畠中恵のレビュー一覧
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ネタバレ江戸の町名主代理の、お気楽モノ麻之助が、お上にもっていくには軽い・大家たちではさばききれない諍い・争いを華麗にさばく時代物小説。
言ってみれば、やる気なし刑事、兼、情け深い名裁判官、といった役どころの麻之助が主人公の時代小説。
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六編の短篇・一話読み切りの作品を収録する形もこれまで同様。
新婚の麻之助、子どもが産まれる前ですが、そんな中でも難問珍問が降ってわいたように集まり、今回も親友兼悪友の清十郎と吉五郎らと解決にあたります。
飄々としたユーモアあふれるやり取りはこれまで通り。謎を鮮やかに読み切る直観力・推理力も変わりなし。
ただし、本作では表題が暗に示す通り、麻之助は大きな -
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江戸の町名主の跡取り・麻之助が、周囲の揉め事を裁く人気シリーズ第10弾。人情味溢れる「クエスト」があふれる日々を麻之助はどう生きるのか—。
読み終えた後、まるでお茶を淹れてホッと一息ついた時のような、温かで穏やかな余韻が胸に広がった。畠中恵さんの「まんまこと」シリーズ第十弾となる本作。シリーズ初読ということもあり、当初は江戸の濃密な人間関係に戸惑いも感じたが、読み進めるうちに、私はこの「八百八町」という巨大な舞台で繰り広げられる、人情という名の「クエスト」にすっかり引き込まれてしまった。
本作で描かれるのは、町名主の跡取り・麻之助のもとに次々と持ち込まれる相談事だ。それは時に、現代的な効率 -
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ネタバレ大雪が降った日、長崎屋の離れに雪女が現れた。長崎屋の妖たちは、天狗の黒羽坊の噂を聞いた天狗たちと文の奪い合いをする羽目に…『ふゆのひ』。
長崎屋の離れを狙って追い払われた蝦蟇仙人が呪いを掛けていき…『のろいがえし』。
亡くなった噺家を偲ぶ寄席で披露する笑い噺に悩むあまり場久は悪夢を食べ忘れ…『鬼之助の日』。
離れに見知らぬ妖怪に若旦那が襲われた。妖怪たちは長崎屋の離れでの生活を賭けて長崎屋の妖に勝負を仕掛けてくる…『あやかしたち』。
禰々子が持ってきた虹色の秘薬を飲んだ若旦那は鳴家になっていた…『みっかだけ』。
長崎屋がとうとう遠くの妖の噂になるほどに。鳴家が活躍する巻。 -
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ネタバレしゃばけシリーズ第5弾、これまでとは少し趣の異なる長編作品です。
今回は、病弱な若だんなが旅に出るお話になっています。
物語の序盤では、いつも頼りになる仁吉や佐助とはぐれてしまいます。
側にいるのは松之助ですが、彼は普通の人間なので、読んでいて思わずひやひやしてしまいます。
妖たちの助けがない状況は、やはり心細く感じられます。
このシリーズは、根っからの悪人があまり登場しないところも魅力のひとつです。
今回も単純な悪意ではなく、自分なりの正義のために起こした行動が、意図せず悪い結果を引き寄せてしまう、という展開です。
その切なさが物語に深みを与えています。
それでも最後は、若だ -
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しゃばけシリーズ第9作。途中までなんだかよく理解できない感覚で読み進めるが、「始まりの日」で伏線回収。もし、あの時違う選択をしたら、というSF的な要素のあるお話だった。
ゆんでめて:長崎屋の若だんな一太郎は弓手(ゆんで)は行方不明の屏風のぞきを探して、噂の鹿島の事触れに屏風の行方を占ってほしいと依頼
あの時、弓手(左の方)に行くはずだった。馬手(めて)に行なければと若だんなは悔やむ
こいやこい:唐物屋小乃屋の跡取り七之助に婚礼の話が持ち上がるが当の七之助は困って一太郎に相談に来た。許嫁であり幼なじみの千里を当ててみよと5人の千里が江戸にやってきたのだ
花の下ひてかっせんしたる:離れの庭の桜の -
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ネタバレ順番通りに読んでいないので、やっと久しぶりに初期(2巻目)に戻って読んでみると、やはり、それぞれのキャラクターが、ずいぶん変わっていっていたんだな、ということに気付く。
一番印象が変わったのは、鳴家かもしれない。初期は、小鬼という設定通り、少しいかついが、後半になるにつれ、なんだか可愛いペット感覚が強くなってくる。喋り方も違う(印象的な「きゅい」が少ない)。
兄やたちも、若だんなへの対応が少し違う。なんとなく粗さがある感じ。その一番が末尾の「虹を見し事」だ。若だんなが言うことを訊かなかったからといって、お灸を据えるなんて、考えられない。
長崎屋に来る前の松之助兄さんの話、仁吉とおぎんさまとの