畠中恵のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
切ない読後感
今回、個人的には読みづらく感じてしまった。
なぜ花見の席にいなくなったはずの屏風のぞきが…?とか。
あとがきで解説されていた通り、この巻は敢えていつもと違う時系列で書かれていたからだと思います。
それと初っ端から屏風のぞきが消えてしまうという暗い雰囲気で始まり
いつもよりしゃばけシリーズのほのぼの感は無いように感じました。
最後の話まで読んでなるほど〜という感じにはなりましたが、
禰々子河童はもう登場しないのかな。。結構魅力的なキャラクターだったのに。
どちらの道を選んでも得られるものもあれば失うものもあるよ、という感じでしょうか。 -
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ネタバレ結構シビアだけれど軽く読める不思議なバランスの本でした。「酒場」、行ってみたい。面白かったです。
百均で売られている缶「とっても不幸な幸運」、それを(だいたい「酒場」で)開けることで巻き起こる悲喜交交。
健也の名前も知らないけど懐かしい感じのするお友だちの話、立花さんの『棺桶屋』の爆弾話が特に印象深かったです。棺桶屋みたいな、本人は軽犯罪なのに関わった人が死んでしまうような人いそうだけど質悪い…報われてよかった。。
のり子ちゃんが見た幻覚?はスルーされたけど本当のところどうなんだろう。他のは酒場で開けてたから集団幻覚だったけれど。百均で売られている謎缶、これからも常連さんたちは持ち込んでワイワ -
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けさくしゃ=戯作者=江戸の作家と 江戸の出版業界の物語。主人公は、柳亭種彦さん。江戸後期の流行作家で、ちっちゃい殿様(小普請)で実在の人物。映画「HOKUSAI」で永山映太さんが演じていた人。
北斎と仲良しだったみたいですね。挿絵も多いみたい。主人公の相棒の版元=出版社が山青屋。こちらも実在されていたみたい。
彼らが売れる本を書いて出版しようとする当時の出版業界のしきたりや慣例などを、盛り込んだ江戸の町の読書事情。
種彦さんは、書けないとか売れないとか合作するとか、芝居に上演されてトラブルに巻き込まれたりと、畠中さんの現状の気持ちに思えるほど、江戸の出版事情は現在と似たような感じかな。 -
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面白いです。安心してさくさく読み進められます。
なんでかなーって考えると、長く愛されているこのシリーズって、嫌いになる要素がないんですよね。胸くそ悪い登場人物とか、心えぐるような大きな難問とか事件とかそういう類のことは起きない。読む側の精神状態が良かろうが悪かろうが、読み進められる小説というか。いや、しんどい時ほどサラリと読みたくなるというか。じわじわ登場人物への情を育てながら読み進めてしまう。なんかもう、シリーズも3になると、若旦那の身内気分で読んでる感覚。私の中で、すっかり愛が育ちました笑
万人から愛され続けるって、めちゃくちゃ好きな要素があるより、嫌われない要素がたくさんあることなんだな -
Posted by ブクログ
いつもの長﨑屋の妖怪達のお話ですが、なんか違う…
妖怪達は頑張っているしかわいいのに、若旦那が出てこないと、読んでいてなんか不安になる。。
いつもかるーく読んでいるシリーズものの安心感が少なくて、ちょっと読む進度が遅くなりましたが、最後の『かたみわけ』が、若旦那が長﨑屋の後を継いだあとの話、ということで、出場がなくても、元気でいることがわかるだけで嬉しくなるし安心感増し増し。
自分も長く読んでいて若旦那贔屓の妖怪と同じになってきたか。。
『一つ足りない』
河童の親分達のカッコ良さは、仲間の為に存在するリーダーであることの自覚がハンパないところだと思う。
若旦那のリーダーシップともまた違うけど -