなあ…。

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    2026年02月09日
  • ひなこまち(新潮文庫)

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    11巻目。

    物語の最初、身体が弱く、守られるばかりだった「一太郎ぼっちゃん」が、次第に成長してきて、弱いながらも自分でできることを考えたり、困っている人・妖たちを助けたり、兄やたちに商売についての手ほどきをされたりして、大人になっていく。いずれ縁談についても考えていくことになるのでしょうね。感慨深いです。
    (それでも兄やたちは、甘やかすだろうけど)

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    2026年01月29日
  • こいごころ(新潮文庫)

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    シリーズ21弾、詰めて読みすぎてマンネリ気味ではあるけど、つまり落ち着くということでもある。
    前作までの数作は若だんなの成長が著しく新しい雰囲気だったが、今回はまたいつもの感じだった。
    ただ最後のお話で、久々の定着しそうな新キャラが出てきたので今後楽しみ。

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    2026年01月27日
  • いっちばん(新潮文庫)

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    7巻目。
    一気読みした前の本を、少し遡って読み直したりしたため、少し時間がかかったが、変わらず、ハートフルで読みやすい。

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    2026年01月27日
  • ころころろ(新潮文庫)

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    しゃばけシリーズ第8弾は、若だんなが目が見えなくなった怪事に皆が奔走する通しのお話。
    はじめての:廻船問屋長崎屋の跡取り一太郎12歳の時の初恋めいたお話
    そっと見守る兄や達が優しい。
    ほねぬすびと:『骨盗人』相手の骨折りを盗む。ただ働きさせる者。ある日突然目が見えなくなった若だんな一太郎。病気がちな上に目まで見えなくなり役立たずになったと気を落とす一太郎だが、見えない分鋭敏になった聴力で長崎屋の危機を救う。
    ころころろ:仁吉は目の見えなくなった若だんなのために生目神の玉をもつカッパを探していると妖となった人形小ざさ、見世物小屋で囚われていたろくろっ首に出会い保護することになる。若だんなの目を治

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    2026年01月29日
  • いっちばん(新潮文庫)

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    しゃばけシリーズ第七弾。
    いっちばん:兄の松助が世帯を持ち、親友の栄吉は菓子作りの修行にでた。途端に寂しさを感じる若だんなを元気づけるために贈り物を探す妖達。
    いっぷく:京の小間物屋小乃屋、西岡屋が江戸の大店廻船問屋の長崎屋に品比べを一緒にやらないかと持ちかけてくる。
    この話は若だんなが三途の川から一緒に抜け出した冬吉が関わっていて読者としては楽しめる仕掛けがあった。
    天狗の使い魔:大天狗、狐、狛犬による三つ巴の若だんな争奪戦。人質の若だんなが三方よしの解決案でなんとか丸く収まる。
    餡子は甘いか:主役は日本橋の北にある菓子司安野屋に修行に出ている栄吉が主役。弟弟子の八助は器用に菓子作りを覚える

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    2026年01月24日
  • おおあたり(新潮文庫)

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    お金が必要な妖(銀次は神だけど)に富くじが当たって、若だんなも裕福だから特に頓着も執着もしない所がのんびりしていていい。

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    2026年01月21日
  • まんまこと

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    揉め事の裁定をする名主の息子・麻之助。支配町から上がってくる難問に幼馴染の色男・清十郎、堅物・吉五郎と取り組むが…
    新しい時代小説シリーズにチャレンジしてみたけど、キャラ設定が弱め・事件が控えめ・雰囲気が緩めで私には合わなかった…

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    2026年01月21日
  • またあおう(新潮文庫)

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    去年から読み進めているしゃばけシリーズ。
    発売順に読んでいます。
    この外伝は前回の『えどさがし』が面白かったので楽しみにしていました。
    いつもと違い若だんなはほとんど出てこず、時代も違ってたり。

    ですが今回は初っ端から若だんなが出てきて、妖達を紹介する趣。この最初の方がかつての黒歴史?評判があまりよろしくないエッセイを彷彿させゲンナリ…

    最後のお寺が代替わりして秋英さんがメインのお話は面白かったです。
    頼られること、真の独り立ちについて考えさせられました。

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    2026年01月20日
  • わたしの名店

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    様々な著者一押しの名店紹介。
    居酒屋からカフェまで幅広く、
    食には皆さんこだわりを持っているもんなんだなぁ、と思いました。

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    2026年01月18日
  • ちんぷんかん(新潮文庫)

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    しゃばけシリーズ6作目
    鬼と小鬼:大火事の煙を吸い込んでしまい死にかけた一太郎は賽の河原にやって来る。現世に戻れるのか?
    ちんぷんかん:妖退治で有名な高僧 寛朝がいる上野広徳寺に預けられ寛朝の弟子となった秋英が主人公。本の挿絵の男の人に惚れてしまった娘を救う依頼に困る秋英。
    男ぶり:廻船問屋長崎屋の女房おたえ(一太郎の母)の若かりし頃の恋の話。
    今昔:一太郎の腹違いの兄 松之助の縁談話、陰陽師の式神使いがなにやらあるようで謎解き
    はるがいくよ:長崎屋の若だんな一太郎の住まう離れに植えられた桜の古木、花びらの妖 小紅の短く儚い一生が切ない

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    2026年01月18日